QUESTIONS質問主意書

第179回国会 「死刑制度の在り方に関する質問主意書」(2011年11月14日) | 社民党 福島みずほ 参議院議員(比例区)

質問主意書

質問第二二号

死刑制度の在り方に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年十一月十四日

福島 みずほ   

       参議院議長 平田 健二 殿

   死刑制度の在り方に関する質問主意書

 現在、法務省では、死刑の在り方についての勉強会(以下「勉強会」という。)を設け、死刑制度についてその廃止も含めて検討中と聞いている。そこで、以下質問する。

一 平岡法務大臣は、大臣就任後に刑場を視察したか。視察した場合、その日付及び施設名を明らかにされたい。また、視察していない場合、今後視察する予定があるか。予定がある場合、いつ行うのか明らかにされたい。

二 勉強会では、多くの識者から意見を聴取しているが、いまだ冤罪の被害者及び執行に携わった刑務官からの意見聴取を行っていないと認識している。これらの方の意見は、死刑制度を考える上で不可欠と考えるが、今後、意見聴取を行う予定はあるか明らかにされたい。

三 本年十月十一日に大阪地方裁判所において、オーストリアの法医学者ヴァルデル・ラブル博士は、絞首刑で頭部が離断・切断される可能性があるとの証言を行った。また、一八八三年(明治十六年)七月七日付の読売新聞によると、東京市ヶ谷監獄署で執行された女性の首が半分ほど引き切れたとある。この半分ほど引き切れたというのは事実か。

四 ラブル博士によると、頭部の切断には、①全部が切断される場合、②片側のみ切断される場合及び③皮膚は切断されず内部の組織のみが切断される場合の三通りがありうるということである。我が国おける過去の死刑執行において頭部が切断された事例について、各ケースに分けて具体的な事例を示されたい。

五 同裁判において、十月十二日に元検察官の土本武司氏も絞首刑について、限りなく(憲法が禁じた)残虐な刑罰に近いと証言している。法務省が行っている勉強会にラブル博士及び土本氏の両氏を招いて意見を聴くべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

六 同裁判では、裁判員も憲法問題の審理に参加が認められ、六人中四人の裁判員が参加した。また、土本氏が同裁判で証言を行った理由は、裁判員が死刑に関する情報を得ないままで死刑の判断を下さざるを得ない現状を危惧したためと聞いている。死刑の判断を求められる可能性がある裁判員に対して、刑場を視察させる考えはないか、政府の見解を明らかにされたい。

七 二〇一〇年八月二十七日に東京拘置所の刑場が司法記者クラブの記者に対して公開された。しかしながら、この公開は、司法記者クラブ以外のジャーナリストには公開されておらず、また、地下室への入室も禁止される等、極めて制約が多く不十分なものであった。前述のとおり、裁判員裁判の実施によって、国民は死刑の判断を求められる可能性があるため、十分な情報の公開が必要である。今後、視察を希望するすべての国民に対し、東京拘置所以外の刑場も含めて刑場を公開するべきであると考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。

答弁書

答弁書第二二号

内閣参質一七九第二二号

  平成二十三年十一月二十二日

内閣総理大臣 野田 佳彦   

       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員福島みずほ君提出死刑制度の在り方に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

   参議院議員福島みずほ君提出死刑制度の在り方に関する質問に対する答弁書

一について

 平成二十三年十月十八日、東京拘置所の刑場を視察している。

二及び五について

 「死刑の在り方についての勉強会」における当面の検討項目は、死刑制度の存廃についての考え方、執行の告知の在り方を含めた執行に関わる問題、執行に関する情報提供の在り方等とされているところであるが、今後の同勉強会の進め方については、議論の状況に応じて、法務省政務三役を中心とした構成員で議論して決定してまいりたい。

三について

 御指摘の事例についての記録はなく、承知していない。

四について

 お尋ねのような事例は承知していない。

六及び七について

 御指摘の死刑の判断を求められる可能性がある裁判員及び刑場の視察を希望する全ての国民に対する刑場の公開を行うことは考えていない。

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