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2022年4月13日、憲法審査会で発言 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

208-参-憲法審査会-003号 2022年04月13日

○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
今日は、川崎事務局長、あっ、ごめんなさい、川崎法制局長、そして岡崎事務局長、本当にありがとうございます。論点の整理が大変できました。本当にありがとうございます。
衆議院と参議院のこのオンライン出席に関して、出席した二人、二名ずつの参考人の合わせて四人、いずれの方も憲法改正の必要はないという点で一致をいたしました。オンラインの出席をやるには憲法改正は必要ない。そしてまた、この参議院でも顕著でしたが、長谷部参考人の方から、プレゼンス、出席ということの意味の本当に憲法学的な解説を聞くことができて、それは大変有意義であったというふうに思っております。
議院の自律権で何でもやれるのかというとそうではなくて、私自身も長谷部参考人に四月六日質問しましたが、五十六条規範の範囲内でしか議院に自律権は行使できないということが本当に必要で、そうでないと、本来の規範を超えて何でも議院自律権でできるということになるのではないかということをお聞きしたところ、長谷部参考人の方から、議院自律権で決めるというのは、我々がそう言うんだからそうなのだというふうに言っているかのような、そういうふうに誤解を受ける可能性もあるだろうと思います、なぜこの判決が正しいのかというその理由を、その実質的な理由を判決理由の中で述べるものだと思いますと、裁判の例でいえばということでおっしゃったわけですが、実質的な理由をきちっと明らかにした上で例外も認めますということであれば、やはりどんどんそれが広がっていくという歯止めにはなるのではないかというのが私の考えでございますとおっしゃいました。
つまり、憲法改正の必要はない、そして、極めて例外的な場合にオンライン出席は可能である、議院の自律権ということであれば何でもできるというわけではないということでは、ほぼ参考人の皆さんの意見は一致していると思います。
ですから、先ほど同じ会派の小西洋之幹事がおっしゃったように、まさに衆議院がこのオンライン出席についてまとめたこと、これについては、議院の自律権で何でもできるというような意味であればそれはやはり問題であって、拙速に、議院の自律権があれば何でも、何でもではないですが、拙速に決めることには大変問題があるというふうに、私自身も同じ意見でございます。
ですから、この参議院において、長谷部参考人、赤坂参考人、そして今日のお二人の意見を聞いても、じゃ、どこまで認めるのかということについては相当の議論が必要であるということが明らかになったと思います。今日、お二人の資料を見ても、例えばパンデミックのときに認めるのか、いや、妊娠、出産、私は、妊娠、出産などのときは、やはり表決権行使したいだろうからそれは認めて、できる限り、妊娠、出産しても議員としての役割を演ずることができるようにすべきだと思っておりますけれども、じゃ、どこまで認めるのか、あるいは国務大臣にも認めるのか、証人、公述人、参考人もこれも認めるのかなど、非常にたくさん論点があります。ですから、このことは、憲法審査会の憲法論議というわけではなく、非常に丁寧に、それぞれそのつかさつかさでやはり議論をしていく、参議院の中全体でも議論していくことが本当に必要だと思います。
そして、本日、自民党の山谷委員、そして堀井委員の方から緊急事態条項についての発言がありました。このオンライン出席と緊急事態条項は全く関係がなく、絡めて発言することは極めて誤解を招くと思います。
そして、自民党の日本国憲法改正草案における緊急事態条項は、内閣限りで法律と同じ効力を持つ政令を決めることができるというふうになっております。国会は唯一の立法機関、主権者である国民によって選ばれた唯一の立法機関ですから、四十一条で唯一の立法機関と書いてあります、国会でしか法律は作れない。しかし、法律と同じ効力を持つ政令を作ることができるということは国会の否定です。内閣独裁です。自民党の緊急事態条項は、国会廃止、国会軽視、そして内閣独裁だと思っています。ですから、その点で極めて問題で、国会の権能を強くしていこうという議論のときに、それは違うだろうと。
それと、先ほども山添委員がおっしゃいましたが、五十三条で私たちは何度も臨時国会の召集を求めてまいりました。国会を開く必要がある、コロナ禍で開く必要がある、議論すべきだというときに、まさに開かなかったという憲法違反がありました。
ですから、私自身は、憲法の議論、国会をこそ開いて国会で議論すべきときに国会を開かなかったにもかかわらず、今、何か国会が開けなかったらどうするという議論をするのは大変何か矛盾しているのではないかということを申し上げ、私の意見といたします。

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