ACTIVITY BLOG活動ブログ

2020年6月2日、厚労委員会で布マスク、持続化給付金、社会福祉法改正法案について質問 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

201-参-厚生労働委員会-016号 2020年06月02日(未定稿)

○福島みずほ君 立憲・国民.新緑風会・社民共同会派の社民の福島みずほです。
まず冒頭、大臣にお聞きをいたします。
大臣は三月二日の参議院予算委員会で、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議について、一回目から三回目は議事概要になるが、四回目以降は速記を入れて一言一句残す旨答弁をされています。専門家会議の尾身茂副座長は二十九日の会見で、同日の会議でメンバーから、国の方としてもちゃんと検討してくださいと、発言者の記載がある議事録の作成を求める声があったことを紹介しています。
専門家会議の議事録が残っていないことは問題ではないでしょうか。

○国務大臣(加藤勝信君) 令和二年三月二日においては、詳細な議事録を残していくことは当然必要でありますが、同時に、公表できるものの、今の段階でですね、まず議事概要、これも今作成し、各委員の了解を得て公表すべく今作業を進めるというふうに聞いております。また、いろんな、議事概要とか議事録とかいう言い方があるんだと思いますけれども、いずれにしても、専門家である皆さんが、会合における専門家の皆さんの意見がしっかりと反映していけるもの、これを作っていきたいということ、また、それぞれの委員の方々の発言が分かるような、それを議事録と呼ぶか議事概要と呼ぶ場合もありますけれども、それを作っていくということであります、旨の発言はさせていただきました。
それを踏まえて、専門家会議においては、そもそも第一回の会合において、構成員の専門家に自由かつ率直に御意見をいただくため、専門家会合については発言者が特定されない形の議事概要を作成するという方針を構成員の皆さんに説明し、御了解いただいており、以後、その方針にのっとって適切に、これは内閣官房の方でありますけれども、公表しているというふうに承知をしております。
なお、五月二十九日の会見の際に、脇田座長、尾身、あっ、ごめんなさい、専門家会議では、構成員の方から議事概要の在り方を一度検討してもいいのではないかとの意見があったと、その点も踏まえて、担当大臣であります西村経済再生大臣が、脇田座長を始め先生方と御相談をしているというふうに聞いているところであります。

○福島みずほ君 大臣は予算委員会で、文言を一言一句見ていただいて提出すると、こういう姿勢で取り組んでいるところでありますとおっしゃっているじゃないですか。そして、四月二十八日、あるラジオ番組で武藤委員は、会議では公開されている前提でやっていますと答えています。
第二回目の専門家会議は真っ黒ですよ、出てきたのは。これは駄目ですよ。少なくとも、今の時点で、歴史的な文書じゃないですか、これをどういうふうに検証していくのか。厚労大臣、これ公表すべき、議事録公表すべきということでよろしいですね。

○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほども申し上げましたように、そもそも第一回の会合で、構成員の専門家に自由かつ率直に御議論いただくため、専門家会議については発言者が特定されない形で議事概要を作成するという方針の下これまで会合が運営をされてきて、それにのっとって、できる限りの、内容が分かる、そうしたものを公表しているというふうに承知をしております。
その上で、先ほど申し上げましたように、構成員の方から、議事概要の在り方を一度検討してもいいのではないかという意見があったわけでありますから、現在、担当大臣が、脇田座長を始め専門家会議のメンバーの方と相談をしておられるということ、その相談結果を踏まえて適切に対応されるものと承知をしております。

○福島みずほ君 歴史的な、百年に一度の感染症対策に関して、専門家会議の議事録が出ない、出ていないというのは問題じゃないですか。担当者の、本当に重要な厚生労働大臣として、一言一句見ていただいて提出すると、こういう姿勢で取り組んでいるところでありますとおっしゃって、何で今まで議事録が出ないんですか。極めて問題ですよ。
せめて、この厚生労働委員会で、いや、きちっと議事録出すように私からも働きかけます、頑張りますというのが何で出ないんですか。

○国務大臣(加藤勝信君) いや、このときは、むしろそうした速記録が、たしか三回あったうち二回目しか速記者を入れていなかったということもあるので、今後についてはそうしたものは残していくということを申し上げたのであって、それをどう公表していくかというのは、先ほど申し上げたような、そもそもの委員会のスタートでそういう話があったわけでありますから、それを踏まえて、今いろんな委員からの御指摘もあります、また先ほど申し上げた専門家会議のメンバーの方々からもそうした問題提起もあるわけでありますから、それを踏まえて、それぞれの皆さん、専門家の皆さんの意見を踏まえて対応するということであります。

○福島みずほ君 昨日、菅官房長官の記者会見で、四回目以降ですか、速記録は残っているという発言がありますので、これはしっかりもう議事録として全部出していただきたいと思います。そのことに向かって厚生労働大臣も是非努力をしてください。
布マスクについてお聞きをいたします。
布マスクについての全ての契約書を出していただきました。見ると、納期の変更が非常に多いんです。ユービスとかはちゃんと納期を守っているんですが、布マスク、興和、伊藤忠、マツオカコーポレーションについて、三月三十一日が履行期限になっていますが、四月三十日に変更になっております。興和、四月七日の契約で五月十五日となっていたのが六月三十日に、五月十一日の時点で契約変更。マツオカコーポレーション、四月七日の契約では四月三十日となっていたのを四月二十八日に、五月三十一日に変更。
こんなに政府の随意契約で変更変更があるって、これ、非常に無理な計画だったんじゃないですか。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
今回御指摘いただきました中、一番初めに申し上げました一つの例、介護施設向けの布製マスクについて御報告を申し上げたいと思いますが、これ、三月十七日に今御指摘いただきました興和、伊藤忠商事、マツオカコーポレーションの三社との間に契約をし、その時点におきましては両当事者の合意の下で履行期限又は契約期間を令和二年三月三十一日と今御指摘いただきましたようにしておりました。
この時点におきまして、状況としては、アジア各国における新型コロナウイルス感染症が拡大しておりまして、航空便の減少により予定どおり輸入することが困難になった、あるいは各国の輸出規制の強化により通関での手続に時間を要したなどなど事情がございまして、結果的に三月三十一日までに全てを納入することが難しいという状況になったことから、関係者、話合いをした上で三月三十一日に契約変更という形で締結をし、履行期限又は契約期間を令和二年四月三十日に改めたところでございます。
なお、これ、結果的には、介護施設等向けの布製マスクについては、この契約変更を行った三社から四月三日までに納品をされたという事実はございます。
また、御指摘いただきましたほかの契約につきましても、今申し上げましたように、その時々の状況の中でなるべく早く、最速に、かつ、私どもとしては価格と品質と納期というものを中心に契約を結んでおりますので、そのときそのときにおける最善を尽くすべく、関係者とのお話合いを通じて、契約については対応させていただいてきたというところでございます。

○福島みずほ君 興和は、五十億近い契約をした後、四月三日には三十億円近い減額変更、二十億円になっております。
このとき、単価を変えるんですね。五十億の契約が二十億になるというこの契約変更を見て私はびっくりしたんですが、これは何なんですか。

○政府参考人(吉田学君) 個々の契約のお話ではございますが、御答弁申し上げます。
御指摘いただきました契約につきましては、当初の契約時におきましては、世界的に航空便が非常に少なくなっているということで、緊急に大量のマスクを輸送するための輸送料をどう見込むかということで、その輸送料が平時に比べて高騰するということを見込んだ単価とさせていただいておりましたが、三月中に同社から一定のマスクの納付がなされた実績を踏まえまして、私どもとしては、予算の適正な執行を図る観点から改めて興和株式会社と交渉をし、単価について変更させていただいたということで、そのときそのときの状況の中で、私どもとしては、予算の適正な執行、そして品質、納期をしっかり守っていただけるようなことで、契約については対応させていただいているところでございます。

○福島みずほ君 契約そのものが丼勘定だったんじゃないですか。
次に、十五枚のガーゼを五層に減らし三枚分作れないかなど、興和には政府側から品質を無視した打診もあったと言われています。これは本当なんですか。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
今回、このマスクを調達するに当たりまして、政府側からメーカーに対しては納品されるマスクについての品質の確保を求めてまいりました。今御指摘いただきましたような点につきまして関係者に照会をいたしましたが、そのような打診を行ったという事実は確認できておりません。

○福島みずほ君 契約書で、前回も御紹介しましたが、興和との介護用マスクの契約書では、八条、本契約の取引が非常事態への対応として実施されることに鑑み、納入現品について隠れた瑕疵を発見した場合であっても、興和に対して責任を追及しないという条項がありました。
どこの世界に瑕疵があっても追及しないというのを政府が出すんですか。あり得ないと思います。その後、五月以降の契約書は、瑕疵担保に関する部分は、乙の費用負担で引き換える、代金の減額を行うなどあります。実際、一番初めに、とにかく無理でもいいから、非常事態だから出せ出せといって、どんなに瑕疵があっても責任追及しないという条文作って契約をすることそのものは本当に問題だと思います。
興和は、品質を担保するため国内での検品を強く希望したが、政府側が断ったという事情はありますか。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
マスクの納品に当たりましては、品質確保のために、メーカーに自主的な検品をメーカーの責任で行っていただくべきというふうに考えてこれまでも対応してまいりました。
今御指摘いただきました点につきまして関係者に照会をいたしましたが、そのような事実は確認できておりません。

○福島みずほ君 補正予算を使った全戸二枚配布について、興和は五月十三日、マツオカコーポレーションが五月十三日、伊藤忠が五月十五日に契約をしています。こういうのをやめたらどうかと私が質問するのは五月十四日で、多くの委員からもうこれやめたらどうかという質問が相次いでおりました。国会で布マスクの配布はやめるべきじゃないかと質問している最中の契約については、極めて問題だと思います。
そして、いずれも履行期限は六月三十日です。七月に配られても遅いんじゃないですか。

○政府参考人(吉田学君) 布製マスクにつきましては、予備費に加えまして、令和二年度の一次補正予算においても、興和、マツオカコーポレーション、伊藤忠商事三社と契約をさせていただいております。この契約におきましては、一部、全戸配布向けマスク以外に、介護施設あるいは妊婦向けのマスクも含めての契約という形になってございます。私どもとしては、これら、当初より六月以降の配布も見込んでいることから、いずれも契約期限を六月三十日までの契約というふうにさせていただいております。
なお、全戸配布向けマスクについては、履行期限そのものは六月三十日となってございますけれども、今申し上げました三社については、早期の納入をお願いしたところ、五月三十一日までに納品をいただいているというところでございます。

○福島みずほ君 補正予算を使った全戸二枚配布について、検品は国の予算で行うんでしょうか。ミヤクニ株式会社と、検品、八億円で契約をしていますが、これは六月十五日までが履行期限です。まさに、補正予算を使った全戸二枚マスクについて、検品は国の予算で行うんですか。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
まず、布製マスクにつきましては、残念ながら妊婦向けマスクにおいて不良品の報告が出てきたということを踏まえまして、配布するマスクの品質を確保して国民の皆様の不安の解消を図るため、メーカーが行う自主検品、これ自身は強化をお願いすると同時に、当面の措置として全数の検品を国が行うということにいたしました。
五月下旬からこのような形でオペレーションしてまいりましたが、国が委託していた検品事業者をメーカーの検品事業者として活用するという話合いできましたので、検品の質を確保しつつ、メーカーによる検品へと集約をしたというところでございます。これにより、予算の効率的な執行につながるものというふうに思っております。
今後、令和二年度の補正予算においても全戸向けを含みます布マスクの調達をすることにしてございますが、この検品につきましては、先ほど申し上げましたような、国として、実績を持って、一定の品質は確保していただきました検品業者において、メーカーの負担による検品を集約するということを予定しているところでございます。

○福島みずほ君 予算どれぐらい考えていますか。契約は終わっていますか。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
今申し上げましたような経緯でございますので、令和二年度補正予算における検品費用につきましては、国としての追加負担は現時点のところ見込んでおりません。

○福島みずほ君 五月十九日の衆議院消費者問題特別委員会において、小島政務官は、メーカー側に対して求償権を求めて検討していく、八億円出し切ることがないよう協議したいと答弁しました。これはどうなっていますか。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
まず、これまで予備費において行っておりました検品の集約化、予算上八億という形で見込んでございましたけれども、先ほど申しましたように、この間、検品の集約化を行いましたので、この八億は全額使用することなく、私どもとしては執行をつなげられるもの、結果的には八億円を下回る形で対応できるものと、現在精査中ではございますが、そのように見込んでおります。
また、それを踏まえまして、私どもとしては、これまでの経緯の中で、国が負担して検品を行うということにつきましては、メーカーが行う自主検品の状況を確認する必要があった、一方で、メーカーに関しては自主検品の強化をお願いしてまいりましたが、加えて国としてもメーカーの自主的検品の状況を確認する必要があるという中で、品質の確保と不安の解消をいち早く行う上で行わせていただいたところでございます。
まずは、今、布マスクにつきまして、それぞれ必要に応じての速やかな配布を努力をしておりますけれども、その努力を行った上で、契約上の問題については整理してまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 ちょっとよく分からないんですが、八億円ではなくなるんですか。ミヤクニと八億円で契約していますが、そうではないということですか。それから、求償はするんですか、しないんですか。明確に教えてください。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
まず一点目、八億円につきましては、八億円まで執行することなく、少しそれよりも下回った額でとどまる、執行はとどまるものというふうに思っております。具体的な額については現在精査をさせていただきたいと思います。
また、メーカーに対する対応につきましては、先ほど申しましたように、まずは配布する努力を私どもとしては行った上で、契約上の問題として整理をさせていただきたいと思っております。

○福島みずほ君 ミヤクニじゃなくて宮岡ですが。
求償するんですか、しないんですか。

○政府参考人(吉田学君) 重ねての答弁で恐縮でございますが、まずは私ども、この配布の努力を続けさせていただいた上で、この一連の経過を踏まえた上での契約上の問題について整理をさせていただきたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 八億円近く政府が検品しなくちゃいけない布マスク、やめるべきだと思います。こんなことを国がやらなくちゃいけない、メーカーも検品するが政府もやらなくちゃいけない、こんな布マスク、やっぱりおかしいですよ。二枚マスクについて契約が終わっているんですが、介護用マスク、妊婦用マスクは今後も毎月出すと言っていますが、もうこんなことをやめるべきだということを強く申し上げたいと思います。
契約書を見ていると、コールセンターが二回にわたって、一つは電通で介護用マスクに関して愛知の部分について受注しておりますし、今回、コールセンターに関してはJPツーウェイコンタクトで一億六千九百九十三万二千三百八十二円。しかも、これ、契約をもう一回延ばして、一億円かさ上げして、一億、最終的には六千九百九十三万円でコールセンターを設けています。
これ、何でコールセンターを設ける必要があるんですか。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
今二つおっしゃっていただきましたように、先行する電通につきましては、介護施設向けマスクを配布するに当たりまして愛知県が早かったものですから、そこの部分、短期間、ワンショットの契約を結ばせていただき、その後、全戸配布向けマスクも含めてコールセンターの契約を結んでいるというのがまず事実でございます。
その上で、布製マスクの配布に当たりましては、全戸配布マスクを始め、国民の皆さんから電話相談あるいは問合せ等が私ども厚生労働省あるいは関係省庁の方にも参っていたという事実ございます。そういうのに適切に対応し、また情報を提供するためにはコールセンターという形で設置をするのが望ましい、あるいはそれが適切だというふうに判断をして契約を結ばせていただいたところでございます。

○福島みずほ君 小口融資の問題や雇用調整助成金など、コールセンターを設ける理由は分かります。しかし、だって、それはどういう書類を提出したらいいですか、どういう要件ですかですが、二枚マスクって配布するだけじゃないですか。何でコールセンターが必要なのか。それは、取りも直さずこの二枚マスクに問題があったからではないですか。
どれだけの相談が来て、中身はどのようなものでしょうか。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
今御指摘いただきましたコールセンターへの問合せ件数、五月三十一日までの集計をさせていただきましたが、約九万四千件となってございます。相談内容、私ども、全て正確に把握をしているわけではありませんし、非常に多岐にわたり、一概にお答えすることは難しいとは思いますが、主なものとして申し上げれば、お問合せで多いのは、いつ配布されるのかといった配布時期についてのお問合せ、あるいは、二世帯同居の方など、二枚という形で政府申しておりますが、二枚では不足する方から、じゃ、うちはどうなるんだという追加配送に関するお問合せなどが多いというふうな報告を受けております。

○福島みずほ君 ここに不良品があるとか、そういう問合せはありましたか。

○政府参考人(吉田学君) 私ども手元に受けております報告の中には、これまでの期間において、色が黄色いけれども大丈夫かとか、糸にほつれがあるけれども、これは報道されているような不良品マスクではないのかというようなお問合せあるいは御照会は寄せられていると聞いております。

○福島みずほ君 仕様書で、全て問合せに対応した内容は一件ごとに対応の内容を記録する、そして原則翌々日十二時までにメールにて報告するというものが仕様書でありますので、また改めて教えてください。
ところで、今回の二枚マスクに関しては予定よりも金額が、四百六十六億円ほどは掛からないと言われていますが、余ったお金はどうするんですか。

○政府参考人(吉田学君) 最終的には、この事業を終わって決算締めてみるということが必要でありますけれども、予算費目の中でその目的に応じた、例えば予備費として計上した費用については予備費の中で、あるいは補正予算として予定した予算については補正予算の中での費目というものでの処理を行うこととしておりまして、私どもとしては、この事業はこの当初の目的を達したところにおいて終わり、予算としてはそこまでの使用ということを想定しているところでございます。

○福島みずほ君 二枚マスクについてはずっと質問してきましたが、介護やそれから、まあ私はやめるべきだと思っておりますし、介護、妊婦用マスク、これからも毎月出すことについて、もう不織布マスクもありますし、手間暇とお金掛けてこういうことをやるということについてはもう本当にやめるべきだというふうに思っております。そのことを強く要望いたします。
次に、持続化給付金について一言お聞きをいたします。
一般社団法人サービスデザイン推進協議会がどのような団体で、事前にどの程度把握していたのか、契約書を是非見せてください。

○政府参考人(鎌田篤君) お答えいたします。
サービスデザイン推進協議会につきましては、経済のサービス化などの経済社会環境の変化を踏まえ、新たなサービスデザインとその市場創造を進めていくことを目的として二〇一六年に設立されたものでございます。
当協議会と契約をしたわけでございますけれども、契約書の中には、事業者のノウハウなど法人等の権利、競争上の利益その他正当な利益を害するおそれがある場合が含まれることから、慎重に対応することが必要であると考えておりまして、直ちにお示しすることは困難であるというふうに考えております。

○福島みずほ君 国の莫大な税金使ってやっているんですから、中小企業庁、まあ経産省から、ここの推進協議会との間の契約、ここの協議会と電通との契約を出してください。お願いします。

○委員長(そのだ修光君) 後刻理事会において協議いたします。

○福島みずほ君 このサービスデザイン推進協議会、十四名しか職員いないんですよね。入札で何でこんな大事業を落札できるんですか。

○政府参考人(鎌田篤君) お答えいたします。
サービスデザイン推進協議会につきましては、二十一名のスタッフがいるというふうに聞いているところでございます。(発言する者あり)申し訳ございません。サービスデザイン推進協議会につきましては、二十一名のスタッフがいると聞いているところでございます。この協議会につきましては、持続化給付金の個別の申請者に対する振り込みの決済ですとか工程の管理、これらの全体の業務統括その他の事業、自主事業や受託事業などを行っているところでございます。
御質問の点でございますけれども、同協議会につきましては、他の複数の事業も、あっ、失礼しました、外部事業者を活用することも含めて事業を適切に統括しておりまして、各種の事業をこれまで適切に実施しているというふうに考えているところでございます。
こうして選定されたサービスデザイン推進協議会につきましては、様々な外部事業者も活用いたしまして、本日までに約百万件以上の給付を実現する予定でございまして、サービスデザイン推進協議会が今のところ適切に業務を実行しているものというふうに認識しているところでございます。

○福島みずほ君 入札をするときに、再委託すること、再々委託することは分かっていたわけですよね。

○政府参考人(鎌田篤君) サービスデザイン推進協議会が電通へ再委託することにつきましては、入札時における提案書、それから契約の際に本事業の履行体制について十分な説明を受けており、契約前に承知していたということでございます。

○福島みずほ君 再々委託も了解していましたね。

○政府参考人(鎌田篤君) この契約につきましては、サービスデザイン推進協議会からの再委託先は電通ということになっておりますけれども、そこから先は委託ではなくていわゆる業務外注という形になっておりまして、個別の業務をスペックを指定して作業をさせるという形になっておりますので、そこは電通側において責任を持って全部やっていただくという理解で契約をしたところでございます。

○福島みずほ君 経産省のこの業務委託のひな形によると、履行体制図に記載すべき図として、再委託先、再々委託先あるのに、今外注だからいいというのも本当におかしいと思います。
このひな形によると、六条、「乙は、委託業務の全部を第三者に委託してはならない。」というのがあります。九七%電通に委託しているわけで、これ、ほとんど全部を第三者に委託じゃないんですか。トンネル会社じゃないですか。

○政府参考人(鎌田篤君) 先ほどの御説明につきましてちょっと一部誤解があったようなので、申し訳ございません、私の説明が不適切だったんだと思いますが、外注先についても契約の段階では把握をさせていただいております。実施履行体制図の中で把握をさせていただいているところでございます。
また、この協議会の存在意義、大部分を再委託しているのは問題ではないかという御指摘でございますけれども、協議会からの再委託につきましては、平成十八年八月の財務大臣通知も踏まえまして、協議会から再委託の相手方の情報、再委託を行う業務の範囲、金額など、必要な情報を記載した履行体制図の提出を受けているところでございまして、経済産業省としてはそれを確認した上で契約をしております。
また、サービスデザイン推進協議会につきましては、百万社を超える事業者からの申請受付、失礼しました、サービスデザイン推進協議会につきましては、繰り返しになりますけれども、持続化給付金の個別の申請者に対する、ある意味最も重要な振り込みの関係の業務、それから全体の統括という業務を担当しているところでございまして、その役割に基づいて業務を行っていただいているところでございまして、そのような体制に問題がないということで契約をしたところでございます。

○福島みずほ君 再委託についてのひな形の七条、再委託はしてはならない、ただし、次の場合はこの限りでないとありますが、例えば軽微な再委託に該当する場合といろいろありますが、軽微じゃないですよね。何でこれ再委託できるんですか。

○政府参考人(鎌田篤君) 契約のひな形の第七条でございますけれども、ちょっと前段飛ばしますけれども、ただし、当該再委託が次の各号のいずれかに該当する場合はこの限りではないというふうになっておりまして、御指摘の(4)の「軽微な再委託に該当する場合。」というものももちろんございますけれども、(1)に「本契約の締結時における別紙2の履行体制図に定めるものである場合。」と、また、「甲の承認を得たものである場合。」と、そのほかの条項などございますので、これらに整合的な形で再委託を認めたということでございます。

○福島みずほ君 済みません、ちょっとよく分からなかったんですが、七号のただし書の何号に、どれに当たるということですか。

○政府参考人(鎌田篤君) 第七条の(1)の「本契約の締結時における別紙2の履行体制図に定めるものである場合。」、これに該当するということでございます。

○福島みずほ君 再委託は駄目ですよと言われている。全部の委託は駄目ですよと言われている。でも、九七%、ほぼですよね、ニアリーイコール全部と思いますが、トンネルみたいにして二十万円引いて次にやっているわけですよね。これって大問題じゃないですか。
じゃ、何で初めから電通にやらなかったんですか。もし、電通がいいかどうかは別として、どうですか。

○政府参考人(鎌田篤君) お答えいたします。
このサービスデザイン推進協議会と電通がどのような体制を組んで申請してくるのかということにつきましては一義的には申請者の御判断だというふうに考えておりますけれども、我々といたしましては、このサービスデザイン推進協議会が何もやらないということではなくて、振り込みの業務ですとか業務全体の統括などを行っているということで、その役割をきちっと果たしていただくというふうに認識をして契約をしたということでございます。

○福島みずほ君 大問題ですよ。私の周りに、持続化給付金をもらうためにずっと待っている人や、何度も出している人や、訂正言われている人や、音沙汰ないとか、何か電話掛けても電話が通じない。みんなそう思っていますよ。一円だって貴重、一社でも救ってもらいたい。
二十億、間で取って、それから先、再委託、再委託。どうなっているんですか。この図、全体図を理事懇に出してください。

○委員長(そのだ修光君) 後刻理事会において協議いたします。

○福島みずほ君 電通は、この厚生労働委員会の中で、高橋まつりさんの過労死や労働基準法違反の問題が随分議論になりました。二〇一七年に裁判が提訴され、略式ですが命令が出ました。そして、その間、経産省は一か月間入札ができない、応諾できないとして、厚生労働省は半年できないとしたんですよ。そういうふうにやりながら、何でスルーしてやるのか。これ本当に、雇用調整助成金、じゃない、ごめんごめん、持続化給付金、本当に大事な問題なので、とことんおかしいぞということを言っておきます。
ちょっと、ちなみに聞きますが、雇用調整助成金、必死で今、厚生労働省、労働局やいろんなところとやっています。経産省、手足ないんですか。

○政府参考人(鎌田篤君) お答えいたします。
今の御指摘は、経済産業省が全国各地に持っている経済産業局を何で使わないのかという御趣旨というふうに理解をいたしました。
その点につきましては、経済産業局では、相談窓口の設置ですとか、各種支援策の情報提供などを実施しているという状況でございまして、今そちらの方では全力で取り組んでいるところでございます。
他方で、今回の持続化給付金につきましては、百万を超える幅広い事業者に一刻も早く給付金をお届けするということが求められているという状況でございますので、そうしたことを踏まえまして、迅速、かつ全国の事業者からの一括申請を受け付け、電子申請等のノウハウなどを有する者であることが求められるということから、経済産業局に窓口をやらせるということが現実的ではないという判断をいたしまして、事務局につきまして、そういった能力のある事業者につきまして一般競争入札によって公募を行って選定したということでございます。

○福島みずほ君 ここ厚生労働委員会で、厚生労働省の窓口、職員、今必死でやっていますよ、雇用調整助成金も含めてすごく大変な思いしてやっている。それは、公平中立にやって、行政が責任持ってやるということじゃないですか。どこかに丸投げして九七%電通に行って、そこからまた再委託してそこでやっているというのをきちっとチェックできるんですか。公平中立にちゃんとできるんですか。その成果が次の政治に生きるんですかという。
この仕組みそのものも含めて、電通とそれからパソナがつくったこの協議会からまさに電通にお金が流れていく仕組みそのものも、経済産業省の果たした役割も含めて大問題だと思います。今後も更にきちっと、皆さん、多くの国民の意見を受けてこの問題をきっちり聞いていきたいと思います。
地域共生社会の実現に向かって重層的支援体制整備事業として包括的な支援体制の整備が行われますが、事業を実施することの実現可能性について、厚労省、どうお考えでしょうか。

○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
先生から新しい事業の実現可能性につきまして御質問いただきました。
まず、平成二十九年の社会福祉法改正におきまして、市町村が地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される体制づくりに努める旨が規定されました。それを受けまして、包括的な支援体制の構築に向けて実施しておりますモデル事業でございますけれども、平成二十八年度から実施して、令和元年度は二百八の自治体が実施しております。そういった取組が既に進んできていることを踏まえまして、今回新たな事業を法定化することといたしました。
この新たな事業でございますけれども、実施市町村におきまして属性を問わない支援体制の構築を進めることとしておりますけれども、介護、障害、子供、生活困窮の分野の相談支援等に係る既存の事業を一体的に実施することに加えまして、参加支援、アウトリーチ支援、多機関協働といった既存の事業を支え、支援体制の強化に資する新たな機能を追加することといたしまして、財政支援の面でも、新たな事業に対する国等からの補助全体につきまして社会福祉法に基づく一つの交付金として交付することとしております。
また、新たな事業の実施に当たりましては、市町村におきまして、まず、事業実施計画の策定などを通じまして、関係部署や地域の関係機関等と丁寧な議論を行って考え方の共有を行う、さらに、事業開始後も各分野の支援の実施状況を確認するとともに、地域住民や関係機関の議論を継続して支援体制の改善を行うこととしておりまして、このプロセスなども通じまして、各市町村におきまして、関係者の納得の下、柔軟で相互の連携を図りやすい体制の構築を図っていただきたいと考えております。
厚生労働省といたしましても、できるだけ多くの市町村が事業に取り組めるよう、また実施を希望する市町村が円滑に実施できますよう必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 既存の事業が包括的な支援として一本化されることで予算が削減されるという危険性はないでしょうか。

○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
先生からの予算面での御質問いただきました。
新たな事業を実施するための財政措置でございますが、介護、障害、子供、生活困窮の各法の実施義務に基づきまして人員配置基準等を維持しながら必要な支援を提供しますとともに、その実施に係ります国、都道府県、市町村の費用負担は、各法に規定いたします負担割合を同様として必要な予算を確保すること、また、これに加えまして、参加支援、アウトリーチ支援、多機関協働といった既存の事業を支えて体制構築の強化に資する新たな機能につきましても、令和三年度の施行に向けて必要な予算を要求していくこととしております。
具体的な財政規模につきましては、予算編成過程におきまして調整していくことになりますけれども、全ての住民を対象とした包括的な支援体制を構築し、複雑化、複合化した支援ニーズに対応できるような、必要な財源確保に努めてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 地域力強化推進事業は、二〇一七年から相当な予算を掛けて多くの自治体で取り組んできました。平成二十九年度予算二十億円、百自治体、平成三十年度予算二十六億円、百五十自治体、平成三十一年度予算二十八億円、二百自治体などです。
この事業についての厚生労働省の評価はどうでしょうか。このモデル事業について今後どのように全国で展開していくのか、国の支援として経済的な支援体制だけでなく人材育成のために研修を実施するなどの具体的な支援策はあるでしょうか。

○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
まず、先生からモデル事業についての評価につきまして御質問いただきました。
このモデル事業につきましては、先生からも御指摘ありましたように、年々実施する自治体が増えてきておりまして、モデル事業を通じまして本人、世帯の課題を包括的に受け止める相談拠点の設置も進んでおります。また、平成三十年度にモデル事業を実施した自治体、百五十自治体の実績を見てみますと、これまで相談する先が分からずに支援につながっていなかったものも含めまして一万二百六十八名、七千八百九十七世帯の複合化、複雑化した事例の支援調整が実施されますなど、相談支援の充実が図られているところでございます。
このモデル事業の成果等も踏まえつつ、市町村の取組を更に進めるため、新たな事業を法定化して、相談支援、参加支援、地域づくりに向けた事業の三つを一体的に実施することを通じまして支援体制の構築を行うこととしたところでございます。
また、このモデル事業につきまして今後どのように全国展開していくのかといったお尋ねでございます。
この新たな事業を推進する際には、モデル事業の経験を生かしていただくため、モデル事業実施自治体の新たな事業への円滑な移行を継続的に支援することが重要であると考えております。
具体的には、国といたしまして、令和三年度の施行に向けまして、新たな事業を適切かつ有効に実施するための指針や運用上の留意点を示すマニュアル等の作成、さらに、事業の実施を希望する市町村に対する説明会の実施や勉強会の実施などの支援を考えております。さらに、できる限り多くの市町村が新たな事業の実施に向けた検討とその準備を進められるよう、国として必要な支援を検討してまいりたいと考えております。
さらに、人材育成等のための研修、具体的な支援につきましてお尋ねいただきました。
新たな事業におきましても、モデル事業と同様に、支援を行う支援員の資質の確保及び向上が重要でございます。今後も引き続きモデル事業におきます好事例や課題を参考しながら、新たな標準的な研修カリキュラムの作成、また国による研修、都道府県と連携したブロック別研修の実施といった取組を進めまして、新たな事業の適切かつ効果的な実施に向けて支援をしてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 感染の第二波への対策として、介護・医療関係者が優先的にPCR検査を受けられないかという、これはホットラインなどですごく心配という声が介護従事者から出ていますが、いかがでしょうか。
〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕

○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。
PCR検査につきましては、適切な治療が受けられるよう陽性者を判定するために医師が必要と判断した方が確実に検査を受けられるようにすること、それから、感染の拡大防止ができるように積極的疫学調査の一環として陽性者の濃厚接触者への検査を速やかに行うことといった多様な観点から実施されておりまして、このような観点から、必要な検査が確実に行われる体制としていくことが重要であると考えております。
これまでも院内感染や介護施設、障害者福祉施設でクラスターが発生してきていること等を鑑みまして、無症状の濃厚接触者、健康観察はしますけど新型コロナウイルスの検査対象とはならないということが原則でしたが、その濃厚接触者が医療従事者とか介護等ハイリスクの者に接する機会がある業務に従事して検査が必要と考えられる場合や、クラスターが継続的に発生し疫学調査が必要と判断された際には検査対象とすることができることということで今までも周知しておりましたが、今般、五月二十九日の専門家会議におきまして、無症状の濃厚接触者に対するPCR検査につきまして、速やかに陽性者を発見する観点から対象とする方針が決定されたところでございまして、この方針を受けまして国立感染研で積極的疫学調査の実施要領も改正されまして、厚労省としても濃厚接触者は無症状であってもPCR検査の対象となることについて都道府県等に周知したところでございまして、今後は、委員御指摘のありました介護・医療関係者も含めて、より幅広いPCR検査を行っていくこととしております。

○福島みずほ君 介護労働者の皆さんたちのホットラインのいろんな回答を見ていると、自分がかかってうつしたら困るとか、やっぱりショートステイやいろんなところで、いろんなうちにも行くわけですし、非常にみんな緊張感というか不安を抱えながら仕事をしている。看護師さんは、子供がいるし、それから高齢者もいるから、自宅に帰らないで宿泊しているというふうなホットラインの相談もありました。
今の答弁では濃厚接触者とおっしゃったんですが、私は、やはり医療とか介護においては、そこからクラスターが発生したり院内感染、介護現場でのまさにたくさんの被害が出るということがありますので、是非、濃厚接触者でなくてもPCR検査が受けられるようにしていただきたいと思います。
二次補正予算で介護従事者に対して慰労金が支払われることになりましたが、感染者に直接対応すれば二十万円、対応していなければ五万円となります。対応していない人たちの努力も相当なもので、余りに少額ではないでしょうか。
利用者が減り、減収となる施設も多い中、感染症対策に経費が掛かっております。そもそも、介護報酬の見直しが必要なんじゃないでしょうか。いかがですか。

○政府参考人(大島一博君) 介護サービスは高齢者あるいは家族の方のために必要不可欠なサービスということで、今回も感染防止対策を徹底していただきつつサービス継続をしていただいたということで、介護事業者の方々に対してはしっかりとした支援をしていかないといけないと思っております。
まず、介護報酬上の特例としまして、一時的に基準を満たすことができない場合でも減額をしない扱い、それから、通所サービスで訪問した場合に報酬の算定ができるという扱い、それから、通所サービスで感染症対策に要する時間を適切に評価するための取扱いなど重要な取扱いを可能としております。また、一次補正の中では、感染者が発生した施設について掛かり増し費用について助成を行っております。
加えまして、今回の二次補正につきまして、今先生御指摘のように最大二十万円、五万円といった慰労金の支給を行うということのほかに、感染症対策の実施のための全事業所に対する必要な掛かり増し費の助成、それから、サービス再開に向けてケアマネジャーあるいは介護事業所がそういった働きかけをする場合の費用支援といったことも盛り込んでおりまして、こうした様々な施策を組み合わせて感染症対策に対して頑張っている介護現場を支えていくということで考えておりまして、介護報酬の改定ということの方式ではなく、こうした様々な組合せで支援をしていきたいと考えております。

○福島みずほ君 ケア労働をしている、とりわけ女性が多いわけですが、今までやはり労働条件が本当に良くない、離職者も多い、今回コロナがあってもっと疲弊して、事業所そのものも傷んで、倒産やもう閉鎖が起きているという中で、是非、今回の慰労金は、いいと思いますが、額が少ないと思いますし、それから、全体としての介護報酬をきちっと見て、労働条件変えていくということに切り替えてくださるよう、強くお願いをいたします。
介護人材の必要数について、第七期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数は、二〇二〇年度二百十六万人としておりますが、確保状況はいかがでしょうか。

○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
介護人材の確保状況について御質問いただきました。
平成三十年五月に公表いたしました第七期介護保険事業計画に基づく必要な介護人材の推計では、二〇一六年度の約百九十万人から二〇二五年度末までに約五十五万人増の約二百四十五万人、年間六万人程度の介護人材を追加で確保することが必要との結果でございました。この中で、二〇二〇年度末におきましては約二百十六万人の介護人材が必要となります。
これに対しまして、介護サービス施設・事業所調査を基に直近の状況の推計いたしますと、判明しております最新値といたしましては、二〇一七年度、平成二十九年度の介護人材数でございますけれども、約百九十五万人となっております。この年度の必要数はさきの推計によれば約百九十六万人でございますので、更なる努力が必要な状況でございます。また、有効求人倍率を見ましても人材不足状況は続いております。令和元年度で四を超えるような状況でございます。こうした現状を受け止めていきたいというふうに考えております。
したがいまして、介護人材の確保には、処遇改善や就業促進、職場環境の改善による離職の防止、人材育成への支援などの総合的な取組が必要でございまして、これを着実に推進していきたいと考えております。

○福島みずほ君 介護福祉士国家試験一元化の延長に関することで、これは、済みません、私の質問の中の項目に入っていなくて、最後の質問にいたしますが、平成二十八年当時、そのときの法改正の附帯決議で、一元化延長は令和三年までと期限を定めております。それを更に延長すること、極めて問題だと思います。
きちっとした資格を持っている人たち、そして介護の現場における人材への労働条件の向上、これ両方やっていかなくちゃいけないと思いますが、介護福祉士の福祉士会のたくさんの皆さんたちがこの延長に大変抗議をされて危惧を持っていらっしゃいます。これ問題ではないですか。

○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。
先生から介護福祉士国家試験の経過措置の延長につきまして御質問いただきました。
まず、介護福祉士の養成施設卒業者に国家試験合格を義務付けることで質を向上させますという平成二十八年の法律改正当時の基本方針は堅持しているところでございます。その上で、経過措置につきましては、平成二十八年当時と比較いたしまして介護現場の人手不足が深刻化している等の状況の下で、市議会などにおける議論で様々な御意見があったと。そういった様々な御意見を踏まえつつ、最終的には厚生労働、与党の御意見も聞きながら、最終的には経過措置を五年間に限り延長することを法案に盛り込んだというような状況でございます。

○福島みずほ君 厚生労働省社会保障審議会福祉部会における介護福祉士国家試験一元化の延長に関する議論の議事録を見ますと、やはりこれはちゃんと、延長すべきでないという意見が多いというふうに私は思います。
これについて、国会の附帯決議を遵守しないということも大変問題だと思いますし、再考していただくよう、これは問題ありと、反対であるということを強く申し上げ、質問を終わります。
ありがとうございます。

MENU