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2018年6月12日 厚生労働委員会で加藤大臣に虚偽答弁ではないかと迫る | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

第196回国会 参議院 厚生労働委員会 020号 2018年06月12日(未定稿)
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○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
先ほど石橋委員の方からもありました高度専門職に対するヒアリング概要で、先ほど大臣は、このヒアリングの一が実は二〇一五年三月三十一日、厚生労働省の職員がヒアリングしたものであるということを認められました。そうすると、理解ができません。
一月三十一日、今年の参議院予算委員会で、浜野委員に対する答弁で、私自身、この働く方の立場に立って働き方改革を推進していくということで、働く方の声をいろいろと聞かさせていただいております。企画型裁量労働制の話の次に高度プロフェッショナルの話になって、また、高度で専門的な職種、これはまだ制度ございませんけれども、私もいろいろお話を聞くことで、その方は、自分はプロフェッショナルとして自分のペースで仕事をしていきたいんだと、そういった是非働き方をつくってほしいと、こういう御要望をいただきました。例えば、研究職の中には、一日四時間から五時間の研究を十日間やるよりは、例えば二日間集中した方が非常に効果的に物が取り決める、こういった声を把握していたところでありましてというのが続くんですね。
大臣、これ、この答弁、誰が聞いても、大臣自身が直接聞いたとしか聞けないんですが、虚偽答弁じゃないですか。

○国務大臣(加藤勝信君) その虚偽とおっしゃるのはどこだかよく分からないんですが、まず、私が御要望をいただきましたというのは、これは私がまさに個々にお話を聞いた中で御要望をいただいたということであります。例えばというところは、そういった事例を把握をしているということを申し上げているわけでありますから、これ、まさに厚労省において把握をしているところをここで例示として挙げさせていただいていると、こういうことであります。

○福島みずほ君 違うでしょう。だって、その方は、こうほしいと、こういう御要望をいただきました、例えばとなっているんですよ。
大臣、ここで、私がそういうところへ、企業等を訪問した中でお聞かせいただいたそうした意見、声でございます、言っているじゃないですか。あなた自身が聞いた声としてまさに紹介しているんですよ。あなた、聞いていないじゃないですか。
先ほどの石橋委員の質問に対しても、さっき、そのために行ったのではありませんと答弁されました。そのために行っていないんでしょう。
でも、大臣は一月三十一日に言っていますよ。私がそうしたところへ、企業等を訪問した中でお聞かせいただいたそうした意見、声でございます。違うじゃないですか。何が虚偽答弁か分からないと、とぼけないでくださいよ。自分が聞いていないのに、自分があたかも、自分自身が企業に行って、企業でヒアリングして、まさにこの声を聞いたというふうに誰が読んでも、誰が読んでもそう理解する中身になっているじゃないですか。
大臣、正式にちっとも、ヒアリングは一回もやっていないんじゃないですか。虚偽答弁ですよ。

○国務大臣(加藤勝信君) まず、その前の浜野委員の質問を聞いてください。
御説明いたしましたけれど、現裁量労働制対象の方々からも意見があった、そして、新設される高度プロフェッショナルあった、そういうことを踏まえて、先ほど、その前にありますけど、企画裁量型についてはこれは私事業所へ行っておりますから、そういった企業等を訪問する中で聞かせていただいたと言っているのに、どこが虚偽答弁なんですか。

○福島みずほ君 虚偽答弁ですよ。
だって、ここ、また、高度で専門的な職種、これはまだ制度ございませんけれど、私もいろいろお話を聞く中でその方はと言っているじゃないですか、その方はって。例えばとしてこの一番の人の証言が出てくるんですよ。聞いていないじゃないですか。

○国務大臣(加藤勝信君) だから、これは私が直接聞いた方はそうしてくれということの要望をいただいたということです。例えばというのは、研究職の中にということで例えばという言葉を通じ把握をしているということを申し上げているのであります。

○福島みずほ君 いや、ひどい答弁ですよ。
だって、ここは、そういった是非働き方をつくってほしいと、こういう御要望をいただきました、例えば研究職の中には一日四時間、誰が聞いても大臣が聞いたと思いますよ。そう思い込んでいましたよ、私自身だって。そう思い込んでいましたよ。虚偽答弁じゃないですか。例えばと言ってこの一番の話をしているんですよ。虚偽答弁じゃないですか。
少なくとも、自分が直接聞いていないのに、あたかも自分が直接聞いたかのようにこのナンバーワンの人の証言を引用するのは間違っていたということを認めてくださいよ。

○国務大臣(加藤勝信君) それ、どういうふうに解釈されるかは委員それぞれのことがあるんだと思いますが、ここで申し上げるのは、要望をいただきましたと一回切れて、例えばというのは、研究職の中にはという意味で例えばと申し上げているので、しかも、声を把握、把握していると言っているじゃないですか、聞いてきているなんて言っていないじゃないですか。

○福島みずほ君 もう語るに落ちたというのはこういうことですよ。
だって、これは、働く人の声をいろいろ聞かせていただきました、高度プロフェッショナルで、その方は、例えばというのは、そのいろんな声を聞いた中で例えばというふうに読みますよ。そして、ここで、私が、最後に、だから、裁量労働制と高プロと両方話した後に、私がそうしたところへ、企業等を訪問した中でお聞かせいただいたそういう意見、声でございます。違うでしょう、虚偽答弁ですよ。こんなので虚偽答弁、恥ずかしいですよ。
しかも、一月三十一日、浜野さん、午前中に質問をしています。二番目のバッターです。驚くべきことに、この十二、お手元に資料がありますが、一月三十一日が六人、二月一日が三人です。九名ですよ、九名がまさにこの中で出てきたものなんですよ。つまり、大臣のこの答弁の後に、大急ぎで九人ヒアリングしたんじゃないですか。
大臣、この九人のヒアリング、知っていました、知りませんでした。

○国務大臣(加藤勝信君) 具体的にどういうふうにやっているかは承知をしておりません。

○福島みずほ君 九人は、だから十人ヒアリングをしました、この十人のみが高度プロフェッショナルの根拠になっているわけですが、九人は一月三十一日と二月一日なんですよ。大臣がいろいろ話を聞きましたと、私は、虚偽答弁をやった後に大急ぎで九人まさにヒアリングをやったと。
で、これは、二〇一五年二月十七日には、労政審労働条件分科会に対して労基法改正法案の要綱が既に諮問されています。立法するときは、立法事実があるかどうか、立法事実があるかどうかを確定し、確かにそういう立法事実があるとして法律を作るのに、おかしいじゃないですか。
総理の施政方針演説、大臣が、いろんな人の声を聞きました、例えばとナンバーワンの人のを引用して話した後にですよ、あたかも自分でやったかのように、九人の人のヒアリングをやっているんですよ。こんな立法理由は後付けじゃないですか。こんなの納得いかないですよ。こんなので、まあ十二人でというのもおかしいけど、時期もおかしい。そして九人が人事担当者が同席なんですよ。こんなパワハラだったら、ちゃんと言えないですよね。
そして、私、これ不思議なのは、一月三十一日、六人なんですが、これって同一人物は入っていないか。あるいは、これ局長、会社、ABCでいいですから言ってくれますか。

○政府参考人(山越敬一君) これ、同一の方は入っておりません。それから、会社の名前については、相手方の……

○福島みずほ君 違う、名前じゃなくて、同じ会社かどうか。

○政府参考人(山越敬一君) これは五社、全部で五社にしているものでございまして、同一の会社の、その同じ会社の中の複数の労働者に聞いているケースがございます。

○福島みずほ君 五社だと、どれとどれとどれが一緒か教えてください。

○政府参考人(山越敬一君) 三番と四番と五番が同一の会社でございます。それから次の六、七、八が同一の会社でございます。九、十、十一が同一の会社でございます。それから二と十二が同一の会社でございます。

○福島みずほ君 これ、同じときに聞いたんですか。

○政府参考人(山越敬一君) 一つの会社につきましては、同じときに聞いております。

○福島みずほ君 だから、全部まとめて面倒見ようじゃないですか。二月一日に三、四、五をまとめて聞いた、一旦。そして一月三十一日もこれ同じなわけでしょう。つまり、物すごい手抜きなんですよ。まとめて三人、四人聞いているんですよ。これで十二人聞きました、いろんな方の声を聞きました、高度プロフェッショナルの導入ですって、ちゃんちゃらおかしいですよ。時期もおかしいし、人数もおかしいし、同時期で、これで何で、人事員が同席していて、これでどうしてみんなの声を聞いたって言えるんですか。おかしいですよ。愚弄するにもいいかげんにしてほしい、そう思います。これで命を失う人が出たらどうするんですか。これで命を失う人が出たらどうするんですか。
大臣、今朝、参考人質疑がありました。過労死を考える家族の会の方の話聞いて、どう思われました。過労死を促進するという話聞いて、どう思われました。聞かれましたか。

○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、私はちょっとそれを聞くことはできませんでした。

○福島みずほ君 この高度プロフェッショナル、みんなの声を聞いたというのはやっぱりおかしいですよ。このデータから見てもおかしい。これはもう撤回すべきだということを強く申し上げます。
裁量についてお聞きをします。
裁量は条文には書かない、しかし、政省令に書くという話です。ということは、裁量違反、つまり何かの指揮命令したり、あしたまでに納期をやってくれ、これは法違反、労働基準法違反にはならないということで、局長、よろしいですね。

○委員長(島村大君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕

○委員長(島村大君) 速記を起こしてください。

○政府参考人(山越敬一君) この高度プロフェッショナル制度でございますけれども、法案においては、高度の専門的な知識を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果の関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務について認められるということが明記してあると……(発言する者あり)はい。
法律の要件に従って具体の対象業務を省令で定める際には、働く時間帯の選択や時間配分について使用者が具体的に指示するものは対象業務としないこととしております。使用者から一定時間労働しろといった指示がなされた場合は、これは高度プロフェッショナル制度の今申しました法令の要件を満たしませんので、この制度の適用は認められないことになります。この場合は、例えば時間外労働があれば、法定労働時間に違反するとともに、割増し賃金の支払義務が発生し、罰則の対象にもなるものでございます。

○福島みずほ君 いや、法律には、法律には裁量という言葉はないわけですよね。
私の質問は、この間も聞きましたが、その高度プロフェッショナル法案の取決めが無効になるというのは分かりました。しかし、法律の中に裁量という言葉がなくて、それを盛り込むのは政省令なわけですから、単純にお聞きしているんです。法違反にならないということでよろしいですね。

○政府参考人(山越敬一君) この今申し上げたことでございますけれども、法案においては、今申しましたように、高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務について認められるということで、この法律の要件に従って具体的な対象業務を省令で定めるときに、働く時間帯の選択や時間配分について使用者が具体的指示するものは対象業務としないということにしておりますので、もし、今御質問ございましたように、一定時間労働しろといった指示が出た場合は、これは対象業務とならないわけでございますので、その法律、またそれに基づく省令に基づきまして対象業務とならないものでございますので、したがいまして、先ほど申しましたように、時間外労働があれば法定労働時間に違反するということになるものでございます。

○福島みずほ君 私は単純なことを聞いているんです。裁量という言葉が法律にはない、政省令に書く。だとすると、その裁量に反したとして、それは法違反ではないですね。政省令違反ではあるが、法令違反ではないですね。

○政府参考人(山越敬一君) 今申しましたように、法案におきましては、高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果の関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務について認められることが法律に定められておりまして、法律の要件に従って具体の対象業務、この省令を定める際に、その働く時間帯の選択や時間配分について使用者が具体的に指示するものは対象業務としないということを明記するというものでございますので、いずれにいたしましても、この法律、これに基づく省令で対象業務とならないものについて、一定時間労働しろという指示が出された場合はそういった対象業務にならないわけでございますので、先ほど申しましたように、その時間外労働があればということになるわけでございます。

○福島みずほ君 法律があって、その下に政省令があるわけだから、政省令違反とはなっても、法律に裁量という言葉がないから法律違反にはならないじゃないですか。これは事前に法違反にはならないという答弁をもらっていますよ。
どうしてそう回りくどくなるのか。だって、法律に裁量という言葉がない、政省令に書くとしても、それは政省令違反ではあっても法違反にはならないじゃないですか。

○政府参考人(山越敬一君) これは、法律に根拠を持ちます厚生労働省で定めるものでございまして、ですから、これはその省令に反するような業務に就くことになれば、これは法律の枠組みとしての高度プロフェッショナルの対象業務にはならないということになるものでございます。

○福島みずほ君 いや、おかしいですよ。法律があって、その下に政省令があるわけだから、政省令違反だとしても法律違反ではないじゃないですか。法律の中に裁量という言葉がないんだから、政省令で幾ら裁量って書いたとして、それは政省令違反ですよ、もちろん。しかし、法律違反ではないじゃないですか。政省令違反だったら何で法違反になるんですか。

○政府参考人(山越敬一君) これは先ほども御答弁させていただきましたけれども、法律において厚生労働省で定める業務がこの対象業務であるわけでございます、法律上の対象業務であるわけでございます。
この具体的な対象業務を省令で定める際には、先ほど申したような定めをすることとしておりまして、そうでない、働く時間帯の選択や時間配分について具体的に指示するものは対象業務でございませんので、これは法律の定める高度プロフェッショナル制度には該当しないものになるというものだと考えます。

○福島みずほ君 だったら、あしたまでにこのものを仕上げろと言われた私が法違反だとして訴えて、罰則の規定はありますね。法違反だとしたら罰則の規定がありますね、私、訴えたら勝ちますね。処罰されますね。

○政府参考人(山越敬一君) この高度プロフェッショナル制度につきましては、直接、これは対象業務、対象労働者などを決定いたしまして、それに該当する方について、一定の、労働基準法の第四章の規定を適用しないこととするという規定でございまして、高度プロフェッショナル制度に違反するというようなことは生ずるものではなくて、こういった要件に該当するものは、今申したような効果を生ずるという制度の仕組みになっているものでございます。

○福島みずほ君 端的に答えてください。おっしゃっていることは分かりますが、私が聞いているのはそういうことではないんです。
私は高度プロフェッショナルで働いています、でも、裁量って条文にありません、でも、上司から、あしたまでにこれを納期でやってくれと言われた。法律違反ではないじゃないですか。でも、私は、おかしい、訴えて、訴えて法違反となりますか。そして、処罰されますか。私は罰則の規定求められますか。

○政府参考人(山越敬一君) 高度プロフェッショナル規定に違反する罰則の規定というのは設けられていないものでございます。

○福島みずほ君 そのとおりです。法違反ではないんです。法違反じゃないということでよろしいですね。
罰則の規定もないんです。私は、裁量という言葉が条文にないから、あしたまでにこれをやれと言われて、訴えて、私裁量あるはずだ、おかしい。でも、それは政省令に書いてあるだけだから法違反とならないということでよろしいですね。

○政府参考人(山越敬一君) この高度プロフェッショナル制度でございますけれども、法案におきまして、この厚生労働省令で定める業務、これはその性質上従事した時間と従事して得た成果の関連性が通常高くないものと認められるもの、これを厚生労働省令で定めることにしておりまして、この対象業務として、今申しました法律の要件に従いまして、働く時間帯の選択や時間配分について使用者が具体的に指示するものは対象業務としないということにしておりますので、その範囲のものが法律上の、法令上の対象業務となるものでございます。

○委員長(島村大君) 時刻参りましたので、質疑をまとめてください。

○福島みずほ君 はい、分かりました。
罰則の規定がないわけですよね。これは法違反じゃないんですよ。法律があって省令があるから、省令で初めてそれで法律が違反になるなんといったら、法律が何なのかが分からないですよ。処罰法規なんだから、これは。だから、局長の答弁、すごくおかしいですよ。
それから、私はたくさんのことを実は今日聞こうと思っていました。こんなんでつまずくんだったら、本当に実際、実務はどうなるんですか。こんな当たり前のことで、処罰されないと答えるまで物すごい時間掛かっているんですよ。こんなんでやれないですよ。答弁おかしいですよ。
たくさん質問があってちょっと残ってしまいましたが、こんなんで、やっぱり高度プロフェッショナル法案削除すべきであるということを申し上げ、質問を終わります。

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