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2017年3月23日参厚労委 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

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 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 ハローワークの問題についてお聞きをいたします。
 ハローワークで働く人は、国家公務員の方も多いんですが、本当に非正規雇用の方が多くて、ハローワークで、つまり若者や、私も知り合いも含めて様々な人がハローワークで本当にお世話になるんですが、そこで働く人たちが非正規雇用が極めて多いわけです。
 ハローワークの非常勤職員の多くは期間業務職員と呼ばれ、雇用期間は一年です。契約更新の可能性もありますが、三年に一回は必ず公募にかけられ、多くの他の求職者と現に従事しているポスト、仕事を争うことになります。
 極めて不安定な立場です。
 民間企業に対して無期転換、正社員化を進める厚生労働省の立場とは全く逆さまな扱いではないでしょうか。
 政府参考人(宮川晃君)
 期間業務職員の採用などの運用につきましては、任期は一会計年度内とし、改めて採用する場合は公募によることが原則とされ、例外的に公募によらない採用を行うことができる場合も、それは二回までとすることが人事院規則あるいは関連通知により定められております。
ハローワークにおきましても、これらの人事院規則や関連通知に基づき行っているところでございます。ハローワークの期間業務職員につきましては、行政ニーズ等を年度ごとに精査し、必要に応じて配置しているところでございます。
 福島みずほ君
 その人事院の規則や通知というのは理解しているんですが、ハローワークで働く非常勤の職員の皆さんたちとずっと意見交換、あるいはこういう問題があるというので何度も何度も話を聞いてまいりました。
 これに関しては、ハローワークってやっぱり雇用の安定とか雇用のためじゃないですか。何が残酷かというと、自分が働いているハローワークの現場で、ハローワークのこの職員、非常勤職員の案内が出ているわけですね。ですから、求人に応募している人が、これどういうものですかと自分が実際働いている人に聞いてくると。
 つまり、現に働いている人とハローワークに来てハローワークの職員になりたい人が競合するわけです。これもなかなか本当に大変で、親切に親切にその人に、いや、ハローワークの職員の臨時職というのはこういうのでって言わなくちゃいけないんだけれど、それをやると自分が職を失うという、つまり物すごくつらい立場なんですよ。ハローワークの人たちは一生懸命いろんな人の就職を応援するわけで、公募をやるというのは、
 実は、この就職、公募を見て応募しようと思う人は、よもや相手が同じ公募で争うと思っていなかったり、結果的にそのハローワークの人が選ばれたりすると、何かだまされたじゃないですけれども、自分に勧めながら一体何だという感じになるわけです。
 ですから、とても残酷というか、こういうことで雇用の安定が本当にできるだろうか。私が今日、ハローワークの非常勤職員のことを取り上げるのは、まず隗より始めよというか、ハローワークの現場こそきちっと、非常勤で一年おきで不安定でというのをやめていただきたい。
 とりわけ、たくさんの全国のハローワークで働く非常勤職員の人と話を本当に聞いてきました。
残酷なんですよ、本当に。親切にやればやるほど、自分が、何というの、落ちるというか、一つの椅子を争うわけですから、これもうやめたらどうか。
 ちょっと知恵を出していただけませんか、どうですか
 政府参考人(宮川晃君)
 この制度、例外的に公募にならない採用を行うことができる場合として、人事院では、その能力実証を面接及び期間業務職員としての従前の勤務実績に基づき行うことができる場合というのは、二回まで公募によらない採用ができる取扱いとなっております。これは、公募による採用の例外という位置付けでございまして、国家公務員法に定める平等取扱いの原則及び成績主義の原則を踏まえて原則二回とされているとされているところでございます。
 ハローワークの期間業務職員、繰り返しになりますが、これに基づきまして行っているところでございます。
 なお、期間業務職員、再採用しない場合につきましても、その場合には、早期に就職できるよう相談支援を行うなど、再就職支援に取り組んでいることを併せて申し上げたいと思います。
 福島みずほ君
 ですから、毎年なんですが、毎年じゃなくて三年に一遍公募をするというのもあるわけですが、でも、現に従事している者がいる仕事を毎年のように求人としてハローワークに出して労働者を公募するやり方は、やっぱり問題ではないですか。つまり、厚生労働省とはどういう役所か。正社員化を進めてください、無期転換を進めてくださいと民間企業に訴える立場じゃないですか。だとしたら、矛盾しませんか。
 政府参考人(宮川晃君)
 繰り返しになりますが、原則が一年でございまして、先ほど先生からの御指摘もありました、二回までは例外として認められるというのが現在の取扱いでございます。
 この取扱いの範囲内で、私ども、採用を行っているところでございます。
 福島みずほ君
 成績主義ということであれば、それまでの勤務を適正に評価するということで十分担保できるのではないでしょうか。常勤職員は公募しないが、成績主義の下で勤務をしています。
 やっぱりハローワークの職員って、スキルがないとなかなか相手にいいサービスというか仕事ができないと思うんですね。平等原則は三年に一度の公募を意味しないというふうに思います。
 実際、非常勤職員の全てが公募で採用された方たちです。更新時に公募するという発想は、雇用の安定性に一切考慮しない間違った考え方ではないでしょうか。例えば、公立の保育園で、入園者を公募で入れ替えるというようなことが適当でしょうか。それが平等原則と言えるんでしょうか。
むしろ、育児を担う労働者に働き続けることを困難にさせて大混乱を招くと。だったら、雇用の場面でもそうではないか。
 三年に一度、あるいは一年に一回公募をすると。
 しかも自分の仕事が公募をされていて、ハローワークの来た人がその人に、これどういうものですか、これはこういうふうに書いて是非応募してくださいと、自分の職を言ってやるわけですね。でも、私は、ハローワークこそ長年の人を見る目とか地元のいい企業を知っているとか、まさにスキルアップしてきちっと仕事をする、それこそ成績主義で、しっかり常勤化や更新をちゃんとやる。
 公募制度が現場にすごいひずみを与えているんですよ。だって、実際は公募をやりながら現職のハローワークの人を採用するんだったら、ハローワークに来た人は、何じゃこりゃというふうに仕組みを知らない人は思うわけですし、ハローワークで働く人にとっては、毎年あるいは三年に一遍すごくつらいと。職場の中がもうぎすぎすしちゃうんですね。
 これ、もうちょっと、本当に、なぜこの問題を取り上げるかというと、ハローワークが雇用の中ですごく大事な役割を果たしていて、このハローワークで働く人の非常勤職員の公募をやめることがまず第一歩じゃないか。この委員会で国家公務員の非常勤問題についてずっと取り上げてきました。国家公務員の非常勤問題も深刻です、地方公務員も深刻だけれど。だとしたら、まずハローワークからこんな公募というのをやめてもらえないか、いかがでしょうか
 政府参考人(宮川晃君)
 繰り返しになりますが、ハローワークの期間業務職員、これは、行政ニーズを年度ごとに精査し、必要に応じて配置していると。この期間業務職員というのは任期は一会計年度内とされておりますので、改めて採用する場合には原則公募であると。ただし、例外的に公募によらない場合は二回まで行うことができるという人事院規則あるいは関連通知に基づいて現在運用しているところでございます。
 福島みずほ君
 しかし、現在やっぱりすごく問題が生じていると。
 それで、毎年更新というか、更新して、そしてその人がしっかり働いていて頑張っているんだったら、更新し続ければいいじゃないですか。公募という制度を三年に一遍必ずやって競い合わせるというのは、つまり三年置きに自分がどうなるか分からないし、ハローワークに来た人に是非これ応募してくださいとアドバイスしなくちゃいけないんですよ。現場でどうかこれに応募してくださいと一生懸命説明して、応募してもらうんですよ。
 自分と競合する人に親切にやらなくちゃいけないというのがハローワークの仕事です。どうでしょうか。是非こういうのを見直してほしい。
 私は、国家公務員の非常勤問題、非正規雇用の問題は改善すべきだと思っているんです。まずハローワークからやったらいい。だって、雇用を扱うところなわけです。これ、少し知恵出してくれませんか。橋本副大臣、いかがでしょうか。
 副大臣(橋本岳君)
 何というんですか、これまで総括審がお答えをしていたように、当然ながら法令等を守りながら運用しなければならないというのが私たちの立場でございますから、そこはそう申し上げなければならないわけであります。
 ただ、本当にお話を聞いていて、なるほどなと思いながら伺ったということは感想としては思いましたので、ちょっと何ができるのか考えたいとは思います。
 福島みずほ君
 ありがとうございます。橋本副大臣が何かなるほどなと思って聞いてくださっているような表情だったので、そういう答弁していただいて、本当にありがとうございます。
 やっぱりこれ残酷なんですよ、本当に。自分が働いている職をハローワークに来た人に勧めて、三年置きにどうなるか分からないってもう落ち着かないし、ハローワークで働く人こそ、スキルアップとか、いい仕事をやり続けてもらった方がいいじゃないですか。
 実は、ハローワークに来る人、そんなの知らないから公募であれば応募するんだけれど、実はそういうふうな形で競い合わせられていると知らないんですよ。だから、やっぱりこういう制度を是非ハローワークから改善してほしい。せめて公募をまずやめていただきたい。成績主義なら、いい仕事しているんだったら更新すればいいじゃないですか。
 民間だったら、労働契約法で五年働いたら有期から無期の転換ってあるけれど、国家公務員ってこれないんですよ。それは、本当に国家公務員の非常勤問題、解決すべきだと思います。なるほどなと是非政務三役考えていただいて、大臣がそういう顔をしているかどうか分かりませんが、何となくしているような気もしますので、是非政務三役で議論していただきたいというふうに思います。
 次に、職業訓練校への支援についてお聞きをいたします。
 私は、二〇一四年九月に岐阜県立森林文化アカデミーに行きました。これは「WOODJOB!」をやっているところで、岐阜県が三億円ほど出して若者の森林に働く人たちを応援していてとても頑張っていると思いました。今年二月に職業能力開発短期大学校東京建築カレッジに行きました。今、マンションや一戸建ても、組立工みたいな形でマンションも造って、本来の意味の大工さんの養成がなかなかできない。かつては工務店の親方の背中を見てという感じだったのが、今一人親方も多いですし、なかなかきちっと教えられない。このまま十年たつと、実は家をリフォームするいわゆる大工さんがいなくなってしまうんじゃないかということも現場から本当に聞きます。
 若い人たちなどがそういう日本の伝統工芸や物づくりに一生懸命取り組んでいる、そういう若者を本当に応援しなくちゃいけない、こうした分野に対して支援を更に強化すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 国務大臣(塩崎恭久氏君)
 今、建築の大工さんのお話でございますけど、あるいは木工職員、こういった物づくり分野で働く人材の確保あるいは育成につきましては、熟練技能者が高齢化をするという傾向でありますので、技能をしっかりとつないでいく、これは大変大事なことだと思っています。
 このため厚労省としては、国や都道府県が実施をいたします公共職業訓練において、求職中の方や働きながらスキルアップを図りたいと思っていらっしゃる方々を対象にして、物づくり分野の職業訓練を実施をしております。
 それから、都道府県知事が認定をいたします認定職業訓練を行う訓練校、これに対しても国は都道府県が支給する補助金の二分の一の額を補助していると、負担をして、特に今建設分野につきましては、平成二十七年度から、都道府県が補助をする額が一定基準を下回る場合には国がその差額を補填をするという仕組みを暫定的に設けて、より手厚くこういった分野での人材の言ってみれば伝承を確保していこうというふうにしているわけでございますので、今後ともこうした施策を通じて引き続き物づくり分野の、日本の言ってみれば伝統技能を担う人材を育ててまいりたいというふうに思います。
 福島みずほ君
 建設現場で働こうと思う若者たちを是非応援していただきたいと思います。
 次に、子育て支援についてお聞きをいたします。
 地方自治体が設置主体となっている公立保育園の数は、二〇一二年の一万二百七十五から二〇一六年八千九百十七まで激減をしています。ずっとこの厚生労働委員会で公立保育園潰すなと言ってきたんですが、御存じ、公立保育園は、がががががっと本当に減っております。
 今、保育園落ちた日本死ねって出てきていますが、私は公立保育園をこんなに激減させてきたというのが、それは本当に間違いだったと思いますが、それの反省ってあるんでしょうか。
 政府参考人(吉田学君)
 お答えいたします。
 公立保育園の数は、今委員御指摘いただきましたように、平成二十四年、二十八年の間に数減ってございますけれども、この間に子ども・子育て新制度ができて、認定こども園に抜けたみたいなケースもございますし、民の方も合わせて考えますと、公立と私立の割合はこの間でもおおむね四対六という状態でございます。また、待機児童問題もいろいろと御指摘いただいている中、私立も含めた保育の受皿量、利用者量という整備は、着実にこの間も、もっと言えば大幅に増やさせていただいているというのが実態でございます。
 この上で、具体的に今後その公立保育園、どういうふうに考えていくかということかと思いますけれども、どういうふうにそれぞれの地域において保育の受皿を整備していただくかということにつきましては、公立か私立かということを問わずに、保育園以外にも小規模保育事業ですとか家庭的保育事業など多様な保育の受皿も活用できるかというふうに思いますので、潜在的ニーズですとかあるいは地域の実情も踏まえながら、それぞれの自治体において着実な整備につなげていただくことが大事であるというふうに私どもとしては考えております
 福島みずほ君
 多様な受皿は結構ですが、だとしたら公立保育園の数を減らすような、一般財源化をしてというこの十年間ぐらいの動きは明らかに間違っていたと思います。
 前、横浜市で、公立保育園、土地は売却、建物は払下げ、そして園児はそのままのまま民営化をしました。裁判が起きて、やっぱり、要するにある日から先生たちが全部全取っ替えになったわけで、子供たちが本当に不安定になって、裁判が起きます。
 一審の地方裁判所は、まさに急激にやった、保護者の同意もない、このことは問題であったと、損害賠償で慰謝料を認めました。二審では残念ながら負けるんですが、私は、こういう急激な民営化や、とにかくある公立保育園を全取っ替えしちゃう、建物はそのまま、土地もそのまま、園児もそのまま、だけど先生たちと主体が変わるなんて、こういう乱暴なことを、実は全国でも起きたり、公立保育園変えられていくんですよね。
 公立保育園の方が、やはり障害のある子供を引き受けている割合は高いです。医療的ケアの必要な子供たちについて、厚労省は今調査をして、ヒアリングをやっていただいていて、その結果をまた見て是非提言もしていきたいと思っているんですが、公立保育園の果たしてきた役割ってあると思います。
 私は、今日質問するのは、今、保育園落ちた日本死ねでみんな本当に保育園に入れなくて悲鳴を上げているけれども、今までのやっぱり政策の検証は必要だし、今後どうしていくかという点において、やっぱりそれは反省すべきところは反省してやっていただきたいというふうに思います。
 男性の育児休業なんですが、今日も、今回も同僚議員から、牧山委員を始め質問がありましたが、二〇二〇年の数値目標として男性の育児休業取得率一三%を掲げています。でも、今は二・三%、あるいは二・六五%ですね。一体どうやって一三%まで上げるんですか。
 政府参考人(吉田学君)
 お答えいたします。
 御指摘いただきましたように、またこの委員会でも御指摘いただいておりますように、私ども、現在男性の育児休業取得率二・六五というものを、政府で掲げます取得率、二〇二〇年までの一三%に向けて、あらゆる、いろいろなことを企業の方々にも御理解いただきながら進めなければいけないというふうに思ってございます。これまで、イクメンプロジェクト、あるいは企業に対する助成等を行ってきましたほか、昨年の育児・介護休業法の改正におきまして、育児休業取得に対する事業主のハラスメント防止措置などを新たに義務付け、今年の一月から施行させていただいておりますし、今回の法案でも、事業主が育児休業の対象となることを把握したときに個別に取得を勧奨する仕組みを努力義務として設けさせていただいているところでございます。
 このような施策、まず取り組ませていただきながら、またきちっと実態も見ながら、私どもとして取り組ませていただきたいと思っております。
 福島みずほ君
 保育園に入れないから育児休業を延期するという話をたくさん聞きます。本末転倒だと思います。
それから、男性の育児休業の取得を進めるためには、労働時間、短縮しなければなりません。残業時間百時間未満なんて冗談じゃないと。一日の労働時間を短く、本当に規制しないと……
 委員長(羽生田俊君)
 時間ですので、よろしく。
 福島みずほ君
 はい。働き続けることができないということを申し上げ、質問を終わります。

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