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2022年5月18日、憲法審査会で発言 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

参議院憲法審査会 令和4年5月18日(未定稿)

○会長(中川雅治君) 福島みずほ君。
○福島みずほ君 立憲・社民共同会派の福島みずほです。
議員定数不均衡、これは是正しなければならず、議員定数の均衡を維持することは、制度論である以上にまさに人権論です。民主主義の中で投票権というのは最大のものであり、民主主義を樹立する上で投票価値の平等という形で裁判が争われ、投票価値は平等であるべきだ、法の下の平等に照らしてということで判例が蓄積されてきたことは当然のことだというふうに思っております。
そして、選挙制度がどうあるべきかは憲法に書くべきことではなく、公職選挙法などに書くべきテーマであり、議論すべきことだというふうに考えております。
合区をなぜ導入するのか、なかなかみんなのコンセンサスが得られない中で、自民党は二〇一五年、合区を導入をしました。反対がある中で合区をある意味強行したわけです。で、二〇一六年、それで参議院選挙が行われました。まだ二回しか参議院選挙は行われておりません。そして、もう二〇一八年、三年もたたないうちに合区解消のための憲法改正という議論が自民党の中から出てくることは全く理解できません。この三年間の間にころりと百八十度変わるのであれば、そのようなものを憲法に書いていいんでしょうか。
まさしく、選挙制度がどうあるべきかは本当にみんなで熟議し、たくさんの利害、たくさんの意見があり、その中で、参議院の改革協もありますし、私も参加をしてきましたけれども、まさにどういうふうに選挙制度があるべきかの議論の中でやるべきであり、憲法の問題ではない、憲法改正でやるべき問題ではない、ましてや憲法審査会で議論すべき問題ではないというふうに思います。
本日も、自民党以外の政党からは、大選挙区がいいのではないか、あるいは都道府県単位だと地域代表制になってそれは良くないんじゃないか、様々な意見が出ました。選挙制度に関しては、例えば女性やマイノリティーが国会に出てきやすいように比例区中心にしたらどうかとか、様々な意見があります。まさに、時代につれどういう選挙制度がいいかがまさに人々の間で議論され、それが私たちにも跳ね返ってきているわけです。
ところが、この二〇一八年の自民党の憲法改正草案に関して言えば、四十七条の案ですが、両議院となっています。参議院の特殊性もへったくれもなく、衆議院もこれは対象にしているわけです。それから、四十七条は、人口を基本としとしております。これは、議員定数不均衡の考え方に真っ向から反し、単に人口でやるんじゃなくて、投票価値の平等でやるんだということとこれは本当に矛盾しないでしょうか。
それから、本日の議論でもありますが、全国民の代表ということと、都道府県で選ぶと書くことでこれがどうなるのか。これ、私は、やはりアメリカは合衆国ですが、日本はそのような合衆国制度ではありません。この点については、私たちはここにいる全員が全国民の代表であり、そのことを実現するべく、どういう選挙制度があるべきか、これは憲法の議論ではなく、まさに公職選挙法の中でしっかり議論をすべきことだというふうに考えております。
議員定数は平等であるべきだ、投票価値は平等であるべきだ、確かに最高裁は幾らかの含みをもちろん持たせております。しかし、投票価値は平等であるべきだということに反するような憲法の規定を絶対に設けてはならないと思います。
繰り返しますが、二〇一五年に自民党は合区解消というので突き進んで、そして、もう三年後には憲法改正、合区解消のための憲法改正という、もう三年たって猫の目のように変わったわけですよね。それもまた、本当は実は理解が全くできません。
ということを申し上げ、そのようにすぐ変わるようなことを憲法に書いてはいけない、それは公職選挙法の問題でしょうと。三年も持たなかったんですよ。もっともっと持たなかったかもしれません。だから、それは憲法に書くべきではないと思います。
一極集中や過疎化、地域の本当に疲弊の問題は理解できます。私も地方の出身です。でも、一極集中のこれは新自由主義がもたらしたものじゃないですか。そして、地方の声を本当に国会聞いていますか。沖縄の辺野古の基地の建設反対、県民投票の声聞いていますか。
それやっていなくて、で、一極集中、もう変えましょうよ。地域がもっと元気になることも変えましょうよ。でも、それはこの憲法に書けばいいという話では全くないということを強く申し上げます。

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