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2021年5月13日、厚生労働委員会で病床削減の問題など医療法改正法案、経口中絶薬、オリンピック・パラリンピックにおける損害について質問 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

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204-参-厚生労働委員会-015号 2021年05月13日(未定稿)

○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
質問通告をしていないんですが、今朝の新聞に、国内九割超、イギリスの変異株にというのがあり、また、この変異株の感染力が一・五倍という報道もあります。これ、ゆゆしき事態だと思いますが、大臣、この対応、大丈夫ですか。

○国務大臣(田村憲久君) これ、昨日、アドバイザリーボード、厚生労働省の専門家の方々からいろいろとアドバイスをいただくアドバイザリーボードというのがあるんですが、そこでの資料の説明の中で、変異株に大方九割ぐらい日本の国ももう移り変わっているというような推計といいますか、データからの推計を出されたわけでありまして、多分、ちょっと私、その報道今日見ていないんですけれども、それをもってしてそういう報道になっているんだと思います。
厚生労働省は、今まで大体全国でいうと五〇%から六〇%ぐらい変異株に移っているというようなことを申し上げてきたわけでありますが、最新データからそれぐらい移り変わっているというような推計を出されたということでありますし、これは、もう以前から私も、もちろん尾身先生もおっしゃっておられるんですが、早晩は変異株に置き換わっていくであろう、特にN501Yというイギリス、英国株でありますけれども、これに置き換わっていくであろうということでありましたので、いよいよ感染拡大、今いたしておりますから、そういう状況の中で置き換わったという状況なんであろうというふうに考えております。

○福島みずほ君 感染力が強い、子供たちにもこの変異株は感染力が非常に強いという報道もあります。変異株をここまでやはり蔓延させたというのは政治の責任だと強く思っております。ですから、これに対する対応について、政府が強く対応してくださるよう求めてまいります。
医療法の改正法案、改悪法案と言いたいですが、三つある、とりわけあると思います。一つは、公立病院、公的病院統廃合を前提にしていること、二つ目は、病床の削減に関して、いまだ百八十五億円掛けて病床削減しようとしていること、三点目、医師などの働き方改革においてまさに過労死ラインを突破していること、医療体制を脆弱、弱くしていくという点で極めて問題だと思います。
今日は病床の削減について主に聞きたいんですが、今日の質疑を聞いていて、公立病院、公的病院統廃合、四百六十四のリスト、撤回してくださいよ。いかがですか、大臣。

○国務大臣(田村憲久君) これ何度も申し上げているんですけれども、決してこのとおりにやってくださいというものではなくて、要は何かの指標、これ機械的に出したものなんですよね。で、機械的に出した指標がないと基準がなくて、それを見た上で、だからこのとおりやってくださいというんではなくて、先ほども申し上げましたけれども、地理的な要因もあれば、多分その診療科の、この診療領域のいろんな問題もあって、そういうものをその各自治体、地域で話をしていただく。
あくまでもこれは、基本的な考え方は、その公的病院というのは、民間病院がやらないようなそういう災害医療でありますとか救急でありますとか、そういうようなものを担っていただかないと地域の中で担うところがないわけでありますから、そういうものを、まあ不採算部門も含めて対応いただくというもの、それから、もっと専門的でなかなか大きな病院しかやれないようなそういう専門領域の医療、こういうものも担っていただくという話になると思いますが、そういうものをやっぱりやってくださいと。
ほかに民間病院がやれることはそれは民間病院にやっていただくというようなことが前提でお示ししていますが、結果その地域で、もう民間病院でですよ、仮に、もう続けるつもりがないと、だから民間病院自体が病床を閉めるということになれば、当然必要な病床というのはそこになきゃなりませんから、それは公立病院が、公的病院がそれを担っていただければいい話であって、そこは地域でお話しをいただいて、我々はあくまでも、これぐらいの医療ニーズがあって、それに対してこれぐらい供給量がありますよということをお示しをしているわけでありまして、そういう意味では、決して公的医療機関を必ず削減と、そこの病床を削減しようというんじゃなくて、全体のその地域の中でお考えくださいというような一つの指標としてお出しをさせていただいておるということであります。

○福島みずほ君 単なる指標だとおっしゃるけれども、これで自治体はごりごりごりごり強制されているんですよ。これ、離島も入っているし、いろんな病院も本当にたくさん入っています。
先ほど、地域の医療の質を落とさないと言ったけれども、人口移動、今まさに起きていますよ。北海道で、ある地域で住めない、膠原病の専門科医がいない、旭川か札幌に行くしかない。全国でそのこと起きているんですよ。離島だって、これ公立病院、公的病院入っているじゃないですか。
大臣、単なる指標でしかないというふうにおっしゃってくださるので、これ参考資料で、まあどこかで参考にしたらいいけれど、自治体はこれ全く縛られないということでいいですか。

○国務大臣(田村憲久君) 参考資料なんですけど、なぜこういうものを出さざるを得ないかというと、冒頭から申し上げておりますが、例えば、そこの医療、地域においてもうそこの公立病院行くしかないと、ないと。でも、それでもニーズが減るから、減るから病床を減らすべきだというのを今回お出しをしたとしますよね、一例としてですよ。で、いや、うちはもっと病床を抱えたいんだといって抱えていただくと何が起こるかというと、そこに人を張り付けて、それで提供体制を維持しようとする。ところが、ニーズがないですから、それに対して診療報酬入ってきませんので、それを税金で穴埋めをしていただかないとその病院は維持できないということになるわけであります。で、それでもいいと、住民の方々が、我々税金高く払ってでもふだん使わない医療を確保するんだというんならば、それは、そこの住民の方々の選んだ首長さんを中心とする考え方だと思います。
しかし一方で、やっぱり税金は上げたくない。いろんな思いがありますから、やはり必要なものを必要な提供体制の下で提供いただく、そして質を落とさないようにしていく、こういうことが大事でございますので、そういう意味での我々としては参考資料をお出しをしたわけでありますので、あとはそれを基に、住民の方々、それから地域の医療機関、まあ公立病院だけじゃないところもありますから、そういうところと話し合っていただいて対応をお考えいただくというのが今回のものであります。

○福島みずほ君 撤回していただきたいと強く求めますが、これ参考資料にしかすぎないということであれば、参考資料だと自治体に言ってくださいよ。参考資料だというんであれば参考にすればいいだけであって、だから、もうこの四百六十四のリストは単なる参考資料でしかなくてということをもっとクリアにしてくださいよ。棚上げでいいんですね。

○政府参考人(迫井正深君) 今の取扱いについて御答弁させていただきますと、都道府県にお示しをしております指針でありますとか事務連絡等々の中で申し上げておりますのは、厚生労働省が行った分析は、あくまで現状で把握可能データを用いる手法にとどまって、それを、先ほど大臣御答弁そのものですけれども、公立・公的医療機関等の将来担うべき役割、それから必要な病床数、病床の機能分化、連携の方向性、こういったものを決めていただきたい。ですが、それを機械的に決めるのではないということでございまして、あくまで地域の調整会議において、分析結果だけでは判断し得ない地域の実情に関する知見を補いながら議論を尽くしていただきたい、これが基本的な考え方でございます。

○福島みずほ君 議論を別にしなくてもいいという自治体があってもいいということですよね。参考資料程度であるということでよろしいですね。
では、いや、実は、厚労省がこういうことを出すことで地域の医療を壊しているんですよ。公立病院、公的病院を壊してどうするんですか。このことをやっぱり強く申し上げたいと思います。
今回においてコロナ禍でも病床削減している。配付資料をお示ししております。
二〇二〇年二月末からの一年間で二万八百八十八床も病床が削減をされております。これは、感染症は二増えておりますが、結核病床は百七十五減っております。陰圧ですから、これは残してコロナ対策にすべきですが、驚くべきことに、この一年間、病床削減、二万八百八十八床もあります。大阪では、二〇二〇年一月から二〇二一年一月までのコロナ災害期に五百六十九床も削減されております。
こうした削減、厚生労働省、適切と考えますか。

○政府参考人(迫井正深君) 今御紹介いただきました病床、全国について言いますと、前年比較、二〇二一年二月時点で減少しておる数値、二万八百八十八床、大阪についても御紹介いただきました、これ五百六十九床でございますけれども、これ、病院についてもう少し見させていただきますと、その減少数の大宗というのは療養病床でございまして、全国について申し上げますと、一万四千四百八十九、これは療養病床が減少しておりまして、それ以外の一般病床では二千六百六十五です。大阪では、五百八十四床の療養病床が減少して、それ以外につきましては一般病床等含めて十五床増えております。
したがいまして、この地域医療構想におけるこういった、失礼しました、この病床の変化につきましては、療養病床の減少というものについてどう考えるかということになりますけれども、それは介護医療院への転換も含まれておりまして、これは、言ってみれば、将来の地域医療ニーズに適切に対応して、それを踏まえた地域包括ケアシステムとしての構築、こういった取組が進展しているというふうにも私どもとしては考えております。

○福島みずほ君 病床逼迫で入院する病院がない、自宅療養で亡くなっている、一度もかからずに亡くなっている、これが現状です。医療崩壊と言われています。
病床をこの一年間に二万以上削減して、これが妥当なんですか。結核病床は百七十五、そして一般病床は六百四十七、一般診療所は三千六百九十七減っていますよ。ベッドがないんですよ、入院すべきベッドがないんですよ。これ妥当ですか、このコロナ禍で。

○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
コロナの対応に関しまして、必要な病床、それから症状によりましては宿泊療養、自宅等、いろいろな対応を考える必要があると思います。
今御紹介しました療養病床を大宗とするような減少、この療養病床につきましては、例えばコロナの患者さん、急性期の患者さんを入院させていただく、入院治療するという点で申し上げますと、マンパワーの配置とか、それから様々な施設について必ずしも適切ではない場合が基本的に多かろうと思われます。
したがいまして、必要な病床、コロナについて、特に重症者とか、それから感染管理が必要な中等症につきましては、一般的にはICUあるいは中等症のための急性期医療のための病床でございますので、そういった観点から総合的に判断する必要があるものと考えております。

○福島みずほ君 感染症病床二つしか、二床しか増えていないですよ。そして、結核病床は減っているんですよ。結核病床は陰圧だから使えるじゃないですか。
何が言いたいかというと、病床がない、病床がない、病床逼迫していると言われる中で、この一年間で二万以上病床削減して適切だったという厚生労働省の感覚が分からないんですよ。みんな入院できずに自宅で死んでいるんですよ。みんなというのはちょっと言い過ぎですね、自宅で亡くなっている方がいらっしゃると。入院できないんですよ。入院すれば治療受けられたかもしれないが、治療受けられなくて亡くなっている。これ、明確に間違っていると思いますよ。国民の皆さんは、この一年間のコロナ禍の大変な中で、二万幾つ病床削減してきたと胸を張る厚生労働省、一体何なんだと思うと思いますよ。
次に、新型コロナウイルス感染症患者の療養状況及び入院患者受入れ病床数に関する調査結果、二〇二一年五月五日、入院者数の割合が大変これは低いという、これを見ていただくと、図の二ですが、全国合計で二四%、そして東京は三二、大阪は一〇%ですよ、一〇%。PCR陽性者数のうち入院者数一〇%ですよ。これでいいんですか。入院できていないんですよ。

○政府参考人(迫井正深君) 御指摘の五月五日の状況、これを踏まえて、翌日開催されました五月六日のアドバイザリーボードにおいてこの点については評価なされておりまして、医療提供体制について非常に厳しい状況が継続をしている、必要な医療を受けていただく体制を守るために新規感染者数を減少させることが必須である、あるいは、その新規感染者数は直近では減少の動きが見られるけれども、非常に高い水準であり、報告の遅れも懸念され、少なくとも五月中旬までの推移に注視が必要といった評価がなされております。それから、それから一週間たった五月十二日のアドバイザリーボードにおきましても同じような評価でございます。
これ、議員御指摘、御紹介いただきました、入院率一〇%程度ということでございますので、引き続き強い警戒感を持って対処すべきであるということは御指摘のとおりでありまして、こういった厳しい状況にある大阪府の重症者病床確保、そういった一連の病床確保を進めていくために、国といたしましても、例えばその財政支援としては重症者病床一床当たり最大千九百五十万円の緊急支援を行っておりますほか、国から医療機関に対しまして病床確保を直接働きかけるでありますとか、あるいは関係省庁の協力を得まして、各省所管の医療機関に対しまして重症患者の対応が可能な看護師などの派遣、これを要請をいたしましたり、順次、大阪コロナ重症センターへの派遣調整を行っている。それから、五月十一日までには約百五十名の看護師等が派遣可能である旨、各関係省庁の医療機関等から回答を得ておりまして、実際、そのうち約百三十名を府内の医療機関等へ派遣する調整も完了しておるところでございまして、こういった順次の看護師派遣、あるいは病床の確保だけではなくて宿泊療養の確保、パルスオキシメーターの確保、あるいは健康観察の業務委託、往診、オンライン診療の活用、こういったことも行っているところでございまして、必要な対応については引き続き大阪府と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 今頃そうやって、おかしいと思いますよ。病床削減やってきて、今回の法案も病床削減を促進するんですよ。今から対応しますとか言って、頑張りますとか言っているけれども、この数字を生んだのは厚生労働省の政治の結果じゃないですか。病床削減したからこうなってきたんじゃないですか。
全体、日本全体でも入院者数二四%です。大阪は一〇%ですよ。一割の人しか入院できていない。大阪府は自宅療養者数は六五%ですよ。入院できないんですよ。これから医師を派遣する、看護師派遣すると言っているけれど、この厚生労働省の失策の結果じゃないですか。政策間違っていますよ。このすさまじい数字見てくださいよ。入院できないんですよ。一割しか入院できない。おかしいじゃないですか。で、この国会で病床削減を促進する法案を議論する。とんでもないと思います。
次に、緊急事態宣言の対象となった都道府県は元々病床数が、もちろん都会だということもありますが、元々病床数が削減され、病床数、医療関係者数が明確に不足しているんじゃないですか。
次の図三、図四を見てください。明らかに、ワーストということでいうと、病床の状況が、人口十万人病床数が、ワーストが神奈川、埼玉、愛知、東京、千葉ですね。そして、人口十万人病院病床数、感染症病床のワーストファイブが神奈川、大阪、千葉、愛知、兵庫です。まさに、緊急事態宣言出さざるを得ない、医療崩壊じゃないか。病床が足りない、入院できない。まさにここが、病床数が足りない、感染症病床が足りない、その結果じゃないですか。

○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
まず、厚生労働省といたしまして、各地域において、先ほどからずっと議論いただいておりますけれども、地域の医療需要に合った体制を構築する、それぞれの実情を踏まえながらあるべき姿の医療提供体制へ向けて取り組んでいるというのがまず前提でございます。
その上で、緊急事態宣言の発令は、対象となる地域の感染動向など様々な要因を総合的に勘案して決定されるものでございまして、それぞれの地域における医療提供体制の状況を示す病床数でございますとか医療従事者数とは直接には関係がないものと考えております。それから、例えば緊急事態宣言を発令されております都府県につきまして、特に病床数あるいは医師数が少ないというふうには考えておりません。

○福島みずほ君 緊急事態宣言を出さざるを得なかったところが病床が逼迫しているじゃないですか。大阪の逼迫具合ってすさまじい状況ですよ。これは、やっぱり病床数を削減することは間違いだと思います。
次に、保健師の数も削減となっておりますが、図で見ていただくと、図の五、緊急事態宣言対象都県における状況です。
例えば、保健師数で全国平均は人口十万人当たり四十一・九人なんですが、東京都は二十八・四、大阪は二十五・九、神奈川は二十三・五、大変低いですね。保健師数を削減してきた、これが極めてこの緊急事態宣言対象都県におけるある種の状況だと思いますが、いかがですが。

○政府参考人(正林督章君) 保健所における保健師さんについて、設置主体である保健所設置自治体の判断によって、地域の実情を踏まえながら必要な体制を確保していただいていると考えております。
国としても、各自治体の実情に応じた地方財政措置を講じて、保健所における保健師の数は十四、五年前と比較するとむしろ増加傾向にあります。十四、五年前というと平成十八年度、例えば、全国では七千五百七十六人だったものが平成三十年度末では八千五百十六人になっています。
それから、御指摘の地域でどうかという点ですけれど、一言で言うと、特定の地域で大きく保健師が減少している状況は見られません。例えば、東京都、平成十八年で八百十六人のところが平成三十年度は千六十九人、それから埼玉は百五十一人が二百六十六人、千葉は二百四十人が二百七十八人、神奈川は五百五十一人が七百八人、大阪も三百八十九人が四百四十六人と、御指摘の地域については保健師はむしろ増加していると見られております。

○福島みずほ君 この図の五の緊急事態宣言対象都県における状況ですが、その医療費に関しても、緊急事態宣言対象都県において医療費が全国平均よりも低いんですね。結局、これを見ると、病床が少なかったり保健師数が人口当たり少なかったり、それから、救急自動車数の台数が全国平均は五だけれども、東京は二・五とか低いために国民の医療費が低いと、つまり医療抑制につながっているんではないかというふうに思っています。
これは、もちろん都会だから、大都会だからということもあるかもしれませんが、やはりいろんな医療インフラを削ってきたことがやっぱりここの緊急事態宣言にもつながっていると思います。
それで、今回の医療機能の分化、連携に必要な病床削減支援の配付資料の最後ですが、これを見て非常に問題だと思います。消費税財源を活用した病床のダウンサイジング支援について、病床数を削減すればするほど給付額が増えると。病院側が病床削減を推し進めることになると。
これを見ていただくと、結局その五〇%未満は百十四万円、どんどんどんどん上がっていって、九〇%以上は何と二百二十八万円です。ですから、この左の方の図を見ていただくと、病床を二十五削減すると百八十二万四千円掛ける二十五ですから四百、あっ、ごめんなさいね、四千五百六十万円なわけですね。次、病床を五つ削減する、この九〇%以上のところだと急に単価が跳ね上がって、病床数が、二百二十八万円になるから、掛ける五で千百四十万円になります。
何が言いたいかというと、五〇%以下よりもどんどん上がって九〇%以上、九〇%以上で五床削減するとお金がこれだけ入ってくるんですよ。でも、病床って、八割を超え、八割切ったらというか、八割以上になると、もう八〇%、八五、九〇、九五、もうあり得ないじゃないですか。少し余力がないと、もうぱんぱんで医療崩壊だと言われている。なのに九〇%以上、つまりもっとやれ、もっとやれ、もっとやれ、一〇〇%近くなれ。九〇%以上を超えて一〇〇%まで努力したら、例えば、値段がばんと単価が上がって、一床につき二百二十八万円ですよ。一番高くなるんですよ。でも、こうやって、いや、八〇では足りない、九五までやれと、九五%まで満床にしろと。余力はもう五%しかない、それまで頑張れと。
単価が、削れば削るほどどんどん、満床に近くなればなるほど単価が高くなるんですよ。これ、おかしくないですか。

○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
委員御指摘、御質問のその病床機能再編支援給付金の言ってみれば単価設定も含めた考え方、これについての御質問だろうと理解いたしております。
この事業でございますけれども、地域での関係者間の合意を踏まえて必要とされる病床機能の再編支援ということでございますので、その具体的な支援額といたしましては、再編あるいは統合に伴って減少する病床数、これについて、必要な費用なり支援をするわけでありますけれども、そのときには、当然その一床当たりそれぞれで病床の稼働率が違いますと、それに伴って支援すべき金額は変えて考えるべきであるという考え方に基づくものでありまして、病床稼働率に応じて設定した一床当たりの単価を乗ずることによって算定をいたしております。
先ほど御紹介いただいたその病床の数が増えればというよりも、それは一床当たりの単価が稼働率に伴って変動するということを、考え方が反映されるものでありまして、この一床当たりの単価、これは病床機能の再編とか統合を進める際に生じる雇用でありますとか、あるいは債務の承継など、今までの補助金では対応できない課題を一定程度支援するという観点から、様々な数値、平均的な医業収益でございますとか平均的な経常利益率、そういったものを勘案する際に稼働率を参考にして設定したというのが考え方でございます。

○福島みずほ君 おかしいですよ。何で病床削減なのか。しかも、一〇〇%に近くなればなるほど単価が高くなる。もう満床にしろと。満床にしろとやっていたら、医療崩壊今生んでいるじゃないですか。入院できないんですよ。大阪、一〇%ですよ、入院できる人。これを強力に推し進める厚生労働省って、明確に間違っていると思います。なぜ今、病床削減を税金使ってやるのか。
病院は消費税で大変です。末端価格、転嫁できない、診療報酬でしかできないから、どこの公立病院もどこも、まさにシーツ買う、医療機器買う、消費税一〇%で大変です。今度は消費税使って病床削減、こんなブラックジョークないと思います。
病床削減、やめるべきじゃないですか。国民は今、このコロナ禍の中で病床削減、厚生労働省が消費税使ってやると聞いたらひっくり返ると思いますよ。どうですか。

○政府参考人(迫井正深君) 先ほど御紹介もいたしましたこの病床機能再編支援事業でございますけれども、単にこれは病床削減を目的としたわけではございませんで、将来の需要に合わせた体制構築、そういったことを地域の合意に基づいて、病床数の言ってみれば再編でありますとか統合に関する支援でございます。
こういったその地域のニーズに対応するということを安定した財源を確保した上で実施をするということは重要な施策と考えておりまして、実際、令和二年度には約七割の都道府県から御要望をいただいておりますし、関係団体からも本事業の継続に関するお声をいただいているところでございまして、今回の改正法案によりまして、地域医療介護総合確保基金に位置付けまして、引き続き、病床機能分化、連携に関する地域での議論が進められている医療機関、地域に対して、しっかり支援を進めていく、これは基本的な考え方でございます。

○福島みずほ君 だから、オリンピックと一緒で、やめられない、止まらない、かっぱえびせんじゃないけれど、病床削減と決めたら、このコロナ禍だろうが何だろうが、お金使って、百九十五億円使って満床にしろと、それを促進するというのは、今のコロナ禍の中、間違っていると思いますよ。
入院すらできないで自宅で亡くなって、治療を受けられないで亡くなっている人がいる中で、何で病床削減なのか。明確に間違っていると思います。
日本病院団体協議会が、全ての病院に対する適切な支援策が必要であるとして、経済財政諮問会議において病院団体代表が意見を述べる機会を設けてほしいと要望していることについての厚労省の見解はいかがですか。

○政府参考人(迫井正深君) お答えいたします。
地域の医療提供体制、これ、地域全体としてメーンで支えていくべきものでありまして、それを維持確保するための取組支援を進めていく、これは重要だというまず認識でございます。
その上で、これまでコロナ対応を行っていない医療機関に対する支援も含めまして、四・六兆円の予算を措置をいたしておりまして、医療機関、薬局等への感染拡大防止等の支援の補助等を行っております。
診療報酬におきましても、昨年度から、新型コロナ患者の診療について大幅な引上げでございますとか、後方医療機関の確保支援、それから小児診療等に対する診療報酬上の評価を行っておりますし、今年の四月から、入院診療や外来診療、薬局での調剤等に対し一定の加算を算定できるというふうにいたしております。
引き続き、こういった形で国民の皆様に必要な地域医療を確保できるよう、必要な支援にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 経口中絶薬についてお聞きをいたします。
年末には承認予定との報道もありますが、医師の処方箋により個人が自宅で使用するのか、どのような扱いになるのか、教えてください。

○政府参考人(鎌田光明君) 御指摘のございましたいわゆる経口中絶薬のうち、ミフェプリストン、それからミソプロストールにつきましては、現在、開発している企業におきまして、治験、追加的な試験をしているところでございます。したがいまして、今後、企業から薬事申請されましたら、御指摘のような安全管理の方策をどうするか、必要か否かも含めて適切に審査を行うということでございます。今後、それを踏まえて保険承認、適用なども考えていくということになろうかと思います。

○福島みずほ君 保険適用どうなりますか。

○政府参考人(鎌田光明君) 薬事承認された場合、中医協におきまして議論するわけでございますが、経口中絶薬につきましては、胎児の死亡などによる流産など、治療上、中絶の必要な場合につきましては保険適用となりますが、単に経済的理由による場合など、疾病に対する治療に該当しない場合には保険適用にならないということを考えております。

○福島みずほ君 諸外国では、まさにイギリス、フランス、オランダ、スウェーデンなど、無料です。これが、だから、自由診療になるのか、あるいは幾らになるのかというのも極めて大きいことだと思います。
経口中絶薬は、妊娠を維持させる黄体ホルモンの働きを抑制する作用のミフェプリストンと、子宮を伸縮させる作用のミソプロストールという二種類の薬剤を併用することが推奨されております。日本では、ミフェプリストンは一切認可されておらず、ミソプロストールは、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の治療薬、サイトテック、薬価一錠約三十三円として認可されております。中絶や流産に対する適用は認められておりません。妊婦への使用は禁止であり、適用外使用もしないよう注意喚起されております。
この一錠三十三円、サイトテック、これの適用拡大という方法もあり得るんじゃないですか。

○政府参考人(鎌田光明君) 先ほど申し上げましたように、現在、この薬、開発試験中でございますので、企業がどういった申請するかによって薬事承認の内容も変わってきますし、それを踏まえて保険を適用を考えていくということでございます。
その上で、保険適用になった場合の価格についてでございますが、いろいろお考え方ございますけれども、これにつきましても、先ほど申し上げましたような、承認申請の内容、承認の内容などによって、今後、中医協等で議論していくということになろうかと思います。

○福島みずほ君 国際産婦人科連合は、ミソプロストール、サイトテックですね、単独での安全な中絶、流産のレジュメを公開をしております。まさに、人工妊娠中絶に関する国際産婦人科連合の声明が出されております。
これは日本の産婦人科学会ももちろん所属をしておるわけですが、この国際産婦人科連合は、安全な人工妊娠中絶へのアクセスを含むリプロダクティブオートノミー、性や生殖に関する自己決定権は基本的人権であり、どのような状況でも侵害されるべきではないものだと考えますと。人工妊娠中絶は一刻を争う重要な医療サービスであり、女性や女子の希望に沿って、安全性、プライバシー、尊厳を最優先にして提供されるべきものであると。で、国際産婦人科連合は、全ての政府に対し、安全な人工妊娠中絶へのアクセスを妨げる障壁を取り除き、COVID―19の流行期間中もその後も、全ての女子と女性が安全な妊娠中絶を利用できるようにすることを求めますとしております。
つまり、中絶薬の認可、そして、それが極めて安価であること、それから、ここで、まさに遠隔診療、この人工妊娠中絶に関する国際婦人科連合の声明の中では、アクセス性の向上として、遠隔医療などを非常に慫慂しております。いかがですか。

○政府参考人(鎌田光明君) いろいろ御指摘ございました。
例えば、この費用というんでしょうか、薬の価格ですとか中絶全体の費用でございますけれども、先ほど、この薬が保険適用された場合の価格については今後御議論だということを申し上げましたけど、保険適用されない場合の人工妊娠中絶への公的助成につきましては、御指摘のような生命の尊重ですとか自己決定権、様々な御意見があることですとか、あるいは倫理観とか道徳とも深く関係する難しい問題なので、国民各層にて議論が深まることがまず重要ではないかと考えております。
それから、遠隔診療ということでございました。遠隔診療そのものについても医療という観点から御議論必要かと思いますが、この当該経口中絶薬、ミフェプリストンなりミソプロストールにつきましては、やはり投薬管理をどうしていくかということがございます。先生おっしゃるように、初めミフェプロストールで妊娠を停止させて、それからミソプロストールで女性の体内にあるものを外に出すというときの健康管理ですとか、そのことも含めて、今後、申請側の企業の考えを踏まえまして決めていくことになろうと考えております。

○福島みずほ君 是非、この国際産婦人科連合が提起しているように、日本の女性が安心、安全でアクセス可能で安価なその中絶薬すら手にすることができないという状況を本当に変えていきたいというふうに思っております。
母体保護法の中で、中絶をするのに配偶者の要件が必要です。このことについていろんな人と議論をしました。
つまり、二人で話し合って決めるということでもないんですよ。夫が反対したら中絶ができない。夫が反対したら出産を強要されるんですよ。妻はゼロ、夫が一〇〇ですよ、同意権持っているんだから。これだと女性は、自分は出産したくない、自分の人生にとって物すごい大変革になると思ったとしても、夫の同意がなければ中絶できないんですよ。
これって、中絶拒絶権、そして出産強要権を夫が持つということじゃないですか。これって、リプロダクティブライツ・アンド・ヘルス、全く女性にないと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の母体保護法の規定でございますけれども、御指摘のような、一方で、そのリプロダクティブヘルス・ライツといいますか、女性の自己決定権という問題もございますが、一方で、また胎児の生命尊重というもう一つの大きな課題もございます。
そういう中で、この問題については様々な御意見が国民の間で存在していると思っておりますので、先般、レイプの場合ですとかあるいはDVの場合については解釈を示させていただきましたが、やはりこの配偶者の同意ということについて見直すということには慎重な対応が必要であろうと思っております。

○福島みずほ君 胎児の生命尊重、関係ないですよ。関係ないというのは、夫が同意権を持つということの問題なんですよ。妻が決めるのではなく、夫の同意がなければ中絶ができない、夫が判断権を持つということで、同意しなければ出産を強要されるということですから、ここを問題にしているわけです。夫と妻の間の問題じゃないですか。夫が何で出産を強要できるのか。これ、極めて問題だと思いますよ。だって、産むのは女性なわけですから。
これは、母体保護法の中の配偶者要件は撤廃をすべきだというふうに強く申し上げますし、政府が是非やってくれるように、場合によっては議員立法で取り組むべきことだというふうに思っております。
で、オリンピック、パラリンピックは中止すべきだということを強く申し上げておりますが、残念ながら、この委員会にオリンピック、パラリンピックのその委員会の方が来ていただけないんですよ。政府に聞いても、そのことは自分たちが関与していないと言っていますが、私は、この契約書を見るにつけ、一体損害賠償がどうなるのか、是非教えていただきたい。中止をすることを決定できるのはIOCしかできません。日本政府は要望ぐらいしかできないわけですね。
そうすると、中止決定を持たない日本は損害賠償、補償の対象にはならないと考えますが、いかがですか。

○政府参考人(河村直樹君) お答えいたします。
委員の御指摘は大会都市契約に係ることでありますが、IOC、東京都、JOC及び組織委員会の中で締結された契約でございまして、個々の内容、適用関係、解釈につきましては政府としてコメントを差し控えたいと思います。

○福島みずほ君 じゃ、これについて誰が回答してくれるんですか。

○政府参考人(河村直樹君) 繰り返しになって恐縮でございますが、政府としてはコメントを差し控えたいと思います。

○福島みずほ君 中身が分からないんですよ。誰が責任を負うのか、重要じゃないですか。だって、最終的には税金で填補、税金でやるんですよ。そして、組織委員会の中のお金の出入りって私たち分からないんですよ。
じゃ、一つお聞きします。
日本でたくさんのスポンサーがこれにコミットしています。大会が中止される、IOCが決定した場合、このスポンサーに対してお金を返却するんですか、それともこれは寄附で返さなくていいんですか。

○政府参考人(河村直樹君) お答えいたします。
開催都市契約においては、IOCに対する請求の補償及び権利放棄といった条項がございまして、委員御指摘のような事項に係ることもこの中で記載があるというふうには承知しておりますが、いずれにせよ、その適用関係、解釈等については、契約当事者でない政府といたしましてはコメントを差し控えたいと思います。

○福島みずほ君 ブラックボックスなんですよ。莫大な国税と都民の税金が使われていて、ブラックボックスですよ。
ボランティアを募集するのをパソナが請け負っています。一体、パソナの取り分、契約書で幾らですかと聞いても、民民だから教えられないと言われる。そして、この組織委員会の中には、公務員も入っているけれども、電通含めたくさんの民間人が入っている。ブラックボックスですよ。
国会の中で、この巨額のお金のこと、あるいは中止した場合、中止しない場合、無観客の場合、チケットの払戻しの件、とりわけ中止した場合の様々な補償、賠償が起こり得るのか起こり得ないのか。日本は中止の決定権者ではないから私は払わなくていいと頑張るべきだというふうに思いますが、このように極めて重大な問題に関してブラックボックスなんですよ。
委員長、これでは審議になりませんので、オリンピック組織委員会、事務局含めきちっと説明できる人を、このコロナ対策も含めて聞きたいですから呼んでくださるようお願いいたします。

○委員長(小川克巳君) 後刻理事会で協議いたします。

○福島みずほ君 じゃ、時間ですので終わります。

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