QUESTIONS質問主意書

第156回国会 「イラク戦争時に日本政府がヨルダンに寄贈したテントに関する質問主意書」(2003年5月22日) | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

質問主意書

質問第二九号

イラク戦争時に日本政府がヨルダンに寄贈したテントに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十五年五月二十二日

福島 瑞穂   

       参議院議長 倉田 寛之 殿

   イラク戦争時に日本政府がヨルダンに寄贈したテントに関する質問主意書

一、本年三月、政府はイラク難民支援策として政府専用機二機をヨルダンの首都アンマンに派遣し、テントを運んだが、この際の予算措置について明らかにされたい。

二、国連難民高等弁務官事務所(以下「UNHCR」という。)は難民支援のための緊急資金援助を各国に要請していたが、具体的にテントの要請はしていない、と聞いている。UNHCRのヨルダン代表からテントの寄贈要請はあったのか。あったとしたらUNHCRヨルダン事務所からの要請の内容が記載されている文書を示されたい。

三、現地からの新聞報道では、現地ではテントは不足しておらず、しかもテントは日本から運ぶより、ヨルダンやトルコで購入した方がはるかに安い。高い燃料費を使い、わざわざ政府専用機のジャンボ機で送った理由は何か。また、テント寄贈は、日本側からの申出が先にあり、それをUNHCRヨルダン事務所が了承したものだとの話もあるが事実を明らかにされたい。

四、日本政府が寄贈したテントは現在どこにあるのか、また、使用されているのか。

五、ジャンボ機一機でテントはすべて送れたにもかかわらず、なぜ二機も派遣したのか。現にそのうちの一機にはテントは積んでいなかったようだが、それには何を積んでいたのか。

六、今回のテント運搬のために何名の自衛官を派遣したのか、また、それだけの数の自衛官を派遣した必要性や根拠は何か。

七、イラク戦争時、ヨルダンは戦闘地域でなく民間航空機が発着していたが、テント運搬の際の携行武器は何か、また、当該携行武器が必要だった理由は何か、明らかにされたい。

  右質問する。

答弁書

答弁書第二九号

内閣参質一五六第二九号

  平成十五年六月十日

内閣総理大臣 小泉 純一郎   

       参議院議長 倉田 寛之 殿

参議院議員福島瑞穂君提出イラク戦争時に日本政府がヨルダンに寄贈したテントに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

   参議院議員福島瑞穂君提出イラク戦争時に日本政府がヨルダンに寄贈したテントに関する質問に対する答弁書

一について

 内閣府所管の平成十四年度及び平成十五年度の既定経費を充当したものである。

二及び三について

 国際連合難民高等弁務官事務所(以下「UNHCR」という。)からは、平成十五年三月二十一日付けの文書(別添)により、難民用テントの調達及び輸送には相当の費用と時間を要し、緊急に必要とされる難民用テントがイラク周辺国では十分に手配できないことから、我が国政府に対し、備蓄している人道救援物資のうち二千人分の難民用テントをUNHCRに譲渡するとともに、ヨルダン国内の空港まで空輸するよう要請があり、これを受けて、同月二十八日に「イラク難民に係る物資協力の実施について」、「イラク難民救援国際平和協力業務の実施について」等を閣議決定したものである。

四について

 我が国がUNHCRに譲渡したテントは、ヨルダン国内のルワイシェッド難民キャンプに輸送された後、その一部は同キャンプで使用され、残りは同キャンプ近くの倉庫で保管されていると承知している。

五について

 UNHCRから要請のあったテントの量及び政府専用機の搭載能力を勘案し、政府専用機二機それぞれにテントを搭載し、輸送したものである。

六について

 イラク難民救援国際平和協力業務の実施に当たっては、イラク難民救援国際平和協力業務実施計画(平成十五年三月二十八日閣議決定)に基づき、政府専用機二機による物資の輸送のために必要となる操縦要員、輸送物資を取り扱う要員、機器の整備を担当する要員、ヨルダン及び経由地において運航支援を行う要員等として、合計五十六名の自衛官を派遣したものである。

七について

 イラク難民救援国際平和協力業務の実施に当たっては、不測の事態が発生する場合に備え、イラク難民救援国際平和協力業務実施計画に基づき、九ミリ自動式けん銃十四丁を装備していたところである。

別添 1/2

別添 2/2

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