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2023.6.1 法務委員会での質疑 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

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○福島みずほ君
立憲・社民の福島みずほです。
まず、冒頭、五月三十日に名古屋地方裁判所で出された同性婚訴訟におきまして、日本で同性婚を認めないことは憲法二十四条、十四条に反すると明快な判決が出たことについて御質問をいたします。
画期的な判決、札幌地裁に次ぐ二件目の違憲判決です。東京地裁は違憲状態と言いましたから、本当に裁判所から、はっきり明快な判決が出ていると思います。
同性愛者を法律婚制度の利用から排除することで大きな格差を生じさせ、合理性が揺らぎ、もはや無視できない状況になっている。同性カップルが国の制度で公証されたとしても、国民へ具体的な不利益は考え難い。伝統的な家族観を重視する国民との間でも共存する道を探ることはできるはずだ。法律婚制度に付与されている効果を同性間に認めても弊害がないと理解できる。莫大な数の同性カップルが長期にわたって利益の享受を妨げられ、それを正当化するだけの反対利益が十分に観念し難いことからすると、現状を放置するのは国会の立法裁量の範囲を超えると見ざるを得ない。憲法二十四条二項、違反すると明言しています。そして、法の下の平等、十四条一項。国会の立法裁量の範囲を超え、その限度で憲法十四条一項にも違反する。立法裁量を超えているんだ、もうやれ、やりなさいと、ここまで言われているんですね。
大臣、同性婚、認めるべきじゃないですか。

○国務大臣(齋藤健君)
本件は、同性のパートナーとの婚姻を希望する原告らが、日本で同性同士の婚姻が認められていないのは憲法に反するということで国に損害賠償を求めた事案であると理解しています。
その上で、お尋ねの判決におきましては、原告らの国に対する請求は棄却されたものの、その理由中において、婚姻に関する民法等の諸規定が憲法に違反するとの判断が示されたものというふうに承知をしています。
法務省といたしましては、婚姻に関する民法等の諸規定が憲法に反するものとは考えておらず、この点に関する国の主張が受け入れられなかったものと承知をしています。
国が勝訴をしたため控訴することはできないわけでありますが、現段階では確定前の判決でありまして、またほかの裁判所に同種訴訟が係属していることもありますので、その判断も注視をしていきたいと考えています。

○福島みずほ君
判決は明快です。二十四条一項違反、十四条違反、あっ、二十四条二項、そして十四条違反、明快です。もうこれは確定をしますので、この立法裁量を超えると言われた国会の責任と言われているので、まさに同性婚を認めるべきだというふうに強く申し上げます。
次に、柳瀬参与員が一年半に五百件のいわゆる対面調査をしていたということについて、大臣はおととい、まさに、これは可能であると記者会見をされました。しかし、その夜に、これは不可能だという訂正を記者の人たちに対してしました。
これ、理解できないんですが、どうなんですか。

○国務大臣(齋藤健君)
五月三十日の記者会見における私の発言についての御質問です。
このときは、突然いろいろな数字を並べられた御質問でありまして、手元にある資料が取っ散らかった状態でその場でお答えをしなければいけないということになりまして、本来不可能であろうと発言をしようとしたところを可能であろうと勘違いをして言い間違えてしまったということであります。
今回の誤りは、これ明言しておきたいんですが、事務方の準備に問題があったものではなくて、そういう状況の中で私が言い間違えたということでありますので、全て私自身のミスでありまして、これはもう率直におわびを申し上げるしかないということでありますし、このことについて言い訳をするつもりはありません。申し訳ありませんでした。

○福島みずほ君
これ、大臣の記者会見見ますと、事前に資料とかを送ったりしているので、可能であるという文脈につながるんですよ。事前に資料とかを送っているけれども、不可能だという文脈じゃないんですね。
大臣、そこ、言い間違いじゃなくて、可能だと思っていた。だけれども、後で不可能だと言われたんじゃないですか。

○国務大臣(齋藤健君)
いや、これはもう先ほど私が申し上げたとおりでありまして、もう幾つものいろんな数字がその場で質問で出てきたということもありましたので、ちょっと取っ散らかった上で言い間違えてしまったということに尽きるのでありますので、本当にこの点はおわびを申し上げたいと思います。

○福島みずほ君
ひどいと思うんですね。そして、これ、一年半の間にまさに対面審査五百件やれるかどうか、大きな本当に争点です。大臣、はっきり訂正までして、御自身の記者会見を可能だと言ったのを不可能だと訂正してまで言った。でも、不可能だったら、これやっぱりおかしいじゃないですか。だって、五百件、一年半の間に対面審査をやっているという柳瀬参与員の発言が虚偽だったというか、不可能なんですよ。不可能なことを可能なことに言うというのはおかしいというふうに思っていますし、それから、これを前提に組み立てていることそのものも問題です。
それで、もう一つ、彼女、柳瀬さんの勤続でいいますと、十六年間弱に二千件で、つまり一年間に百三十件ほどやっていると。稼働日数が三十三日、三十四だとすると、月に百四十件ぐらいなんです、あっ、年に百四十件ぐらい。月に、それで割ると一日に大体四件ぐらいになります。でも、稼働時間は一時から五時までの四時間で、一日に四件、対面審査やれるんですか。ヒアリングやり、そして通訳も入れてですね、本当にこの二千、十六年間の間に二千件、私は対面審査をやってきて、難民と思える人はほとんどいませんでしたと言った。これは、四時間の間に四件、通訳入れて、協議もやって、評議をやって、やれるんですか。これは可能だと思いますか、不可能だと思いますか。

○国務大臣(齋藤健君)
先ほどの記者会見でも今のようにいろんな数字を突然言われて、それでなかなか答弁が困難になってミスを犯してしまったということであります。今のお話も、本来であればよく精査をした上で答弁をさせていただきたいというふうに心から思うわけでありますが、まず、私が今分かる範囲で申し上げますと、その勤務日数について申し上げますと、審査請求における審理に当たりましては、事前に必要な資料等を参与員に送付をして、参与員は当該資料等を確認した上で参集の上、口頭意見陳述や協議等を行い、後日意見書を作成の上提出しているということでありますので、審理の準備は事前に十分にした上で臨むということであります。
私の記者会見での発言は、あくまでも一般論で不可能ではないかということを述べたものでありまして、その柳瀬さんがいろんなところで発言されたやつについて一つ一つ私が評価を述べたものではないということは御理解いただきたいと思っております。
その上で、柳瀬氏の各御発言の時期や経緯は異なる時点のものであって、各御発言において参与員としての事件処理数を述べていたとしても、柳瀬氏の記憶に基づく概数を述べたものとも考えられることを踏まえますと、御発言を相互に比較して評価することはなかなか困難ではないかなというふうには思っています。

○福島みずほ君
いや、ひどい答弁ですよ。
彼女は、その一番初めに、この法案を作る本、大本になったその審議会でそういうその発言をし、彼女の発言にのっとって参与員のということで言っています。
一日に四件、一時から五時までの間の四時間で対面審査できるんですか。十六年間の間に二千件やれるんですか。私、そんな難しい数字を言っているんじゃないんですよ。できないでしょう。対面審査ですよ。事前に記録を送ってもらっても、本人のことを聞かないと駄目じゃないですか。対面ですよ。できないですよ。
大臣が訂正したように、一年半の間に五百件できないし、彼女が言うように一日に四件、十六年間二千件も無理なんですよ。だって、対面でヒアリングして、通訳してもらっているわけですから、これできないですよ。
大臣は、四月二十五日、こういうふうに言っています。御指摘の難民審査参与員の方は、令和三年の法務委員会におきまして、平成十七年から十七年間で二千件以上の案件を三対一で対面審査し、そのうち難民認定すべきと判断できたのは六件と述べられているものと承知しております。したがって、言及された二千件の案件は、全て二次審査で対面審査まで実施した、いわゆる慎重な審査を通った通常の案件でありまして、全て難民該当性が低いとあらかじめ選別されていたような案件であったということはありません。そして、同参与員の方は、対面審査を行って慎重な審査を行った案件を前提に答弁されたもので、御答弁はむしろ我が国の難民認定制度の現状を的確に表しているものです。
このまま乗っかって言っているじゃないですか。対面審査をやっている、だから慎重にやっている。そして、まさに数字も全部、これ大臣言っていますよ。我が国の難民認定制度の現状を的確に表している。
私は、今回の審議の中でこの発言が法務省から何度も何度も何度も何度も出てくることに本当に驚愕をしていますし、怒りを感じています。
日本の難民制度、こんなにずさんに、あり得ない審査をやって、あり得ないことを言って、難民はほとんどいなかった、日本は難民申請している人たちの中に難民はほとんどいなかった。大臣も言っているじゃないですか。対面審査やって、いなかったって言っているんですよ。この参与員の発言にのっとって、全部それで組み立てて、だから、二回審査して三回目追い返しても送還忌避罪で大丈夫というのがこの法案の一番重要なところの一つですよ。だから、この法案、認められません。大臣、いかがですか。

○国務大臣(齋藤健君)
大事な御発言なんで少し聞いていただきたいんですけど、まず、柳瀬さん以外にも、この法務委員会の参考人の質疑の中で参考人となった三名の参与員及び元参与員の方も、ごく一部の事案でしか認定すべきという意見を出さなかったという事実を述べられております。
それから、我々が難民の不認定をして、その後、それが不服で行政訴訟になるということがあります。それが、その平成三十年から令和四年の五年間で、こういう形で行政訴訟になったのが全部で百九件ありますが、国が勝訴をしたのが百四件ということでありますので、先ほど申し上げた参考人の、ほかの参考人の方の発言や、その後に起こった訴訟での状況を考えますと、やはりその中になかなか見出せないという実態もあるんじゃないかと私は思います。
その上で、じゃ、その認定されなかったからといって放置をしているかというとそういうことではありませんで、その認定されなかった方についても、一次審査において難民認定した者と難民と認定しなかったものの人道的配慮によって在留を認めた方の合計は処分件数の二九・八%になっていますし、さらには、ウクライナ、ミャンマー、アフガニスタンの情勢不安等を理由に在留資格の変更を許可した方を加えると七〇・九%になっているわけであります。
ですから、その難民認定をされなかったからといって庇護されていないわけではなくて、そういう実態を考えながら全体として御判断をいただきたいなと切にお願いをします。

○福島みずほ君
難民認定されなくて送り返されているんですよ。
トルコの人で、国連で難民だと認められ、UNHCRで認められながら、日本は難民認定していません。そして、彼はトルコに送り返されました。そして、彼はニュージーランドで市民権を得て、今ニュージーランドで暮らしています。ニュージーランドで生きられるんですよ。国連は難民と認めたんですよ。日本だけ難民認定と認めずに送還させたんですよ。それが現実です。どうですか。

○国務大臣(齋藤健君)
難民の認定は、申請者ごとにその申請内容を審査した上で、難民条約の定義に基づき難民と認定すべき方を個別に判断をするということにしています。御案内のとおりです。
こうした個別の判断に関わる事情の詳細についてお答えすることは差し控えますが、あえて御質問ですので申し上げますと、お尋ねの方については、平成十七年当時、国会において法務省から答弁をさせていただいているところでありますが、それによりますと、東京高等裁判所において難民ではないという判断が示されているというふうに承知をしておりまして、そのような司法判断も踏まえれば、この方に難民と認定しない処分をした当時の入管当局の判断につきまして問題があったとは考えていないところであります。

○福島みずほ君
難民認定しないことが問題なんですよ。だって、国連は認めて、ニュージーランドでは生きられているのに、なぜ日本しないんですか。
トルコ、クルドの人たちに対する裁判の中で、弁護士が準備書面の中で、トルコに帰って、どれだけ虐待を受けているか、逮捕されたり拷問受けたり、その後逃走してもう一回ほかの国に行ったりというような例をたくさん示しています。これが現実ですよ。本国に帰ってからどうなったかという調査、法務省していないじゃないですか。それで大丈夫だということそのものが問題ですよ。
それで、さっき大臣は、四件しか国負けてないっておっしゃいます、この五年間ですか。でもね、ごめん、五件。五件だって多いじゃないですか。これ、死刑台からの生還ですよ。五件。
そして、ずっと、これ年度でどこを取るかですが、原告が難民認定された裁判の件数、六十件、七十件、八十件ありますよ。その判決を見ると、何でこれが難民認定されなかったのかということを強く思いますよ。この人たちを送り返していたら、まさに命の危険が発生しているんですよ。大臣は五件しかないと言うけれど、この五年間で、これ死刑台からの生還ですよ。帰したら命の危険が生じている裁判があるんですよ。原告が勝っているケースがあるんですよ。それで、難民はまだほとんどいないというのはどういうことなんですか。
それで、難民参与員の人たちがこれは難民だということを意見書で書きながら、それを政府が覆している例がかつてあります。十三件あるんですね。これは、難民参与員が意見書として出しながら、政務三役でこれを難民じゃないとしたケースが十三人います。国籍は、スリランカ、トルコ、ミャンマー、中国です。トルコの人も、クルド人も入っているんですよ。参与員、真面目にこの人たち三人で難民認定すべきだって上げて、政務三役が、大臣が覆しているんですよ、十三人。
逆に、じゃ、難民不認定を難民認定とした例はありますかというと、ゼロなんですよ。ゼロなんですよ。これは本当にひどいと。何が言いたいかというと、難民を認定しない方に、しない方に、そして政治的介入も含めて難民認定してこなかったのが日本の現状ではないんですか。
大臣、今年の十二月に国連、スイスで、グローバル難民フォーラムが開かれます。昨日、UNHCRの方が来られましたが、日本は共同議長国です。四年に一遍、日本、議長国です。是非、そのグローバル難民フォーラムで、日本の難民申請者の中にほとんど難民はいない、クルド人は去年一人だけ認定された、日本はそんな国ですと言ってくださいね。どうですか。

○国務大臣(齋藤健君)
まず、揚げ足を取るわけじゃないんですけど、私は先ほど、裁判の件数について、五件しかないという発言はしていません。国が勝ったのは百四件だというふうに申し上げました。この五件についても我々は重く受け止めて、どうしてこういうことが起こったのかというのを反省しながら次に進んでいますので、五件しかないという、そういう言い方はしていませんので、まずそこは御理解をいただきたいなというふうに思っています。
その上で、いろいろあったんですけど、その政務三役がという話がありました。まず、法務大臣が、少数意見を含む全ての難民審査参与員の意見を必ず聞いた上で、その意見を尊重して裁決をしていますと、まずそういう前提があります。その上で、参与員の多数意見と異なる判断をしたのは、平成二十五年から平成二十七年まで十三人あるということであります。
なお、法務大臣がこの参与員の多数意見と異なる判断を行った十三人のうち十一人については、諸般の事情を考慮して在留を特別に許可をすることにしているということでありますから、そこも含めて御判断を是非いただきたいなというふうに思っています。
グローバル難民フォーラムの共同議長につきましては、これは、我が国の今までのやってきたこと、立場をしっかり説明をしていきたいと思っています。

○福島みずほ君
二〇一三年七人、二〇一四年五人、二〇一五年一人、二〇一六年から二〇二二年の間はゼロ、十三人に関して覆しています。
よくこの委員会で、いや、難民認定はしていないけれどほかの特別在留許可にしましたとか避難民増えていますとか言うけれど、違いますよ。特別在留許可と難民認定は全然違うじゃないですか。本人たち難民認定求めたんですよ。参与員が出しながら、何で政務三役がそこで不認定にするんですか。トルコの人たち、ここで不認定になっていますよ。そんな、おかしいって。難民認定しないように、しないように、しないように、しないようにやってきたのが今までの、今の法務省であり、そして難民鎖国としてを更に強化しようとして乗っかっているのが今のまさに制度じゃないですか。
私は、立法事実が崩壊をしたと、柳瀬さんの件一つ取っても、立法事実が崩壊したと思いますが、大臣、どうですか。

○国務大臣(齋藤健君)
繰り返しになるんですけど、先ほどの裁判の結果を見ても、もし我々が意図的に難民じゃないようにないように誘導しているならば、ああいう裁判の結果にはならないのではないかなというふうに私は思います。その点、是非、福島さんの御意見を伺いたいと思うぐらいでありますが。
いずれにしても、それに該当しなくても、何とか庇護すべき人を庇護しようということでやってきたし、今回の法改正の中には、特別在留、在留許可を与えるに当たりまして、きちんと申請をして、そして、その結果在留を認める認めないという判断ができるように制度を更にブラッシュアップしておりますし、それから補完的保護対象者というものもつくりまして、できるだけ拾えるようにという条文も入っていますので、そういう意味では、より一層庇護すべき方が庇護できるような、そういう法案になっていますので、是非その点御理解いただいて賛成をいただきたいなというふうに思います。

○福島みずほ君
いや、賛成できないですよ。人の命の危険が発生しますから賛成できないですよ。今日、理事懇談会で、今日採決をしてほしいと与党から提案があったと聞いていますが、立法事実がまさに崩壊している中で、この法案の採決などできないですよ。
石橋発議者にお聞きをいたします。
この間、入管に視察に行って、まさに難民調査官がまさに法務省の中の職員でその中で人事異動しているので、法務省の枠内からちっとも出られない、だからこそ第三者機関が必要でないかと思いました。この点についていかがでしょうか。

○委員以外の議員(石橋通宏君)
極めて重要な御指摘をいただいたと思います。
現在の制度がやはり本来保護すべき方々を適切に保護されていない、これはもう委員がずっと御指摘のとおり、現在の制度に極めて深刻な問題があると。
その一つが、委員が今御指摘になったこの調査官の制度、これ現在の調査官は入管の方なんですね。入管が指名をして、入管の職員、定期的にローテーションで異動もされるわけです。調査官というのは、極めて、今のそれぞれの出身国情報、様々な調査、これをしっかりとやっていただいて、そして、重ねてこの難民の審査、調査というのは専門性が高く求められる極めて重要なポジションですから、もう一年、二年でお替わりになるとか、結局出入国管理の中で、管理という枠の中で対応されるのではなくて、そこはやっぱり切り離して、きちんと難民審査、難民調査の専門家としての専門性と独立性が担保されなければ、正しい調査というのはできないというふうに思います。それが現在の制度の最大の問題の一つなんだろうというふうに思います。
ですから、私たちは、この調査官、補佐していただく極めて重要なポストについて、これもきちんと出入国管理行政から切り離した専門性、独立性ある形での調査官というものが立てなければならないということで、私たちの野党案では、もうそもそもの難民認定審査、これを出入国管理行政から完全に切り離した第三者委員会を立てさせていただいて、専門性ある十二名の委員の方々に国際基準にのっとった適正な審査をしていただく、そして、その補佐を調査官の方々、それぞれの地方局に所属をしていただいて専門性ある形でのしっかりとした調査をしていただく、それによって適正な判断をするという、そういう制度設計にさせていただいておりますので、現在の問題を根本的に変えるという提案だということで御理解をいただければと思います。

○福島みずほ君
この委員会でも、令状主義と、それから収容の上限規制について、いや、外国だってそんなないよというような意見が出ておりますが、これについていかがですか。

○委員以外の議員(石橋通宏君)
これも当委員会でも、与党の皆さんからも質疑があったところだと思いますけれども、少なくとも、G7の国々で収容に上限が全く何らの形もない、先ほどイギリスの例もありましたが、イギリスは判例での制限というものがございます。その上で、司法審査、収容に当たっての司法審査もない、つまり、上限も全くなく司法審査もないというのはG7では日本だけなんです。このことを改めて強調されるべきだと思います。
ですので、現行のこの国際的に極めて重大な指摘を、批判をずっと受けてまいりました。それはまさにこの点なんですね。収容の上限もない、司法審査もない、だからそれを改善すべきという国際人権理事会等からの指摘、これをずっと残念ながら政府は無視してきたわけです。これは何としても、一刻も早く、国際基準、そしてそういった指摘に真摯に向き合って、人権を守るという観点でしっかりとそれをやらなければいけないということで、私たちは全件収容主義を撤廃する。
例外的に真に収容が必要な場合、それを司法がきちんとそれを認めた場合、そしてその収容が必要だという判断、これは逃亡のおそれ、真に逃亡のおそれがある、それが入管側、国の側、当局側がそれを証明しなければならないという、そしてその証明が裁判所によって認められるかどうかということで収容の可否を判断いたしますので、まさにこれが極めて人権を尊重するあるべき姿ということで私たちの案を提案させていただいておりますので、国際基準にのっとった国際的な人権、守るべき人権、これをきちんと守る、そういった私たちの案というものを是非御理解いただければと思います。

○福島みずほ君
大阪で、大阪入国管理局で、飲酒したり、あるいは診察して暴言吐いたんじゃないかということで問題になっているお医者さんがいらっしゃいます。
入管はこの問題を一月に知ったというふうにも言われていますが、いつ知ったのかだけ教えてください。

○国務大臣(齋藤健君)
私の知る限りで申し上げますと、本年一月二十日かな、医師の様子を踏まえて呼気検査を実施したところアルコールが検出されたことについて、大阪局から入管局に対して速やかに情報提供がなされていたというふうに私は承知しています。

○福島みずほ君
一月にそのことを知っていて放置していたということが問題だと思います。要するに、入管側の管理責任です。
このことを申し上げ、私の質問を終わります。

※本議事録は未定稿です。

 

 

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