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もんじゅ、戦争法、辺野古で質問 11/11参予算委 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
まず、高速増殖炉「もんじゅ」についてお聞きをいたします。
原子力規制委員会は十一月四日の会議で、日本原子力研究開発機構が「もんじゅ」の保守管理能力がなく、運転を任せられない、不適切であるという方針を確認をいたしました。田中委員長、その理由を簡潔に説明してください。
○政府参考人(田中俊一君) 「もんじゅ」については、平成七年十二月に発生したナトリウム漏えい事故を契機として実施された安全総点検において、品質保証及び保守管理が課題の一つとして指摘され、その後も何回となく改善への取組がなされてきました。
平成二十四年九月の原子力規制委員会発足後も、同年十二月に約九千機器の点検時期の超過が発覚したことから、保安措置命令等を発出し、対応を求めてきました。しかしながら、四半期ごとの保安検査で繰り返し保安規定違反を確認するなど、いまだに原子力機構において十分な対応が図られておりません。
また、文部科学省に対しても、規制庁から原子力機構を指導監督するよう、これまで二度にわたり要請文書を発出し、文部科学省も指導を行ってまいりましたが、おおむね三年が経過しても問題の解消が見通せない状況にあります。
規制委員会としては、こうした状況を踏まえ、原子力機構には「もんじゅ」の保安上の措置を適切に遂行する技術的能力がないと判断するに至ったものであります。
○福島みずほ君 「もんじゅ」をやる資格がないということです。ナトリウム事故を起こして以降も度重なる不祥事があり、そして、今も二百億円使ってナトリウムを冷やしながら全く動いておりません。「もんじゅ」については、これは無駄遣い、全くの無駄遣い、どぶにお金を捨て続けているものだというふうに思っております。
「もんじゅ」は、一九八〇年からこれまでの三十六年間、一兆二百二十五億円の税金を使っております。一日に今でも、一年間に二百億ですから、一日に大体五千万円使っている。動燃、そして原子力機構は全部で四兆七千五百二十九億円、今まで国税が使われております。
これ、これからもお金を使い続けるんでしょうか。動けない、動かせない、不適任だ、これで動かすんでしょうか。文科大臣、規制委員会の方針をどう受け止めるか。「もんじゅ」は廃炉しかないのではないでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 文部科学省としては、規制委員会から勧告が発出される状況に至ったことを重く受け止めております。
運営主体に関してなど、今後については、規制委員会からの勧告を受領した後に、その内容を精査しつつ速やかに対応を決めていきたいと考えています。
○福島みずほ君 廃炉しかありません。
動燃、今の原子力機構が不適切、不適格となって、じゃ、どこが、この全く動かない、全く動かない、動かしようのない、もうさびついた「もんじゅ」を引き受けることができるのか。どこが引き受けても毎年二百億円以上お金を使わなくちゃいけない。一ワットも出しておりません。
廃炉の決断を文科省としてやっていただきたい。文科省だって今までのことに責任があると思います。文科省として「もんじゅ」の廃炉を決定していただきたい。いかがですか。
○国務大臣(馳浩君) 文部科学省としては、これまで、文部科学副大臣を本部長とするもんじゅ改革推進本部を定期的に開催し原子力機構の改善作業の進捗管理や指導を行うとともに、現地に審議官級の職員であるもんじゅ改革監を駐在させて直接現場の取組を指導してまいりました。
今回の勧告が発出される状況に至ったことを重く受け止めて、可能な限り速やかに課題を解決できるように、引き続き前面に立って対応を進めてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 河野行革大臣は、ずっと一貫して「もんじゅ」が、廃炉にすべきである、問題であるとずっと主張をされてこられました。そして、行革担当大臣でもいらっしゃいます。本日から始まる秋のレビューの第一項目めに日本原子力研究開発機構運営費交付金を取り上げていらっしゃいます。
行革大臣として、また御自身の信念として、「もんじゅ」を廃炉にすべきだ、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 閣僚になって何か個人の考え方が変わるということはないというのは福島先生も閣僚経験がおありですから御存じだと思いますが、閣僚は連帯責任を負いますので、対外的には政府の方針をしっかり国民の皆様にお伝えをしなければいかぬということも、福島先生、よく御存じだと思います。
○福島みずほ君 行革担当大臣としてなたを振るうべきだ、こんな税金の無駄遣い、どぶにお金を捨てて、これからも捨てるのか。一日五千万円です。いかがですか。
○国務大臣(河野太郎君) 今日から三日間の予定で秋のレビューをやらせていただきます。その中には、開栄丸とかRETFといった「もんじゅ」と関係のある予算についても、その予算が効果的、効率的に使われているかということは議論をさせていただきたいと思っております。
「もんじゅ」そのものについては、原子力規制委員会の勧告を受けて、文科大臣のところでいろいろと検討されるというふうに思っております。
○福島みずほ君 いや、行革大臣としてなたを振るってくださいよ。河野太郎さんが内閣に入って変わったと言われるようなことをやってくださいよ。また、馳さんも、いろいろな議員連盟で頑張ってこられています。是非、ほかに的確なところなど見付けることができるわけありません。このがらくたを、やっているふりして残し続けるのか、それとももうきっぱりやめて廃炉にするのか、その決断を待っておりますので、よろしくお願いします。廃炉しかありません。
次に、戦争法の強行について御質問をいたします。(資料提示)
安倍内閣というか自民党は、九月十七日、まさにこの委員会で強行をしました。平和安全法制特別委員会です。委員長、発言する者多く、議場騒然、聴取不能。現場はそのとおりでした。議場騒然、聴取不能。以上でも以下でもありません。採決などありませんでした。
そして、その後、委員長は国会の職員に命じて、次に議事録を、私から見れば捏造ですが、新たに追加をいたしました。附帯決議を行った。えっ、附帯決議の中身は一切ありません。
そして、論外なのは参照という部分です。横浜地方公聴会速記録、これが参照という形で議事録に載っています。中央公聴会、地方公聴会をやった後、審議を求められて、一秒も審議しないで採決をした例は国会史上ありません。地方公聴会をやった後、この委員会に報告をしないで、地方公聴会の報告をしないで採決をやった例は国会の中で一件もありません。ここで報告をやらなかったので、参照という形で載っけたのです。
参照、何でしょうか。参議院議長が正式に公述人に頼み、国民の税金で地方公聴会をやり、公述をし、そして討議をし、その地方公聴会の議事録は参照なんですか。こんなひどいことはないですよ。公述人を愚弄していますよ。参照という、これは許せない。
そこで、総理にお聞きします。
総理も、そのときこの委員会、特別委員会にいらっしゃいました。議場騒然、聴取不能。採決などなかった。いかがですか。
二点目。参照と書いてあること、これは恥だと思いますが、いかがお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会審議に関わることでございますから国会が御判断されるものでありまして、参議院における採決についても、熟議の上で決めるべきときには決めるとの観点から参議院において御判断されたものと、このように承知をしております。
○福島みずほ君 総理は自民党の総裁じゃないですか。しかも、この法律は閣法として閣議決定されて政府の案として出されているんですよ。こんなぶざまな国会、ないですよ。平和主義と立憲主義と民主主義を踏みにじる。参考という形でしか地方公聴会が出されないなんてあり得ないですよ。国会で今までなかったことです。
こんなことをやって、この法案は成立していません。中身が違憲無効ですから無効です。裁判も起きるでしょう。あなたたちは負けるでしょう。そして、手続も無効です。欠陥があります。瑕疵があります。手続も無効です。こんな法律、作動させてはならない、そのことを強く主張し、国民の皆さんと廃止法案提出できるような状況をつくっていきたい。こんな踏みにじる安倍内閣には退陣を求めていくような状況をしっかりつくってまいります。
次に、沖縄辺野古のことについてお聞きをいたします。
辺野古で土器や石器が見付かっております。文科大臣、文化財保護法九十四条に基づき、沖縄県が今後遺跡に指定した場合には、文化財保護のための手続が進むということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 二点申し上げます。
文化財保護法上、埋蔵文化財が所在する土地において国の機関等が工事を実施する場合には、都道府県教育委員会は、埋蔵文化財の保護上特に必要があると認めるときは、国の機関等に対して協議を求めることができることとされています。
二点目です。
その協議の結果、工事計画の変更も選択肢としてあり得るが、やむを得ない事情で計画変更ができない場合においても文化財の記録を取るための調査を行い、工事を実施することが通例であります。
○福島みずほ君 この文化財保護法にのっとってしっかりやられること、そして、工事が、もちろんやる場合もありますが、工事をやることでこの土器や石器、文化財保護ができないという事態も起き得ます。しっかり土器、石器が見付かった時点で工事をストップすべきだ、いかがですか。
○国務大臣(馳浩君) どこでどういうふうな土器、石器が発見されたかという報告がまだ文部科学省に上がっておりませんので、その報告が上がった段階において、事実に即して、またこれまでの通例も踏まえて丁寧に対応したいと思います。
○福島みずほ君 是非工事をストップしていただきたい。土器や石器も含め、文化財保護法にのっとってしっかり文科省がやってくださるように心からお願いしますし、そのことを防衛省も官邸も尊重してくださるように申し上げます。
沖縄辺野古のことですが、先週も辺野古に行ってきました。
沖縄は新基地建設反対です。名護市長選、名護市議選、そして沖縄県知事選、衆議院選挙、全て沖縄新基地建設反対の候補が勝ちました。沖縄はノーです。
総理、沖縄が嫌だ、嫌だ、嫌だ、新基地建設反対と言っているのに、なぜ工事を強行するんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、多くの米軍基地が沖縄に集中している、この現状を変えなければならないと思っております。中でも、住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間の固定化は断固避けなければならないということでありまして、これは政府と沖縄の共通認識であると考えております。辺野古への移設によって普天間は、これは全面返還されるわけでありまして、一日も早い返還を実現することこそがこの問題の原点であろうと、こう考えています。
この辺野古以外にあるかということについては、これは福島委員も連立政権に参加をしておられましたからよく御存じのとおりであろうと思います。最低でも県外ということで、鳩山当時の総理大臣が四十数か所の場所について移設可能性を探ったと。しかし、結局辺野古しかなかったということであります。その結果、結果、言わば普天間から辺野古に移るための辺野古での工事が遅れることは、一日普天間の移設が遅れていく、危険性の除去が遅れていくということにつながるわけであります。我々政治家の責任は、現実と向き合いながら一つ一つ確実に危険性の除去を進めていく、そして同時に負担の軽減を行っていくということではないでしょうか。
この辺野古への移設についても十九年間動かなかったわけであります。しっかり工事を行っていけば五年間で完成し、言わば移設が始まっていくということにつながっていくわけであります。
例えば、海兵隊がグアムに移転をするこの予算も、結局迷走した間はこれずっと凍結をされていたわけでございますが、やっと安倍政権になってこの予算が執行されることになったわけでありますし、西普天間の住宅地、これもずっと動いていなかったものが実際に返還されたわけであります。岩国への十五機の空中給油機についても全機移駐が完了しました。これもずっと動かなかったわけであります。こうしたことを着実に進めていくことこそが、我々は沖縄の負担の軽減につながっていくということではないかと考えております。
○福島みずほ君 沖縄の人たちはそんなこと一ミリも納得しませんよ。一ミリも納得しませんよ。私も、沖縄辺野古に新基地建設を、造るという閣議決定に署名を拒否して大臣を罷免になりました。沖縄の人たちを裏切ることはできませんし、沖縄の民意はノーです。沖縄の人たちは分かっているんですよ。たかだか少し返還をされても、というか、沖縄の新基地建設、辺野古のは新基地建設であって移設ではないということ、それから、最近も報道がありますが、アメリカの海兵隊撤退を検討した後、復帰直後、日本の方が沖縄残留を望むとか、様々な報道があります。沖縄の民意をなぜ踏みにじるのか。佐賀では、オスプレイへの慎重というのが出ればオスプレイの受入れをさせないわけじゃないですか、佐賀には。沖縄はなぜ踏みにじるのか。地上戦を経験した沖縄でなぜ更に踏みにじるのかということに関して沖縄の人々は納得をしておりません。
総理にお聞きをします。沖縄県知事の公有水面埋立承認取消通知書、お読みになりましたか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この通知書は担当の大臣宛てに出されたものでございますが、報告を受けております。
○福島みずほ君 この取消しは違法だと総理はおっしゃっています。どこが違法ですか。
○国務大臣(菅義偉君) この取消書について、私たちは、前仲井眞知事がこの承認の判断をした、そのことに瑕疵はないというふうに考えております。
○福島みずほ君 海面の埋立ての承認の権限を持っているのは県知事です。そして、それを取り消した。そして、総理、沖縄の声を聞くと言いながら、この通知書の中身さえ読んでいないんですか。何が問題といって知事が取消しを求めたか、読んでいないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは大臣宛てに出されたものでありますから、私は当該大臣から報告を受けるのは当然のことでございます。
それとともに、これはまさに手続においては仲井眞知事の時代に淡々とこれは進めてきたわけであります。十分に精査をしながら進めてきたわけでありまして、それに瑕疵があったというふうには考えていないわけであります。
○福島みずほ君 ひどいですよ。きちっと、なぜ今の知事が取り消したのか、それをきちっと議論し、納得するように、環境問題や様々なこと出ていますよ、それを検討すべきじゃないですか。知事は埋立ての承認の権限を持っています。だとしたら、知事は取消しの権限も持っているはずです。瑕疵があると考えた知事が取り消せば、埋立ては、承認は無効になります。なぜそれを聞かない。国と地方公共団体は対等じゃないですか。どうしてこんな形で踏みにじるのか。
先週、沖縄で全国ドメスティック・バイオレンスシェルター会議がありました。私は、この今政府がやっていることは沖縄いじめだと思います。沖縄に対するある意味DV政権。嫌だ嫌だ嫌だと言っても殴る、言うことを聞かない、読んでもいない、そして、現知事が言っても、その取消しは違法であると言い放つ。それはおかしいですよ。
沖縄は、第二次世界大戦中、本土決戦を防ぐために捨て石とされ、四分の一の住民が亡くなりました。沖縄の人々は、今度もまた捨て石にされるのか、また更に恒久的な基地を押し付けられるのか、怒っています。今、警視庁からたくさん機動隊が来て、近くのホテルに泊まり、地上戦を生き残ったおじい、おばあをごぼう抜きしている。沖縄の人たちの神経逆なでして、怒っていますよ。
政治が何のためにあるのか、民主主義を踏みにじったこの戦争法の強行や、沖縄の声を聞かない、こんな民主主義を踏みにじる内閣は大問題であり、退陣すべきだということを申し上げ、沖縄の声を聞けと申し上げ、私の質問を終わります。