QUESTIONS質問主意書

第186回国会 「原子力発電所の耐震安全性に関する質問主意書」(2014年5月1日) | 社民党 福島みずほ 参議院議員(比例区)

質問主意書

質問第八九号

原子力発電所の耐震安全性に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年五月一日

福島 みずほ   

       参議院議長 山崎 正昭 殿

   原子力発電所の耐震安全性に関する質問主意書

 原子力発電所(以下「原発」という。)における従前の耐震設計(基準地震動想定)について、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(以下「国会事故調」という。)報告書は、「わが国においては、観測された最大地震加速度が設計地震加速度を超過する事例が、今般の東北地方太平洋沖地震に伴う福島第一原発と女川原発における二ケースも含めると、平成十七(二〇〇五)年以降に確認されただけでも五ケースに及んでいる。このような超過頻度は異常であり、例えば、超過頻度を一万年に一回未満として設定している欧州主要国と比べても、著しく非保守的である実態を示唆している。」と指摘している(二・一・六の七、二百三頁)。

 この点について、強震動予測の第一人者である入倉孝次郎氏は、「私は科学的な式を使って計算方法を提示してきたが、これは地震の平均像を求めるもの。平均からずれた地震はいくらでもあり、観測そのものが間違っていることもある。基準地震動はできるだけ余裕を持って決めた方が安心だが、それは経営判断だ」(愛媛新聞二〇一四年三月二十九日)と述べている。

 しかし、科学的に原発の安全性が確保されているかどうかを検討する役割を担っていた科学者である入倉氏が、「経営判断」を持ち出すことは許されない。このような判断こそが、東京電力福島第一原発事故を招いた考え方である。同事故後にも、まだこのような発言を繰り返している者を安全審査に関与させていれば、次の重大事故は不可避である。右の点を踏まえ、以下質問する。

一 国会事故調が指摘している、原発における従前の耐震設計(基準地震動想定)の誤りについて、認めるのか、政府の見解を明らかにされたい。

二 前記一に関して、誤りを認める場合には、これをどのように正すのか、政府の見解を明らかにされたい。

三 前記一に関して、誤りを認めない場合には、国会事故調の指摘のどこが誤っているのか示されたい。

四 実用原子炉及びその付属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(平成二十五年六月二十八日原子力規制委員会規則第五号)等(新規制基準)において、従前の耐震設計(基準地震動想定)の手法に関して、変更された点があるのか。ある場合には、その内容を示されたい。

五 原子力規制委員会が、基準地震動について平均からどれだけのずれを見込むかについて行っている判断は、科学的判断か、それとも経営判断か。また、その判断において、重大事故の発生を認めないのか、それとも許容しているのか。

  右質問する。

答弁書

答弁書第八九号

内閣参質一八六第八九号

  平成二十六年五月十三日

内閣総理大臣 安倍 晋三   

       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員福島みずほ君提出原子力発電所の耐震安全性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

   参議院議員福島みずほ君提出原子力発電所の耐震安全性に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 御指摘の「国会事故調が指摘している、原発における従前の耐震設計(基準地震動想定)の誤り」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。

四について

 お尋ねについては、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第四十三条の三の六第一項第四号の規定に基づき定められている実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(平成二十五年原子力規制委員会規則第五号)等(以下「新規制基準」という。)においては、基準地震動の策定に当たり、例えば、原子力発電所の敷地の地下構造を三次元的に把握することや、複数の活断層の連動性について考慮することを求めることとしたところである。

五について

 御指摘の「原子力規制委員会が、基準地震動について平均からどれだけのずれを見込むかについて行っている判断」の意味するところが必ずしも明らかではないが、新規制基準に係る適合性審査については、原子力規制委員会において、専門的な知見に基づき中立公正な立場で厳格に実施している。

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