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2018年01月26日 本会議 代表質問

第196回国会 参議院 本会議 003号 2018年01月26日

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
自由党、社民党の統一会派、希望の会を代表して質問をします。
まず、森友学園、加計学園問題について質問をします。
財務省は、森友学園への国有地売却問題に関して価格交渉はしていないと答弁をしてきました。しかし、その後、音声データが出てきて、財務省側がゼロに近い額まで努力すると言っていたことが明らかになりました。虚偽答弁であることを総理は認めますか。
今治市に獣医学部をつくることについて、事業の主体が加計学園であることを安倍総理が知ったのは二〇一七年一月二十日であるという答弁は、それ以前の答弁や、私の質問主意書に対する答弁書において構造改革特区のときから知っていた旨答えていることと明らかに矛盾をしています。二〇一七年一月二十日に初めて知ったというのは虚偽答弁ではないですか。
事実の究明をするために、安倍昭恵さん、加計孝太郎さんの証人喚問が必要だと考えますが、いかがですか。
次に、税金の取り方と使い方についてお聞きします。
まず、税金の取り方です。
逆進性の強い消費税ではなく、所得税の累進課税について一九八〇年代の税率を目指すことをなぜやらないんですか。収益を上げ、内部留保をため込む大企業にこそ税金を払ってもらうべきだと考えますが、いかがですか。
税制改正において、個人所得課税は七百三十億円増、消費課税は千六百億円増であるのに対し、法人課税は十億円の減税です。取りやすい個人には増税、家計への増税をし、法人税は減税というのは不公平ではないですか。公平な税制の実現こそ必要であると考えますが、いかがですか。
税金の使い道の問題について聞きます。
二〇一八年の防衛予算は五兆千九百十一億円と過去最高であり、補正予算分を加えると五兆四千二百五十六億円になります。当初予算案で、社会保障費の自然増分を千三百四十六億円も削減をしました。
総理、防衛費は青天井の一方で社会保障が削減ありきというのは、税金の使い道として間違っているのではないですか。
生活保護基準の見直しをすることによって六七%の世帯で減額になるのは、命綱である生活保護の切捨てではないですか。
また、母子加算の減額も大問題です。母子で子供一人の場合、現行の平均月二万千円から平均月一万七千円への減額、年間で四万八千円の減額です。これは全体で二十億円の圧縮です。二十億円の予算の減額で、なぜ弱い者いじめをするんですか。削るのはここではないと思いますが、いかがですか。
安倍政権の諸外国に対する援助について質問します。
第二次安倍内閣以降、安倍総理が外遊した際に諸外国に対して約束をした援助の合計額は幾らですか。外務省に問い合わせたところ、総理が表明した額を機械的に加算した場合、円借款や一部重複部分を含め五十四兆三千六百二十一億円になるという回答が昨日ありました。これでよろしいですか。五十四兆三千六百二十一億円は、余りに膨大ではないですか。社会保障を削って、なぜこの大盤振る舞いなのですか。誰のための政治ですか。誰のための税金なんですか。税金は安倍総理のポケットマネーではありません。総理の答弁を求めます。
貧困の固定化と中間層の没落は大きな問題です。この問題は、まさに政治がつくってきました。労働者派遣法を始めとした労働法制の規制緩和で雇用を壊しました。非正規雇用が四割を突破し、年収が二百万円以下の人の数は、通年勤続者と一年未満勤続者を合わせると千八百三十三万人に上ります。年金、介護、医療、生活保護の切捨てと負担増は人々の暮らしを疲弊させています。
今やるべきことは、社会民主主義的な政策の実現であり、雇用の立て直しと社会保障の充実ではないですか。そもそも、雇用政策を論ずるときに、人づくり革命や生産性革命という言葉が使われることに大きな違和感を感じます。人々は、生活を、人生を政治が応援してほしいとは思っていますが、政府に上から目線の人づくりなど頼んではいません。労働政策を論ずるのに、生産性の向上が第一なのではなく、持続可能な社会、安心して生きられる社会こそ望んでいます。
なぜ、働き方改革一括法案の中に、この二年間国会に提出されながら多くの人たちの反対によって廃案になったホワイトカラーエグゼンプション、残業代ゼロ法案や裁量労働制の対象の拡大が盛り込まれているんですか。混ぜてしまえば分からないということでしょうか。
労働時間規制が一切ない労働者を誕生させてはなりません。なぜ、これが働き方改革なのですか。また、繁忙期には月百時間未満まで残業することを認めることは過労死を促進することになりますが、いかがですか。
沖縄では、この十三か月の間、三十四件もの米軍航空機関連事故が起きています。度重なる事故が起きているにもかかわらず、直後に学校の上を米軍機が飛行しています。沖縄では、一九五九年、宮森小学校に米軍機が墜落し、十七名もの人が亡くなりました。このような人命軽視がいつまで続くんですか。
沖縄県議会は、昨年十一月、海兵隊の沖縄からの撤退を求める決議を採択しました。総理はこの声をどう受け止めますか。
また、貴重なサンゴ礁の海を壊し、ジュゴンのいる海を潰して、なぜ辺野古に新基地を建設するんですか。辺野古への新基地建設は直ちに中止すべきだと考えますが、いかがですか。
日本国憲法、とりわけ憲法九条は、日本人の三百万人以上、アジアでの二千万人以上の犠牲者の上に獲得をしたものだという理解はありますか。総理の見解を求めます。
安倍総理は、憲法九条三項に自衛隊を明記すると言います。この憲法九条三項に明記する自衛隊が行使する自衛権には集団的自衛権が入るということでよろしいですか。安倍総理は、予算委員会の私の質問に対する答弁で、憲法九条一項、二項の解釈を変えて集団的自衛権の一部を行使できるようにしました、そのままですと答弁をしました。
つまり、九条三項に明記する自衛隊とは、災害救助のための自衛隊ではありません。国土防衛のための自衛隊でもありません。集団的自衛権の行使をする自衛隊の明記です。これは、憲法九条一項、二項の完全な破壊です。安倍総理が九条三項に自衛隊を明記すると言っていることは、戦後の出発点と戦後の七十二年間を否定するものです。
集団的自衛権の行使は憲法違反です。歴代の自民党政権はそう明言をしてきました。安倍政権の下で、憲法九条一項、二項の解釈を変えて、違憲の集団的自衛権の行使ができるように、安保関連法、戦争法を成立させました。その後に明文改憲をして集団的自衛権の行使ができる自衛隊を憲法に書き込もうとすることは、立憲主義に対する重大な侵害であり、冒涜ではないですか。
女性などの人権についてお聞きします。
性暴力は魂の殺人です。野党で性暴力被害者支援法案を国会に提出しましたが、廃案になりました。病院拠点型の性暴力被害者支援センターなどは必要です。
総理、性暴力被害者支援法の必要性についてどう考えますか。選択的に別姓を認めるべきだと考えますが、いかがですか。また、子供に対する全ての暴力をなくす政策を取るべきだと考えますが、いかがですか。
野党でLGBT差別解消法案を提出をしましたが、廃案になりました。法案は必要だと考えますが、いかがですか。
脱原発と核兵器廃絶についてお聞きをします。
核と人類は共存できません。原発の稼働の差止めを認める広島高裁決定などの判断を、総理はどう受け止めますか。
電源構成の最新データでは、原発の占める割合は僅か一・七%です。既に事実上の脱原発状態です。原発ゼロは可能です。原発ゼロを決定すべきではないですか。
日本企業がイギリスに輸出する原発について、事故が起きたとき、一・五兆円もの債務保証を日本政府が行うことはやめるべきです。いかがですか。
また、唯一の戦争被爆国である日本が、なぜ核兵器禁止条約に賛成をしないのですか。日本政府は、国連で核兵器廃絶決議を主導してきたではないですか。それを裏切り、被爆者の思いを裏切るものではないですか。理解ができません。答弁をお願いします。
最後に、憲法九条改悪を許さず、日本国憲法が規定する生存権、表現の自由、幸福追求権、個人の尊重、法の下の平等などを実現していく政治を行うために全力を尽くすことを申し上げ、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島みずほ議員にお答えをいたします。
森友学園への国有地売却、加計学園による獣医学部新設についてお尋ねがありました。
森友学園への国有地売却に関しては、今後ともしっかりと説明をしていかなければならないと考えています。
報道された音声データを含め、現場でのやり取りについては、これまでも説明してきたところですが、今後、国会の場において、財務省など関係省庁からしっかり説明させていただきます。
加計学園の獣医学部新設の計画を私が知った時期に関する御指摘の答弁等については、昨年夏の閉会中審査及びさきの特別国会において、改めて整理の上で御説明をさせていただいたとおりであります。
構造改革特区における今治市の提案について、私は実際には全く認識しておりませんでしたが、その対応方針は私が本部長を務める構造改革特区本部で決定しているところから、知り得る立場にあったことを申し上げようとしたものであります。
国会における審議の在り方については、国会においてお決めいただくことだと思います。
税制の在り方についてお尋ねがありました。
所得税については、安倍内閣において、これまで最高税率の引上げ等を講じてきたところです。
今般の見直しにおいても、働き方の多様化を踏まえるとともに、所得再分配機能の回復を図る観点から各種控除を見直し、その結果、税収増となりますが、子育て世帯等に配慮することにより、九六%の給与所得者は負担増とならない見込みとなっているなど、家計への配慮を行っています。
法人課税については、過去最高の企業収益をしっかりと賃上げや設備投資につなげていくため、賃上げ等に積極的な企業の税負担を引き下げる一方、収益が拡大しているにもかかわらず投資に消極的な企業には優遇税制の適用を停止するなど、めり張りを付けた見直しとしています。
また、御指摘の消費課税の増収は、主にたばこ税の見直しによるものですが、これは厳しい財政事情を踏まえて税率を引き上げることとしたものであり、税率の引上げに当たっては、消費者の負担が急激に増えることとならないよう、三回に分けて段階的に実施することとしております。
いずれにせよ、税制の在り方については、公平、中立、簡素の三原則の下、経済社会の情勢の変化等も踏まえつつ判断してきたものであり、今後もこうした観点から検討してまいります。
税金の使い方についてお尋ねがありました。
防衛関係費については、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増していることを踏まえ、国民の生命、財産、我が国の領土、領海、領空を守るため、必要となる予算を計画的に編成しています。
社会保障については、国民の皆様のニーズに的確に応え、地域の医療、介護、福祉といった必要なサービスはしっかり確保できるように予算を計上しています。
これらの予算については、厳しい財政状況に鑑み、それぞれ必要となる事業に必要な額を計上しているところであり、間違った使い方を行っているという御指摘は当たりません。
生活保護基準の見直しについてお尋ねがありました。
今回の見直しでは、年齢、世帯人員、地域を組み合わせた世帯特性ごとに、一般低所得世帯の消費の実態と生活保護基準額との乖離を是正するため、基準額が上がる世帯、下がる世帯が生じるものです。
一方、モデル世帯である夫婦子一人世帯では、一般低所得世帯の消費水準と生活扶助基準とがおおむね均衡しており、生活扶助基準を全体として引き下げるものではありません。
また、減額となる世帯への影響を緩和するため、減額幅を最大でも五%以内としつつ、三年を掛けて段階的に実施することにしています。
生活保護の母子加算についてお尋ねがありました。
今回の見直しでは、母子加算の見直しは行いますが、児童養育加算の支給対象者を高校生に拡大するなどにより、母子世帯の約六割では基準額が増額となる見込みです。例えば、地方に暮らす母一人、中学生と高校生の子供二人の母子世帯の場合、年間で十一万一千円の増額となります。
また、大学等への進学準備の一時金として、自宅から通学の方は十万円、自宅外から通学の方は三十万円の給付を創設します。さらに、自宅から大学等に通学する場合に行っていた住宅扶助費の減額を取りやめるなど、生活保護世帯の子供に対する支援を強化してまいります。
外国に対する援助についてお尋ねがありました。
外国を訪問して表明する援助には民間資金を含む場合もあり、支援の対象となる地域も様々です。例えば、ヨルダンに行き、ヨルダンの人道支援について額を公表します。また、例えばその後、エジプトのカイロで中東地域全体の人道支援の額を公表します。それは、それぞれ重複しているものでありますし、また、国連において人道支援全体について私が表明したものは、このヨルダンに行ったもの、あるいは中東地域について行ったもの、世界全体で行っているものが全部重複をしているということになるわけでございまして、異なる時期に表明されているわけでありまして、表明した金額を単純に足し上げると、同じ援助が何重にも重複して計算されることとなります。
したがって、単純に金額を足し上げた議員御指摘の五十四兆三千六百二十一億円は、民間資金と重複計算により額が膨大に膨らんでおり、極めて誤解を招く数字です。
そこで、二〇一二年から二〇一六年までの五年間の外務省のODAの年平均は約五千七百億円でありまして、五年間の総額は、五年間の総額は今言われたように、今言われたようにですね、これは五十四兆ではなくて二兆八千五百億円であります。(発言する者あり)

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