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2021年4月9日、地方創生・消費者問題特別委員会で、18歳成年年齢引下げと香害について質問 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)
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4月9日(金)の参議院地方創生・消費者問題特別委員会の議事録(未定稿)です。
204-参-地方創生及び消費者問題に関する特別委員会-003号 2021年04月09日(未定稿)
○福島みずほ君 立憲・社民共同会派の福島みずほです。
まず初めに、成年年齢引下げ問題についてお聞きをいたします。
コロナ禍でインターネット通販やオンラインゲームに関する相談が増加をしています。成年年齢引下げまであと一年となりましたが、インターネットを通じた被害が十八歳、十九歳において拡大するおそれがあるのではないでしょうか。消費者庁の認識をお聞きいたします。
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
新型コロナウイルス感染症を背景とした巣ごもり需要の拡大に伴い、インターネット通販やオンラインゲームに関する消費生活相談も増加してきております。来年四月に成年年齢引下げが迫る中、若年層の消費者被害防止に当たって、このような消費生活のデジタル化にもしっかり対応する必要があると認識しております。
このため、消費者庁では、デジタル社会に対応した消費者教育を行うためのライフステージに応じた教材開発、ネット通販やデジタルプラットフォーム等の利用に当たって消費者が注意すべき事項についての注意喚起及び啓発資料の作成等の施策を実施しているところでございます。
また、今国会には、デジタルプラットフォームを介した取引における消費者の安全、安心の確保や詐欺的な定期購入商法への対策のための法案を提出するなど、若年者に身近なデジタル取引に係る制度整備にも取り組んできております。
引き続き、若年消費者被害の防止に向け、関係省庁とも連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 今国会に提出されている電子契約書をそのまま認めますと、若年者、十八歳、十九歳の消費者被害が拡大するのではないかと思います。
国民生活センターによると、オンラインゲームに関する相談のうち、契約当事者が二十歳未満の相談件数の割合は五八・二%にもなります。成年年齢引下げになれば、十八歳、十九歳はクレジットカードも作ることができ、それを利用してオンラインゲームで課金することも可能となります。消費者教育においてオンラインゲームに関する注意喚起を増やすべきではないでしょうか。
○政府参考人(坂田進君) お答え申し上げます。
オンラインゲームをめぐっては、未成年者が保護者の財布等からクレジットカードを持ち出すなどにより、保護者の知らないうちにオンラインゲームに課金されていたといった相談が多く寄せられております。また、オンラインゲームに関する相談のうち、契約当事者が十歳未満のケースが約一五%を占めるなど低年齢化が進んでいる状況にあります。
このようなトラブルの防止に向け、消費者庁では、オンラインゲーム業界とも連携し、オンラインゲームに関する課金トラブルやペアレンタルコントロールなどについての普及啓発に取り組んでおります。また、クレジットカードの使い方につきましては、お金に関する基礎知識に関わる問題であり、当庁で作成した消費者教育教材でございます「社会への扉」で取り上げるなど、これまで消費者教育の重要なテーマの一つとして取り組んできたところでございます。
また、成年年齢引下げの施行まであと一年となる中で、若者に対する消費者教育を更に強化するため、三月二十二日に取りまとめ、決定いたしました成年年齢引下げに伴う消費者教育全力キャンペーンを通じまして、若年者が理解を深めるための取組を進めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 高校生でもう成人になって行為能力があり、取消し件が行使できなくなるわけですよね。十八歳から成年となり、高校では同級生でも成年と未成年に分かれることになります。未成年が契約できないことを成年となった者に代わりに契約を依頼したり強要することも考えられます。
消費者教育において、自分の名前で契約できる点についてだけではなく、他人の契約を利用しないという点も指摘すべきではないでしょうか。
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
委員御指摘のいわゆる名義貸しを含めまして、若者に対する消費生活上の契約や家計管理等に関する教育、消費者被害防止に資する教育の取組を強化していくことは大変重要であるというふうに認識をしてございます。
成年年齢引下げを見据えた消費者教育としましては、これまで、若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラムに基づきまして、契約の成立時期やその法的拘束力、名義貸しも含めまして、契約をするとどうなるかということについて学ぶことができる教材でございます「社会への扉」などを活用した実践的な消費者教育を全国全ての高校で行うということを目標に掲げて取組を行ってきているところでございます。また、特に、現在開発中の特別支援学校等向けの教材では、いわゆる名義貸しについても取り上げることとしてございまして、近日中に公表を予定してございます。
令和三年度は成年年齢引下げの施行まであと一年ということになりますから、先ほどもありましたが、成年年齢引下げに伴う消費者教育全力キャンペーンを決定したところでございまして、この中で、いわゆる名義貸しに関する情報発信も含めて消費者教育には取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
○福島みずほ君 よろしくお願いします。
次に香害、香りの害についてお聞きをいたします。
香りの害で苦しむ人たちが増えております。マイクロカプセルに香りの成分を閉じ込めて使用する柔軟剤などの使用で人体、環境に影響が出ております。
まず、環境省は、マイクロカプセルの使用をやめるよう強く取り組むべきではないでしょうか。海岸漂着物処理推進法の改正により、附則第二項、政府は、海域におけるマイクロプラスチックの抑制のための施策の在り方について検討し、措置を講ずることになっております。マイクロカプセルについても対応すべきではないでしょうか。
○政府参考人(森光敬子君) まず、海岸漂着物処理推進法に基づきます基本方針におきまして、マイクロプラスチックにつきましては、微細なプラスチック類のことでございまして、一般に五ミリ以下のものをいうとの定義を用いております。御指摘いただきましたマイクロカプセル、これにつきましても含み得るというふうに認識をしております。
このマイクロカプセルを含みますマイクロプラスチックにつきましては、その存在の実態や環境影響など未解明な部分が多いという状況でございますが、一方、環境省におきましては、御指摘の製品、これを製造します業界を含めまして、複数の業界団体と意見交換を行いまして、まずは、そのマイクロプラスチックが国際的な課題であると、御指摘の点も含めた意味で国際的課題であるということにつきまして認識を共有したところでございます。
引き続き、業界との意見交換を行うとともに、存在の実態、それから最新の科学的知見や国際的な動向に関する情報収集に努めまして、実効的な施策の在り方を検討していきたいというふうに考えておるところでございます。
以上です。
○福島みずほ君 海岸漂着物処理推進法十一条の二は、マイクロプラスチックの使用抑制が定められております。環境省は、香りを閉じ込めるマイクロカプセルについても使用抑制を業界、メーカーに対して問題提起し、これを求めるべきではないでしょうか。
○政府参考人(森光敬子君) 環境省におきましては、マイクロカプセルを含むマイクロプラスチックに関する世界的な関心の高まりと、こういうものを受けまして、その存在の実態、先ほど言いましたように、効果的な対策の参考とするために、令和二年度に、御指摘の製品を製造する業界団体を含めて、複数の団体と意見交換を行っております。この意見交換を通じまして、まずは、マイクロカプセルを含みますマイクロプラスチックが国際的な課題であるということを認識を共有をさせていただきました。
また、意見交換を続けるとともに、この情報の収集、特に海外の状況、それから最新の知見、これ私ども研究事業も行っておりますので、そのような形で知見を収集する形で実効的な施策を進めていきたい、そういう形で進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○福島みずほ君 環境省は、国際的知見を考えながらメーカー、業界と交流していると。そうすると、海外ではやっぱりこれ、マイクロカプセル、マイクロプラスチックやめようという、少なくしようという方向ですから、環境省としては、メーカーに対してもっと強く言っていただきたい。いかがでしょうか。
○政府参考人(森光敬子君) 委員御指摘の国際的な情勢、これがだんだん状況が進んできているということにつきましても、業界側に提示をし、その同じ共通認識を持つという形で意見交換をしておるという状況でございます。
○福島みずほ君 メーカーの反応、どうですか。
○政府参考人(森光敬子君) メーカーとの意見交換というのをさせていただいておりますけれども、済みません、メーカーじゃなくて、メーカーを含む業界団体との意見交換をさせていただいておるところでございますが、業界団体としては、様々な業界がございますので、どのような形でそれぞれのメーカーが使っているのかとか、そういうことについてまだ全体を把握し切っていない部分も正直あるという状況でございますので、そういうことについての状況、私どもから国際的な状況をお伝えをしたり、またメーカー側で独自に集めたような情報についても私どもいただいて、それを参考にさせていただいたりというようなことをさせていただいておるというところでございます。
○福島みずほ君 業界とは、どこと交渉されていますか。
○政府参考人(森光敬子君) 済みません、これは、意見交換につきましては、そういう、外に出すという形での話をしておりませんので、詳しくは申し上げませんが、御指摘のそのような製品を作成している、作っている製造元の団体ということでございます。
○福島みずほ君 環境省、今日は前向きにいろいろ答えていただいたと思いますが、海岸漂着物処理推進法の改正によってマイクロプラスチック、マイクロカプセル、これ抑制しよう、なくそうという動きですから、是非そこに向かって業界、メーカーにきちっと話をして説得してくださるよう心からお願いを申し上げます。
公害について、環境への影響の調査研究を行うべきではないでしょうか。マイクロカプセルより今小さいナノマテリアルについての調査もやるべきではないでしょうか。国立環境研究所やいろんなところで取り組むことはできないでしょうか。
○政府参考人(森光敬子君) 福島先生御指摘のマイクロプラスチックの研究という意味では、先ほど御指摘ありましたように、海岸漂着物の関係で、海洋へのマイクロ、済みません、マイクロプラスチックの影響ということで、研究についてはありますけれども、そのほかに、加えまして、大気中の、大気中マイクロプラスチックの実態の解明といったような研究を令和三年度から進めるということにしております。これは、一般大気中のマイクロプラスチックの存在状況、形態を調査研究するというものでございます。
御指摘のこのナノプラスチック、これに絞った形の研究調査というのは今行うことにはしておりませんけれども、いずれにしましても、今御説明いたしました環境研究総合推進費による一般大気中のマイクロプラスチックの存在、それの調査、この中で可能な限り知見、研究を進めていきたい、知見の収集と研究を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○福島みずほ君 ありがとうございます。
大気中のものを調べたら、やはりいろいろ出てくると思うんですね。それを私たちは吸うわけで、子供たちが吸うわけですから。
このマイクロプラスチックの中にナノマテリアル、ナノプラスチックも入るという理解でよろしいですか。
○政府参考人(森光敬子君) はい、入ります。
○福島みずほ君 是非、どんどん、ちっちゃくなっていて、海に流れれば魚が食べて食物連鎖でなる、大気中にあればそれを、私たちは小さな微粒子をもう肺とか全部吸ってしまうという問題があります。今はかかっていないけれど、花粉症もそうですが、人ごとだと思っているとみんなかかってしまうという問題があり、本当にこれ苦しんでいる人が多いんですね。環境省が頑張ってくださるようお願いします。
ところで、その研究はいつ頃結果が出ますか。
○政府参考人(森光敬子君) この研究につきましては、先ほど御説明しましたとおり、まず大気中の大気濃度、定量法から始めまして、それから野外、各、全国各地の状況というのをそれぞれ研究して調べていくというようなことをしております。
この研究につきましては、今、まず三年間の研究を予定をしているというところでございます。
○福島みずほ君 できるだけ早く、一日も早くよろしくお願いします。
次は、厚労省に対してお聞きをいたします。
厚労省は、香害による被害について承知しているんでしょうか。マイクロカプセルの使用をやめるよう、まさに強く取り組むべきではないでしょうか。環境省は環境問題です。厚労省は人体の被害ですよ、いかがですか。
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
お尋ねの、今委員お尋ねの香害についてでございますけれども、家庭で使用されている柔軟剤あるいは消臭剤等に含まれる香料によって頭痛、吐き気などの種々の症状が生じているという患者さんの声があるということはもちろん承知をしております。
一方で、このいわゆる香害については、その概念、あるいは、現時点ではその原因や病態あるいはその発症機序などがまだ現時点で残念ながら不明であるというふうに認識をしておりまして、その疾病概念が確立していない段階に残念ながらございます。
こうした中で、厚生労働省として何らかのそういう規制なりを掛けていくというのはなかなか現時点では難しいと考えておりまして、引き続きその関連する研究等を進める中で対応をしていくというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 では、研究はどこでやるんでしょうか、厚労省。
香害は、使用量の問題ではなく、製品に使用されている化学物質の問題です。人体に対する影響について調査研究をすべきではないでしょうか。柔軟剤やルームフレグランスなどから揮発性有機化学物の測定を行い、吸入毒性試験も行っていただきたい。国立保健医療科学院などの専門機関で、空気の調査や化学物質吸入による健康調査を調査していただきたい。いかがでしょうか。
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
今委員御指摘ございましたように、化学物質への反応ということが考えられるわけでございます。この微量な化学物質に対する様々な症状を呈するものとしては、化学物質過敏症というような名称でも知られております。この化学物質過敏症についても、これまでも研究進めてまいりますけれども、まだ現時点ではなかなか未解明な部分が多いという状況ではございます。
こうしたその化学物質に対する症状について、こういう種々の刺激によって多様な症状を来すという疾患に共通していると考えられる中枢神経感作と呼ばれる病態、これの解明に関する調査研究を今現在進めているところでございまして、具体的には、厚生労働科学研究の中で、昨年度、令和二年度から、この種々の症状を呈する難治性疾患における中枢神経感作の役割の解明と患者のケアの向上を目指した複数疾患領域統合多施設共同疫学研究というものを今進めていると、支援をしているというところがございます。
こうした支援、研究の支援も通じまして、引き続きその病態の解明に向けて知見の収集に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○福島みずほ君 それは、いわゆる化学物質やいわゆる香害がまさにそれを起こしているということの究明になるんでしょうか。
○政府参考人(宮崎敦文君) まさに研究段階ですので、私はこの時点で断定できるものではございませんけれども、こういう病態の解明を進める中で、そういう今委員おっしゃったような機序といいますか、そういうものが明らかになるということも考えられると思います。
○福島みずほ君 今日、環境省は、空気中のまさにマイクロカプセル、マイクロ、小さいもの、ナノマテリアルも含めてこれから調査すると言っているわけですよ、始めると。厚労省は、また環境だけじゃなくて人体に対する被害を究明して人の健康を守る役所じゃないですか。ですから、これ踏み込んでくださいよ。花粉症のようにもっともっともっともっと化学物質過敏症、香害増えますよ、このままだと。だから食い止めたいんです。
柔軟剤について、マイクロカプセル製法が使われていなかった二〇〇八年以前には被害の声は余りありませんでした。カプセル製法で暴露が長くなる、つまり、ぷちぷちぷちとはじけるというか、それが全部時間がたってそれぞれなるので、暴露が長くなりますし、洗っても取れないという状況があると。ですから、非常に長く暴露をして体調を崩すということがあります。
また、プラスチック公害の一種であるカプセルを吸い込んでおります。欧州化学品庁は、二〇一九年のマイクロプラスチック提言において、マイクロビーズだけでなくマイクロカプセルの使用中止を提言しています。家庭用品に含まれるマイクロカプセルは、プラスチックによる環境汚染を進めるだけでなく、人体も汚染するからです。
マイクロプラスチック使用中止、規制をするために踏み込んでいただきたい。日本もマイクロビーズのときは業界が自主規制をしました。マイクロカプセルも業界側が自主規制してくれるともちろんいいわけですが、厚生労働省、どうか動いてください。どうですか。
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
まさに健康を守るという立場でございますので、そうした科学的な知見の収集に取り組んだ上で、必要なその関連するエビデンスといいますか、そういうものが集まれば、それに基づいて対応をしていくということだと思っております。
したがいまして、先ほど申し上げました厚生労働科学研究あるいは厚生科学研究、あるいは御紹介のありました環境省における研究等も参考としながら今後の対応に生かしていきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 簡単な話で、十年前の製品に戻せばいいんじゃないでしょうか。アメリカからこういうものが入ってきた、日本のメーカーもこぞってこれをやるようになった、で、香害、化学物質過敏症に発展するということが起きている。十年前に戻せばいいんですよ。いかがですか。
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
繰り返しになって恐縮でございますけれども、まさにどの物質がどういう影響を出しているか、与えているかというその機序もまだ現時点でははっきりしておりませんので、現時点では、その知見を収集をして、人体への影響などについて知見を収集していくということに尽きるんだと思います。
○福島みずほ君 まさに、私たちはたくさんの化学物質に取り囲まれていますし、複合汚染なんですよね。ですから、一個も、何がどうしてということを延々やっていたら百年掛かっちゃいますよ。そうじゃなくて、人の命を守るために動いてくださいよ、厚生労働省。
環境省はもっと前向きに大気中のこのマイクロプラスチックを調査すると言っているわけで、厚生労働省も調査するとは言っているけれど、何か抽象的で本当にそれがマイクロプラスチック、マイクロカプセルの中止、規制に結び付くか分からないんですよ。
今は、欧州化学品庁のようなこの提言のように、もう規制すべきだと世界的にはなっていっていますよ。日本だけ、またアスベストじゃないけど遅れるんですかと言いたいですよ。是非取り組んでください。これはたばこにも似ているんですよね。というのは、平気な人は平気だけれども、そうでない人にとっては物すごくつらい。平気だと思っている人も実は鈍感なだけで、どんどんどんどんそれは実は非常に害を受けているということも多いんですよね。是非取り組んでください。
次に、ポスターを作り啓発、あっ、済みません、香害の啓発用ポスターの作成について、消費者庁、これはどうなっていますでしょうか。ポスター作成や配布、掲示方法、啓発活動について説明してください。ポスターを作り啓発している自治体は五十二か所、自治体のホームページを作っているのは百十一自治体もあります。いかがでしょうか。
○政府参考人(片岡進君) お答えを申し上げます。
消費者庁におきましては、これまでも、消費生活相談の状況等を踏まえまして香害に関する啓発を行ってきてございます。お尋ねの啓発用ポスターにつきましても、委員からお話ございましたように、地方公共団体において作成される例もありますところ、こうした例も参考にしながら、現在、作成に関する検討を行っているところでございます。
○福島みずほ君 いつ頃できますか。
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
現在、関係五省庁を巻き込みながら、協力をしながら速やかに検討を行ってまいります。
○福島みずほ君 速やかにって、いつ頃ですか。
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
具体的な時期を明示することは今の時点ではできませんが、できるだけ速やかに検討を行ってまいります。
○福島みずほ君 たくさんの自治体のポスター、チラシ等あります。消費者庁がすごくすてきなものを作ってくださるよう心待ちにしていますし、速やかにできるのを本当に期待をして、それが多くいろんな人の目に触れて、やっぱり消費者庁のその香害問題についての一つの啓発になるようにと期待をしております。
米国疾病予防管理センター、CDCは二〇〇九年、CDC施設内における香り付き製品の使用を禁止し、一万五千人の職員に香り付き洗剤や柔軟剤等で洗濯した衣類を身に付けて職場に来ることの自粛を要請しました。CDCは二〇一五年、ウエブサイトで、職場における空気環境を良い状態に保つことは職員の健康と仕事の効率を維持するための予防的措置であると明記をしました。
米国やカナダでは、幾つもの州で行政機関の公共施設、学校、大学、病院等におけるフレグランス・フリー・ポリシーが実践されています。それらの施設では、積極的に香り付き製品の使用が自粛をされています。日本でも、フレグランス・フリー・ポリシーが実践されるべきだと考えます。
まず、香害で苦しむ人たちに対し、生活する現場での対応を変える必要があります。医療、介護の現場で人体への影響が生ずるおそれがある。香害に苦しむ人が安心して医療機関に受診できるように、院内での香り付き製品の使用を是非禁止をしてください。香害で苦しむ人が介護を受ける際に、柔軟仕上げ剤など香り付き製品を身に付けたケアスタッフの来訪で体調不良を起こすケースがあります。ケアスタッフの香り付き製品使用は禁止、自粛していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
医療、介護の現場において、そうした香り付きの衣服等の使用についての規制ということになりますと、やはり一定の、国としての規制ということになりますと、一定の原因なり、もう少しそのエビデンスといいますか、そういうものが必要となるんであろうというふうに考えております。現時点では、まだこの香害についての発生機序等が不明である段階でございますので、この時点で規制という形で課すということはなかなか難しいというふうに考えておりまして、引き続き、先ほど申し上げましたけれども、関連する研究、厚労省に限らず、あるいは諸外国の状況なども注視をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 規制ではなく啓発、広報、あるいは自粛を要請するなどはいかがですか。
○政府参考人(宮崎敦文君) どういう形でできるのか、そこは少し、自主的な取組ということになりますと、どこまで国が示すことができるのかということも含めまして、先生、委員御指摘にございましたその外国の事例ですとか、そういうものを踏まえて検討してまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 自治体がいろんなポスターも作っていますし、消費者庁も作る予定で、香りについてというのでいろんなポスターや、そういうのもあるんですね。是非、自主的に、それはまずは自主的な、やってくださいということを頼むことになると思いますが、是非検討をよろしくお願いします。
学校の現場でも香害で苦しんでいる子がいます。化学物質過敏症の子もいます。子供たちの衣服、日常着、体操着、それから給食配膳時の着替え、あの割烹着とかエプロンや、それからキャップですよね、などにおいて、当番になって次の子に渡すときにすごく柔軟剤とかでやって、それ洗っても取れないという、気分が悪くなるという話も聞きます。学校現場で香害があることを、これはどういうふうに文科省は取り組むのか。どうでしょうか。
○政府参考人(蝦名喜之君) お答え申し上げます。
委員御指摘のように、学校において、原因等は現段階では明らかに必ずしもなっておりませんものの、香料等に起因して健康不良を訴える児童生徒などがいるということにつきましては承知をしているところでございます。
まず、文科省におきましては、各学校において個々の児童生徒等の実情に応じて個別の対応が適切に行われるように、いわゆる化学物質過敏症について取り上げた参考資料を作成をいたしますとともに、教育委員会等を対象とした研修会の機会等を通じて周知を図っているところでございます。
この研修会については、各都道府県、それから政令指定都市の健康教育に関する指導的立場にある指導主事など教育委員会の担当者を対象に実施しているものですけれども、ここでは様々な情報の提供でありますとか、あるいは各自治体独自の取組についての情報交換などが行われているというところでございます。
こうした取組、現在行っておりますけれども、その具体的な取組としては、これも議員からお話ございましたように、例えば化学物質過敏症や香りのエチケットといったようなことについて独自に啓発資料を作成、配付するなどの取組を行っている自治体があるということを私どもも承知をしておりますし、研修に参加をした各都道府県、政令市も共有をするということとしたところでございます。
文科省としては、こうした様々な研修等の機会を通じて、引き続き各学校において個々の児童生徒等の実情に応じた配慮が適切に行われるように是非ともお願いをしたいと考えております。引き続き、自治体等の取組の先進的なものも含めて必要な情報提供等を行い、各自治体の取組を促してまいりたいと考えています。
○福島みずほ君 文部科学大臣は、衆議院の予算委員会でも担当省庁と、五つの省庁の連絡会がありますが、連携して情報共有を続けていくと、極めて前向きの答弁をされています。今の答弁も、いろいろ参考にしてやっていくということで、是非お願いします。
割と子供がやはり化学物質過敏症やそれから香害に苦しむ、そうすると学校に行けなくなったり、勉強や、本当に勉強をする自由、学問の自由を、教育を受ける権利を奪われるという、そういう問題もあります。また、非常に感受性が子供は一般的に大人よりも強いと言われていますので、そういう面で、是非子供たちを守るというか、ですから、もちろんいろんな子がいるけれども、是非、ポスターやいろんなので、こういうことを知って気を付けようとか、まず、教育委員会でかなり取り組んでくださっている人がいますが、文科省も、初め啓発から、さっき教職員の研修しているということもおっしゃいましたけれども、是非やっていただきたい。いかがでしょうか。
○政府参考人(蝦名喜之君) 現在のところの取組については先ほど述べたとおりでございますけれども、引き続き研修などの機会を通じて、これは現状では自治体によりかなり取組に差もあると思いますけれども、かなり先進的な取組をしている自治体の取組の横展開といったようなことも含め、そうしたことの各自治体における共有に私どももしっかりと協力をしまして、各自治体における取組を促していきたいと考えています。
○福島みずほ君 子供たちのアトピーやアレルギー、そして香害、化学物質過敏症など、何としてもできる限り少なくしていくという、本当はゼロにしたいですが、それは大人の責務だと思います。
だからこそ、今日は環境省と厚生労働省にそれぞれこのマイクロカプセル、それからこれを中止、禁止してほしいというお願いをしたわけですが、是非、未来の子供たちのためにも、もちろん今、大人のためにも、本当に踏み出していただきたいというふうに思います。
次に、消費者庁にお聞きをいたします。
マイクロカプセルを使用している製品の表示が不十分だと思います。製品にマイクロカプセルを使用しているかどうか、使用している場合は、そのカプセル自体の成分は何か、カプセルの中身の成分は何かという情報を表示すべきではないでしょうか。
○政府参考人(片桐一幸君) お答えいたします。
柔軟剤等にマイクロカプセルが使用されているものがあることは承知をしております。一方、マイクロカプセルと健康被害との関係につきましては、科学的知見に基づく実態解明が進んでいないものというふうにも認識しております。
柔軟剤等の香料成分につきましては、現在、事業者において自主的な香料成分の開示についての取組が進められております。
消費者庁としては、現在、事業者において進められているこういった香料成分の開示についての取組の効果等を注視してまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 表示もさることながら、ちょっと消費者庁として、先ほど環境省は、業界、メーカーと話をしているとおっしゃいましたが、消費者庁、厚労省、そういうことをおやりになっていますか。
○政府参考人(片桐一幸君) 香料成分あるいはそのマイクロカプセルの表示について、厚労省等で進められている実態解明に向けた取組、こういったものを注視しながら、表示行政について消費者利益の確保の観点から取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
私どもの方も、こういうその関連する業界団体と、ミーティングといいますか、そういうものも行っているところでございます。
○福島みずほ君 環境省、消費者庁、厚生省、頑張れというところで、よろしくお願いします。
消費者庁は、関係各省庁間での会議を開催していると聞いております。その会議でどのようなやり取りをしているか、また、この問題について取り組んできた市民団体もあり、是非ヒアリングなどで声を聞く機会を設けていただきたい。いかがでしょうか。
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
消費者庁におきましては、香害に関する関係省庁の取組や情報共有等の観点から、担当官による会議を開催してございます。
当該会議につきましては、関係省庁における取組や状況を共有するためのものでございますので、担当官の率直な意見交換等を図る観点から、当該会議に民間団体をお呼びして直接御意見を伺うということは現在考えてはございません。
ただ、既に院内集会等を通じ、またあるいはお電話等を通じて民間団体の御意見等は伺っておりまして、今後も必要に応じて御意見を伺っていきたいというふうには思ってございます。
○福島みずほ君 国民生活センターは、森永ヒ素ミルクのことからできたというふうに聞いています。また、アスベストなどは、世界中で、先進国でその問題が指摘されながら日本では使い続けたことで、今被害が本当に大きくなっています。
この香害、マイクロプラスチック、マイクロ、ナノマテリアルもそうだと思うんですが、日本は本当に踏み出してほしい、環境と健康を守るために踏み出してくださるよう心からお願い申し上げ、私の質問を終わります。
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