QUESTIONS質問主意書

第180回国会 「死刑執行に関する行政手続の情報公開及び確定死刑囚の処遇に係る情報の取扱いに関する質問主意書」(2012年6月21日)

質問主意書

質問第一五九号

死刑執行に関する行政手続の情報公開及び確定死刑囚の処遇に係る情報の取扱いに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年六月二十一日

福島 みずほ   

       参議院議長 平田 健二 殿

   死刑執行に関する行政手続の情報公開及び確定死刑囚の処遇に係る情報の取扱いに関する質問主意書

 本年六月一日に毎日新聞で報道されたように、法務省は死刑執行についての具体的な起案書に関する行政文書を開示した。しかし、その約五割は全面墨塗りで非公開とされており、公開とはかけ離れたものであった。国民の命を国家が奪うという究極の刑罰である死刑制度の全容が、依然として公開されておらず、第三者機関のチェック及び国民の監視が担保されていないことは、大いに問題があると考え、以下質問する。

一 情報公開は行政が行った判断を国民が誰でも確認できることを前提にすることが重要と考える。公文書等の管理に関する法律は、「国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的」とし、行政機関の意思決定に至る過程及び事務事業の実績が把握できる文書の作成等を義務づけている。また、行政機関の保有する情報の公開に関する法律は、「行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的」としている。これらの点に照らして、法務省が今回公開した情報は限定的であり、これらの法律の目的に沿うものではなく説明責任が果たされたとは言えないと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 前記の死刑執行に関する行政文書について、個人情報に関するため非開示とする部分と公開されてしかるべき部分の線引きを、誰が、どのような基準によって行い、第三者機関の誰がどのようなチェックを行った上で情報を公開しているのか、公開に係る運用体制について具体的に示されたい。

三 前記の死刑執行に関する行政文書の非開示事由が、行政機関の保有する情報の公開に関する法律の第五条第一号のいずれに該当するのか具体的に明示されたい。さらに、同法の第五条第四号に該当するのであれば、非開示情報が如何に公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすのか、その「相当の理由」を具体的に示されたい。

四 前記の死刑執行に関する行政文書について、情報公開によって墨塗りされた非開示部分に書かれている情報は、どのような種類の情報なのか明らかにされたい。

五 犯罪被害者の一方の当事者である被害者遺族に対して、確定死刑囚がどこの拘置所に収容されているか、その収容中の健康状態、教誨師との面会の有無など、死刑囚の関連情報は提供されているのか。また、これらの情報提供を行う制度は整備されているのか示されたい。

六 死刑囚への死刑執行を行う際に、まず、法務省内での執行命令書作成が行われると考えるが、法務省は執行命令書の作成を開始する前に、関係する被害者遺族の処罰感情を含む意思を改めて確認するために、関係する被害者遺族と連絡を取ることはあるのか。また、被害者遺族と法務省は、死刑判決が確定後、定期的に、あるいは、不定期でも、その内容が何かは別にして、連絡を取り合うことはあるのか示されたい。

七 死刑の執行が行われた後に、法務省は被害者遺族に対して執行の連絡をしているのか示されたい。

  右質問する。

答弁書

答弁書第一五九号

内閣参質一八〇第一五九号

  平成二十四年六月二十九日

内閣総理大臣 野田 佳彦   

       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員福島みずほ君提出死刑執行に関する行政手続の情報公開及び確定死刑囚の処遇に係る情報の取扱いに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

   参議院議員福島みずほ君提出死刑執行に関する行政手続の情報公開及び確定死刑囚の処遇に係る情報の取扱いに関する質問に対する答弁書

一から四までについて

 御指摘の死刑執行に関する行政文書の開示については、法務省の関係部局が開示請求に係る行政文書の内容を十分に精査した上で、法務大臣が、当該文書のうち行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)第五条第一号本文及び第四号に掲げる情報が記録された部分を除いた部分について開示する決定をしたものであり、適切に対応したものと考えている。また、お尋ねの「相当の理由」については、個々の行政文書に記録されている情報ごとに個別具体的に判断したものであり、一概にお答えすることは困難である。

五から七までについて

 被害者の遺族との個別具体的な連絡状況については答弁を差し控えたいが、法務省においては、一般的に、被害者の遺族に対して死刑確定者の処遇状況等に関する情報は提供しておらず、また、そのような情報提供を行う制度はない。

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