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「みなし雇用制度」「施行日」等について質問 9/1厚労委 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)
9月1日(火) 厚生労働委員会にて、「みなし雇用制度」「施行日」等について質問しました。
議事録アップが遅くなりまして、申し訳ありません。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
今日は九月一日、政府提案によれば本法案の施行日の日であります。施行日の日にまだ法案は成立をしておりません。あり得ない、あり得ないというふうに思います。こんな無理な、施行日が来ても法案の成立が、まだたくさん審議しているという状態で、この法案、撤回すべきじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の改正案は、派遣で働く方々につきまして、正社員を希望している方には正社員の道が開けるように、そして派遣で働くことを希望する方には処遇改善へつなげていくこととする内容の法案を御提起申し上げているわけでありまして、できる限り早期に施行が望ましいと考えております。
この施行日の修正につきましては与党から御提案がなされているというふうに聞いているわけでございますが、いずれにせよ、政府としては、引き続き国会での速やかな御審議をお願いをしたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 施行日になっても何の提案もないんですよ。その中で、何で施行日が来ているのに法案の審議をしなくちゃいけないんですか。全く無理だったということじゃないですか。
では、お聞きをします。
坂口部長は、七月三十日の本委員会で、本法案に伴う省令、指針の改定が四十一件に上る旨答弁をしております。昨日、厚労省に対して四十一項目のリストを提出するよう求めましたが、リスト自体作っていないという答えでした。でも、今日が施行日なんでしょう。成立して、施行までに政省令作っていないといけないじゃないですか。リストすらないって、どういうことですか。
○政府参考人(坂口卓君) 済みません。今ちょっと確認しています。
リストというか、項目につきましては、今、委員の方が引用された七月三十日に私の方で四十一項目ということで御答弁を申し上げ、これは小池先生へ御答弁させていただいたかと思いますけれども、実際、その予定の事項ということにつきましては、今回の改正案に盛り込まれている条文において省令で定めるという委任規定等を置いている箇所が二十六か所、それから労政審の建議で示された、省令において定めるということで示されているけれども法律では厚生労働省令で定めるという規定にはなっていない部分が六か所、それから労政審の建議で示された事項で指針において定めるとしているものが九か所ということで、合わせて四十一か所ということで御答弁しておるということなので、要するに、四十一か所というどこの箇所というのは私どもとしては把握はしておるんですけれども、昨日、ちょっとやり取りの中で私どもの担当者の言い方が不正確であったかもしれませんけど、その個々の内容の詳細について具体的にまだそこはこれからですという趣旨を申し上げたんだと思います。
○福島みずほ君 いや、四十一件、どういうものがあるのかということで、リストを出してくれというふうに要望したんですが、それはあるんですか。
○政府参考人(坂口卓君) 個々の政省令の中身はという趣旨だったのでということだったのですけど、今委員御指摘のどこの事項かということは、先ほども申し上げたように委任規定等がありますので、それについては作成は、この四十一か所ということですので、それはできます。
○福島みずほ君 意思疎通がちょっとうまくできていなかったようですが、四十一件について、どういう政省令を具体的に変えようとしているのか、何が問題なのか、この委員会に提出をお願いします。
○政府参考人(坂口卓君) ちょっと、今委員がおっしゃったことであると内容になってきますので、それはまだ。
先ほど申し上げたのは、四十一か所で、どこの委任規定の事項かということについては提出できるということなのでということでございます。
○福島みずほ君 細かい中身ではなくて、四十一項目がどこの部分の何かというのを知りたいわけで、それを提出してください。
○政府参考人(坂口卓君) それにつきましては、建議の中でも、例えば福利厚生の配慮義務の対象であれば、休憩室とかというようなことで明らかになっている部分もありますので、そういった部分で具体的にお示しできる部分も多々あろうかと思いますけれども、今議員がおっしゃったように、どこの部分かというようなことで内容を全てお答えできることは、省令事項、これからでございますので、できない部分はございますけれども、四十一項目がどういったところかということについてはお出しできます。
○福島みずほ君 では、どういうものを提出するかというのは別にして、本来ならば、だって今日が施行日なんですから、今日までにやっぱりそういうことがかなり明らかになっていなければならないというふうに思うんですね。ですから、なぜならば、施行ができないじゃないですか。
委員長、この書面について、まあ中身についてはあれとしても、出すように理事会で諮ってください。
○委員長(丸川珠代君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をさせていただきます。
○福島みずほ君 私が言いたいのは、今日が施行日なのに、そういう政省令のことについてもちゃんと説明できない、例えばこういうふうにしようと思うとか、要するに、それだけずさんというか、できないでしょうということです。
派遣労働者は、既に派遣元との労働契約により、平成二十七年十月一日が来れば業務単位の派遣受入期間制限違反の場合の労働契約申込みみなし制度上の権利を行使できる権利を取得しているのだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどの小池先生がおっしゃった期待というところだろうというふうに思いますが、今回お出しをいたしました厚生労働省クレジットの理事懇提出資料でも御説明をさせていただいたように、今回の附則第九条第一項の「なお従前の例による。」と。これに関連をいたしまして、改正前に締結をした派遣契約で働く労働者の方々が抱きます労働契約申込みみなし制度の適用を受けられるという期待につきましては、法律で規定をされてはおらずに、法律上の権利は、これは未施行の段階では権利は生じていないというふうに申し上げているわけでございます。
○福島みずほ君 前回の派遣法の改正のときに、弁護士も含め、このみなし雇用制度が一番効力があると、裁判やって民事上の効力が発生するわけですから、これは一番実は期待されている制度なんですね。
派遣労働者が、例えば三年前、二年前、派遣法の改正法案が成立した以降も含めて労働契約を締結したときには、今年の十月一日が来ればみなし雇用規定は発生するという、そういうことも含めて労働契約を結んでいるということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、先ほど小池先生にも御答弁申し上げたように、期待をお持ちになるということは、そのとおりの方々がおられることはよく分かっているということを何度も申し上げてきているわけでありますけれども、それをそのまま保護しなければならないということには法律上なっているわけではなくて、改正におけます保護を具体的にどう行うかということにつきましては、先ほど申し上げたように政策判断の問題であって、私どもは、従前の四十条の四の労働契約申込義務で、働く方の言ってみれば保護を図るということを御提起をして、法律の解釈を申し上げているわけでございます。
○福島みずほ君 駄目ですよ。つまり、十月一日になれば自分はみなし雇用制度の適用があるということも含めて労働契約を締結しているんですよ。厚労省がこんな変な法律を出し、しかし、まだ成立していないわけだから、労働者は、それは、三年前、二年前、一年前、十月一日が来れば自分はみなし雇用制度の適用があると思って労働契約を締結しているんですよ。それをわざと奪うのが、十月一日より前にどんなことがあっても施行するぞという厚生労働省じゃないですか。
しかも、今日施行日だけれども法案は成立をしていない。九月三十日とかいう意見がありますが、修正の施行日、そんなの邪道ですよ。絶対にこれは許せない。十月一日に施行になるものをどんなことがあっても奪うために九月の末に施行日にすれば、逆に大混乱が起きますよ。だから、こんなことは許せないんですよ。だから、今日が施行日ですが、いい機会だから、もうこれは廃案、撤回をして、やり直すべきだというふうに思います。
大臣にお聞きをします。これはこの間、小池委員に答弁されたんですが、改めてお聞きをします。
ある条文が施行される前に、それが成立しないように新たな法案をこういう形で提出したことは、厚生労働省として一度でもあるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、前回、坂口部長の方から御答弁を申し上げたわけでございますが、今回の「なお従前の例による。」ことの中に、まず第一に、今回のみなし制度が含まれるかどうかということについては、これは含まれないということが、これは厚労省の解釈じゃなくて、内閣法制局の解釈としてお配りをしているペーパーにあるわけでございます。
それで、この部長の答弁は、この間申し上げたのは、平成十三年一月六日、厚生労働省がスタートした、合併してですね、以降に施行された労働関係の法律のうちで、「なお従前の例による。」という文言が用いられている法律であって、この従前の例に未施行規定が含まれるものは確認できなかったことを述べたということでございます。
○福島みずほ君 結局、法律で権利を条文で入れながら、それが施行されない前に、それを適用させないためにこういうことをやる例というのは一度もないんですよ。さっきもありましたが、派遣労働者から歓迎されていないじゃないですか。こんな形でみなし雇用制度を奪うことは、どんなことがあっても許されないというふうに思います。
厚生労働省が八月二十八日に出したペーパーは、現行法四十条の四の規定、今回の改正で廃止、従前の例によるというので適用されるとしている条文ですが、派遣先の労働契約申込義務等により図ることとなっているから、派遣労働者の保護に欠けることはないと判断をしたところと書いてあるのは許せないというふうに思います。
みなし雇用制度とこの四十条の四の規定は、全く別物じゃないですか。別物であり、民事力の効力はないということで、改めて、よろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、法制局のペーパーの中にも明確に書いてあるところでございますけれども、まず一般論として、この「なお従前の例による。」という規定は、改正直前の時点で現に効力を有している旧法令又は改正前の法令の規定を包括的に言わば凍結した状態で適用するということになる、意味するわけでございますが、この附則九条の「なお従前の例による。」こととされる改正前の法令の規定は、改正法案施行直前の時点で現に効力を有している労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第四十条の二及び関連規定でございます四十条の四等でございまして、その時点で施行されていない労働契約申込みみなし制度に係る規定は含まれないというのが内閣法制局の解釈でございます。
したがって、私どもは政策判断としてこれを、「なお従前の例による。」ということで、この四十条の四による保護を適用するという解釈が当てはまるということで、先生、これは先ほど小池先生のときにも、この四十条の四と、それから労働契約申込みみなし制度が違うじゃないかと、だからこれはおかしいというお話でございましたけれども、私どもはこの四十条の四でこの申込みみなし制度がまだ未施行のうちは経過措置として保護を図る手だてとしてこれが当てはまるというふうに考えているところでございますので、それが弱い、強いの問題はもちろん解釈はあるわけでありますけれども、私どもはこの四十条の四で保護を図るということを申し上げているところでございます。
○福島みずほ君 いや、この厚労省のペーパーは全然駄目ですよ。
つまり、四十条の四で保護が図れるというものとみなし雇用制度は全く違うものじゃないですか。みなし雇用制度はそれは民事上の効力を持つけれども、四十条のこの四は違うんですよ。先ほども、それは違うものだと言ったじゃないですか。だから、四十条の四は、期限に抵触する前に労働契約の申込みを義務付けることによって違法派遣になることを防ぐものであって、一種の違法派遣に対するペナルティーとして定められる労働契約申込みみなし制度とは全く効果も意味合いも違います。
大臣にお聞きします。もしこれで保護が図られる、みなし雇用制度の代わりが果たせるというものであれば、なぜ労働契約申込みみなし制度を設けた平成二十四年改正時に現行法四十条の四を削除しなかったんですか。違うものだからでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 二十四年改正時になぜ四十条の四を削除しなかったのかという御質問だったと思いますが、労働契約申込みみなし制度と現行法の四十条の四というのが全く別物だとおっしゃいますが、規定の目的の方向性は私どもは同じだというふうに考えております。
その一方で、労働契約申込みみなし制度というのはあくまでも期間制限違反が生じた際に初めて効果が生じるものであって、期間制限に達する前に措置を講ずることを求める第四十条の四とは制度的にすみ分けが可能なために、平成二十四年改正においては規定の削除は行われていなかったというふうに考えております。
今回の改正におきまして、雇用主であります派遣元の雇用責任を強化をし、そして期間制限に達する前の派遣労働者の雇用安定については、雇用安定措置として義務規定を創設をし、責任を一義的に派遣元に負わせることという整理をいたしましたことなどによって、期間制限に達する前の派遣先の義務を規定している第四十条の四を削除することとしたものでございます。
○福島みずほ君 全然駄目ですよ。厚労省の今回の八月二十八日のペーパーが許せないのは、現行法四十条の四の規定によって派遣先の労働契約申込義務等により図ることにしているので、派遣労働者の保護に欠けることはないと判断したというところなんですよ。
みなし雇用制度の意味というものがあって、だから四十条の四と、それから意味合いが違うから、やっぱり強力な民事効を持つ雇用みなし制度をつくったわけじゃないですか、国会で。
今回、雇用みなし制度を適用させないさせないというふうに厚労省が考え、そして、いや、四十条の四が、規定が従前の例によると、なぜかこっちだけ従前の例による、適用されると厚労省は主張しているわけですが、これで欠けることはないというこの文書は許せないですよ。雇用みなし制度に期待した派遣労働者の人たちは一体どうなるのか。
もう一回、その権利についてお聞きをします。政策判断などではないと思います。大臣、この雇用みなし制度は、十月一日が来れば雇用みなし制度の適用があるという、これは施行日を待つばかりの始期付きの権利、始期というのは始める季節ということですが、始期付きの権利利益であるということでよろしいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは先ほど来御答弁申し上げておりますけれども、また、理事懇に御提出申し上げた資料でも御説明をしておりますけれども、今回の附則第九条第一項に関連をいたしまして、改正前に締結をした派遣契約で働いていらっしゃる労働者の方々が抱く労働契約申込みみなし制度の適用を受けられるという期待につきましては、法律で規定をされていないわけでありまして、まだ未施行でございますので、法律上の権利は生じていないということを申し上げているわけでございます。
○福島みずほ君 いや、私は、始期付きの権利、つまり、十月一日が来れば、それは始期付き、期限が十月一日からですが、始期付きの権利であるということでよろしいかという質問です。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何度も申し上げますけれども、施行されていないわけでありますから、始期付きの権利というようなことではなくて、今申し上げたように、法律ではこの期待については規定をされているわけではなく、法律上の権利としては生じていないというのが私どもの理解でございます。
○福島みずほ君 この国会で前回改正法案が成立したときに、施行日が来れば当然これは始期付権利、十月一日が来ればこれは権利として保障されるというのが理解ですよ。法律上はそうじゃないですか。期限は十月一日に始期付きだけれども、これは権利ですよ、みなし雇用制度は。それを権利じゃないと言い、そして、別の、四十条の四が従前の例によるで、なぜかこちらだけは従前の例によるで適用されると厚労省が言って、全く違うもので保護が図れると言っているから許せないんですよ。
なぜ、みなし雇用制度をそんなに適用させたくないんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) いや、適用させたく、あるとかないとかいう問題ではなくて、法律上の解釈からしてそういうことであるということを先ほど来繰り返し申し上げているわけで、しかし一方で、先ほども申し上げたように、この四十条の四とそれからみなし制度は、方向としては同じ方向で、働く人の保護を図るということでありますので、「なお従前の例による。」という中で含まれていない労働契約申込みみなし制度ではなくて、旧法であります四十条の四の労働契約申込義務で保護を図っていくというのが私たちが今説明を一貫して申し上げているところでございます。
○福島みずほ君 こんなことをやっていたら、というか、なぜ今日に至っても、施行日に成立していないか。動機において不純であって、立て付けにおいて無理だからですよ。こんな邪道中の邪道なことをやっているから無理なんですよ。
なぜみなし雇用制度を適用させたくないか、派遣会社が嫌がっているというだけのことじゃないですか。でも、みんなで成立させたこの法案を、これだけどんなことがあっても適用させたくないと厚労省が悪あがきをすればするほどみっともないですよ。悪あがきをすればするほど労働者に対する裏切りであると、これを適用させたくないという厚労省が誰の味方なのかということがこれで明らかになるじゃないですか。だから、こんなもう施行日になっても議論しなくちゃいけない法律、動機において不純であり、立て付けにおいて無理である。こんな法案は撤回して、廃案にすべきですよ。
そもそも、冒頭に戻って済みません、施行日に法律が成立していない例は二十六年ぶりなんじゃないですか、厚労省では。
○政府参考人(坂口卓君) 済みません、それは、何年ぶりかというのはちょっと今、突然のお話なので分かりませんけれども、それは、施行期日を修正で、修正されたという例はあろうかと思いますので、そういった例はあろうかと思います。
○福島みずほ君 私が、ちょっとまた確認しますが、事前にお聞きしていたのは、厚労省のこの委員会の中で、施行日が過ぎてまだ成立していなかったのは二十六年ぶりであるというふうに聞いております。また後ほど確認をしたいと思います。
無理なんですよ。施行日にこんなことをやって、しかも一番派遣労働者が期待していた雇用みなし制度をどんなことがあっても適用させないという悪あがきをしているのは、もうみっともないですよ。しかも、四十条の四がその代替手段にならないことは、今まで併存して規定があって、効力が違うんだから意味がないですよ。四十条の四が従前の例によるで適用されるから労働者の保護になるなんという、そんなでたらめ言わないでください。
始期付権利をしっかり保障するべく、この法案は廃案しかないということを申し上げ、質問を終わります。