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2022年4月28日、厚生労働委員会でコロナ治療薬などの緊急承認制度について質問 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

208-参-厚生労働委員会-011号 2022年04月28日(未定稿)

○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
まず冒頭、精神病院におけるコロナ感染についてお聞きをいたします。
感染者数の総計と死亡者数、クラスターが発生したケースについて承知をしているでしょうか。原因究明の調査はどうなっているか、教えてください。

○政府参考人(田原克志君) お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症の陽性者数や死亡者数につきましては、都道府県ホームページ上の公表情報を収集し取りまとめた上で公表しておりますけれども、お尋ねの精神科病院におきます患者数の総計や死亡者数については、網羅的には把握していない状況でございます。また、クラスター発生につきましては、報道等を通じて、そうした事案があることは承知をしております。
また、原因についての調査でございますけれども、厚生労働科学研究におきまして事例調査を行っておりまして、この研究によりまして、精神科病院の入院患者については、その精神疾患の特性から、マスクの継続的な着用等の基本的な感染予防の協力が得られにくいというような課題が指摘をされております。

○福島みずほ君 日精協の調査、二〇二一年一月十日時点で、感染症専門治療医療機関への転院三百八十一名、転院できないが六百三十一名、六割の患者が転院できないと。そして、患者三千六百二名、職員千四百八十九、クラスター百二十病院、これは二〇二一年八月末です。転院できずに患者二百三十五人が亡くなったと日精協が九月に記者会見をしております。速やかに転院できる政策を厚労省に要望しています。
都立松沢病院は三百人以上受け入れたわけですが、クラスターの発生が非常に多く、また転院できず、そしてその精神病院の中での治療もやっぱり隔離して、なかなか密で、非常に人道上も問題ではないかという指摘が現場から本当に上がっています。
ですから、単にマスクをしないというだけではなく、やっぱり職員からもたらされる、そうすればPCR検査を職員に徹底することや、転院をきっちりやることや、あるいは施設でないところでどうするかなど、厚生労働省がちゃんと指導する、あるいはちゃんと対策を講ずる必要があると考えますが、いかがですか。

○政府参考人(田原克志君) ただいま御指摘をいただきました日本精神科病院協会での調査につきましては承知をしております。
こうした状況も踏まえまして、都道府県等に対しまして、精神科医療機関で入院患者がコロナに感染した場合に適切な対応ができますように、あらかじめ連携医療機関の確保、調整を行っておくこと、それから、感染症発生時におきます必要な物資の確保や機材の配備、感染対応の支援を行う専門家の派遣等の整備、調整等を行うことを依頼をしております。
また、国においても、精神科医療機関におきます具体的な対応策のポイントや事例につきまして事例集や動画の作成、それから精神科医療機関におきます新型コロナ対策の経費が新型コロナウイルス緊急包括支援交付金の対象となり得ることについて周知をすることの取組によりまして医療現場の支援を図ってきたところでございまして、引き続き精神科医療機関等の医療機関内の感染拡大防止に努めてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 極めて深刻で、感染患者が百人超の病院のうち十病院は急性期の病棟がないと。看護師が少ない病棟であったり、閉鎖病棟では十センチしか窓が開かない気密性やエアゾール感染、飛散やいろんなことが言われています。
ですから、この現場の実態を聞きましたけれども、本当に深刻な状況です。ですから、いわゆる精神病院における様々な問題という、長期入院の問題や拘束の問題や人員の問題など、たくさん言われているわけですが、このコロナ禍でそれがひどくなっていると思います。感染率が高いのは、患者の行動のせいではなくて、やはり今までの制度やいろんな点が起きやすいからではないかというふうに思っています。
是非、厚生労働省がこの問題に関してきちっと対応してくださるよう、また改めて質問をしていきたいと思います。閉鎖的な場所でクラスターが発生した場合の対処をしっかりやっていただきたいということを改めて申し上げます。
子供のワクチン接種についてお聞きをいたします。
これは、同僚の川田委員や皆さんたちも本当に質問していますが、子供の感染者数のうち、死亡した数、重症化した人数について教えてください。

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
厚生労働省では、新型コロナウイルスに感染した方の年齢階級別の重症者数及び死亡者数について、週に一度取りまとめて公表をしております。
新型コロナに感染した十歳未満の方の重症者数及び死亡者数につきましては、四月二十六日時点での重症者は五名、四月二十六日までの累計の死亡者は四名となっております。

○福島みずほ君 子供に関しては、やはり重症者、死亡者が少ないということもあり、むしろコロナワクチンをすることによる問題点が指摘をされています。
私自身も、子供に関してはコロナワクチン、中止あるいは推奨はしないということなど、私自身は中止をすべきだと思っております。改めて、今のような状況であれば、コロナワクチンを五歳から十一歳までやる必要はないんじゃないかということを強く申し上げたいと思います。
コロナ後遺症についてお聞きをいたします。
コロナ後遺症に関する調査の状況と今後の対策について教えてください。
問題としては、後遺症認定が出ないと適切な治療が受けられないおそれ、治療費の負担がどうなるのか不透明で生活支援もないという問題、重症な人の場合、若年者だと介護保険の対象にはならず障害者保険にも外れてしまう、仕事を辞める人たちもいるなどあると、しかし労災対象にならないといったことなどが現実に起きています。いかがでしょうか。

○国務大臣(後藤茂之君) 新型コロナウイルス感染症の罹患後症状、いわゆる後遺症につきましては、実態や病態を明らかにするために、令和二年度から実態把握や原因究明に関する調査研究を実施いたしております。
令和三年度に実施した二つの厚生労働科学研究につきましては、昨年六月に研究班より中間報告をいただいておりまして、本年五月末に最終報告が出る予定であります。現在、最終報告に向けて研究班で取りまとめがなされているものと承知しておりますけれども、最終報告の内容について今の時点で申し上げることはできないわけですけれども、報告があり次第、アドバイザリーボード等での御報告や診療の手引きへの反映など、適切に対応していきたいというふうに思っております。
また、今年度においても罹患後症状の実態の把握や病態解明のための調査研究の予算を厚生労働省において確保いたしておりまして、引き続き科学的知見を集積していくとともに、臨床現場の意見や新たな知見を踏まえながら、診療の手引きの改訂を行う等、罹患後症状に悩む方が必要な医療を受けられるように努めてまいります。

○福島みずほ君 私の周りにも後遺症で苦しんでいる人たちが実にたくさんいらっしゃいます。味覚障害や嗅覚障害、あるいは階段上るのがとてもしんどいという若い人だとか、あるいは、たくさんのいろんな書いていらっしゃるものを読みますけれども、本当に専門的な治療を受けて、何が原因でどういう状況かというのを把握できた人はいいんですが、何か気のせいじゃないかみたいに言われてきちっと治療を受けていない人たちが圧倒的に多いです。
このことについて五月に報告が出るということですが、それ以前の問題としても、後遺症治療に関して厚生労働省がしっかり取り組んでくださるように、取り組むように強く要請をいたします。
次、アビガンなどについてお聞きをいたします。
条件付承認制度、特定承認制度等の運用における問題点の総括をきちっとすべきではないか。アビガンは、承認プロセスの問題ですが、アビガンについて言えば、二〇二〇年四月、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言後の記者会見で当時の安倍首相が、観察研究の仕組みの中で、希望する患者への使用をできる限り拡大すると述べ、新型コロナ治療薬としては未承認であるにもかかわらず、観察研究の下で一万五千人以上の人に使用されたのがアビガンです。
しかし、アビガンは国内外の三つの臨床試験で、これで、日本、クウェート、北米で新型コロナウイルス感染症に対する有効性の証明に失敗をしております。一方で、危険性が指摘をされました。
こういう中で、だから、承認していないにもかかわらず使用したというアビガンの問題です。アビガンに投入された税金、設備費など、総額幾らですか。

○政府参考人(佐原康之君) アビガンにつきましては、万が一の感染拡大といった事態に備えまして、危機管理の観点から新型コロナウイルス感染症の治療薬の候補として厚労省として購入したものでございまして、その購入費用は約百五十九億円となっております。また、その他のアビガンに関する経費、費用といたしましては、この保管費用として月当たり二百四十万円、治験への支援に係る額として交付実績額が五・三億円となっております。

○福島みずほ君 未承認なのに、なぜこれを使用できたんですか。

○政府参考人(佐原康之君) アビガンにつきましては、既に新型インフルエンザにつきましての薬事承認が行われておりまして、また、同じ抗ウイルス薬ということで効果が推定されるということで、この危機管理の観点から購入を、追加で購入を行ったものでございます。

○福島みずほ君 新型、あっ、ごめんなさい、インフルエンザではあっても、でも、このコロナワクチンではないわけじゃないですか。アビガンは国内外の三つの臨床試験で新型コロナウイルス感染症に対する有効性の証明に失敗した、そのことをどう総括されていますか。

○政府参考人(鎌田光明君) まず、この新型コロナのパンデミック開始した頃、流行の時期ですけれども、アビガンに限らず、新型コロナに有効ではないかというような、既存薬が中心でございましたけれども、それを中心にいかに政府として支援していくか、研究開発そして実用化に向けて支援していくかということが議論になっておりました。その一環として、アビガンについては、観察研究あるいは特定臨床研究、そして治験という形で走っておりまして、それで、我々としては、今健康局長から申し上げた形での支援等を行ってきたところでございます。
それで、御指摘の治験、薬事承認に向けた治験につきましては、御指摘のように国内外で行われまして、海外では二本あって、それについては有効性が示されなかったというような、有意差が示されなかった結果が出ております。国内で行われたものについては、昨年末に承認審査を行いまして、現時点では有効性を確認することが困難ということで継続審査になっているというところでございます。

○福島みずほ君 有効性が証明できてないんですよ。現時点でも有効性証明できてないんですよ。でも、安倍総理の記者会見でアビガン使うことになって、未承認であるにもかかわらず突っ走って、さっきの答弁でも、百五十九億円掛けて、しかも一万五千人に使った。しかし、有効性はできないし、いろんな副作用、副反応、被害が言われたと。で、今備蓄に切り替えているわけですよね。これ、問題じゃないですか。結果的に有効性の証明はできてないんですよ。アベノマスクで五百億円以上、そして安倍総理が言ったアビガンで百五十九億円、本当にこういう、国民の税金を何で払わされるのかというふうにも思っています。
備蓄は続けるんですか。有効性の証明がないのに、これ備蓄を続けるんでしょうか。使用期限はないんでしょうか。未承認の薬を備蓄するのは問題ではないですか。

○政府参考人(佐原康之君) 新型コロナウイルス感染症に関しますアビガンの企業治験につきましては、本年三月末をもって患者の組入れが終了されておりまして、今後、データの解析等が実施されるものというふうに承知をしております。
現時点では、薬事承認の可否も含めまして、新型コロナに対する本剤の有効性、安全性について結論が得られているものではございませんので、まずは企業のデータ解析の結果を待つ必要があると考えております。このため、御質問の保管につきましては、引き続き当面は継続する予定としております。

○福島みずほ君 有効性の証明が困難であるとさっき答弁して、外国でも有効性の証明がないとあるじゃないですか。じゃ、備蓄やめるべきじゃないですか。

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
まず、今海外での治験での結果では有効性が証明されなかったということでございます。また一方で、国内での企業治験につきましては、先ほど申し上げましたとおり、三月末をもって患者の組入れを終了し、現在、データの解析が進んでいるというところでございますので、その結果を今待っているところでございます。
また、アビガンにつきましては、元々新型インフルエンザが発生した場合の薬剤として二百万人分の備蓄を行っているところでありまして、これも併せまして備蓄については継続をしていきたい、していく予定にしております。

○福島みずほ君 海外でアビガンの有効性が証明できず、日本国内でも困難であるとなった以降、備蓄でお金を払いましたか。

○政府参考人(佐原康之君) 繰り返しになって恐縮ですが、アビガンにつきましては、今国内での企業治験の結果がまだ出ていない状況でございますので、その結果も見ながら備蓄については考えていきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 いや、インフルエンザだったらインフルエンザでいいんですよ。
私の質問は、海外で有効性がないと分かった時点で厚生労働省はアビガンを更に備蓄でお金を払いましたかという質問です。

○政府参考人(佐原康之君) 臨床試験につきましては、海外で行う臨床試験もあれば、また国内で行う臨床試験もあると、こういう状況でございます。
どちらの、海外での臨床試験の結果が有効性が証明されなかったとしても、国内の試験の結果については、それはまた、それはそれで別のものとして考えていく必要があると思います。

○福島みずほ君 答えになっていないですよ。
私の質問は、海外で有効性が証明されなかった、日本でもまだ継続している、その段階で厚生労働省は備蓄のために税金で払って買ったんですかという質問です。

○政府参考人(佐原康之君) まず、アビガンにつきましては、既にこの新型コロナウイルス感染症対策として必要量を購入いたしまして、その経費についてはお支払をしているところでございます。
また、その購入しました、追加で購入しましたものにつきましては、これ、そのもの自体は現在の臨床試験の効果が出るまでは備蓄を継続することが適切ではないかというふうに考えております。

○福島みずほ君 単純なことを聞いているんです。外国で有効性が証明できなかった、日本でも証明性ができていない時点で、厚生労働省は新たに備蓄のためにこれを買ったんですかという質問です。

○政府参考人(佐原康之君) 購入の時点は、海外での臨床試験の結果が出る前の購入をしております。

○福島みずほ君 備蓄も、じゃ、その後なんですか。

○政府参考人(佐原康之君) 備蓄につきましては、購入した以降ですね、この必要量については備蓄を継続しているところでございまして、これは、海外での臨床試験の結果が出た後も備蓄は継続するという判断をしておりますし、現在、国内での臨床試験の結果が解析中でありますので、その解析の結果も待って考えるべきだと考えております。

○福島みずほ君 かくかくさように有効性が証明できていない、外国ではないとされる、日本でも継続中、でも備蓄をし続ける。保管費用も掛かっているわけです。それに百五十九億円お金を使った。アベノマスクは五百億円以上掛かっています。こんなんでいいんですかという話ですよ。総理の鶴の一声で、こういうのでいいんですかという話です。
次に、塩野義製薬が開発している治療薬についてお聞きをいたします。
抗ウイルス効果があるけれども、症状改善効果において主要評価項目を達成できなかったとされていますが、厚労省の見解、いかがですか。

○政府参考人(鎌田光明君) まず、塩野義製薬におきまして、第二相の後期試験の試験の経過というものを速報の形で出しております。それは、それを承知しております。それによれば、主要評価項目として、抗ウイルス薬、ウイルスの減少、それから関連する諸症状の改善という二項目ございまして、前者、ウイルス薬、ウイルスの減少については有意差が見られたと。後者については、有意差は確認できなかったけれども、一部の症状については改善されたということを塩野義製薬が公表しております。
一方、塩野義製薬は、そのデータを、それらのデータを基に私どもに承認申請しておりますので、私どもの方から、この申請され、審査中のお薬について詳細を申し上げることは差し控えさせていただきたいと存じます。

○福島みずほ君 一部については改善したがということで、この主要評価項目を達成できなかったという、これは事実ですか。公表できないというけど、向こうが申請しているわけですから。この、済みません、端的に言っていただけます。症状改善効果において主要評価項目を達成できていないのか達成しているのか、教えてください。

○政府参考人(鎌田光明君) 端的に申し上げれば、審査中のお薬については私どもから詳しく申し上げることはできません。
他方、塩野義製薬の公表によれば、御指摘の部分については、一部の症状については改善が見られたというふうに公表しているのは承知しておるところでございます。

○福島みずほ君 安全性を確認する動物実験で胎児に奇形を引き起こすリスクが確認されたという報道がありました。承認された場合、妊婦への使用は推奨されないという条件となる可能性もありますが、このような条件を付けることに関する見解はいかがですか。

○政府参考人(鎌田光明君) 催奇形性についてでございますが、催奇形性のリスクにつきましても、塩野義製薬から四月の十三日に、非臨床試験において胎児における骨格形成異常が生じていることについてプレスリリースがありましたことは私どもでも承知しているところでございます。
また、一般論といたしまして、動物実験に催奇形性が認められた場合には、動物と人との種差、それから投与量と毒性量の差などの観点からリスクの評価を進めていって、どのような投与が適正かということを審査において定めていくことになりますが、繰り返しで恐縮でございます、現在審査中でございますので、詳細や今後の見通しについてはお答えができないということについては御理解賜りたいと存じます。

○福島みずほ君 塩野義製薬は、条件付早期承認制度を申請中に緊急承認制度に切り替えることができると、この委員会、衆議院でも答弁をされています。
お聞きをします。今回、条文は極めて曖昧で、緊急ということに関して、今の状況はこの緊急承認の状況を満たす状況ですか。今はこの緊急承認の緊急に当たる状況ですか。教えてください。

○政府参考人(鎌田光明君) 現在の、端的に言えば新型コロナの感染状況という意味と御理解いたしますが、現在は、変異株によって感染者の動向もまだ増える可能性もあるとか、そういった状況でございますし、医療体制の状況というのも見ていく必要があるという観点から、現時点においても緊急時に該当するものと考えてございます。

○福島みずほ君 このコロナ感染が若干収束したらこれは変わるんですか。というのは、条文は非常にばくっとした条文なんですよ。一体どういう場合がこの条文の適用があるのかが分からないんです。どういう状況であればこれが適用されるのか、今は適用されるということでしたが、どういう場合に適用があるんですか。

○政府参考人(鎌田光明君) 緊急に使用する必要性ということのお尋ねかと存じますが、これは、疾病の蔓延状況、それから感染者の動向、それからさらに、医療提供体制がどんな状況にあるのかという場合を踏まえまして、これは政府として判断して政令で該当する医薬品を定めるという仕組みでございますので、そういった状況を政府として判断していくということになります。
具体的には、特例承認におきましても、新型コロナに、感染症に関する医薬品というふうに政令を定めましたし、過去も、新型インフルエンザにおいても同様の定めをいたしましたので、こうした新型インフルエンザや新型コロナの感染状況等が一つの事例として考えられると存じます。

○福島みずほ君 このコロナウイルスで私たちが本当に苦しんでいる状況で二年以上たちました。この二年以上の間、この間、これ全て緊急承認の対象になる事態というふうに理解していますか。

○政府参考人(鎌田光明君) いつからかという部分については正直にわかに分かりませんが、新型コロナの対応で、新型、失礼、特例承認の政令を二年前の四月末か五月だと思うんですが、五月に定めましたが、その時点では、やはりこうした緊急に、特例承認も緊急に使用する必要性がある場合に適用する仕組みでございますので、その時点ではそういった状況にある、あったというふうに考えてございます。
じゃ、いつまでかということでございますが、先ほど申し上げましたように、現時点におきましても、変異株の動向、それから感染者の動向には注意を要する状態でございますので、緊急時に該当するというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 どういう場合が該当するかはもっと明確にすべきであり、条文ももっと明確にすべきだというふうに考えます。
塩野義製薬の副社長が、政府の新しい資本主義実現会議、有識者に就任をしています。理由は何でしょうか。

○政府参考人(吉岡秀弥君) お答えいたします。
新しい資本主義実現会議の有識者委員につきましては、老壮青の各世代を代表し、多様なバックグラウンドと幅広い御見識をお持ちの方々に御参加をいただいております。具体的には、経済界を代表する経営者の方々やアカデミア、それからAIやデジタルを用いてイノベーションを起こす若手経営者、現場で汗をかいておられる中小企業の経営者ですとか労働界の方などに御参加をいただいております。
お尋ねのありました塩野義製薬副社長の澤田拓子委員におかれましては、製薬におけるイノベーションの現場に身を置かれ、そうした分野への知見を有しておられること、それから、関西経済連合会ベンチャー・エコシステム委員長として関西経済界を中心に活躍する経営者であることも踏まえまして御就任をいただいておるところでございます。

○福島みずほ君 塩野義製薬に関して、治療薬の実用化に向けて今まで政府は幾らお金を支出していますか。

○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。
治療薬の実用化につきましては、これまで累次の予算措置により治験費用の一部を補助してきておりまして、補助金を交付した薬剤のうち既に二剤、これは例えばロナプリーブとゼビュディですが、実用化されるなどの成果を上げてきております。
塩野義製薬につきましては、これまでで最大で六十二億円を支援することと、あっ、済みません、もう一度申し上げます。
今後起こり得る感染再拡大や新たな変異株の出現、また治験をめぐる環境の変化等に対応するため、既に補助対象として採択している治療薬の開発を更に加速化できるよう、先日、四月二十二日の評価委員会による評価を踏まえて緊急追加支援を行うことといたしました。このうち塩野義製薬株式会社につきましては最大で約六十二億円を支援することとされたことから、これまでの合計で最大八十二億円を治験費用として、治験費用に対して支援してきたこととなります。

○福島みずほ君 代替性についてお聞きをします。
法律案には、当該医薬品の使用以外に適当な方法がないこととあります。厚生労働省は、他の複数の医薬品が承認されている状況において、治療の選択肢を拡大し、より安定的な供給に資する場合ならば適用が可能であると説明していますが、この代替性について解釈が広範囲ではないでしょうか。

○政府参考人(鎌田光明君) 同じく緊急承認制度のもう一つの要件である代替の困難性につきましては、国民の皆様への供給の観点も踏まえて判断としておりまして、例えば、重症度が異なる患者さんには承認されている医薬品がない場合ですとか、あるいは承認されている医薬品と比較して極めて高い有用性が見込まれる場合、さらには、既存の承認薬があったとしてもその医薬品の供給が十分でない場合などを考えて、その代替の困難性については考えてまいります。
この代替の困難性ですとか先ほどお尋ねあった緊急に使用する必要性につきましては、適用の対象の考え方については今後ガイドラインなどでお示しさせていただき、運用の適正化に努めてまいりたいと考えてございます。

○福島みずほ君 この代替性というのがあるんですが、ほかにもあるにもかかわらず代替性がないというふうになるので、この要件等についてしっかり検討する必要があると思います。
この委員会でも非常に言われていますが、リアルデータ、リアルワールドデータは、正式承認のための有効性の検証において臨床試験に代わるものではありません。リアルワールドデータの定義、そして恣意的な情報の利用とならないか、いかがですか。

○政府参考人(鎌田光明君) リアルワールドデータにつきましては、実際には実臨床で使われているデータということでございますけれども、アカデミアの先生が調査された場合ですとか、様々な場合がございます。
それで、まず、そもそもそうしたリアルデータを持っていますのは、先ほども答弁いたしましたが、緊急承認をして、そしてその後改めて承認までの間に第三相試験というのを原則求めながらそれを補うものという位置付けでございます。
そして、そのリアルワールドデータにつきましても、現在でもガイドラインがあって、その利用ですとか評価について検討しているところでございますけれども、今後更に最新の知見を踏まえましてその利活用の方法について十分に検討していきたいと考えております。

○福島みずほ君 第三相試験とリアルワールドデータはやっぱり違うものです。ですから、リアルワールドデータは、都合のいいものが出てくるというわけではないんですが、恣意的な運用になる可能性もあり、その第三相試験に代わるものではないというふうに思います。
次に、一定期間に高頻度で生ずる副作用がある場合でも第三相の結果を待たずに承認するときの具体的な審査はどのようにするんでしょうか。
審議会、リスク管理計画など、何を想定しているか、教えてください。

○政府参考人(鎌田光明君) 医薬品の承認審査におきましては、まず安全性でございますけれども、非臨床、先ほど申し上げた動物実験ですけれども、それから臨床試験を通じまして確認されました毒性や副作用等が効能効果に比して著しく有害なものでないかどうかを評価し、それで、その評価を固めていくものでございます。
緊急承認制度におきましても、同様に、そのようなベネフィットとリスクのバランスを考慮しながら許容可能な安全性を担保するという意味で、安全性を確認してまいるところでございます。具体的には、非臨床試験や後期第二相試験までで確認されている副作用、リスクを、推定されている有効性を踏まえながら、PMDAそして薬事・食品衛生審議会に御審議いただき、そして厚生労働大臣に判断いただくというものでございます。
それから、市販後安全対策でしょうか、それは、これは通常の承認それから緊急承認制度においても同様でございますけれども、それまでに得られているデータに基づきましてリスクというものを特定し、そしてそれに必要な調査、情報提供などの方策を策定するものでございます。それを踏まえまして企業が情報を集め、また、そこから我々の方で副作用情報などをいただいて評価すると、そういう形で市販後の安全対策を行っているところでございます。

○福島みずほ君 患者から副作用を報告する制度について、活用を促進するための具体的な対応について教えてください。

○政府参考人(鎌田光明君) 御指摘の患者副作用報告制度につきましては、平成三十一年から本格的に運用しているところでございまして、既に、その情報を基に情報を審議会に御報告して、そして安全対策に活用しているところでございます。
まだ二〇二一年で千四百十一件というところでございますので、御指摘のとおり更にこれを増やしていきたいと考えているところでございまして、今はPMDAのウエブサイトにその報告するサイトがございますけれども、今後、政府広報あるいはSNSを使った周知活動など、広報活動に力を入れてまいりますし、その患者さんからのアクセスという意味においては、そのアンケートというものを実施して、更に使いやすいものにしていくというような努力もしてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 新型コロナウイルスワクチンによる副作用で命を落とした人は、これまでに全く救済されていません。
四月十三日に開催された副反応検討部会では、政府は、現在までに新型コロナウイルス接種後に死亡したとして報告された事例が千六百件以上に達していることが報告されていますが、ワクチンと死亡との因果関係が否定できないものと判定されたものは一件もなく、ごく僅かな例を除いてほぼ全ての事例が情報不足等によりワクチンと死亡との因果関係が評価できないものとされております。
結局、政府は、およそ因果関係の疑いが残る事例は存在しないとお考えなんでしょうか。

○政府参考人(鎌田光明君) 緊急に、あっ、失礼しました。ワクチンの接種後の副反応が疑われる症状につきましては、今御紹介いただきましたように、疑い報告制度において情報を集めて、そして、まずPMDAに集まって、PMDAの方において整理して、そして外部の専門家と相談、相談というか、外部の専門家から意見を聞いて判断すると。そして、その際に、情報が不足していれば、さらにそれを企業なり医療機関に求めて情報を集めると。そして、その結果をまとめて審議会に報告して、審議会においても同様な手続を踏んで判定していくというものでございます。
残念ながら、あのワクチンについては新しいワクチンでもあり、また様々な原因で副反応の疑いが発症するということで、なかなか、御指摘のとおり、ガンマという例が多うございますけれども、私どもとしては、常にそうした努力を払ってその因果関係の判定というものを行っているところでございます。

○福島みずほ君 千六百人亡くなっているが、一件も認められていないんですよ。情報不足というふうに言っていますが、情報不足で因果関係が評価できないと。でも、そうすると、これ解剖していてもこれは因果関係が立証できない、分からないというふうになっています。ほぼ全ての事例で情報が不足しているということになってしまう。
千六百件を超えるこれらの事例で、あとどのような情報が得られたら因果関係を評価できるようになるんでしょうか。亡くなって大変な状況になっていても、一件も認められていないというのは結構大きいと思うんですね。情報はいつ頃得られるのか、政府としてはそうした情報を現在どのように収集して、どうやって認めようとしているのか、お聞かせください。

○政府参考人(鎌田光明君) 先ほども少し御答弁申し上げましたけれども、副反応の疑いの報告につきましては、まず医療機関、そして企業からPMDAの方に出していただくと。その際には、報告書という形で出していただきまして、それを踏まえてPMDAの方では、PMDAが委託してお願いしております外部の専門家の御意見を聞いて整理すると。その際に、もう少しこういった情報はないのか、手に入らないのかという御指摘ございます。そうした場合には、PMDAの方から企業などに対して追加の情報をお願いするということをしております。
そして、その後、審議会においてその整理した内容を御説明申し上げまして、また、新型コロナの場合には、特に死亡例の場合にはその一つ一つのリスト、症例についても御紹介しております。それを見て審議会の先生方からも、この症状はどうなんだといって追加の情報を求められる場合がございます。そうした場合には、追加の情報を求めてまた御報告いたします。さらに、決してその報告、判定が終わって終わりではなくて、現場から情報があれば、それを踏まえてまた報告をするということを繰り返して情報収集をしているところでございます。

○福島みずほ君 報告された症例のうち、死亡例の九九%以上が情報不足により評価不能となっていると。で、今また新たに情報が出てくればということなんですが、一応その情報不足により評価不能となっている中で、私もこの資料を見ましたが、個別症例については、副反応検討部会の配付資料を見ると、表に数行の症状記載のみであるものもあると。
お聞きいたします。九九%というか、ほぼ、千六百件、これ評価不能、情報不足により評価不能となっている。今後これが認められる可能性ってあるんですか。

○政府参考人(鎌田光明君) 新型コロナワクチンの副反応疑いの判定に際しまして、当初もそうでしたけれども、現時点においても、そのリスト以外に実際にその報告があった、何というんでしょう、報告書でしょうか、詳細な情報については専門家の先生方にお渡ししてございます。それを踏まえて先生方は判断されているというものでございます。
そして、先ほど追加の情報ということでございますが、それは審議会の場で、こうした症状であればこういったデータがあって評価ができるのではないかという御指摘があれば、我々の方で企業あるいは医療機関に対してこうしたデータを出していただけませんかというようなことをしているというところでございます。

○福島みずほ君 今回、緊急承認という制度で認めると、第三相の試験もやらないし、緊急だからというので認める。だとすると、この承認という、承認でいいのかどうかという議論はありますが、承認という制度があれば、国民はみんな、これは安全だ、あるいはこれはいいんだ、あるいはもうわらにもすがるというのでその薬を飲むわけですね。しかし、症状が起きたり亡くなったりすることもあり得ると。そういう場合に本当に救済されるんですか。飲んで亡くなって、本当に救済されるんですか。その救済制度がしっかりされていなければ、緊急承認という形で特例認めて救済されなかったら国民は大変でしょうと、本当に救済されるかどうかって本当に大きなポイントだと思います。
今日質問しているのは、このコロナワクチンで千六百人以上亡くなっているが、それの判定が情報不足で評価できないとなっているんですよ。今の話で、新たな何とかが出てくれば何とか認めるかもみたいなのあるんですが、実際そういうことはやっているんですか。この千六百人のうち誰か認められる可能性が将来あるんですか。そういう手続を取っているんですか。そうじゃなくて、一応この審議会で情報不足で判定できないと、九九・九九%からこればあんと出したら、実際はそれが結論なんじゃないですか。どうなんですか。

○政府参考人(鎌田光明君) まず、副反応の疑いの評価でございますけれども、私どもの方で先ほど申し上げたような形での情報収集して、個々の症例も踏まえてワクチンとの因果関係について評価しております。御指摘いただきましたように、現時点ではなかなか、様々な事例があるものですから、評価不能という事例があるというのは事実でございます。
一方、それと、それは、これは何のためにやっているかというと、まずワクチン、特に新たなワクチンについて、どういった症状が出ているのか、どういった副反応に気を付けねばならないかという全体の傾向をつかんでいくこと、個々の評価もしながら全体としての傾向をつかんで、そして注意があれば、そういうことから注意を発信していこうという趣旨のものでございます。
他方、その救済という点につきましては、それ、この副反応とは別の仕組みで運用しているところでございまして、これは、予防接種であれば法やPMDA法に基づくものでございますけれども、厳密な医学的な因果関係までは必要としておりませんし、予防接種の場合であれば、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合でも救済対象とするという考えの下で、専門家の御意見伺いながら適切に判断されているというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 ワクチンの副反応に関して、症状が出たことに対する救済というのはあるんですよ。私が今日問題にしているのは、千六百人以上亡くなって、亡くなったにもかかわらず、その関係について情報不足で評価できないということの判定になっていて、亡くなったことに関する因果関係が認められていないということに関して、これは新たに何か出てくるにしても、この千六百件に関しては一応情報不足により因果関係ないというか、評価できないということでよろしいんですね。改めて、駄目押しで確認させてください。

○政府参考人(鎌田光明君) 先ほど、繰り返しで恐縮でございますが、副反応を評価する部会におきましては、個々の症例について可能な限りデータを集めて判定します。その上で、全体の傾向を見ていくというものでございます。その過程において個々の事例において評価できないというものございますが、それは新たな情報等がない限りそれは評価不能となりますが、常に情報収集の段階から企業あるいは医療機関から丁寧に情報を収集し、またPMDAの専門家、そして審議会の専門家において判断されているというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 でも、情報不足で判定、情報不足で因果関係が評価できないとしているわけじゃないですか。だとしたら、もう解剖までやって、それで情報不足で因果関係は評価できないとしているわけだから、新たな情報ってなかなかないですよ。私が問題にしているのは、そうだとすると、ほぼ全ての例で情報が不足していることになってしまう。千六百件を超える事例で、あとどのような情報が得られたら因果関係を評価できるようになるんですかということです。そうした情報はいつ頃得られるのか、政府としてはそうした情報を現在どのように収集しているのか、改めて教えてください。

○政府参考人(鎌田光明君) 繰り返しで恐縮でございますが、私どもは、副反応の疑い情報については企業、医療機関を通じて御報告をいただくと、新たな情報があればそのルートで入ってくるというふうに考えてございますけれども、審議会におきましては、繰り返しでございますが、個別の事例について評価を行いつつ、集団としてのデータを系統的に判断するということでございまして、このように、実はワクチン接種後に生じる有害事象の因果関係につきましてはWHOもその評価について考え方を示しておりまして、不十分又は不完全な症例の情報により適切な因果関係を行うことができず、評価を試みたとしても、情報不足のため有害事象を分類不能あるいは評価不能と判断されることがある、一方で、十分な情報があっても、因果関係を示す明確な証拠がない、あるいは矛盾する証拠があるなどの理由で有害事象として評価困難に分類されることがあると、しかし、より多くの症例が報告されることで、より強いシグナルを、もっともらしい仮説あるいは何らかの関連性に対する強い反論が得られる可能性がある、これらの評価は記録されるべきであるというふうにWHOもその考えを示しているところでございます。

○福島みずほ君 私が思っているのは、今回、この緊急承認として認めるかどうか。従来とは違って、緊急だからということで、緊急の要件もありますが、要件がありますが、まさに緊急で認めるわけですね。第三相試験、いや、いろんな治験やっていたらいろんな症状が出るかもしれないけれども、それをスキップして認めるというふうになっているわけです。
この緊急承認をやって、でも被害に遭ったときにどうなるのかということですよ。私もラブゲリオを飲みました。だから、そういうふうに特例承認の薬も飲むわけですよ。その後に亡くなるとか症状が出る。とりわけ亡くなったときに、ちゃんと国民は救済されるんですね。政府が緊急承認として認めた薬によって亡くなった、たまたま、まあそれを、ワクチンでもいいし治療薬でもいいですよ、亡くなった、ワクチン飲んで亡くなったというときに、じゃ、救済されるんですねということなんですよ。それがなければ安心できないというか、本当に、国が承認したにもかかわらず、それを信じて飲んだにもかかわらず亡くなった。
私が問題に今日しているのは、千六百件以上コロナワクチンにおける死亡例が出ているけれども、全て情報不足によって実証できないと、判断できない、判定不能になっていることなんです。解剖されている例もある、いろんな例がある、でもゼロなんですよ。死ななかった場合のいろんな事例、救済はあります。でも、亡くなった場合に一件も救済されていないんですよ、この時点で、千六百人のうち。だったら、何かもし緊急承認で認められて、自分が、家族が、知り合いが亡くなって救済されるんですか、ちゃんとやってもらえるんですかというふうに思っているんです。そのちゃんとやってもらう、HPVワクチンしかり、新型インフルエンザしかり、そして今回のコロナワクチンしかり、治療薬しかり、そういうものの国が承認した結果起きた副反応や死亡事例に関して、とりわけ死亡事例に関してちゃんと救済されるんですか、そういう制度がちゃんとできるんですかということなんです。
今、千六百件で一件も救済されていないというのは、じゃ、この緊急承認で、じゃ、飲んで、治療薬として使って救済されるんですかという本当に大きな問題があります。これがとりわけ緊急承認という形でスキップして行われることなので、それは救済がちゃんと行われる、今までの制度の下でもちゃんと救済が行われるということでなければ、それはやっぱり承認と救済はセットだというふうに思っています。
これは、情報不足で判定不能で、一人もいまだ死亡例で救済していないということに関して、じゃ、どんな情報があれば救済されるんですかという質問、今日繰り返しました。それは本当にそうだと思います。
それで、ですから、この点の、まあ副反応の状況を把握する、それから死亡例に関してきちっと救済することなど、本当に必要だと思います。
これは、質問通告がきちっと行っていないかもしれないので、分かった場合にちょっと教えてください。副反応部会の透明性の問題です。個別症例の判定委員のことで、本年二月、新型コロナワクチンの副反応症例評価を依頼していた専門家の一人から、PMDAの外部専門家としての再任手続に際し、薬事関係企業の健康管理アドバイザー嘱託非常勤に専門委員再任前から従事しているとの申出があったと。
今般、専門委員再任の手続に際して、ルールを分かりやすく解説したリーフレット等による周知を行ったところ、当該専門家が気付いて申出に至ったとありますが、これまで利益相反の申告はどのような形でどのような頻度で行われているか、そして、これで個別因果関係を判定する委員の氏名の開示がされていないということは問題ではないかと思いますが、もし答弁できれば教えてください。

○政府参考人(鎌田光明君) まず、PMDAのその判定等を行う専門家、判定に際して、副反応の評価に際して御意見を伺う専門家でございますが、そのリストにつきましては一覧をPMDAのホームページに公表しております。ただ、その方がどのような評価をしたかという、その方がどのように評価をしたか、評価に対して、評価した専門家の名前を公表するということはしておりません。これは、公平かつ公正な御意見をいただくという観点からそういう扱いをしているところでございます。
また、利益相反でございます。利益相反につきましては、我々厚生労働省の方で、各種審議会において、その受領額に応じて、失礼、利害関係者がどういった者か、利害関係者からどのような便宜を受けているかということを報告を受けております。それは、審議会と準じた形でPMDAでも今申し上げた専門家に行っているところでございます。
御指摘の事例は、この方は、ワクチンの評価をした先生、方でございますけれども、ワクチンのない企業の健康の管理のアドバイザーという、顧問契約をしていたということでございます。我々としては、そうしたことを注意喚起をして毎年申し上げておりますし、そもそも就任の際に御説明申し上げるところでございますが、先生がその企業が関係していると気付かなかったということでお申出があったものでございます。
私どもといたしましては、その先生が評価した事例につきまして、改めて関係のない専門家の方に評価していただきましたところ、その評価には変更する必要はないという御意見をいただいているところでございます。

○福島みずほ君 是非、透明性確保のために、もしそうであれば是非氏名の公表をよろしくお願いします。
今日、農水省にも来ていただきました。動物への新薬についてです。産業動物に用いられる動物用医薬品も緊急承認制度の医薬品対象となるのでしょうか。それから、産業動物の場合の食品としての安全性について、安全性を確認する手続について説明してください。

○政府参考人(熊谷法夫君) お答えいたします。
動物用医薬品については、薬機法第八十三条第一項の規定により、人用医薬品に関する規定を読み替えて適用されており、今回の改正案においても緊急承認の制度の対象となっております。
畜産業に重大な悪影響を及ぼす伝染病が蔓延した場合等の緊急時においては、獣医療の現場における動物用医薬品等の迅速な流通は極めて重要です。このため、法案の成立をいただきましたら、産業動物分野においても緊急承認の制度を適切に運用してまいりたいと考えております。
動物用医薬品の安全性についてのお尋ねでございました。農林水産省において、厚生労働省及び内閣府食品安全委員会と連携し、産業動物への安全性の観点と畜産物の食品としての安全性の観点から承認審査を行っております。
具体的には、人の食用に供される産業動物に使用する医薬品の場合、投与された動物由来の畜産物が食品になった際の人への安全性について、内閣府食品安全委員会に対する食品健康影響評価依頼を行うとともに、残留性の程度について厚生労働省に対する意見聴取を行った上で、薬機法に基づき農林水産省が承認する仕組みとなっております。
緊急承認の制度が適用される場合であっても、安全性を確認する手続は従来どおりであり、通常の承認制度と変わることなく食品の安全性を確保するための審査を行います。

○福島みずほ君 時間ですので、終わります。

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