QUESTIONS質問主意書

第165回国会 「ハンセン病療養所入所者等に対する補償金支給に関する質問主意書」(2006年12月14日) | 社民党 福島みずほ 参議院議員(比例区)

質問主意書

質問第四三号

ハンセン病療養所入所者等に対する補償金支給に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十八年十二月十四日

福島 みずほ   

       参議院議長 扇 千景 殿

   ハンセン病療養所入所者等に対する補償金支給に関する質問主意書

 本年二月一〇日、ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律の一部が改正された。これによって、国内のみならず、一九四五年八月一五日までに国が設置していた国外ハンセン病療養所入所者にも補償の道をひらくこととなった。入所者は、ハンセン病の隔離政策に伴う被害に、植民地支配下の被害が加わり、二重の人権侵害を受けている。その入所者も高齢化が進んでおり、その被害への補償について、迅速な対応が求められている。

 よって、以下質問する。

一 太平洋四島における療養所について

1 本年二月三日の参議院厚生労働委員会において、川崎二郎厚生労働大臣(当時)は、補償金支給の対象について、谷博之議員の質問に対して「この表にありますその他の国外療養所につきましても、今後必要な情報を得て追加に関する検討を行うことになると考えております。」と答弁している。また、私の質問に対して、「一つは、南洋諸島の四療養所、パラオ、サイパン、ヤップ、ヤルート、それから、韓国、台湾の私立の療養所というものを先ほど表で出していただきましたけれども、あります。しかし、正直申し上げて、必要なしっかりした情報を得ておりません。あくまでそれは国の正に税金を使うわけでありますから、しっかりした資料に基づいて進めていかなければならないだろうと。」と答弁している。これまでに、太平洋四島への補償を確定するために、これら太平洋四島における療養所についての調査は行われたか。行われたのであれば、その結果を示されたい。

2 調査が行われていないのであれば、いつ行われる予定か。

3 調査結果に基づいて、太平洋四島における療養所入所者へも補償を行うべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 二〇〇一年六月二二日の厚生労働省告示第二百二十四号について

 厚生労働省告示第二百二十四号は、「次の表に掲げる私立のハンセン病療養所」として、国内の十二の療養所をあげている。しかし、植民地においても私立の療養所が存在していた。例えば、キリスト教医療宣教師らが設立し、一九四一年の太平洋戦争勃発後、朝鮮総督府に接収され、運営は総督府の朝鮮癩予防協会(事務局は朝鮮総督府警務局衛生課)が行い、療養所長は朝鮮総督府の警察署長が務めた「麗水愛養園」や「大邱愛楽園」、一九四一年三月に軍用地として接収され、収容患者は解散させられた「釜山相愛園」の私立三園についても補償の対象とすべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

三 光州刑務所小鹿島支所への入所者について

 「朝鮮総督府令第九十二号」は、「朝鮮総督宇垣一成」名で「明治四十三年朝鮮総督府令第十一号八監獄及監獄分監ノ名称、一」に基づき、一九三五年七月二三日付けで「光州刑務所小鹿島支所ノ一項ヲ加」え、同日これを施行している。これによれば、小鹿島更生園は警務局衛生課の所管で、園長が存在していたのに対して、光州刑務所小鹿島支所は刑務局の所管であり、所長には小鹿島更生園園長とは違う人物が就いている。つまり、小鹿島更生園と光州刑務所小鹿島支所は、同じ小鹿島島内にあったが別の施設である。光州刑務所小鹿島支所の入所者も補償の対象となると考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。

答弁書

答弁書第四三号

内閣参質一六五第四三号

  平成十八年十二月二十日

内閣総理大臣 安倍 晋三   

       参議院議長 扇 千景 殿

参議院議員福島みずほ君提出ハンセン病療養所入所者等に対する補償金支給に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

   参議院議員福島みずほ君提出ハンセン病療養所入所者等に対する補償金支給に関する質問に対する答弁書

一について

 国外のハンセン病療養所に入所していた者であってハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律(平成十三年法律第六十三号。以下「法」という。)に基づく補償金の支給の対象となるものは、昭和二十年八月十五日までの間に、法第二条第二号に規定する国外ハンセン病療養所に入所していた者であり、厚生労働大臣は、昭和二十年八月十五日までの間に本邦以外の地域に設置され、ハンセン病患者の強制隔離について定めた法令に基づき患者の強制隔離が行われていた施設を、同号の規定に基づき国外ハンセン病療養所として定めることとしている。

 御指摘の太平洋四島における療養所について、国外ハンセン病療養所として定めるには、これらの療養所に関し、ハンセン病患者の強制隔離について定めた法令の存在及びこれに基づき強制隔離が行われていた事実を確認する必要があるが、現段階では、これらの存在を示す資料等は確認できていない。今後、これらの存在が確認できれば、これらの療養所を国外ハンセン病療養所として定め、法に基づきこれらの療養所に入所していた者に対する補償金の支給を行うこととなる。

二について

 御指摘の私立三園については、現段階では、ハンセン病患者の強制隔離について定めた法令の存在及びこれに基づき強制隔離が行われていた事実は確認されていないが、今後、これらの存在が確認されれば、国外ハンセン病療養所として定め、法に基づきこれらの療養所に入所していた者に対する補償金の支給を行うこととなる。

三について

 御指摘の光州刑務所小鹿島支所については、御指摘の内容からは、ハンセン病患者の強制隔離について定めた法令に基づき強制隔離が行われていた施設であるとは考えられず、同支所に入所していた者は、法に基づく補償の対象にはならないものと考えている。

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