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2024.3.12 予算委員会公聴会での質疑 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

○福島みずほ君
立憲・社民共同会派の福島みずほです。
今日は、両公述人、本当にありがとうございます。
二〇一六年から私は南西諸島を歩いてきました。石垣、本島、宮古、そして種子島、屋久島、馬毛島、奄美大島やいろんな島を歩いてきました。もう本当に激変をしています。
二〇二一年十二月二十四日、琉球新報、沖縄タイムズにスクープが載ります。米軍が島々をもう少人数で、三十人ぐらいですか、少人数でいて、そして転戦しながら戦闘行為を行うというもので、それを見た沖縄の人たちは、また再び沖縄が戦場になる、また沖縄、南西諸島が戦場になると、すさまじい危機感で、命どぅ宝の会や、いろいろ動いています。
また沖縄が、南西諸島が戦場になるという、もう本当に叫びのようなひりひりした物すごい緊張感は本当に理解できますし、それから、もう本当にそういうことがあってはならないと思っています。
安保三文書で敵基地攻撃能力保有、集団的自衛権の行使で認めます。そうすると、そこで撃つことになれば、まさに反撃を食らうのではないか。
先日、沖縄県うるま市の陸上自衛隊勝連駐屯部に地対艦ミサイル部隊の連隊本部と新たな中隊を配備する計画をめぐり、ミサイル配備を許さないうるま市民の会なども反対をしたと。それはやっぱり、今度はうるま市ですから、沖縄のど真ん中、本当に都市部でですね、そういうミサイル、そして、それが実は敵基地攻撃を持つようなものになれば反撃をされる。とすると、逆に戦争を呼び込むことになっちゃうんじゃないか。
このひりひりした不安、戦場になる、これについて両公述人はどう思われるでしょうか。

○委員長(櫻井充君)
高見澤公述人からお願いいたします。

○公述人(高見澤將林君)
基本的にそういった住民の感情というのは私どもはよく聞いていかなければいけないと思いますけれども、まず、私が申し上げられることは三点ほどあろうかと思います。
一つは、現在の安全保障環境がこのように厳しくなっていること、そしてまた、そのような侵攻の意図なりをうかがわせるような客観的な行動というのを行っている国が我が国周辺にあるという事実は、それがまさに最大の原因ではないかというふうに思います。
それから二点目でございますけれども、自衛隊の配備というのは、基本的には抑止能力を高めるためのものであって、手を出させないようにするということが基本にあるわけでございますから、そこを十分に理解をしていただきたいというのがございます。
それから三点目でございますけれども、いわゆる反撃能力の有無とその自衛隊の運用ということを考えたときに、恐らく反撃能力というのは、抑止を向上する力にはなると思いますけれども、それを持つことによって、今までは安全だったけれども急に危険になるというような関係には必ずしもないんではないかなと思います。
ただ、いずれにいたしましても、軍事力だけではなくて、外交的な努力なり、いろんな総合的な手段、まさに総力を挙げて紛争を防止するような手だてというものを考えていかなければならないと思っております。

○委員長(櫻井充君)
それでは次に、高田公述人、お願いいたします。

○公述人(高田克樹君)
ありがとうございます。
付け加えますと、私が実際現役のときに肌感覚で持っておりましたのは、確かに議員御指摘の部分は十分承知しておりますが、実際に駐屯した隊員とその家族ですね。それは、その島で本当に溶け込んで地域の住民の方々と懇親を深め、例えば隊長が離任するときには、隊長は行っていいから奥さんは置いていけとか言うぐらい、言われるぐらい本当に深い関係をつくってくれたなという駐屯地も実際に私、見聞きしております。
そういった意味で、沖縄がまた戦場になるのではないかということは、もうそうしないでと相手国に是非伝えていただきたいなということなんですね。我々は、その気配があるので、そこに準備をし、抑止の態勢を高めていくというのであって、彼らがそれを放棄して能力がなくなれば、我々もそれを捨てるわけであります。
今回の戦略三文書の一つ大きな肝としては、相手の能力と戦い方に着目して防衛力を抜本的に高めていくんだというふうにうたわれています。今までは、自らが地域の不安定要因にならないように独立国として必要最小限の防衛力を積み上げていくという基盤的防衛力構想だったんですけど、今回の安全保障戦略で、明らかにこれは脅威対抗の所要の防衛力を積み上げていくという考え方に変わったんだと思うんですね。すなわち、相手がいて自分がやるんだという考え方になっていると思います。
したがって、議員御指摘のところは是非相手側に伝えていただければなというふうに思います。
以上です。

○福島みずほ君
日本全国に弾薬庫ができていっています。横須賀であったり大分であったり、その現場に行っています。大分だと、大分市もそうですし、湯布院、日出生台。湯布院からもし敵基地攻撃能力で撃つことができれば、やっぱり、例えば大分市は、まさに大分大学などすぐ、大分市の中心部というか学校が近いところにありますし、非常に問題ではないか。自衛隊は、強靱化、あるいは、自衛隊施設の。自衛隊の司令部は全国地下化していく。それは取りも直さずやはりそういうところが攻撃対象になると自衛隊は考えているんじゃないでしょうか。高田公述人、いかがでしょうか。

○公述人(高田克樹君)
攻撃目標になる、ならないではなくて、指揮の継続性ですね。指揮を途絶えさせないということがまずもって大事なんだと思います。
今、行っていただければ分かりますが、本当にプレハブ小屋みたいなところが司令部のところもありますし、実際にしっかり地下に潜っている地下施設もあります。これは、一律にそういう攻撃を受けても指揮が継続できるようにしていこう、すなわち抗堪性を高めていこうという施策の一環と理解をしております。
以上です。

○福島みずほ君
二〇一六年、たまたま宮古島で離島奪還作戦という自衛隊のビデオを見ました。たまたまそれ島民が一人も出てこないというのにちょっと私は驚いたんですが、まさに島民保護は自治体あるいは内閣府というふうに分けているんでしょうかという質問が一点。
それと、この間、避難の図上作戦が発表されました。沖縄本島、百二十万、百四十万は屋内避難。だけれども、離島は十二万人が避難すると、船で、飛行機で。船だと、八日、六日ぐらい掛かるんですかね。船ですと、船ですと六日、六日間で九州へ避難すると。でも、これ飛行機で避難するとすると、飛行機では、島外避難に必要な飛行機は、航空機は三百八十一機になると。すごい数ですよね。
この避難を見て、本当にその船で避難する、安全な九州というけれど、九州、安全なんですかということも含めて、この避難計画、沖縄本島は屋内避難、でも、島々は、十二万人は船か飛行機で。与那国なども荷物一個持って飛行機で避難しなくちゃいけない、島を捨てなくちゃいけない状態になるというのも本当にすごく心が張り裂けるような思いがするだろうと思いますが、この避難訓練についての御意見、高田公述人、教えてください。

○公述人(高田克樹君)
国民保護を専門に扱う部局の創設等々の表現にも表れていますように、これは国が実際に本格的に乗り出したんだなという印象を受けております。その飛行機の所要であるとか期間であるとかというのはさておき、非常にそこは真剣に取り組まれているんだなと思います。
その上で申し上げますと、例えばロシア・ウクライナ戦争を見てまいりますと、戦闘を実際にやっている市レベルでも、残留の住民というのは五%から二%いるわけなんですね。これは、そこの、ウクライナの市役所の人だったり公務員の方とかはやっぱり残っていらっしゃる。これが、武力攻撃より十分に先立って避難を実現するという、国民保護法というのは国民を保護するものですけど、大前提として、残っている人がいるんだということもちょっと光を当てて今後考えてみるべき点じゃないかなと思いますし、もう一つは、輸送も、これ大変申し上げにくいんですが、自衛隊の護衛艦なんかに住民を乗せて移動し、国民保護をやりますと、これは、国際法規上は軍艦ですから攻撃の対象になります。これは住民乗っけているから撃たないでくれと言っても、それは通りません。
そういった意味で、国民保護派遣、自衛隊法にあります国民保護派遣で、自衛隊のプラットフォームを使って移動することが本当の国民保護に当たるのかどうかというのはもう一度議論する必要があると思います。むしろ、海上保安庁等の白い船だとか商船だとか、そういうものを使って国民保護を考えた方が現実的ではないかなというのも私の考えであります。
以上です。

○福島みずほ君
沖縄辺野古の新基地建設なんですが、幾ら基地負担の軽減と言われても、沖縄の人たちが反対する理由はすごく分かるんです。やっぱりそれは、基地の負担増だ、新たな基地だ、そして、自然を壊す、軟弱地盤でできないはずだ、莫大な予算、なぜ沖縄が更に負担を受けなくちゃいけないかって思いはすごく理解できるんですね。
そして、辺野古の新基地建設に南部戦跡のまさに遺骨の入った土砂を使わないでくれと、リストの中から外してくれということなどですごく活動していらっしゃる人もいて、その気持ちはもう本当に痛いほど分かります。
こういう問題について、高田公述人、どうお考えでしょうか。

○公述人(高田克樹君)
なかなか心情のことは、私、直接伺ったことがありませんので分かりません。ただし、やはり橋本内閣のときの約束というのがもう何十年もずれ込んでいることも事実であります。ここら辺はもう私レベルが申し述べる立場にはないと思いますが、私としては、是非移設の方を進めていっていただきたいというふうに思います。
以上です。

○福島みずほ君
今日、とても印象的だったのは、まさにエスカレーションラダーを設けないということをおっしゃってくださって、本当に、抑止力、抑止力と言っていると、まさに、逆にお互いにエスカレートしていくので、戦争を止めていく、戦争は最大の人権侵害ですから、とにかく戦争させないためにやっていきたいと思いますし、これからも御教授いただければというふうに思います。
何かちょっと、一分余ってちょっともったいないんですが、ちょっとこれ質問する時間がないでしょうから、これで終わります。
ありがとうございました。

※本議事録は未定稿です。

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