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予算委員会 平成19年03月19日 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

166-参-予算委員会-12号 平成19年03月19日

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 三月十七日、私は、石川県志賀原子力発電所に行ってきました。
 日本初の、商業炉で世界初の臨界事故についてどう思いますか。

○国務大臣(甘利明君) 極めて遺憾なことでありまして、断じて看過できません。

○福島みずほ君 八年間隠ぺいされていたことをどうお考えでしょうか。

○国務大臣(甘利明君) 平成十五年の十月に法改正をいたしました。そのときに、検査体制とかあるいは罰則とか厳しくしたわけであります。それ以降の事故隠しとかデータ改ざんの報告はありません。
 それ以前の問題でありますが、実はそれ以前の問題についてぽろぽろ私が大臣に就任以来出るもんでありますから、そのたんびに過去の事故、過去の事件とはいえ、原子力の信頼性が薄れるということに私自身業を煮やしまして、過去を洗いざらい全部調べろという号令を期限を切っていたしました、三月三十一日までを期限とすると。すべての電力会社で洗いざらい調べろということでやっている中で出てきたわけであります。
 問題は、臨界事故という重大な事故が報告をされていない、これは法定報告事項であります。それから、それがそのまま報告をされないがゆえに、そのときに報告されないがゆえに、ずっと隠してきたと。その対処の対応もきちんとなされていないということで、併せて極めて遺憾だというふうに思っております。

○福島みずほ君 三か月後のジェー・シー・オーの事故も防げたのではないかという点についてはいかがですか。

○国務大臣(甘利明君) 根拠を問われると、これ、仮にそうであったならばそうではないかという私の思いでありますが、それは、臨界ということに対して関係者に啓蒙が相当行き届いて注意が払われたんではないかという思いが致すということであります。

○福島みずほ君 引継日誌をいただいてきました。組織ぐるみです。所長は事故の直後に行っていて、この引継日誌は次長、課長、当直長、全部サインをし、運転状況は全部異常なしになっています。組織ぐるみで隠ぺいをしていたということについて、いかがですか。

○国務大臣(甘利明君) 現在調査中でありまして、組織ぐるみであるとするならば極めて悪質だと思います。

○福島みずほ君 国の検査官のシステムが無力であるということも明らかにしました。
 八時半に引継ぎをするのに異常なし。十時に毎日検査官が来ます。四人検査官はいます。見抜けない。説明を聞いて、制御室に行って中性子の振り切れているデータも見ることはできない。で、帰って、何も知らなかった。
 国の検査官システムが完全に無力であったことを明らかにしていると思いますが、いかがですか。

○政府参考人(広瀬研吉君) 今回の事故は、平成十一年の六月十七日から十八日にかけての深夜に発生したことでございました。
 平成十一年当時の通商産業省の運転管理専門官には、現在の保安検査官に与えられております検査の権限がございませんでした。そのために、詳細な記録の確認を行える状況ではなかったために、当時の体制では現在に比べまして事故を把握をすることは難しかったというふうに考えております。

○福島みずほ君 電力会社の事故隠ぺいが続いていることを、大臣、どう思いますか。

○国務大臣(甘利明君) 最初に先生と認識を共有させていただきたいんですが、そのジェー・シー・オーの事故の後、検査官が常駐して常時どこでも見れるということにしました。それから、東電のシュラウドの傷の隠ぺい以降、法律を改正をして更に強化をいたしました。そういう体制を取って、隠ぺいができないように縛りを掛けているわけであります。
 今回の事故は、その前の、要するに保安院検査官にそれだけの権限が与えられていないときのことであります。それを今、洗いざらいうみを出させているところなんであります。自然にぽろぽろ出てきているんではなくて、全部洗い出せということを、私、大臣名で号令を掛けているという最中でございまして、これは何を意味するかというと、隠ぺい体質から脱却させたいという思いがいたします。そういう企業文化体制を完全に定着させるということで、それ以降、データ改ざん等で、あるいは虚偽報告等で国民の信頼を失うことがないようにしたいという思いでやっているところでございます。

○福島みずほ君 報告義務違反は三年で時効ですが、これも見直すべきではないでしょうか。

○委員長(尾辻秀久君) 甘利経済産業大臣。
 指名を取り消します。広瀬院長。

○政府参考人(広瀬研吉君) 現在、北陸電力に詳細な事実関係、原因究明、再発防止対策を報告をさせることを命じております。私ども原子力安全・保安院といたしましては、北陸電力のこれらの志賀一号機の臨界事故の報告、また先ほど大臣から説明のありました今月末までに出されます北陸電力からの総点検の結果の報告、これらを詳細に精査をしました上で今後の対応を検討していきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 北陸電力に原子力を担当する資格があるのでしょうか。

○国務大臣(甘利明君) 今回きちんと検証いたしまして、現在の、つまり平成十五年十月以降行った法改正で足らざる部分が例えば仮にあるとするならば、それに対してきちんと対処をしていきます。その上で、しっかりと責任を持って原子力発電所の運営をさせていきたいと思っております。

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