QUESTIONS質問主意書

第180回国会 「自由権規約委員会に対する日本政府の第六回定期報告の提出に関する質問主意書」(2012年2月23日) | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

質問主意書

質問第四〇号

自由権規約委員会に対する日本政府の第六回定期報告の提出に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年二月二十三日

福島 みずほ   

       参議院議長 平田 健二 殿

   自由権規約委員会に対する日本政府の第六回定期報告の提出に関する質問主意書

 自由権規約委員会(以下「委員会」という。)に対する日本政府の第六回定期報告の提出期限は、二〇一一年十月二十九日となっており、既に四か月近くが経過しているが、いまだに未提出のままと聞いている。そこで、以下質問する。

一 政府は、第六回定期報告をいまだ提出していないと聞くが、提出のための準備の進捗状況を示されたい。また、委員会から督促等は受けているか。

二 政府は、前回の第五回定期報告においても、提出期限より四年二か月遅延して提出している。このことは、前回の第五回定期報告の審査における委員会の最終見解においても、「定期報告の締切が二〇〇二年十月であったにもかかわらず、報告書の提出が二〇〇六年十二月であったことに留意する。」と、わざわざ序論にて指摘されているところである。このことについて、私が二〇〇九年五月二十五日に提出した「死刑制度に対する自由権規約委員会の最終見解に関する質問主意書」(第百七十一回国会質問第一七六号)に対する答弁書(内閣参質一七一第一七六号)では、「次回の政府報告の提出については、政府として、一層の努力を傾注して、早期提出に努めてまいりたい。」との答弁であった。定期報告の提出期限は、守るべきであるとの政府見解に変更はないか。

三 定期報告の提出期限は、守るべきであると政府が考える場合、「政府として、一層の努力を傾注して、早期提出に努め」たにもかかわらず、再び遅延することとなった理由は何か。その責任の所在は、どこにあると考えるか。

四 第六回定期報告の提出はいつになるのか。前記二の答弁書にあるように「早期提出に努め」るという答弁ではなく、いつまでに提出するか、具体的な期限を示されたい。

五 前回の第五回定期報告の審査における委員会の最終見解のパラグラフ三十三において「委員会は、締約国の第五回定期報告及び本最終見解を出版し、日本語及び可能な範囲で国内少数言語によって一般の公衆、司法機関、立法機関、行政機関に幅広く広めることを要求する」とあるが、この点について具体的にどのような対応をしたか。

六 政府は、二〇一〇年九月に委員会の勧告に対するフォローアップの情報提供を求められたが、これに応じなかったと聞く。これは事実か。これが事実であるならば、応じなかった理由は何か。

七 第五回定期報告の審査における委員会の最終見解の履行にあたって、政府とNGO等の市民社会との間の協働がどのように行われたのか、具体的に示されたい。また、二〇一一年九月にNGOからヒアリングを行ったと聞くが、①正確な実施日時、②告知の方法及び対象、③告知期間並びに④参加団体数及びそれぞれの主な活動領域について、具体的に明らかにされたい。

  右質問する。

答弁書

答弁書第四〇号

内閣参質一八〇第四〇号

  平成二十四年三月二日

内閣総理大臣 野田 佳彦   

       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員福島みずほ君提出自由権規約委員会に対する日本政府の第六回定期報告の提出に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

   参議院議員福島みずほ君提出自由権規約委員会に対する日本政府の第六回定期報告の提出に関する質問に対する答弁書

一から四までについて

 市民的及び政治的権利に関する国際規約(昭和五十四年条約第七号。以下「規約」という。)第四十条第一項の規定に基づき我が国が自由権規約委員会から提出を要請される報告(以下単に「報告」という。)のうち、平成二十三年十月二十九日を提出期限とされたもの(以下「第六回報告」という。)に関しては、政府としては提出期限までに提出するべく努力してきたが、外務省を始めとして関係する府省庁が多岐にわたり、作業も膨大なものであったことから、作成に時間を要しているものである。現時点で第六回報告の具体的な提出時期を示すことは困難であるが、自由権規約委員会からは速やかな提出を求められていることから、政府としては、一層の努力を傾注して、早期提出に努めていく考えである。

五について

 報告のうち、平成十八年十二月二十日に我が国が自由権規約委員会に提出したもの(以下「第五回報告」という。)並びに第五回報告に対する規約第四十条第四項に規定する自由権規約委員会の報告及び意見(以下「第五回最終見解」という。)については、外務省において、関係府省庁、最高裁判所、衆議院及び参議院並びに関係する国会議員並びに都道府県等に対し、英語の原文及び日本語仮訳を配布した。また、外務省ホームページに掲載するとともに、要望に応じ、報道関係者等に対し、随時配布している。

六について

 第五回最終見解に対するフォローアップとして我が国から自由権規約委員会に提出した情報に関し、平成二十二年九月二十八日に自由権規約委員会から追加的に求められている情報については、第六回報告において回答することとしている。

七について

 政府としては、第五回最終見解を受け、第六回報告の作成に当たっては非政府組織等と対話を行うことが重要であると考え、平成二十三年十月四日に、非政府組織等との意見交換会を実施した。当該意見交換会は、外務省ホームページにおいて、同年九月五日から二十一日までの間、広く一般を対象に参加者を募集し、四名が参加したところである。なお、お尋ねの「活動領域」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府として参加者それぞれがどのような分野を主なものと考えて活動しているかについてはお答えする立場にはない。

MENU