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『虎に翼』 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

NHK朝のドラマ「虎に翼」を見ている。

日本で初めて弁護士になり、後に裁判官になった三淵嘉子さんをモデルとした話。
法学部に行き法学を勉強し弁護士になった自分の出発点を見るようでワクワクする。嘉子さんを演ずる寅子さんだけでなく、いろんな女性がいて、それぞれ悩みを抱えながら、支え合っているということにも励まされる。

妻は婚姻によりて夫の家に入る
妻は無能力者
夫は妻の財産を管理する
子はその家にある夫の親権に服す

これらは明治民法の規定で、何と妻は無能力者だったのである。

こんな民法の中で、法律家をめざす女性たちの話である。

憲法24条(家族のなかの個人の尊厳と両性の本質的平等)ができて、民法の親族編・相続編の部分は大改正をされた。
だから私は日本国憲法、とりわけ憲法24条が大好きなのである。

子どもを産んでも、その子の親権を結婚中も離婚後も原則として持つことができなかった女性たち。このドラマの中でもそのことの問題点が出てくる。涙なしには見ることができなかった。

コミカルなところも愉快なところも次はどうなるのかという期待もそれぞれの人物に対する興味や共感もあり、ワクワクしながら心待ちにして見ている。
登場人物の考えや人格が変わっていくのも素敵なところである。

ところで「虎に翼」を見ながら、思い出したことがある。
1976年、司法研修所で、事務局長を含め4人の裁判官から差別発言が出た。

A裁判官「男が生命をかけている司法界に女を入れることは許されない」

B裁判官 「修習をおえたら、判検事や弁護士になろうなんて思わないで、修習で得た能力を家庭に入ってくさらせて子供のために使うのが、最も幸せな生き方なのだよ、その能力を子供のために使えば、ここにいる男の人よりもっと優秀な子供ができるでしょう」

C裁判官「日本民族の伝統を継承して行くことは大切なことだと思いませんか。女性には家庭に入って子供を育てるという役割がある」「研修所を出ても裁判官や弁護士などになることは考えないで、研修所にいる間はおとなしくしていて家庭に入って良い妻になるほうがいい」
「勉強好きな女性は議論好きで理屈を言うから嫌いだ」
「親御さんは司法試験に通って嘆かなかったかね」

D裁判官「女性裁判官は生理休暇などで休むから他の裁判官に迷惑をかける。弁護士も迷惑をかける点で同じだ」

1976年5月18日日本弁護士連合会は、「司法研修所のおける女子修習生差別問題に関する報告書」を出している。

私は、この時法学部の学生だった。
驚きである。

月日が流れた。随分変わったとは思う。
多くの先輩たちのおかげである。

でも「虎に翼」を見てものすごく共感をするのは、あるある、わかるわかると言う面があるからである。怒りも涙も喜びも。その中に入っていきたい。

地続きでつながっている。
今もいろんな女の人とつながっていると思うと滅茶苦茶元気になる。

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