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2017年4月13日参厚労委 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

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 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 私も、朝これを聞いて、理事懇談会で聞いて本当にびっくりしました。
 これ、削除するということを厚生労働省が言い出したことそのものが、この法案の
欠陥を明らかにしたというふうに思います。
 というのは、「相模原市の障害者支援施設の事件では、犯罪予告通り実施され、多
くの被害者を出す惨事となった。二度と同様の事件が発生しないよう、以下のポイン
トに留意して法整備を行う。」。再犯防止のためにこの法律を作るとこのペーパー
は、厚生労働省のペーパーは言っているわけじゃないですか。それを削除するとして
も、実はこの法案がこの再発防止のために作られた法案だという、この法案の問題点
は払拭できないんですよ。
 だから、これは骨格そのものがもう厚労省自身が恥ずかしくてこれ出せないと判断
したのであれば、この法案、一旦取り下げてください。でないと何の説得力もないで
すよ。頭隠して尻隠さずじゃないけれど、本音を実ははっきり言っていたんですよ。
本音言っていたけれど、再発防止というのは国会の中では評判が悪い、だから取り下
げるんですよ。でも、法案自体は再発防止じゃないですか。
 この間の十一日の審議の中でも、再発防止という言葉はたくさん出てきています。
例えば、総理の発言からこれはスタートするわけですが、総理からは、この事件で被
害者の皆様やその御家族の皆様を始め多くの方々が大変な不安を感じておられます、
事件を徹底的に究明し、再発防止、安全確保に全力を尽くしていかなければなりませ
ん、厚生労働大臣を中心に関係閣僚が協力して、施設の安全確保の強化、措置入院後
のフォローアップなど、様々な観点から必要な対策を早急に検討し、できるところか
ら速やかに実行に移していくよう指示があったものと承知してございます。これ、堀
江さんの答弁ですよ。
 まさに、再発防止と総理が強く言ったことを受け止めて、措置入院後のフォロー
アップなど、できるところからやっていくと答えているじゃないですか。再発防止が
あって、だからこの措置入院後のフォローアップと政府自身が答弁しているんです
よ。
 つまり、今日も田村参考人からもありました、措置入院だけ何でやるんだ、これは
ここの多くの委員が共有していることだと思います。任意入院の人も措置入院の人も
通院の人も、それは支援が必要ですよ。だったら、ワンストップサービスで手厚くボ
トムアップでそこをやるべきだということであれば、ここにいらっしゃる委員の皆さ
んも、それは必要だよね、そこに予算は振り向けるべきだよねと思っていただけると
思います。しかし、再発防止からスタートしたから、まさに堀江さんが、政府が答弁
しているとおり、措置入院後のフォローアップなんですよ。この被告人が措置入院し
ていたということがあるから、措置入院者の全てに、本人が望むと望まないとに全く
関係なく支援計画作るんですよ。本人が拒絶しても全員作るんですよ。そして、協議
会を作ると。
 大問題なのは、厚労省のやっぱり今回の態度が問題だと思うのは、条文の第八章、
精神障害者支援地域協議会という条文があります。
 しかし、皆さんたちが作ったポンチ絵はあたかも代表者会議と協議会がぱっちんと
分かれているようなものを作っているが、こんなの全然条文にはないんですよ。
 今日の答弁でも、堀江さんはこれからガイドライン作ると言いました。どんなガイ
ドラインか示せないじゃないですか。
 警察は入る、だから代表者会議に警察は入るわけで、そして個別の協議会、ここに
も警察が入ることがあり得るわけでしょう。しかも、個別の評議会とこちらは連携
し、かつ保健所から代表者会議に対して情報が通知される、あるいは県を超えても通
知は行き得るということはこの間答弁されたじゃないですか。警察がどこにでも出て
くるんですよ。そういうことは、しかしこの条文には書いてないんですよ。
 個別の協議会にも警察が関与し得るということで、改めて堀江さん、よろしいです
ね。
 政府参考人(堀江裕君)
 改正法案におきまして、個別ケース検討会議の参加者は、支援対象者の退院後の医
療その他の援助の関係者のみとされてございます。そのため、防犯の観点から警察が
参加することはございません。
 例外的に、前回も申し上げましたが、警察が参加するのは、警察が医療その他の援
助の関係者に該当する場合に限られます。具体的には、自殺のおそれが認められる者
や繰り返し応急の救護を要する状態が認められている者などについて、患者の支援を
目的に医療その他の援助の関係者か参加を求められた場合に限られるものでございま
す。
 福島みずほ君
 条文にそのことは書いてないんですが、この中の、委員会の質疑の中で明らかに
なったことは、代表者会議には必ず警察はというか入るわけで、個別のケースの個別
の協議会の中にも警察が入るということを認めているということじゃないですか。だ
から、だから私たちは、代表者会議にも個別にも入るから、これは本当に問題にして
いるわけです。
 例えば兵庫県における現在の措置入院退院後支援策、兵庫方式などと呼ばれている
ものについは、個別ケースを扱う協議会に警察当局も参加しており、違法薬物に関す
る情報を通報する場合もあるという回答だったというふうに厚生労働省から聞きまし
た。
 法案が成立する前からこういうことをやっている、法案が成立する前からまさに個
別協議会に入っているわけで、それでいいということですよね。
 政府参考人(堀江裕君)
 まず、協議会でございますけれども、協議会、個別ケースの方でございますが、協
議会は、前二号の協議又は連絡を行う者は、関係行政機関のうち支援対象者の退院後
の医療その他の援助の関係者をもって構成する合議体で当該協議又は連絡調整を行う
ものというふうに明記してございます。それか……(発言する者あり)
 いや、ですから、済みません、続けさせていただきますけれども、先ほど申し上げ
ていますように、個別ケースの検討会議に防犯の観点から警察が入ることはございま
せん。
 それから、兵庫県でございますけれども、精神障害者が地域で安心して生活するた
めの方策について検討されるための個別事例検討会を設けておると聞いてございまし
て、その検討会に必要に応じ警察が入っている事例があることは承知してございま
す。これについて、警察は患者の保護を目的に、医療その他の援助の関係者として個
別事例検討会に参加しているものであるというふうにお聞きしてございます。
 本法案の個別ケース検討会議につきましては、警察は原則参加しないこととしてい
ることは先ほど申し上げたことでございます。
 福島みずほ君
 原則として参加しないといったって、参加する場合もあることを認めているじゃな
いですか。兵庫方式は個別の評議会に警察入っているんですよ。これ、いいんですか
と先ほど私は聞きました。いいんでしょう、だって入ることもあるわけだから。兵庫
方式の全国展開化なんですよ。
 この委員会の中で明らかになったことは、代表者会議の個別の評議会にも警察は入
るんですよ。
 入ることもあり得るわけで、条文上も除外していないし、今日の答弁でも認めてい
るんですよ。個別の評議会に警察が入るということであれば、薬物依存の人や薬物使
用の人やそういう人たちは、常に自分は個別ケースで、自分のケースで見張られてい
るというふうに思うじゃないですか。しかも、その通知は県を越えても住所を変えて
も付きまとうんですよ。
 これって、措置入院した人に対して、おまえたちをずっと監視するぞ、必要があれ
ば警察は個別協議会にも入ると答弁されているわけで、まさに再発防止のためにやる
というそのものじゃないですか。
 そして、このポンチ絵で消えたものに、この代表者会議と調整会議、両会議におけ
る課題や結論を相互に反映となっているんですが、これ相互に反映しないんですか、
今後は。
 政府参考人(堀江裕君)
 まず、兵庫県の警察の関与でございますけれども、患者の保護を目的に医療その他
の援助の関係者として個別事例検討会に参加しているものだというふうに聞いてござ
いますので、防犯のためではございません。
 それから、いいますればグレーゾーンのような場合につきまして、警察との間で情
報共有することが必要と判断されるのは非常に例外的な場合に限定されるわけでござ
いまして、グレーゾーン事例の対応方針は、今後全国的な方針を検討し、協議会の運
用に関するガイドラインで示してまいります。また、該当する事例を把握した場合に
は、代表者会議では個別ケースは扱わず、個別ケース検討会議は退院後支援計画に基
づく支援内容等の協議を行うものであることから、協議会の場で警察に情報提供が行
われることはなく、協議会とは別に自治体と警察が連携して対応すべきものでござい
ます
 福島みずほ君
 問いに対して常に答えないというのはなぜなのかちょっとよく分からないんです
が、私の質問は、両会議における課題や結論を相互に反映というのが削除、今回され
ましたけれども、でも、実際、相互に反映するんでしょうということなんです
 政府参考人(堀江裕君)
 元々書いておりましたのは課題の話でございまして、個別の情報ではございません
 福島みずほ君
 というか、私は、ガイドライン作るというんだったら、そのガイドラインの中身を
むしろ法案にきっちり入れるべきじゃないですか。よく分からない答弁を繰り返すよ
りもそっちの方がよっぽど親切ですよ。
 それから、今日の今までの答弁ではっきりしたことは、代表者会議と協議会があっ
て、協議会の中に防犯ではないが警察はケアのために入るということじゃないです
か。協議会に入るんですよ。
 そうしたら、個別のあるAという人のケースで警察がそのチームの中に入るんです
よ。そして、情報は自治体とその警察との間で共有するわけで、引っ越してもその自
治体と警察との間の情報共有がずっと続いていくわけですから、ずっとやっぱりその
個別ケース、こういうAという人が実は薬物使用であったというようなことは情報共
有として続くんですよ。だから、多くの、私も、これは監視であると、保安処分じゃ
ないかというふうに思い、反対をしているものです。
 でも、協議会において防犯ではないが警察が入り得るとはっきり言っているわけ
で、そうしたら、それはやっぱりこの法案認めるわけには本当にいきませんし、せめ
てそれは条文にちゃんと書くべきだと思います。
 それで、退院後支援計画が終了した後に、計画の過程で警察に伝達された情報は破
棄されるんでしょうか。
 政府参考人(堀江裕君)
 退院後支援計画が終了した時点で警察において適切に廃棄されるものだと考えてご
ざいます。
 福島みずほ君
 適切に処理されるものだと思うってどういうことですか。
 でも、個別協議会に警察は入って、Aという人がどこどこに住んで、その人は薬物
使用だって分かっているんですよ。支援計画が終わっても廃棄するんですか。しか
も、廃棄したことを誰がどう確認するんですか。警察にその人が薬物使用の人である
ということは残るんですよ。
 政府参考人(堀江裕君)
 答弁を訂正させていただきます。
 警察において適切に判断されるものだと考えてございます。
 福島みずほ君
 警察において適切に判断されるというんだったら消さないですよ。消さないです
よ、悪いけれど。だって、また何か事件とか起き
たら大変だという意識があるから、薬物使用の情報やそういうのは消さないですよ。
警察において適切に判断するものと思われますだったら消さないですよ。
 つまり、この答弁の中で明らかになったのは、一旦措置入院になったら、本人が嫌
だと言っても、とにかく全員に対して支援計画が作られる。そして、協議会の中に、
例えばAという人のケースの中でも警察が、個別ケースの中のチームに警察が入って
くる。そして、支援計画は、じゃ、三年たってなくなりました、警察はそれを適切に
するものと思いますと厚労省が言うんだったら、じゃ、一旦措置入院した後、ずっと
その記録はその地域に、その地域の警察に残るんですよ。そうしたら、まあ、尾行さ
れているんじゃないかとか、見回りされているんじゃないかとか、あるいは職務質問
を受けたら、あっ、あなたは薬物使用を犯したことがありますね、だったらちょっと
任意で尿検査してくださいというようなことも起こり得るわけですよ。
 だったら、本当に一旦措置入院したらずっと警察に未来永劫死ぬまで見張られるん
じゃないかという不安は払拭できないじゃないですか。
 政府参考人(堀江裕君)
 まず、基本的に個別検討会議チームには、警察は入りませんというのは先ほど申し
上げたところでございます。(発言する者あり)原則、原則として。(発言する者あ
り)例外は、ですからその本人が自殺を企図しているような場合というような非常に
例外的なものでございます
 福島みずほ君
 本人にとって自分の個別ケースに警察が入るかどうかというのは、やっぱり大きい
ことだと思いますよ。そして、自殺とか言うけれども、被害とか薬物使用だって入る
かもしれないじゃないですか。原則だ、例外だと言うけれども、そんなの全然当てに
ならないですよ。入る可能性があるということに私たちは問題にしているし、情報が
代表者会議と自治体と警察と共有されたり、それがまた個別のことにも反映するとい
うことに関して非常に危惧を持っているわけです。
 今日の答弁でも、警察が適切に処理されると思いますだったら、このデータは続き
ますよ。
 私は十六分までなので、今日質問する予定のことは次回にすることにいたします。
 質問通告していてちょっと申し訳ないんですが、やっぱり今日ショッキングな事態
が起きたので、もう駄目ですよ、これ。駄目ですよ、これ。誰が考えても駄目です
よ。だって、再発防止、再発防止、再発防止、再発防止といって、ところで再発防止
ではありませんと言われて、でもこの柱は措置入院退院後のフォローアップを主眼に
しているものじゃないですか。誰が見ても措置入院者の退院後の支援計画とフォロー
アップなんですよ。
 それは再発防止というふうに考えて作ったんですよ。でも、それって、やべえ、や
ばいというか、それは良くないと思って取ったんですよ。でも、法律の骨格は残って
います。だから、これ、法案、一旦取り下げてください。これ、駄目ですよ。でたら
めの上に審議するわけにはいきません。法案を取り下げるべきだと申し上げ、質問を
終わります。

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