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2018年11月26日、予算委員会で水道法など安倍総理と麻生大臣に質問しました | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

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197-参-予算委員会-003号 2018年11月26日(未定稿)

○福島みずほ君 自由・社民統一会派、希望の会、社民党の福島みずほです。
水道法改正法案、水道の民営化についてお聞きをまずいたします。
麻生財務大臣は、二〇一三年四月、アメリカのシンクタンクの講演で、日本の水道は全て民営化すると発言をしました。日本の水道は全て民営化するんですか。なぜですか。

○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘の発言は、私が二〇一三年の四月に、これはCSIS、戦略国際問題研究所で講演したときの質問に答えた際の発言を、多分そこだけパクっておられるんだろうと思いますけれども、まあちょっとパクっているは品がないですね、そこだけ一部を取り上げておられるんですよね、多分、その話は。
このときの私は、アベノミクスの第三の矢の検討状況の例示の一つとして、水道の民営化を含め、公設民営、そういったものも一つの考え方、アイデアとして上がってきつつありますと発言をいたしております。
これは、当時、政府部内で水道事業等の民営化がアイデアとして議論されていくことでありまして、米国の有識者に対してあくまでも例示として紹介したものであって、私自身の見解を述べたものではありません。もうよく知っておられるでしょう、それ全部。もう何回もこの話しましたものね、これまでも。
これ、いずれにしても、水道事業につきましては、厚生労働省が所管する水道法において原則として市町村が経営することとされておりますので、この原則を改めるということを考えているというわけではないと承知をいたしております。

○福島みずほ君 水道の民営化を言った、そして、それはアベノミクスの三本の矢の中で成長戦略として言っている、そして、今、水道法の改正法案が議論になっている、そこが極めて問題だというふうに思います。
パリ市やベルリンは、もうこれは様々な問題が起きたので再公営化をしました。ベルリンは、千六百六十四億円ほど出してようやく再公営化ができました。イギリスも再公営化の議論が起きています。
日本は十周遅れのトップランナー、諸外国で再公営化のことがさんざん問題になっているのに、総理、なぜ日本でこのコンセッション、水の民営化なんでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の水道法改正法案においては、PFIの一類型であるコンセッション方式について、地方自治体が引き続き水道事業の最終責任を維持する等、公の関与を強化した、強化した仕組みとするものであり、これは民営化ではないということはまずはっきりと申し上げておきたい。民営化民営化とおっしゃいますが、これは民営化ではありません。
また、あくまで官民連携の選択肢の一つであり、住民サービスの向上や業務効率化等のメリットが大きいと判断した自治体のみが導入するものであります。それによって水道事業の基盤強化を図ってまいりたいと、このように考えております。
そこで、今例として挙げられたベルリン市、あるいはまたパリもそうでありますが、これは水道料金の高騰、サービス水準の低下等の問題が、ことが生じたということだろうと思いますが、そういうことは生じないように制度設計をそもそも行っております。
具体的には、PFI法に基づき、地方自治体が事前にサービス水準や料金の枠組みを定めることに加えて、今回の水道法改正法案において、国が料金の妥当性等を確認した上で許可するとともに必要に応じ立入検査を実施するなど、公の関与を強化した仕組みとしているわけでございまして、今委員がおっしゃったこの民営化したものと私たちが進めているものは別だと、そして御懸念は当たらないということは御理解もういただけたのではないかと思いますが、このように、海外での先行事例の教訓も踏まえて、事業の安定性、安全性、持続性の確保に十分留意した制度としたものであります。

○福島みずほ君 イギリスは、PFIがコスト高になるということで、政府がPFIはもう今後やらないという宣言をいたしました。イギリスでも再公営化の議論が起きています。
水道はまさに百年単位で考えなければならない、水道の水源の管理、メンテナンスなど、百年間ぐらい考えなければならない。しかし、今回のコンセッションは、自治体が所有権を持つが、管理運営権を民間に委ねるというものです。民間会社は、株主配当、役員報酬、そしてSPC、スペシャル・パーパス・カンパニー、まさに企業をつくって、そこに投資家や建設会社や公認会計士や弁護士、新しい仕組みをつくるわけです。だとしたら、莫大なお金が掛かる。これはお金の面でもそうですし、それから民営化の一種であり、まさに命の水たる水道を売り飛ばすものだというふうに思っております。
まさに、これは投資が、投資家はこの運営権に関して投資をします。水道が投資の対象です。抵当権を設定して、抵当権の実行ができます。まさにグローバルファンド、投資家が抵当権の実行をして、管理運営権を持ち、管理運営権の再譲渡も可能です。これを本当に許してはなりません。
新潟県議会、福井県議会は、この反対の意見書を、自民、公明も合わせて、全会一致でやっております。水は、市民の生活や経済活動を支える重要なライフラインであり、国民の生命と生活に欠かせない水道事業は民営化になじまず、今般の水道法改正案は、全ての人が安全、低廉で安定的に水を使用し、衛生的な生活を営む権利を破壊しかねない、新潟県議会です。自民、公明もこれに賛成しています。
まさに管理運営権を企業が持つ、それは短期で利潤を上げなければならないので、まさに全ての人が利用する水道のまさにコンセッション。これは、外資系に売るな、水を売るな、水を民間に売るなということだと思います。この水道法の改正法案、成立しないように、国会の中でとことん論戦し、廃案にしていきたいと考えております。
次に、辺野古の新基地建設ですが、これ、なぜ行政不服審査法で防衛省が国土交通相に対して訴えることができるんですか。行政不服審査法は、行政の手続を守る、適正な手続を守るために、国民の権利救済で上級庁に申し立てるものです。これを国土交通相が使うことは法律をねじ曲げることだ。固有の権利じゃないですか。条文からいってもおかしい。どうですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの、コンセッション方式で議会が反対しているというふうにおっしゃったんですが、議会が反対していれば、これコンセッション方式にはならないということでございます。ですから、それを反対しているところには導入されないということは明確であろうと、こう考えております。
そこで、ただいまの御質問でございますが、沖縄防衛局が行った審査請求及び執行停止の申立てについては、公有水面埋立法の所管大臣である国土交通大臣により、関係法令にのっとり執行停止の決定が行われたものと承知をしております。これは、法治国家として、法律に基づき必要な法的手続が行われたものと認識しています。したがって、制度の濫用ではないと考えております。
政府としては、今後とも、地元の皆様の御理解を得る努力を続けながら、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するため、全力で取り組んでいく考えでございます。

○福島みずほ君 国民の権利保護のための行政不服審査法の法の趣旨を踏みにじって、まさに制度を濫用するものです。これは沖縄だけの問題じゃないんですよ。こんなに法律をねじ曲げて使ったら、安倍内閣で初めてですよ、こんなことをやるの。こんなことを、法律をねじ曲げて使ったら、法治国家壊れますよ、法治主義が壊れますよ、だから許せない。こんなことをやってはならないというふうに思います。
そして、入管法の改正法案についてお聞きをします。
技能実習生は、これ、制度を廃止すべきじゃないですか。現代の奴隷制ですよ、これを廃止すべきだ。ヨーロッパの有名な言葉に、労働力がやってくると思ったら人間がやってきたと有名な作家の言葉があります。安易な労働力の輸入で今回入管法改悪をすれば、間違い、将来禍根残すことは明らかです。
日本人の労働条件も、これで三十四万人、五年後に、本当にその外国人、技能、特定技能一号増えれば壊れてしまう。技能実習制度を試験免除で技能、特定技能一号にするわけじゃないですか。技能実習制度は廃止をして、そしてきちっと共生できる制度をつくるべきだ。こんな拙速で入管法の改正案、成立させるべきではないと思いますが、いかがですか。

○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いします。

○国務大臣(山下貴司君) 技能実習の在留資格自体は、それまで特定活動として行われていたものを平成二十二年の七月からその在留資格を始め、そして今に至るまで七十万人を超える技能実習生がこれを受けているわけでございます。そして、確かにそうした人権的な、侵害的なということの御指摘もありました。
そうした中で、野党の皆様の幅広い御支持もいただいて、二十八年、技能実習法を作り、そして二十九年十一月から施行をしているところでございます。この実績のある、これ二十二年七月というのは当時民主党政権下でございました、そこからスタートしたこの技能実習制度、これについて、やはり、与野党、党派を超えて、こういう日本型の国際貢献としてしっかり根付かせたい、そういう思いでこの新しい技能実習法についてもしっかりと運用してまいりたいと思います。その点、御理解賜りたいと思います。

○委員長(金子原二郎君) 福島みずほ君、時間が来ております。

○福島みずほ君 現代の奴隷制で、問題がはっきりしています。(発言する者あり)やめるべきだということを申し上げ、質問を終わります。

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
ただいまの福島みずほ君の発言中に不穏当と認められる言葉があったように思われますので、後刻理事会において速記録を調査の上、適当な処置をとることといたします。
以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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