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2022年3月25日、厚生労働院会で雇用保険制度について参考人に質問 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

208-参-厚生労働委員会-005号 2022年03月25日

○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
今日は、四人の参考人の皆さん、大変示唆に富む分析と提言、本当にありがとうございます。
まず、村上参考人にお聞きをいたします。
まず、今日意見を述べていただきましたが、失業等給付の国庫負担について、政府は国庫負担割合の見直しだけでなく、新たな国庫繰入れ制度の導入との組合せによって国の責任を果たしていくと主張しています。
今日も、国庫負担割合について、四分の一、四十分の一についても発言をされましたが、国庫負担と国の責任について連合はどのように考えていらっしゃるでしょうか。

○参考人(村上陽子君) ありがとうございます。
そもそも国庫繰入れは、雇用保険制度の給付に支障が生ずる事態を回避することを目的とした緊急時の対応であると考えます。
一方、国庫負担割合が設定されている目的は、政府による政策の判断が労働者の雇用に与える影響が大きく、平時から政府が一定の負担をしながら雇用政策に関与することであると思います。
したがいまして、仮に新たな国庫繰入れ制度の機動性、実効性が担保されたとしても、それは緊急時のみ発動するものであるため、国庫負担とは役割が違うことから、新たな国庫繰入れ制度があるからといって、政府が雇用政策に対する責任を全て果たしているということにはならないのではないかと考えております。

○福島みずほ君 ありがとうございます。
今日、意見を言っていただきましたが、募集情報等提供事業者の中には、求職者の属性等に基づくリコメンド機能を有するところもあります。また、最近では、リコメンド、AIによって行っているものもあると思いますが、リコメンド機能及びAIの利用についてどうお考えでしょうか。
というのは、私は最近、「テクノロジーと差別 ネットヘイトから「AIによる差別」まで」という本を読んで、AIが、例えばこの本の中にも、あるいは報道もありますが、アマゾンが自社の従業員採用において、過去の応募者の履歴書のデータを基に応募者の履歴等を評価するAIを開発しようとしたところ、過去の応募者に男性が多数を占めていたため、AIが男性の応募者を優遇し、女性の応募者を不利に扱うおそれがあることが明らかになったため、開発を中止したと報じられています。
AIは、どうしても属性を束として扱うことによって、個人のかけがえのなさを捨象してしまうと。属性によって分析をするので、それがやっぱり差別になったり、本当に、という問題もあります。ですから、この点についてどうお考えでしょうか。

○参考人(村上陽子君) ありがとうございます。
リコメンド機能についてですが、多数の求人情報を一つ一つ確認するのは労力が必要であるため、自分に合った求人情報を見付けていくということで、先ほど大久保参考人からもありましたけれども、その点、求職者にとっても役に立つことだと思います。
一方、その求職者の属性を細かく把握し、それに基づいてリコメンドを行うということについては、職業紹介事業における情報の加工又は選別に近い実態もあるのではないかということで、先ほど述べましたけれども、そのことに関しましては、実態を精査して、規制の在り方を改めて検討する必要があると思います。
また、AIについてですけれども、御指摘のとおり、やはりそのAIに学習させるのは人間でありますので、その際に偏った情報が用いられるとかえって差別を助長しかねない側面があると思います。男性だからとか女性だからといったことで個人の志向とは別に決め付けというようなリコメンドをされてしまうという懸念もあるかと思っております。
EUでは、昨年、AIに関する規則案が提案され、その中には、採用、選別、求人募集等のスクリーニングやフィルタリングに用いられるAIに係る規制も含まれているというふうに承知しております。EUの動向についても注視すべきでありますし、日本においても、AI利用を含めた実態を把握して、規制の在り方について検討していくべきではないかと考えております。

○福島みずほ君 ありがとうございます。
では次に、原田参考人にお聞きをいたします。
シフト制についておっしゃってくださいました。私も、首都圏青年ユニオンが作られたシフト制の労働黒書や様々なものを読んで、国会でも質問をしたりしております。
シフト制はどのような規制をすればよいと思われるか、是非お話しください。

○参考人(原田仁希君) ありがとうございます。
シフト制は、労働時間が定まっていないわけなんですね。一定期間で労働時間が増減してしまうと。それが事実上事業主の都合で行われているというふうな実態がありますので、やっぱり契約段階で最低保障の労働時間を定めると、そういった規制は一つあり得るのかなというふうに思っていますし、あと、シフトの決め方そのものもちゃんと合意をしないといけないんだと。基本的にはやっぱり、事業主が、もうシフト入れないとか、シフトはこれだけだと言われたりとか、あるいは多くわざと入れられたりとか、事業主の方が力強いですから、そこに左右されると。それをやっぱり防ぐために、事前にそれを、シフトの決め方について合意をさせるようなそういった規制も必要であろうというふうに考えています。
やっぱり最低シフト保障、最低の労働時間を保障するということが一番大事かなと思っています。

○福島みずほ君 今日、原田参考人から非正規雇用の問題、女性差別、多くの女性が抱える問題、低賃金のことの言及がありました。
ちょっと大きな話になりますが、根本的にこれにどう解決したらいいのか、非正規雇用の問題をやりながら、実はこの間二千百万人にも増えてしまった、どうすればいいのかということについて御提言いただけますでしょうか。

○参考人(原田仁希君) 非正規雇用の問題、コロナ禍でかなり浮き彫りになったというふうに考えています。特にやっぱり女性の非正規雇用の問題ですね。
僕らとしては、私たちとしては、やっぱり雇用保険の問題、雇用保険制度の問題はかなり大事だというふうに思っています。やっぱり短時間の労働者で、有期雇用で職場を転々としたりするわけですね。そういった中で、やっぱり失業しても雇用保険に入っていないということで保障がないというふうな実態ですので、これをやっぱり短時間労働者にも広げていくということは、非正規労働者の生活を守るという意味ではすごく重要になってくるかなというふうに思っています。
また、どうしてもやっぱり短時間でしか働けないという女性の方も多いので、それを無理やり正社員化していくというよりは、非正規のままでも十分暮らしていけると、そういった意味では、最低賃金も大幅に引き上げて生活保障ができる、非正規であっても生活保障ができると、そういった賃金の引上げも必要であるというふうに考えていますね。
やっぱり女性が特に構造的に非正規に集中してしまうという差別構造があるので、それはやっぱり、国の政策として雇用保険制度、先ほど言った雇用保険制度の拡充であったり、賃金を抜本的に引き上げられる施策、こういったことが有効だというふうに考えています。

○福島みずほ君 次に、山田参考人にお聞きをいたします。
今日、非常に興味深かったのは、たくさんありますが、主要国の雇用政策費が全く違うと。スウェーデンは、積極的施策も消極的施策も、とりわけ積極的施策が断トツに高いと。これは、よくスウェーデンの職業訓練や失業しているときの次にステップアップするときの応援が非常に充実していて、やっぱりとても有効だという話はよく聞くんですが、具体的にどういう支援をしたら本当にいいのか。あるいは、例えば日本でも職業訓練とかいろいろあるわけですが、余り何か役立っていないかもしれない、とりわけ、ちょっと申し訳ないが、民間とかのでどうなのかと思うものもあるので、この辺の積極的施策についてのアドバイス、よろしくお願いいたします。

○参考人(山田久君) 御質問ありがとうございます。
スウェーデンは、実は一〇〇%うまくいっているかというと、必ずしもそうではないというところがございます。実は、試行錯誤しながらいろんなことをやっているのが実態で、昔はいわゆる公共職業訓練というの本当に多かったんですけれども、余り効果がないということで、実はかなり、実は一時、特に右派政権のときに削りました。
どちらかというと、ここでいいますと、雇用インセンティブと書いていますけれども、要は極力、ちょっと補助金を与えて実際に働いてもらうと、企業に雇用インセンティブを付けて、実際に働くということがやっぱり一番大事だというところでそっちにシフトした面がございます。ちょっとまた今、揺り戻しが来て、職業訓練のミックスをしているということで、実態は様々な試行錯誤している。ただ、職業訓練というのは、やはり実際にその企業のニーズに合ったものでないと駄目だと。それと、座学では駄目で、実際そこで働くということが大事ですね。ですから、そこの実際の、やっぱりそこで働くという経験を積ますような職業訓練の在り方というのは、やはり大事なんじゃないかなと思います。
一点、ちょっと説明をしたかったんですけれども、図表の二枚目の、これは狭い意味での労働政策ではないんですが、教育政策の方に半分入ってくるんですけれども、いわゆる職業大学みたいなものをつくっていまして、これの実態を聞いていますと、事業所団体が、本当に自分の傘下の使用者がどういう分野で人材が不足しているかとヒアリングをしまして、マッピングをして、こういうところが不足しているからここのプログラムを作ると。例えば二年でやるんですけれども、二年目は実際にうちのところで働いてもらうと、経験積んでもらうと。一年目は教育機関に必要なプログラムを提供するというようなので、ニーズオリエンテッドで、かつ実際に働く経験を積ませるというのが比較的うまくいっているというふうなことに言われております。そういう企業側のやはり積極的な関与というのが鍵ではないかなというのがスウェーデンの経験から言えるということじゃないかなと思います。

○福島みずほ君 どうもありがとうございました。

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