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2022.11.17 法務委員会での質疑 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

1.判検交流の問題点について
(行政部の裁判長を国側の行政訴訟の責任者である法務省訟務局長に転任させた人事の例)

2.司法修習生の谷間の世代の問題について
(司法修習制度において、第1期から旧第65期の司法修習生までは公務員に準じて支給されていた給与が新第65期から無給となり、第71期から再び修習給付金が支払われるようになった。この谷間の世代について救済の必要性について)

3.法廷内の手錠、腰縄はやめるべきではないか

4.自由権規約委員会の総括所見と勧告について
(1)大臣の受け止め
(2)死刑について
(3)入管制度・難民制度について
(4)同性婚について
(5)選択的夫婦別姓について

○福島みずほ君
立憲・社民の福島みずほです。
いわゆる判検交流と言われているものについてお聞きをいたします。
東京地方裁判所行政部の部総括裁判官であった人物が、次の日、今年の九月一日付けで国側の行政訴訟の責任者である法務省訟務局長に転任しました。この人事を決めたのは法務省ですか、最高裁ですか。

○政府参考人(吉川崇君)
お答えします。
訟務局長の任命権者は法務大臣でございます。

○福島みずほ君
これ、極めて問題です。判検交流は、御存じ問題になったので、二〇一二年、検察官と裁判官の交流はなくなりました。しかし、東京地裁、四つある行政部の総括裁判官、まさに裁判長が次の日に国側の訟務のトップに就くと。つまり、これは、ある弁護士が言ったのは、試合をやっていて、アンパイアがハーフタイムの後に相手方の監督になるようなものだと言っています。
私は、もう一つ、原告勝訴か原告敗訴しかないんですよ、で、採点の答案者がいつの間にか答案Bというのを書く側になっていると。それは余りにひどいんじゃないかというふうに思いますが、大臣、いかがですか。

○国務大臣(齋藤健君)
まあこの個別のこの人事についてどうかということについては、お答えは、人事のことでありますので差し控えたいと思っていますが、一般論として申し上げますと、法曹は法という客観的な法律に従って活動するものでありまして、裁判官、検察官、弁護士のいずれの立場においても、その立場に応じて職責を全うするものであると考えています。したがって、裁判所において国を当事者等とする訴訟を担当した裁判官が、訟務局に異動し、当該訴訟に関与することについて、直ちにですね、職務上問題があるとは考えていません。
ただし、国の当事者等とする訴訟の遂行に当たっては、裁判の公正性や職務の中立公正な遂行に疑念を抱かれることのないよう、かつて裁判所において担当していた訴訟には関与しないなどの対応を行っているところであります。

○福島みずほ君
実際、その裁判に関与しなくても、訟務局長ですよ、トップですから、アドバイスをしたりすることってあるじゃないですか。これは駄目だというふうに思います。行政訴訟をやっていた裁判官が、というか、裁判官と、それからこの国の代理人になる、裁判官がいつの間にか国の代理人になる、これはやっぱりおかしいですよ。
それからもう一つ、裁判官は評議の秘密があります。自分たちの合議体の協議は外に出してはいけないんです。だけど、裁判長は最もそのことをよく知っている。つまり、国側の代理人の総元締になったときに、いや、右陪席、左陪席、あるいは訴訟の見方、国側の主張の何が弱いか、知り尽くしているんですよ。ぼうっと仕事をしないで、これきちっとやれ、ここは弱いというのを、もし真面目であればあるほどやるじゃないですか。裁判官やっていた人間が、行政部で訴訟指揮やっていた裁判官がやるのは、評議の秘密、これも侵すと考えますが、いかがですか。

○政府参考人(吉川崇君)
お答えいたします。
今大臣からも御答弁ございましたが、国を当事者とする訴訟の遂行に当たっては、裁判の公正性や職務の中立公正な遂行に疑念を抱かれることがないよう、かつて裁判所において担当していた訴訟に関与しないなどの対応を行っているところでございます。

○福島みずほ君
たくさんの弁護士やたくさんの当事者から、これ批判が上がっているじゃないですか。そのとおりですよ。疑念そのものじゃないですか。だって訟務局長ですよ、トップの総元締になっているんですよ、国側の代理人の総元締です。だったら、責任持っていろんなアドバイスをする、あるいはやっぱり行政訴訟とはこういうものだということをやるわけじゃないですか。何で判検交流がなくなったんですか。検察官と裁判官が入れ替わり入れ替わりになっていたら公平ではないからでしょう、疑念を抱くからでしょう。今
回の人事は明らかに疑念を抱くものです。
かつては、一年間ぐらい間を置いて異動したというのが二例あります。しかし、行政部の人間が国側の代理人になる、国側の代理人をやっていた人間が裁判官になる、これもういいかげんやめましょうよ。
行政部、訟廷部とそれから裁判官の人事交流、やめるべきだと考えますが、いかがですか。

○政府参考人(吉川崇君)
お答えいたします。法曹間の人事交流につきましては、法務省の所掌事務の適正な処理のためや、国民の期待と信頼に応え得る多様で豊かな知識、経験等を備えた法曹の育成、確保のために意義があるものと考えております。このような観点から、いわゆる民事裁判分野での法曹間の人事交流について、適材適所
の配置として裁判所出身者をも訟務検事として配置しているものでございます。
このような人事交流が持つ意義を念頭に置きながら、御指摘の裁判の公正性や職務の中立公正な遂行に疑念を抱かれることのないよう、適切な人事配置を行っていくことが必要であると考えております。

○福島みずほ君
疑念が生じています。だから、いいかげんやめてください。裁判官が民事局で民法の法案を作る、まだこれはいいです。法制局で法案作る、これは分かります。こういうのは分かります。しかし、裁判で判決を出す人間が次の瞬間に国の代理人やっていたら、原告、たまったものじゃないですよ。裁判、本当に公平だって思えないじゃないですか。いいかげんこんなのやめてください。判検交流やめたように、行政部で行政訴訟やっていた人間、あっ、それで訟務部と裁判官の交流をやめるように、これはしつこくやっていきますので、これ、やめるようによろしくお願いします。
次に、牧山理事も質問されましたが、谷間の世代について一言申し上げます。これは、司法修習制度において、第一期から旧第六十五期の司法修習生までは公務員に準じて支給されていた給与が新第六十五期から無給となり、第七十一期から再び司法給付金が支払われるようになりました。で、一年違うともう払われない、最高裁から三百万円貸与でお金を借りる。私自身、司法修習生のときに給付制で大変お世話になりました。アルバイトをしませんから、まさにこの給付、お金をもらうことで、勉強も本当にできたわ
けです。一年違って三百万ですよ。
これ、三権分立における司法における財政、もっとちゃんと豊かにすべきだとも思いますが、この谷間の世代、残っている問題解決すべきだと思いますが、大臣、どうですか。

○政府参考人(竹内努君)
お答えいたします。
従前の貸与制下で司法修習を終えましたいわゆる谷間世代の司法修習生に対して事後的な救済措置を講じるということにつきましては、既に法曹となっている者に対して国による相当の財政負担を伴う金銭的な給付等を意味することとなりますので、国民的な理解を得ることは困難であると考えております。
仮に何らかの救済措置を講ずるといたしましても、従前の貸与制下において貸与を受けていない者等の取扱いをどうするかといった制度設計上の困難な問題もございます。また、従前の貸与制下の司法修習生が経済的な事情により法曹として活動に支障を来すことがないようにするための措置として、貸与金の返済期限の猶予も制度上認められているところでございます。
以上から、谷間世代の司法修習生に対して立法措置による抜本的な救済策を講ずるということは困難でありまして、救済策を講ずることは考えておりません。

○福島みずほ君
いや、何とかしてください。一年違って本当に三百万お金が違うんですよね。やはり、ここは三権分立の中で、そしてやはり三権分立の司法を担う人たちがどんどん数が少なくなるような事態、これを避けたいとも思いますし、この谷間の世代の救済を是非よろしくお願いいたします。
次に、裁判所内におけるまさに法廷内の手錠、腰縄はやめるべきではないでしょうか。
刑事訴訟法上、刑事被告人無罪の推定があります。私は、大学生のとき、訴訟法、刑事訴訟法のゼミで初めて法廷に行ってこの手錠、腰縄を見て、やっぱりショックを受けました。家族によっては涙を流す人もいます。腰縄、手錠、もう本当に江戸時代の罪人という感じのそんなイメージで登場するんですね。それで、何とか、現在でも入口で手錠、腰縄を外すというのもありますが、これ運用で変えられるわけです。
裁判官がそれぞれやる、弁護士が言ったら考えるというのではなくて、思い切ってこれ改善してほしい。いかがですか。

○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君)
お答え申し上げます。
入退廷時の手錠、腰縄の使用につきましては、各裁判体が法廷警察権に基づいて個別に判断する事項でございます。逃走防止の観点から、応訴機関側の検討も踏まえた上で、裁判体において措置の要否を判断されているものと承知しております。

○福島みずほ君
いや、これ何とかしてくださいよ。ずっと取り組んできて変わらないんですよ。刑事被告人無罪の推定があるでしょう。法廷でこの状態で入ったらもう本当に罪人という感じですよ。考え直してほしい。いかがですか。

○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君)
お答え申し上げます。
繰り返しで恐縮でございますけれども、裁判体において法廷警察権に基づいた個別の判断をしている事項でございます。事務当局からお答えする点については差し控えさせていただきます。

○福島みずほ君
個々で判断されるのではなく、是非これまとめて意見を聞き、人間の尊厳に関わることですので、最高裁、是非検討していただきたいということを強く要望として申し上げます。
次に、十月十三日と十四日、自由権規約委員会で日本の人権状況、法制度が議論になりました。
総括所見と勧告がたくさん出ております。全部でパラグラフでいえば四十八出ております。この中で、かなり法務省マターが多いと思います。
私自身、三十四年前、自由権規約委員会に弁護士として傍聴に行って、世界のトップクラスの法学者たちが日本の法制度、新土民法の規定はこれの規約のこの条項に反するんじゃないかって熱心に議論して的確に判断していることに、とてもエンカレッジというか、とても感銘を受けました。
やはりこれは日本の法制度の通知簿ですよね。
日本はもっとここを変えたらもっと良くなるという私は通知簿だと思います。今までもこれによって革手錠を廃止したり、監獄法の改正をしたり、いろんな改善がされてきました。これ、通知簿と思ってやっぱり改善に努力していく、そのことが必要だと思います。大臣の受け止め、お願いします。

○国務大臣(齋藤健君)
御指摘のように、先月十三日及び十四日、スイス・ジュネーブにおいて、市民的及び政治的権利に関する国際規約に基づいて我が国が提出した第七回政府報告について、自由権規約委員会による審査が行われて、本月三日に同委員会の総括所見が公表をされました。
この審査の場におきまして、委員から質問がたくさんありますし、法務省としても我が国の制度等について真摯に説明を行って、それで総括所見において法務省に関連する事項に関しても委員会としての見解及び勧告が含まれているわけで、こういう経緯ででき上がってきたということであります。
法務省としては、今後、総括所見の内容を精査して、その趣旨を尊重しつつ、我が国の実情等を踏まえて関係省庁と連携して対処していきたいと思います。

○福島みずほ君
是非、これを十分検討した上で改善を図られるよう強く申し上げます。
何点かお聞きをいたします。
死刑について、二十一パラグラフがあります。死刑の廃止を検討し、必要に応じて死刑廃止に向けた世論を喚起するための適切な啓発措置を通じて死刑廃止の必要性について国民に周知すること。
世論がとさっき齋藤大臣おっしゃいましたが、世論も変えていく必要があるというふうに思います。
いかがですか。
それから、再審請求中の死刑について、やはり再審請求に関する死刑囚とその弁護士のことについて、これが言及をされています。死刑事件についての必要的で効果的な再審査のシステムを確立することなどなどあります。再審請求中の死刑もやめるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

○国務大臣(齋藤健君)
まず、国民的議論の話について御指摘がありました。
現時点において、私は、国民世論の多数が、先ほど申し上げたように、極めて悪質、凶悪な犯罪については死刑はやむを得ないと考えていて、多数の者に対する殺人や強盗殺人等の凶悪犯罪、いまだ後を絶たない状況などに鑑みますと、その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては死刑を科すこともやむを得ないと考えており、廃止することは適当でないと考えているわけであります。
この死刑の在り方については、我が国の刑事司法制度の根幹に関わる問題でありまして、多くの国民の皆様がその必要性感じて自ら議論に参加する形で幅広い観点から議論がなされることが適切であるというふうに考えています。そのような御議論の動向については、私としても関心を持って注視してまいりたいと考えています。
それから、再審請求中の御質問がありました。御案内のとおりだと思いますが、再審請求中であることは、刑事訴訟法上、死刑の執行停止事由とはなされていないところであります。先ほどの委員とのやり取りでもありましたが、一般論として申し上げれば、死刑確定者が再審請求中であったとしても、当然棄却されることを予想せざるを得ない場合もあり、そのような場合は死刑の執行を命ずることもやむを得ないというふうに考えています。

○福島みずほ君
飯塚事件は冤罪だったのではないかと言われています。免田栄さんと一緒にヨーロッパ、ストラスブールのヨーロッパ人権裁判所に行って、あっ、人権裁判じゃないですね、ヨーロッパの評議会に行ってやはり発言したことがあります。
日本で死刑台から生還した人たちいっぱいいるじゃないですか。冤罪ですよ。再審請求が認められて無罪になったんですよ。そういう人たちいるじゃないですか。再審請求中に処刑されたら、それ冤罪である可能性は十分あるじゃないですか。
やっぱりそれは再審請求中に死刑執行してこなかったかつての法務省は、それは一つの判断だったんですよ。
それから、世論がとおっしゃいますが、ヨーロッパ、EUは、加盟するのに、死刑停止、廃止してなければ入れません。オブザーバーステータスを持っている五つの国、アメリカは今もう死刑廃止に向かう。日本だけですよ、死刑執行しているの。
まあアメリカと並んで、日本政府に対して、二〇〇一年、ヨーロッパ評議会から、二年ですか、勧告も出されています。今回も出されています。
フランスは四十年前に死刑廃止しているので、ええ、日本ってまだ死刑執行しているのというのは、ヨーロッパの人たちは本当にそう思っている。日本と違うんですよ。でも、日本では死刑の執行が世界的になされていると思っている人も多いかもしれない。
だとしたら、法務省の役割は、死刑が一体、廃止しているところがある、まさにこの勧告が言っているとおり、死刑の廃止を検討し、必要に応じて、死刑廃止に向けた世論を喚起するための適切な啓発措置を通じて死刑廃止の必要性について国民に周知すること、これまさにやるべきじゃないですか。

○国務大臣(齋藤健君)
死刑制度の存廃については、私は、国際機関における議論の状況や御指摘のような諸外国における動向等を参考にしつつも、基本的には、各国において国民感情、犯罪情勢、刑事政策の在り方等を踏まえて独自に決定すべき問題であると考えております。
また、再審請求中のお話ありましたが、再審請求中であろうとなかろうと、私といたしましては、裁判所の判断を尊重しつつ、法の定めるところに従って慎重かつ厳正に対処してまいりたいと考えています。

○福島みずほ君
再審請求中の死刑執行をやめてください。また、死刑廃止に向けての世論の喚起をお願いします。
また、難民や入管制度についてもかなりたくさんのことを勧告受けています。国際基準に沿った包括的な難民保護法制を早急に採用すること、仮釈放中の移民が必要な支援を提供し、収入を得るための活動に従事する機会の確立を検討することなどなどたくさんあります。
そして、時間がもうありませんので、選択的夫婦別姓と同性婚についてもこれは勧告を受けております。先ほどもありましたが、齋藤大臣は、同級生にその当事者の人がいたということもあり、同性婚についてどちらかといえば賛成であると答えていらっしゃいますし、まさにこの同性婚、選択的夫婦別姓、勧告を受けていますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(齋藤健君)
まず、アンケート等においての私の見解は、念のためですけど、一国会議員としてのものでありますので、御承知おきいただきたいなと思っています。
同性婚と選択的夫婦別姓のお話ありました。
同性婚につきましては、御案内のように、本月三日の自由権規約委員会の総括所見の中にも導入するように勧告がなされております。全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を送ることができる多様性が尊重される社会を実現することは重要であります。もっとも、同性婚制度の問題は、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題であり、国民的なコンセンサスと理解を得た上でなければ進めることができないというふうに考えております。
また、同じ総括所見におきまして、社会における男女の役割に関する固定観念が法の下の平等に対する女性の権利の侵害を正当化するために用いられることがないように、夫婦同氏を定める民法第七百五十条の改正を含め、取組を継続すべき旨の勧告がなされております。
その上で、夫婦の氏、氏の在り方につきましては、現在でも国民の間に様々な意見がありまして、今後とも国民各層の意見や国会における議論を踏まえてその対応を検討していく必要があるものと考えているところであります。
そのため、国民の間はもちろん、国民の代表者である国会議員の間でもしっかりと議論していただき、コンセンサスを得ていただくため、法務省としては引き続き積極的に情報提供を行っていきたいと考えています。

○福島みずほ君 情報提供ということなので、まさに選択的夫婦別姓や同性婚を実現するため、多様性のある人権を保障される社会をつくるために法務省が啓発などをしっかり行ってくださるようお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございます。

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