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2021年4月28日、参議院憲法審査会での発言 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

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○福島みずほ君 立憲・社民共同会派の福島みずほです。
現在、コロナ禍の状況で国民の命と暮らしはどうでしょうか。年越し大人食堂相談会や様々な相談会に具体的に行きました。生きたくない、死にたくないけど死んでしまう、生きたいけれども生きられない、地面の底が抜けるような人たちに実にたくさん会ってきました。
今、憲法改正論議をしているときでしょうか。憲法二十五条が保障する健康で文化的な最低限度の生活の保障、憲法十三条が保障する個人の尊重とそして幸福追求権などがまさに侵害をされている。政治がやるべきことは、この憲法が保障されている国
民の権利をまさに実現していくことではないでしょうか。PCR検査もろくすっぽせず、支援も不十分なまま、単に緊急事態宣言を三度出し、国民の生活を苦しめる、国民の命と暮らしをまさに救おうとしない、保障しようとしない、憲法を理解しない、そんな政治はやめるべきであって、憲法論議の段階ではないと思います。
そして、憲法破壊も本当に進んでいます。学術会議のメンバーに対するまさに拒否は、憲法二十三条の学問の自由を侵害しています。表現の自由を保障した憲法二十一条への侵害も深刻です。そして、憲法九条、これも破壊が続いています。
二〇一五年、戦争法、安保関連法、そして現在、教育予算よりも防衛予算が上回る、五兆三千億円以上あります。敵基地攻撃能力保有の議論、そして日本の武器が海外輸出することを認めることなど、憲法九条破壊が進んでいます。辺野古の新基地建設は地方自治の本旨を踏みにじっています。
そういう中で、また差別も横行しています。女性差別、外国人差別、障害者差別、LGBT差別、部落差別、アイヌ差別などなどの差別です。これらの差別を撤廃することを憲法は強く求めています。
そんな中、先日札幌で、同性婚を認めないことは憲法十四条に反するという判決が出ました。まさに憲法を生かせと裁判所は言っているわけです。それこそ国会が実現すべきことではないでしょうか。ジェンダー平等を求める声も、憲法十四条、十三条を求める声です。そして、生存権求める声も、憲法二十五条を求める、保障してくれということです。これらの憲法価値を生かしていくことこそ国会の責務であると思います。
そして、先ほどもありましたが、憲法改憲ありきのために目まぐるしくテーマが変わっている、そのとおりだと思います。自衛隊に関する自民党の案は何が違憲かが分かりません。また、公職選挙法で解決すべき問題を憲法に持ち込もうとしています。
緊急事態条項、これは戒厳令下につながるものであり、意味がありません。教育の無償化や教育の充実は、今でも憲法の下で、条約の下でやればいい話です。
憲法改正の国民投票法改正法案には根本的な欠陥があります。CMが二週間前まで全く自由であることと、最低得票数の保障がないことなどです。これらの欠陥を抱えたまま、これに議論することなどできません。
国会が求められているのは憲法価値の実現であり、憲法改正など、このコロナ禍で、このすさまじい状況で誰も望まない、国民は望んでいないということを申し上げます。

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