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2018年05月29日 厚生労働委員会で自民党の萩生田光一幹事長代行の問題発言、高プロのデータ問題など引き続き追及

第196回国会 参議院 厚生労働委員会 016号 2018年05月29日
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○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
まず、自民党の萩生田光一幹事長代行が、二十七日、講演会で、ゼロから二歳の乳幼児の養育に関して、言葉の上で男女共同参画社会だ、男も育児だとか格好いいことを言っても、子供にとっては迷惑な話だ、子供がお母さんと一緒にいられるような環境が必要だと持論を展開、同時に、はっきりとした結果は統計を取ることができないが、ママがいいに決まっている、ゼロ歳からパパがいいというのはちょっと変わっていると発言をしました。
大臣、この発言、どうでしょうか。

○国務大臣(加藤勝信君) それ、その場に直接私がいて聞いたわけではありませんけれども、聞いた印象として申し上げれば、それぞれの事情の中で、いろいろな家庭もありますからいろいろな事情があるんだろうというふうに思いますし、それはうちの子供に尋ねても、どっちが好きか嫌いか、それはいろいろあるんだろうというふうに思いますけれども、やはり大事なことは、やっぱりそれぞれの家庭の中において男性、女性がそれぞれその家庭あるいは子育てに対して積極的に関わっていける、こういう環境をつくっていくということが非常に大事なんだろうというふうに私は考えております。

○福島みずほ君 いろんな家庭があることは理解します。ただ、育児休業法は父親も母親も取れる、父親の育休をどうやってもっと取ってもらうか、父親の育児休業をもっと応援しよう、男性の育児も応援しようという立場が厚生労働省じゃないですか。その立場からすればとんでもない発言だと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(加藤勝信君) 個々の議員の発言について一つ一つコメントを申し上げるのはどうなのかというふうに思いますけれども、ただ、委員お話しのように、例えば育児休業でいえば、いかに男性の取得率、たしかまだ数%、これをいかに上げていくのかということ、これは非常に大事なことでもありますし、それは先ほど申し上げた、それぞれの家庭の男性、女性といえば、男性、女性がそれぞれやっぱり積極的に家事や育児に参画をしていく、そういった中でそれを分担をしていく、それが結果的にワーク・ライフ・バランスにつながるし、あるいはそれが少子化対策にもつながっていくという指摘も受けているわけでありますから、そういった意味においても、それぞれが積極的に育児や家事に関わり得るような、制度の面あるいは運用の面において、我々として積極的にそれを進めていく、こういう立場であります。

○福島みずほ君 男性の育児休業も応援するというのが厚生労働省の立場じゃないですか。女が子育てをすべきだ、子供はママがいいに決まっているというのは、今までやってきた行政とも逆行するわけですし、厚生労働省の政策とも全く違うわけです。だとしたら、厚生労働大臣として抗議をすべきではないですか。

○国務大臣(加藤勝信君) それぞれの、ちょっとその場の雰囲気、全体の流れ、私も承知をしておりませんけれども、我々の立場としては、先ほど申し上げたように、育児休業制度であれば、男性、女性問わずしっかりとそれが運用できるように更に企業あるいは社会に対する理解を深めていくと、こういう努力を進めていきたいと思います。

○福島みずほ君 こういう発言が出るので、男性の育児休業も本当に取りにくい状況をつくると思います。
そして、これは全国のパパ怒れとか思っていて、お父さんも育児が十分できるわけです。個人的ですが、娘も非常にパパっ子で、両方が関わって子育てをして半分担うので子供にプレゼントが、いろんな世界がプレゼントできる。おじいちゃん、おばあちゃん、おじちゃん、おばちゃんだって、みんなが子育てに本当に関わったら子供の世界が豊かになるというふうに思います。
ですから、本当に残念、こういう発言が二〇一八年に出てくるのかというので本当にびっくりしていますし、怒っています。全国の育児をするお父さん、子供が大事だと思っているお父さんにとっても本当にショックだし、パパよ怒れというふうにも思います。こういうふうに、育児やらないから子供がちっとも父親に懐かなくて、年頃になって説教を垂れても子供が一切言うことを聞かないみたいな感じになるわけで、こういうことが自民党の有力者の中から出てくるのは本当に残念だと思います。
また、自民党の加藤議員が、子供は三人以上産むようにと言ったときに賛同や激励を多数もらったとまた改めておっしゃったんですね。これも本当に残念で、何人子供を持つ持たない、何人子供を持つかというのはまさにリプロダクティブライツ・アンド・ヘルスで、その人に委ねられている。大臣、いかがですか。

○国務大臣(加藤勝信君) まさに、それぞれの方々が子供を持ちたい、こうしていきたい、そうした希望を、それぞれの人の希望が実現できる、こういう社会を我々はつくっていこうということで進めさせていただいているわけで、何人つくらなきゃいけないとか、そういうものとは全く異なるということをはっきり申し上げたいと思います。

○福島みずほ君 是非、厚生労働省も女性の官僚の方も増えていますし、男性も女性も子育ても仕事もできるようにということで頑張ってこられた役所だと思います。だとすればもうとんでもない発言で、是非一緒に強くパパよ抗議せよというふうに思いますので、よろしくお願いします。
次に、労基署の業務の一部民間委託について、以前も質問したんですが、改めて、読売新聞の五月二十六日、そして厚生労働省からも資料をいただきました。これは大問題ではないですか。労働行政の放棄になってしまう。これはILOのまさに八十一号条約に反するんじゃないか。監督職員は不当な外部圧力と無関係な公務員でなければならないとし、必要な資格を考慮して採用し、訓練を施すべきと定めております。
監督業務を民間委託する、でも、その人はみなし公務員でもなければ強制権限もない。社会保険労務士や場合によっては弁護士が行く。しかし、どういう権限で行くんでしょうか。また、その人は通常はビジネスを、社会保険労務士、場合によっては弁護士をしているわけで、通常のその業務とそれから監督業務を担うという立場が利益相反になることもあるんじゃないか。
私は労働行政に頑張ってほしいと思っているので、むしろ労働行政の人員を増やすとか充実させるということでやるべきではないか。いかがでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の事業でございますけれども、これは、三六協定を届出をしていない事業場に対しまして、まずは民間委託の形で自主点検票を送付し、その回答の取りまとめを行っていただくこと、それから、自主点検の結果、相談指導が必要と思われる事業場に対しまして、労務管理の専門家による任意の相談、これを民間事業者に委託して行うものでございまして、労働基準監督官がその権限に基づいて行う権限、例えば企業に立ち入ったり、そして労働基準関係法令違反についての有無を確認して是正指導する、そういったことを今回の事業でしていただくということではございません。
監督体制については必要な体制の確保に努めていきたいと思いますし、それから、御指摘がございました利益相反でございますけれども、これは例えば個別訪問で相談に行っていただくことを考えているわけでございますけれども、このような事業場が例えば社労士の先生あるいは弁護士の先生に、委託された人がそういった事業場の顧問となっているような場合にはその個別事業場には訪問指導に行かせないという契約にするということにしておりまして、そういった利益相反とか、そういうことがないように取り組んでまいりたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 労務管理を指導して、その後、顧問になったらどうなるんですか。

○政府参考人(山越敬一君) この事業を委託により実施している間は、例えば訪問して相談する事業場との関係でその顧問等の関係は持たないような契約にしてまいりたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 でも、その人はビジネスとして社会保険労務士や、場合によっては弁護士をしている。じゃ、終わったら、その後、そのことを、私はあなたのところの労務管理やりますよ、労働相談やりますよ、組合対策やりますよということもあり得るわけじゃないですか。だって、ビジネスをしているんですから、自分の職域拡大したいし、顧問会社は欲しい。だとすると、その人間が事業所に相談に行くというのはやっぱり危ういと思いますよ。
公務員は中立公平で、税金で食べていて、バックにひもがない。だから行って、強制権限もあるし、公務員だから、そこで相談に乗るからこそ威力があるわけじゃないですか。事業所に社会保険労務士、弁護士が来て、あんた誰じゃないけれども、どんなことができるんですか。
それともう一点は、そこの相談業務やいろんなその事業所における問題点の蓄積などをやっぱりこれは労働行政として積み上げていかなくちゃいけないと思うんですね。民間委託でそれがうまくできるんでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) 今回の事業でございますけれども、これは、同意を得た事業者の方に対しまして、三六協定の締結などについて、労務管理の専門家からこういったことで改善すべきというような相談を実施する事業でございまして、決して、労働基準監督官が行っているような、法違反、これについての是正指導をこの委託事業の中で行っていくものではございません。
また、今回の事業と労働基準行政との、情報の蓄積の関係でございますけれども、この自主点検の結果などは、これは当然労働基準監督署にデータの形で残させていただくということにしているところでございます。

○福島みずほ君 これはやめるべきだというふうに思います。
労働行政を担う人たちで組織される組合も、悪質な企業の取締りを困難にする監督業務の民間委託に反対というふうに言っています。これはやっぱり労働行政充実させることこそ重要であって、民間委託をするのは極めて問題であると。規制改革会議から仕掛けられたこういう民間委託に服する必要はないし、むしろきちっと人員を配置して拡充すべきだというふうに思います。
そうしたら、ちょっともう本案の審議に行かなくちゃいけないので。
大臣、五月二十五日、衆議院の厚生労働委員会で残念ながら強行採決がされました。私も傍聴に行きましたけれども、怒号の中でのひどい強行採決でした。過労死遺族の人たちは涙流していて、こんなのでいいんですかと言われて、そして、彼、彼女たちは身動きが取れないぐらい実はショックを受けていました。
労働法制という極めて重要なこと、これ、こんなのでいいんですか。データも、その日の朝にデータがダブっているという報告をやって、ずさんじゃないですか。普通だったら、何台かの車にリコールが起きれば全部リコールにしますよ。よく言われるけど、缶詰とか焼きそばとか何かに虫が入っていたら全品回収ですよ。このデータも駄目じゃないですか。それで強行採決というのはおかしいと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(加藤勝信君) まず、その前の、今、労働基準の話であります。
私どもも、限られた人員の中でいかに効率的に監督指導を進めていくのか、そういった意味では、まさに監督業務そのもの、権限を持ってやっているもの、これに対しては監督官がしっかり従事をし、対応していく。事務的な形で対応できるようなもの等々については民間委託等も図っていくということでありますので、これ、民間委託をするためというよりは、やはり効率的により深度のある監督行政を進めていく、そういった観点からこの点については対応していきたいというふうに思っております。
それから、私ども、衆議院の厚生労働委員会の審議といいますか運営のありようについて政府から申し上げる立場にはございませんけれども、これ、今回の一連の議論の中において、私どもの出したデータについて様々な問題があったということ、このことは真摯に反省をしていかなければならないと思っておりますし、それは今後に生かしていかなければならないというふうに思っております。
そういった中において、今回の精査したうちのデータについても、傾向については大きな変化がなかったということでもございますし、同時に、この議論、そうしたデータを使って議論された時間外労働の上限規制、あるいは中小企業における割増し賃金率の猶予の廃止、こういったことについては、これは非常に大事な、重要な課題だということでございますので、それらも含めて私どもとしては早期施行に向けて御理解をお願いをしてきた、そういう立場でございます。

○福島みずほ君 データに全く信憑性がなくなった以上、高度プロフェッショナル法案、これももう削除すべきだということを強く申し上げます。
五月二十四日のこの本委員会の参考人質疑において、NPO抱樸の奥田理事長が、高齢者の生活保護の問題について、生活困窮者自立支援法と生活保護法はいずれ一体的に運用していかざるを得ないときが来る、生活保護はケアの部分が弱く、生活困窮者自立支援法は給付はないけどケアで勝負しようとしている、どっちも必要であると指摘をされました。また、生活保護が最後のセーフティーネットと言われるが、生活保護申請をして受理されなかった人は、生活困窮者自立支援制度によって、漏らさない、断らない、全てを受けるという制度であると指摘をされました。
この両制度の在り方、一方を削ると一方が増える、両方削るというのではなくて、両方の一体的運用について、厚生労働省は両制度の在り方についてどう考えていらっしゃるでしょうか。

○国務大臣(加藤勝信君) 奥田参考人の御発言もございましたけれども、ある意味で、生活保護、これまでも委員会でも御議論がありましたけれども、預貯金がある場合には生活保護の対象外になるという場合、このような場合には、生活困窮者自立支援制度による支援がその方にとって唯一のセーフティーネットになり得るものというふうに考えているわけでありまして、実際、生活困窮者自立支援の実績においてもそのような機能、役割が果たされた事例も見られるわけであります。
したがって、生活困窮者と保護者については、本人の状況で、生活困窮者から要保護者になったり、逆もあるかもしれません。そういった意味で、行き来する方もおられるという意味で、この連携が非常に大事だというふうに思っておりますので、この法案においても、生活困窮者について、要保護者となるおそれが高いと判断した場合には生活保護制度に関する情報提供、助言等の措置を講ずるという規定が、また保護の実施機関においては、生活保護受給者が保護から脱却する際、生活困窮者に該当する場合には生活困窮者自立支援制度についての情報提供、助言の措置を講ずる努力義務規定の創設が行われているところでもあります。
また、実際の事案においても、生活困窮者自立支援制度と生活保護制度において、例えば就労準備支援事業、同様のような事業がございまして、これについては、実際市町村においては同じところでやっていると、まさに一体的な運営に取り組んでいるところもあるわけでありますので、いずれにしても、この両制度の一層の連携を図っていくということは非常に大事な観点だというふうに考えております。

○福島みずほ君 学習支援も、生活保護でもあるし生活困窮者支援でもあるし、両方のその連携、お金かケアかどっちかだけ、両方削られるというのではなくて、今後、これを、まあマンパワーも必要になってくるので大変だと思いますが、それを考えるべきだというふうに思います。
厚生労働省も、社会・援護局保護課長と地域福祉課長の連名で、二〇一五年三月二十七日付け事務連絡、生活困窮者自立支援制度と関係制度との連携についてを発出し、必要な者には確実に保護を実施するという生活保護制度の基本的考え方に基づき、生活保護が必要であると判断される場合には福祉事務所と連携を図りながら適切に生活保護につなぐことが必要であると連携を求めています。
しかし、現状では、生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の間で、いまだ連携が十分に実現しているとは言い難いものです。福祉事務所が自立相談支援事業に直接関与していない五百五十の自治体のうち、福祉事務所から相談が日常的につながってきた実績があると回答した自治体は七割にとどまっております。
国及び自治体は、この二〇一五年三月二十七日付け事務連絡を周知徹底させ、生活困窮者自立支援法と生活保護法による支援の相互の連携を強化すべきであるというふうに考えますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(定塚由美子君) 御指摘いただいたとおり、生活保護制度と生活困窮制度をできるだけ一体的に運用するということ、大変重要なことと考えております。
このために、本法案において、先ほど通知の内容も御紹介いただきましたけれども、法案の中で改めて、自立相談支援機関が支援対象者について要保護者となるおそれが高いと判断した段階で生活保護制度に関する情報提供、助言等の措置を講ずるということ、また逆に、生活保護受給者が保護から脱却する際に生活困窮者に該当する場合には保護の実施機関が生活困窮者自立支援制度に関する情報提供、助言等を講ずるよう努めるということを、法律の中の規定として置くということをしているわけでございます。
この施行に当たっては、御指摘いただいた事務連絡の内容を含め周知徹底をして、両制度の一層の連携強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。

○福島みずほ君 今日も同僚委員からありましたけれども、生活保護のことについては悲痛な声が寄せられています。二〇一三年度からの、史上最大、平均六・五%、最大一〇%、総額六百七十億円の生活扶助の引下げを撤回してほしい、二〇一八年十月からの更なる生活扶助の引下げ、平均一・八%、最大五%、総額百六十億円はしないでくださいという声が上がっています。これをどう受け止めますか。
〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕

○政府参考人(定塚由美子君) 先ほど来何度か御質問あったところでございますけれども、生活保護法第三条、第八条の規定がございまして、今回もこの観点に沿って社会保障審議会生活保護基準部会において専門的かつ科学的見地から検証を行ったものでございます。
この最低生活の水準でございますが、一般国民生活における消費水準との比較における相対的なものとして設定をしておりまして、一般低所得世帯との消費実態との均衡が適切に図られているかということを検証しておりまして、先ほど来申し上げております変曲点あるいは家計支出の構造についての検証を行って、モデル世帯として年収階級下位一〇%の世帯を選定したというところでございます。この下位一〇%の消費水準と生活扶助水準がおおむね均衡しておりまして、今回の見直しは生活扶助基準を全体として引き下げるものではなく、年齢、世帯、地域のそれぞれに応じたバランスの比較というものを行って乖離を是正したものというところでございます。

○福島みずほ君 最大で五%削減される生活費相当分に子育て世帯や母子世帯への加算を加えた受給額で見ても、六七%の世帯が減額になると推計をされています。生活保護受給者の生活を破壊するものであり、本当にこれは問題だというふうに思っています。
二十四日の参考人質疑において岩永日本女子大学准教授は、一九八〇年代から既に水準均衡方式は行き詰まった方式であると指摘がされました。そのとおりだと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(定塚由美子君) 水準均衡方式については様々な御指摘がされているところでございます。その中で、前回、平成二十七年の生活保護基準部会の中での指摘をいただいたところを踏まえて、今回の生活扶助基準の検証の中では、先ほど申し上げたような変曲点であるとか、家計に占める固定的経費の割合であるとか、新たな分析というのも盛り込んで検討したところでございます。
今回の検証方法については審議会報告書でも透明性の高い一つの妥当な手法とされているところであって、現時点における専門的知見を最大限活用した妥当なものと考えておりますが、審議会の報告書においては、御指摘いただいたとおり、水準均衡方式についての課題や今後の新たな検証方法の開発など様々な御指摘をいただいていることから、次回の検証に向けて計画的に検証手法の改善、開発に取り組んでまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 次回から検討するという御答弁なんですが、生活保護基準部会報告書二〇一七年では、現行の水準均衡方式について、一般世帯の消費水準が低下すると、それに伴い基準の低下が起こり得ると、これについてはもう指摘がされています。結局、申し訳ないが、生活保護を引き下げる根拠としてこの基準を採用しているんじゃないかとすら思います。
参考人質疑において、尾藤さんは、厚労省の社会保障審議会において、消費者物価指数が上がっているにもかかわらずそれが全く生活保護基準に反映されていないことについても指摘をしました。問題ではないでしょうか。

○政府参考人(定塚由美子君) 消費者物価指数についてでございますが、前回、二十五年からの生活扶助基準の見直しについては、平成二十三年から二年近く審議会で議論を行っておりましたが、この際に、今回も行っております年齢、世帯構成、地域別に見た一般低所得世帯の消費実態とのバランスに関する分析に主眼を置いたために給付水準の検証を今回行っておりますが、これは前回行っていなかったということでございます。
他方、当時はデフレ傾向が続いていたにもかかわらず平成十九年検証の結果を踏まえた二十年の基準見直し以降生活扶助基準が据え置かれてきたということに鑑みて、政府として、二十年から二十三年までの生活扶助品目のみを勘案した物価指数を算出をして、その物価の変動分を反映した見直しを行ったというところでございます。
〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
一方、今回の見直しでは、先ほど申したように、平成二十六年の全国消費実態調査のデータを基に、バランスの比較のみでなくて、生活扶助基準の給付水準と一般低所得世帯の消費水準との均衡が適切に図られているかという比較検証を行っておりまして、この比較検証を行う際の一般低所得世帯の消費水準においてはこの間の物価の影響も織り込まれておりますので、更に物価について重ねて考慮する必要はない。この点は前回の検証のときと異なっていると考えているところでございます。

○福島みずほ君 いや、貧困が増えて、非正規雇用が増え、年金が下がり、そしてエンゲル係数はどんどん上がって、消費者物価が上がっていると。実感からすると、こういう状況で生活保護が下がると、もう本当に生活が苦しくなる。いろんな人から、今日もほかの委員からもありましたが、いろんな声を本当に聞いています。
以前も他の委員が聞かれましたけれど、厚生労働省はいろんな人の家計簿の調査や、あるいは、というか、同じ人たちを比較していますけれど、いろんな人の声をどれぐらい聞いたんですか。

○政府参考人(定塚由美子君) この検討をするに当たりまして、生活保護基準部会にも資料を提出させていただいておりますけれども、生活保護家庭の生活実態と生活意識についてという調査を行いまして、これは前回改正の前の二十二年の調査結果と二十八年の調査結果ということで比較をしております。また、家計に関する分析というのも行った上で基準部会で検討していただいているというところでございます。

○福島みずほ君 当事者の声や、実際の家計簿、実際の生活を是非聞いて、果たして今のような水準均衡方式でいいのか、生活保護の基準をこんなに引き下げていいのかということについて議論していただきたいというふうに思います。
ジェネリックに関してなんですが、今日もほかの委員からもありましたが、尾藤参考人が、命と健康はお金のあるなしにかかわらず平等だ、健康保険の給付と生活保護の給付は同じでなければならない、生活保護受給者のみにジェネリック医薬品使用を原則化することは差別であり許されないと考えると述べました。私は、これはそのとおりだと思います。
いや、ジェネリックがいいし、変わらないからみんな使いましょうというんだったらまだいいんです。ところが、今回は生活保護受給者がジェネリック義務化なんですよ。これって差別じゃないというのはいかがですか。

○政府参考人(定塚由美子君) この点も先ほど来大臣からも御答弁あったところでございますが、後発医薬品は先発医薬品と有効性、安全性が同等であるものということなどによるものでございます。
また、後発品の使用促進については、生活保護の医療扶助においても医療全体においても重要なものという考えで、目標としては同じ八〇%という目標を設定をしておりまして、この同じ目標に対してどのような方法でこれを達成していくかということを考えた場合に、生活保護については今回のような措置を図るということとしたところでございます。

○福島みずほ君 お医者さんに聞くと、同じだと言う人とやっぱり若干違うと言う人と、これ実は意見が分かれます。そして、そんなにいいものだったら、みんな使えばいいかどうかは別にして、やっぱりこれ、どうして問題にするかというと、生活保護受給者だけ義務化なんですよ。義務化というか、お医者さんは実際はよっぽどでない限りジェネリックを処方することになるでしょう。これはやっぱり差別でしょうと。生活保護を受けているから医薬品はジェネリックでやるんだということを法律でやっぱり決めてしまうというのは差別でしょうと。
やはり、この尾藤参考人が、命と健康はお金のあるなしにかかわらず平等だと、給付は同じでなければならないというふうに言ったのは、そのとおりだと思います。この点は極めて問題であると申し上げ、私の質問を終わります。

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