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2022年6月8日憲法審査会で参考人質疑 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)
○福島みずほ君 立憲・社民共同会派の社民党の福島みずほです。
今日は、御両人の参考人、本当に多角的な、専門的なことを御教授くださいまして、本当にありがとうございます。
私が聞きたいことは二問あります。
一問目は、今日は、新井参考人も上田参考人も憲法改正しなくてもよいという立場であることはよく分かりました。確かに、選挙制度って様々な面から見る必要があるので、今日、多角的な、様々な考慮が必要だということはよく分かりました。
日本国憲法は硬性憲法なので、自民党が合区解消の法律改正を提案し、強行し、しかし、今度は合区解消のための憲法改正と言っていることは、私自身はすさまじい違和感なんですね。
数年置きにいろんな議論があったり、多角的に議論しなければならない選挙制度を憲法に書いてしまったら、憲法は硬性憲法ですから、それはもう本当に変えにくくなる。何十年、百年変えないんですか。じゃなくて、参議院はどうあるべきか、衆議院はどうあるべきか、参議院はどうしたらいいのか。いや、都道府県単位というのも一定理解はできるが、じゃ、一人ずつなんですか、アメリカのように、というのも違うようにも思いますし。ただ、そういうことをしょっちゅういろいろ議論しながら、どういう制度が公職選挙法としてベストなのかという議論すべきだというふうに思っています。
この点について、憲法を変えて書くべきことではないということに関していかがですかというのが一問目です。
二問目は、やはり女性を増やしたいとか、マイノリティーの人たちがもっと国会に出てくるべきだというので、比例重視でやるべきじゃないか。ヨーロッパ、北欧は、比例制度の重視で緑の党や女性が進出します。ですから、選挙制度と比例をどう考えるかという中で、そういう政党政治、まさに、あるいは女性をもっと国会へという場合に、比例の活用ということを私は思っているんですが、その点についての御意見をお聞かせください。
○参考人(新井誠君) ありがとうございます。
両方とも非常に重要な論点だと思います。
まず一つは、選挙に関する要は様々な規定を憲法事項に置いてしまうと硬くなり過ぎてしまうというふうなことは、そのとおりかなと思うところはございます。
もちろん、選挙というのは権力者を選び出すというようなシステムでもあるから、それ自体をきちんと硬性にしておくというのも非常に重要な部分はあるんですけれども、他方で、今、日本国憲法の選挙事項法定主義というのは、実は皆様が多様に様々な形をつくれるというふうな意味で非常に重要な意味が私はあると思っているところでもございます。
ですから、それを入れてしまうことによって縛られることというのは結構あるのはあるかなと。特に、参議院の都道府県代表というふうなことをもし明確にしてしまうと、それはそれ自体で、実は権限関係の問題をもっとどうにかしなきゃいけないとか、先ほど来あるような、弱さ、強さみたいな議論も出てきてしまうというふうなこともありますし、実は今の形で何かできるということを非常に考えていただくというのはとても重要だなと思います。
もう一点の、その比例代表を活用した様々な多様な声を入れるというのも、これ、とても重要な問題だなと思っております。
日本でちょっと可能かどうか分かりませんが、例えばパリテのような方法というんでしょうかね、比例代表の中に男性と女性の名前を半分ずつ入れるという、そういうふうな方法なんかもあったりする、ただ、それも全国民代表というふうなものとどうなるのかという問題はあったりするんですが、方法としてはとても重要な方向にあるのではないかなと思っております。
取りあえず以上です。
○参考人(上田健介君) ありがとうございます。
その憲法でどこまで選挙制度について書き込むのかというのは大変難しい問題でして、諸外国、重要な点だけ憲法に書いている国というのもまあ多いですので、それは日本国憲法でもその点を明確にするというのは、もちろん議論、方向性の一つとしてはあり得るとは思いますが、ただ、今おっしゃられたとおり、ころころころころ変わると、やっぱり変わると困りますし、一旦決めたことが、やはり、まあ例えば、そんな、やっぱりそれは本当に憲法改正にして固定させようとするならば、ようよう慎重な議論が必要になるのではないかなというふうに考えます。
あと、今の比例代表の活用の仕方についてですが、もう大変重要な御指摘でして、だから本当に、その方向性、その一方で、その都道府県代表という方向性もより進めていくという方向性もある一方で、先ほど来申しました、何か衆議院では、やっぱり酌み取りにくいようなバックグラウンドを持った方々の意見というのを国政の場に持ち出す、そういう組織としての参議院ということだと、比例代表というのはそういう方向で活用していく、その一つの要素として今女性という要素を挙げられたわけですけれども、それももちろん大事だと思います。
ただ、そうすると、やっぱり、じゃ、両方のバランスをどうやって取っていくんですかという話になってきますので、そうしたら最後は数の、数字の問題になってきますけれども、ただ、最終的にそこで数字の問題になってくるとしても、そういう理念を持ち出してやっぱり選挙制度について議論されることというのは、特に参議院の場合はいろいろあっていいんじゃないかと私は考えます。
以上です。
○福島みずほ君 どうもありがとうございました。