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2024.4.5 地方創生およびデジタル社会の形成等に関する特別委員会 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)
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○福島みずほ君
立憲・社民共同会派の福島みずほです。今日はよろしくお願いいたします。
まず、地域再生推進法人なんですが、今までも営利企業は対象となっておりましたが、改めて営利団体、営利企業も対象となるということでよろしいですね。
○政府参考人(佐々木正士郎君)
おっしゃるとおりでございます。
○福島みずほ君
利潤などが、これ余りこれでもうけようというのではないかもしれませんが、営利団体が入るということで、利潤など、どう考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(佐々木正士郎君)
お答えいたします。
地域再生推進法人の指定に当たっては、地方公共団体は、事業の実施又は事業への参加などの業務を適切かつ確実に行うことができるかを審査することとしております。また、指定後も、報告徴収、業務改善命令、指定の取消し、情報の提供、指導、助言を行うことができることから、適切な監督が行われるものと考えております。
したがいまして、会社が地域再生推進法人に指定されることにつきましては特段問題ないと考えているところでございます。
○福島みずほ君
ざっくばらんに、これ余り、もうかるのかもうからないのか、その辺はどう考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(佐々木正士郎君)
お答えいたします。
現実、実際問題といたしまして、団地の再生に関わる事業でございますので、非常にもうかるというようなことはないのではないかというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君
どのような団体に対象資格があるんでしょうか。
○政府参考人(佐々木正士郎君)
地域再生推進法人につきましては、NPO法人でありますとか、いわゆる営利を目的としない法人、それから地域再生の推進活動を図る会社が対象となっているところでございます。
○福島みずほ君
自治体が地域再生推進法人を指定すると。現在の指定数は五十六で、ダブりを考慮すると四十四というふうに聞いております。
指定までの選定基準と今後の目標や見通しについて教えてください。
○政府参考人(佐々木正士郎君)
お答えいたします。
先ほどもお答え申し上げましたけれども、地方公共団体が地域再生推進法人を指定する際は、事業の実施又は事業への参画などの業務を適切かつ確実に行うことができるかを確認することとしております。例えば、業務の適切性であれば、必要な人員を配置できるかでありますとか、あるいは業務を円滑に、的確かつ円滑に遂行するための必要な経済的な基礎を有しているかどうかとか、そういうことが指定の際の審査の基準でございます。
それから、委員御指摘いただきましたとおり、今現在、令和五年十二月現在でございますが、五十六の地域再生推進法人が指定しておりまして、指定されておりまして、町づくりや移住促進などの取組を実施されておりますけれども、より多くの地域再生推進法人とともに官民共創で地域再生に取り組んでいくことが重要であると考えておりまして、地域再生推進法人に指定されるメリットを、今回の法改正を契機として、地方公共団体や民間団体等に周知してまいりたいと考えているところでございます。
○福島みずほ君
今度の改正法案、今までもなんですが、最大の問題点の一つは、住民自治、住民参加の担保が条文上ないということです。地域再生推進法人に住民が入るという、そういうふうにはなっていないですよね。
○政府参考人(佐々木正士郎君)
地域再生推進法人は、まさに先ほど申し上げましたとおり、NPO法人でありますとか一般社団といったような非営利法人、それから地域再生推進の活動を図る会社でございます。
○福島みずほ君
住民参加の、住民が入るというのもないんですよ、意見を聞くとかはあっても。ここが最大の欠点だと思いますが、なぜこういう仕組みを取ったんでしょうか。
というのは、後ほど神宮外苑と日比谷公園の再開発についてお聞きをしますが、全国の様々な再開発で本当に問題になっているのは、住民参加、これが住民の意思に合わない、住民が反対する問題だということです。
様々な自治体議員と町づくりについて勉強会を何年もやってきました。板橋区だと大山ハッピーロードの再開発、いや、こんなはずじゃなかったというのがあったり、いろんな自治体でも、駅前開発や、あるいはマンションやいろんなものを建てる。そこの人たちはそこに入ってくれと言われるけれど、賃料とか高くて入れないとか、公団住宅、公営住宅ですら、ですらと言うと変ですが、建て替えるときに高くなるから嫌だとか、あるいは多数決で決めていて手続上問題があるんじゃないかとか、いろんな相談を受けることも本当にあります。ある町で、町づくりで再生、URなどを、変えたところを見に行ったときに、高齢者のための福祉施設があるんですが、そこの値段が結構高いために、それまで住んで、ある程度廉価で住んでいた人々がそこには入れないという話も聞きました。
つまり、ポイントは住民参加や住民自治です。世田谷下北沢再開発など、物すごく時間掛けてコンセンサスをつくっていたために、結局皆さんが納得していい町づくりができたという例もあります。ポイントはやっぱり住民参加と住民自治です。
神宮外苑だと、まさに、などそうですが、住民の意見を酌み取るための必要な手続を踏んできたと都は言っているけれども、実態は、計画の内容を固めてから公表し、その後反対意見が出ても応じないということが続いています。この住民自治、住民参加についていかがですか。
○国務大臣(自見はなこ君)
お答えいたします。
住宅団地におきましては、地域住民や民間団体等をこれまで以上に深く巻き込んで、現場のニーズを十分に踏まえた再生を進めることが重要であると考えてございます。
地域住宅団地再生事業の計画の策定に当たりましては、まず、地域再生基本方針におきましても、自治体が地域再生計画を作成する際には、地域住民を通じて地域のニーズを十分に把握し、反映する旨、反映するよう努める旨を規定してございます。
また、住宅団地再生事業に関するガイドラインにおきまして、可能な限り協議会に地域住民の代表や住宅団地の自治会の参画を得るよう、自治体への周知を図ってございます。
加えまして、地域再生法に基づきまして、住宅団地の住民や地域住民は自治体が計画を協議する地域再生協議会の構成員として加えるよう申し出ることができ、自治体には原則として応諾義務があるということになってございます。また、住宅、失礼いたしました、建築基準法や都市計画法の特例措置を計画に盛り込む際には公聴会の開催や公告などの手続が必要でございます。
住宅団地の再生を進めるに当たりましては、住民のニーズを十分に把握し、地域の実情に応じた住民の参加が得られるよう自治体に促してまいります。
○福島みずほ君
ただ、町内会のトップやその町の有力者を呼んでも、結局そこの住民のニーズや思いを十分発揮するわけではないという問題が各地で起きています。
ですから、それから告知などですね、地元の人たちは余り知らなかったとか、再開発で税金を投入するのに、で、ビルを建てると、でも、一階は等価交換でパチンコ屋さんになって、えっ、パチンコ屋さんの、こういう町づくりで、まあパチンコ屋さんが悪いわけではありませんが、どうもやっぱりいろんなところの町づくりが、まあこの公団、この団地とはちょっとまた違いますけれども、みんなの意見を本当に反映してないというのをたくさん見ますので、今大臣が答弁していただいたんですが、やっぱり告知やそういうものをちゃんとする、できれば条文にもっと住民参加のことや構成員のことを入れるべきだというふうにも思います。
これは課題なんですが、くれぐれも、町内会の会長やそういう、まあ偉い人というかですね、呼び、自治体の議会で議論すればオッケーだというのでは全くないんだという点について、いかがでしょうか。
○国務大臣(自見はなこ君)
お答えいたします。
住宅団地におきましては、まさに住民参加大事でありまして、住民こそが主役という、その問題意識共有しているところでございます。
繰り返しの答弁は避けますが、三点目にお答えさせていただきました、地域再生法に基づきまして、住宅団地の住民や地域住民は自治体が計画を協議する地域再生協議会の構成員として加えるよう申し出ることができまして、自治体には原則として応諾義務があるということでもございます。
しっかりと住民が主体的に関われるということ、非常に重要だと思ってございますので、自治体に対しても促してまいります。
○福島みずほ君
今回は、地域住宅団体再生事業計画の作成等を地域再生推進法人が市町村に対して提案し、市町村は回答する義務が発生します。知らんぷりじゃないけれども、回答する義務が発生することで自治体の負担にならないかという点などいかがでしょうか。
○政府参考人(佐々木正士郎君)
お答えいたします。
今般の改正案におきまして提案制度を法律に位置付けることとしたところでございますが、これは、現に住宅団地再生に取り組んでいる地域住民等から成る団体が市町村から地域再生推進法人として指定され、意欲を持って提案を行ってもらうことで、官民共創による住宅団地再生を後押しすることを目的とするものでございます。
この提案制度は、地方公共団体や民間事業者等を構成員とする住宅団地再生連絡会議の提言を踏まえて改正案に盛り込むこととしたものであること、また地方公共団体が自ら実施する住宅団地再生の取組のパートナーとして指定した地域再生推進法人からの提案であることから、提案を受ける地方公共団体にとって過度な負担となるものとは考えておりません。
以上でございます。
○福島みずほ君
ただ、自治体が検討すると、何かそのままずるずる承諾する、ということはないかもしれませんが、その自治体とそれから地域再生推進法人との関係ですが、地域再生推進法人から提案される前に自治体とも話すことがあるというふうにもお聞きをしました。それはいいことなんですが、逆にチェック機能などがどのように働くのかという問題もあります。
今回、民間事業者が公共的施設等の整備を行う場合について、地方公共団体がデジタル田園都市国家構想交付金を活用し、補助する場合には、当該補助経費の地方負担分を地方債の起債対象とすることができる仕組みです。で、これは、民間事業者にとっては補助がメリットになると。だけど、自治体は民間事業者に全て丸投げするという危険はないだろうか。地方債の起債は例外的であるべきなんですが、地方債の起債が安易にされるという危険性はないでしょうか。
○政府参考人(中村広樹君)
お答え申し上げます。
デジタル田園都市国家構想交付金の地方創生拠点整備タイプは、観光や農林水産業の振興などの地方創生に資する拠点施設の整備などを支援するものであり、地方創生の目的に資する施設でなければ支援の対象とならないほか、公用施設や法律に位置付けられた基礎的な行政サービスを行う公共施設などについても対象とならないことから、御指摘は当たらないと考えております。
本法案において、地方創生拠点整備タイプを活用して民間事業者などの施設整備に補助する場合の地方負担分について、当該施設が公の施設に位置付けられていれば地方債の起債を可能としております。これは、公共性、公益性を担保するため、交付金の対象である民間事業者などの実施する施設整備のうち、設置条例に基づく公の施設の整備に限定しているものです。
このように、対象施設を限定していることから、地方債の起債が安易にされるとの御指摘は当たらないと考えております。
○福島みずほ君
住宅団地の七割で開発事業者が現存していない又は不明となっている状況であることや、開発事業者が開発後も町づくり等に関与していることはかなり少ないという衆議院の答弁に驚きました。
確かに、何十年前とかいうと、もう開発事業者はおりませんということはある可能性はもちろん高いわけですが、ここで、条文には一定の手当てもありますけれども、対策が必要ではないでしょうか。
○政府参考人(佐々木正士郎君)
住宅団地再生に向けた取組を進めようとする住宅団地の開発事業者が既に消滅している場合や特定できない場合は当該事業者の協力を得ることは難しいところでございますが、住宅団地再生の取組を官との共創で実施する人材の確保に課題がある場合には、そういった人材を育成するためのデジタル田園都市国家構想交付金や国土交通省の住宅市街地総合整備事業等の活用も可能であり、改正法の周知とともに活用を働きかけてまいりたいと考えてございます。
加えまして、住宅団地再生の担い手を育てるのみならず、住宅団地再生には地域の実情に応じた様々な知見やノウハウ、意欲的な取組などが必要であることから、地域活性化伝道師などの専門家の紹介、派遣制度を活用をしていただくとともに、市町村や住宅団地再生に意欲的に取り組もうとする方々に国土交通省住宅局が作成した住宅団地再生の手引きを活用していただくなど、優良事例の紹介などを引き続き行ってまいりたいと考えているところでございます。
○福島みずほ君
先ほども自家用有償旅客運送についてのお話がありました。有償とあるがどのようなものか、これは規制緩和するものではないというふうに聞いておりますが、そのことについても御答弁をお願いします。
○政府参考人(佐々木正士郎君)
お答えいたします。
今般創設する住宅団地再生自家用有償旅客運送は、高齢化が顕著に進行する住宅団地におきまして、自宅から住宅団地内の拠点施設やバス停までを連絡するラストワンマイルの移動手段を確保するため、道路運送法に基づく自家用有償旅客運送の手続をワンストップ化する特例を設けるものでございます。
自家用団地、住宅団地再生自家用有償旅客運送の実施主体が旅客から収受する対価は、通常の自家用有償旅客運送を実施する場合と同様に、道路運送法の規定に基づき、実費の範囲内であること等の要件を満たしている、満たしたものであることが必要とされているところでございます。
また、住宅団地再生自家用有償旅客運送を実施するため地域住宅団地再生事業計画にその事項を記載しようとするときには、国土交通大臣の同意を得ることが条件となっており、その前提として、道路運送法に基づく通常の登録手続と同様に、地域公共交通会議等での協議が調っていることが必要となっているところでございます。
○福島みずほ君
今回の法律改正でいろんな住宅団地がそれぞれまた地域に密着した形で再生し、元気になり、地域を元気にしていく、そんな仕組みになることを本当に心から期待をしております。
それで、町づくり、再開発という点で、神宮外苑の木を切ることと日比谷公園の木を切ることなどについてお聞きをいたします。
今日は、国土交通副大臣、文部科学大臣政務官、環境大臣政務官にも来ていただきました。ちょっと幅広く議論ができればと思っております。
まず、神宮外苑の木を守ることについてですが、神宮外苑の文化財的な価値について、文科省、いかがでしょうか。
○大臣政務官(本田顕子君)
福島委員にお答え申し上げます。
まず、神宮外苑の文化財的な価値についてでございますが、平成二十四年の六月に文化庁が取りまとめた近代の庭園・公園等に関する調査研究報告書において、神宮外苑のあの四列のイチョウ並木については文化財指定等の可能性のあるものとして取り上げております。他方で、神宮外苑全体については文化庁の調査研究報告書では取り上げていないことでございます。
イチョウ並木も含め、神宮外苑について東京都の地元自治体等で文化財の調査を行っていないことから、文化財的価値について論ずることは困難であると考えております。
○福島みずほ君
だから、神宮外苑のあの緑やあそこの場所は本当に文化財的な価値はあると思っているんですね。
ラグビー場の移転で森が壊されると。文部科学省は、あっ、文部科学大臣は財産処分の認可をすべきではないと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(橋場健君)
お答えいたします。
神宮外苑地区の再開発事業は、東京都が平成三十年に策定しました神宮外苑地区の町づくり指針等に基づき、具体的な町づくりを担う東京都及び新宿区、港区が地権者を始めとする関係事業者と協議しながら検討を進めてきたもので、都市再開発法に基づき令和五年二月に東京都が認可したものです。
その上で、事業者の一人となるJSC、日本スポーツ振興センターは、その保有する資産について、都市再開発法に基づく権利変換を行うため、独立行政法人通則法第四十八条の規定に基づく財産処分の認可が必要となります。この認可に当たりましては、処分等の内容や方法が適正であるか、また申請のあった財産を処分等することによってJSCの業務運営が阻害されないことを確認することとなります。
以上は一般論として御説明申し上げましたが、現時点においてはJSCから認可申請されてはおりませんので、仮定の話についてのお答えは差し控えさせていただきます。
○福島みずほ君
全国の様々な再開発が進んでおりますが、とりわけ問題があるんではないか。これは、都営霞ケ丘アパート、ここの住宅をとにかく整備という名の下に都営住宅は解体をされると。そして、百九十メートル、百八十五メートル、八十メートルの高層ビルが建つと。神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を交換して建て替えるためにあのきれいなイチョウの並木が本当にどうなるのか、枯れてしまうんじゃないかという懸念もあります。都市計画公園区域を潰して高層ビルを建て、大量の樹木を伐採するということになっております。
この計画については、亡くなられた坂本龍一さんが都知事に意見書を出すとか、様々な動きや反対運動が本当に今起きています。まさに、この計画そのものがやっぱり問題であり、木を残してほしいという人の声が物すごくやっぱり強く、私もここで二度フィールドワークに参加をしましたけれども、百年前、これは神宮、明治神宮のために全国から本当に木を植えた。しかも、あそこは本当に様々な聖地でもあります。ラグビーや野球の聖地でもあるわけですが、今の球場が、環境、樹木を守ることについて、まさに、ごめんなさい、ちょっと質問変えます。
町づくりにおける住民自治が保障されていないことや反対の声が強いことを地方創生の担当大臣としてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(自見はなこ君)
お答えいたします。
神宮外苑の再開発につきましては、他省庁の所管でございますので、見解を申し上げる立場にはなく、また、個別事案についてお答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、地方創生大臣、担当大臣といたしまして一般論を申し上げますと、地方創生の取組につきましては、住民、地域住民や、そしてまた民間団体など、多様な関係者の意見やニーズを踏まえて実施される必要があると考えてございます。
○福島みずほ君
安価な安い住宅、それから森、公園、これってやっぱりコモン、公共財だと思うんですね、これ公共財です。それをやっぱり壊していく町づくり、再開発はやはり問題があり、だからこそ住民から、様々な人から反対運動が出ていると思います。というのはやっぱり、その町づくり、利潤や金もうけ、大企業のための再開発ではなくて、やっぱりコモンを大事にした町づくりがなされるべきだというふうに思っております。
ヒートアイランド対策を国交省、環境省がやっております。木や森、まあ木々ですね、樹木は、ヒートアイランド対策にとってとても有益であり、東京都下においても特に重要であるというふうに言われています。樹木を守るべきではないですか。
○副大臣(堂故茂君)
御指摘のように、ヒートアイランド現象を抑制する観点からも、都市の緑地の保全を図ることは大きな意義があると思います。
都市の緑地については、都市緑地法に規定された市町村が策定する緑の基本計画に基づき、都市公園の整備や特別緑地保全地区等による保全が行われています。それぞれの地域における緑地の保全は、市町村が主体となり、土地所有者や住民の理解を得ながら進められており、国土交通省としてはそうした市町村の取組を支援してまいります。
○大臣政務官(国定勇人君)
委員の御指摘に環境省の立場から御答弁を申し上げます。
まず、個別の事案に対しますヒートアイランド対策、熱中症対策としての効果につきましては、これは様々な要素を考慮する必要があると考えられておりますので、環境省として直ちにお答えをすることは困難ではございますが、あえて一般論として申し上げますと、ヒートアイランド対策は気候変動による影響への適応策の一部に位置付けられているところでございまして、気候変動適応法に基づき閣議決定した気候変動適応計画におきまして、関連する施策として緑化や水の活用による地表面被覆の改善が盛り込まれているところでございまして、こうした施策に基づきまして対策を進めていくということは重要であるというふうに考えています。
○福島みずほ君
環境、樹木を守ることについて、樹木を移植することで保存は可能ではないと、サンゴ礁や木も移植をしたら、とりわけ大木とかだと移植がうまくいかないというふうにも言われています。環境、樹木を守ることなどについて、環境省、どうお考えでしょうか。
○大臣政務官(国定勇人君)
これもまた一般論として答弁させていただくことをお許しいただきたいというふうに思います。
樹木の移植につきましては、当該樹木の特性であったり、移植先の自然環境の状況等を踏まえまして適切に実施することが重要であるというふうに認識をしているところでございます。そういう意味でも、それぞれの状況や課題がある中で、環境への最大限の配慮をした事業の実施がなされることを期待したいというふうに思っております。
○福島みずほ君
今日はわざわざ、国土交通副大臣、文部科学大臣政務官、環境大臣政務官に来ていただきました。地方創生担当大臣もいらっしゃるので、なぜこういう質問をするかというと、確かに、東京都の事業です、あるいは民間がやることです。なんですが、様々な日本全国の自治体で、とりわけ東京の中は再開発が非常に進み、樹木や公園が本当に壊されていくということを思っています。今日の答弁でも、自治体がそういうふうにやってくださるように期待しますというものがありましたけれど、もう政府が身を乗り出して、こういう問題、やっぱり、乱開発するなじゃないけど、木を守ってほしい、文化を守ってほしいという思いがあって、今日はそのことを共有していただきたくて来ていただきました。
日本には木を守るという法律がないので、公園や木々はコモンであるはずなのに、自治体がそれを切る、伐採していく、いや、千本切りますよということを止められないんですね。もちろんそれは、自治体の議会でやることだったり、自治体に対して働きかけることなんですが、是非、今日はわざわざ来ていただいたので、政府で、国会で、国で何がやれるのか、ヒートアイランド対策、コモンを守ること、樹木を守ることについて何ができるか、文化財を守るということについても是非考えていただきたいと思います。
次に、日比谷公園における開発の問題について、次、お聞きをいたします。
配付資料をお配りしておりますが、日比谷公園、私たちにとってもとても身近ですが、日比谷通り四車線です。日比谷通りに向かいのビルの二階からデッキを造る、造って、日比谷公園側に下ろすと。二つデッキを下ろすと。有楽町側デッキと、それから内幸町側デッキ。何と、ビルからデッキを下ろすと。
この日比谷公園の開発は三井不動産がやっていますが、三井不動産が建てた、その建てたビルの二階からデッキを通して日比谷公園側に下ろすんですね。そんなの、この費用は三井不動産が持ちますということなんですが、何か、自分ちの庭、自分ちと言うとあれですが、三井不動産のビルの庭みたいに日比谷公園がなるわけですね。
四車線のところにデッキを通しますから、まあ町の景観もよくないし、一私企業、不動産会社が自分の建てたビルからデッキをこう下ろしていくということに関して、これやっぱりおかしいんじゃないかと。何でこんなデッキを下ろす必要があるのか。必要ないと思いますが、どうですか。
○大臣政務官(国定勇人君)
お答え申し上げます。
まず、私ども行政府といたしましては、現行法制の世界の中でしっかりとそのルールに基づきながら行政運営をしていかなければいけないということは、是非とも御理解をいただきたいというふうに思います。
この日比谷公園の再生整備につきましては、学識経験者等により構成される東京都公園審議会による審議及びパブリックコメントを経て取りまとめられた答申を踏まえまして、東京都が令和三年に策定した都立日比谷公園再生整備計画に基づき進められているものというふうに承知をしているところでございまして、大変恐縮ではございますけれども、環境省として見解を申し上げる立場にはないということでございます。
その上で、一般論として申し上げますと、先ほども答弁申し上げたとおり、様々な条件や課題がある中で事業者が適切に環境配慮を行っていくこと、これは重要であるというふうに捉えております。
○委員長(長谷川岳君)
国交省、どなたですか。
○副大臣(堂故茂君)
デッキの整備についての御質問がありました。
個々のこの整備については、東京都がその機能をどう考えるかを綿密に計画して、公園管理者である都が個別に判断する事項であると思っています。
○福島みずほ君
でも、セントラルパークやハイドパークでそういうあるビルからデッキを下ろすぞみたいなことはないわけで、やっぱりこれは、そしてそのデッキを下ろすためにそこの木を切ったりする必要があると聞いています。それは問題だと思います。
文化財で、神宮外苑もですが、この日比谷公園、文化財や保存樹木の登録、解除は自治体がやっていますが、しっかりと守る制度になっておりません。日比谷公園は日本最初の洋風公園、近代的洋風公園の先駆けです。灯台や学士会館等と同じ近代化遺産のはずだと思います。東京都が申請しないと、指定もされず守られないという問題があります。
ですから、文科省に、歴史環境、自然環境を守るプロセスがどうなっているのか、政府は歴史環境、自然環境を守るべきではないかという点について御答弁をお願いします。
○大臣政務官(本田顕子君)
お答え申し上げます。
今、福島委員がおっしゃったように、この日比谷公園は明治三十六年に日本における近代的洋風公園の先駆けとして開園しております。しかしながら、今おっしゃったように、文化財保護法に基づく文化財の指定等はなされていないところであります。
一般に、文化財指定に当たりましては、地元自治体において、文化財の調査や、所有者や占有者などの関係者との調整を行っていただき、国へ意見具申をしていただくことが必要となっております。これは先ほど答弁をさせていただきました日比谷公園についても同様でございます。
文部科学省としては、今後、地元自治体から文化財指定等の相談があれば、文化庁において専門的な助言を行うなどの対応に努めてまいります。
○福島みずほ君
何とかならないかということを非常に強く思っております。
一七年の都市公園法改正でパークPFIが導入をされました。公園内に飲食店や売店などを設置管理する民間事業者を公募で選ぶ公募設置管理制度です。従来の設置管理許可制度は、設置施設の建蔽率を原則二%、事業期間を最長十年としましたが、パークPFIでは、事業者の投資を促すため、建蔽率を一二%、事業期間を最長二十年へと規制緩和しています。
パークPFIは、設置管理者を許可制から公募制に切り替える規制緩和をしただけのように思えますが、都市公園政策が稼ぐ公園へと大きくかじを切っていると思います。つまり、今までの何かちっちゃな売店とかではなくて、まさに公園の中にレストランや売店を置くと。それから、キッチンカーなどを置いてバーベキューやいろんなことができるイベント会場にするということで、日比谷公園も木を切ってそういうイベント会場を確保しようというふうにして、公園の性格がとても変わっています。
私はディズニーランドならそれでいいと思うんですが、でも、公園が、本当に緑やそれからいろんなことに癒やされて、ベンチに座って読書をするとか、お弁当を食べるという場所から、まさにエンターテインメントの場所に変わっていくと。とりわけ、例えば無料と有料の子供の遊び場所が隣接していたりするところが全国にあったり、ちょっと長くなって済みません、稼ぐ公園に切り替わっていっているんですね。これは本当に、また木を切ったり、その公園を守ることになっていません。
ヒートアイランド現象でやっぱりこれに対応するということであれば、木を、先ほどの神宮外苑のときにも聞きましたけれど、国土交通省、環境省、ここ、木をこんなにばしゃばしゃ切っていくという、これでいいんですか。
○委員長(長谷川岳君)
どちらから。
じゃ、環境省国定環境大臣政務官。
○大臣政務官(国定勇人君)
先ほども少し答弁を申し上げたところでございますが、ヒートアイランド対策という意味で全体としては、既に閣議決定をされております気候変動適応計画の中におきましても、緑化や水の活用による地表面被覆の改善、ここはしっかりと書き込まれているところでございまして、私ども環境省といたしましても、この気候変動適応計画に基づきまして、具体的には地表面の被覆の改善、これに向けて様々な施策を講じているというところでございます。
○委員長(長谷川岳君)
続いて、国土交通省堂故国土交通副大臣。
○副大臣(堂故茂君)
いずれにしろ、公園の整備、管理は、各地方公共団体が自らの判断ですべきものでありますけれども、この緑を共有する、そういう考え方は広く普及していかなければいけないと思っています。
○福島みずほ君
これは地方自治体のことなんですね。ただ、もうその地方自治体に任せてやっていると、本当は住民自治や地方議会が物すごく機能してやれればいいんですが、残念ながら住民参加やそういうことがない段階で、ある日、計画が発表され、みんなが驚いて反対しても止まらないというこの状況があり、実際は公園や森や、木とかいったコモン、公共財が壊れていっている。それを政府は、あるいは国会は何とか考えるべきだと。私はもしかしたら何かの法律を作る必要があるんじゃないかと最近は思い始めているんですが、思い始めております。
これは質問通告をしていないので、国土交通副大臣にちょっと質問通告していないので申し訳ないんですが、先ほど私は、都市公園法改正、一七年のことを申し上げました。パークPFIとかが出てきて、日本全国でもこれでやったところが、日本の中でも、この二二年度で、全国に拡大して、現時点で六十三か所これを使っています。いいところもあるかもしれませんが、一つ一つ私はまた検証していきたいと思っているんですが、実際は、木を切ったり、さっき言ったようにキッチンカーが入ってくるようなスペースをつくるために木を切るじゃないけれど、いろんな問題が起きています。
国土交通省におかれましては、是非、一七年の都市公園法改正によってパークPFIを導入したことによってどういう問題が起きているか、いや、問題起きてないのか、いい面もあったということも含めて、是非今の時点で検証していただきたいとも思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(堂故茂君)
よく勉強させていただきます。
○福島みずほ君
是非よろしくお願いします。
今日は、神宮外苑とそれから日比谷公園の話をさせていただきました。何でこうデッキを下ろしてそこにある木を切るのか、しかもそれを開発をしている不動産会社が自分のビルからそのデッキを下ろす、自分のビルの庭のように日比谷公園を使うのは明確に間違っていると思います。公園はみんなのもので、本当に木もみんなのものです。東京はまだ緑があって、といっても、どんどんその緑や森が、公園が少なくなっていっているということにとても危機感を持っております。
で、今日、地域、地方、地域再生法の議論ですが、誰のための町づくりか、誰のために税金使って何を守るのかということがとても大事だというふうに思っています。
一言だけ決意というか思いを、自見大臣、お聞かせください。
○国務大臣(自見はなこ君)
その地域に住んでいる住民の方が、主体的にその町づくりですとか、あるいは、私どもの、今、法案審議していただいております地域再生法に基づきます住宅団地の再生、こういったものに関わっていただくということは非常に重要だというふうに我々も認識をしてございます。
その点も含めまして、しっかりと認識を共にいたしまして、周知に努めてまいりたいと存じます。(発言する者あり)
○委員長(長谷川岳君)
福島みずほ君。
○福島みずほ君
はい、ごめん。
どうもありがとうございます。
とりわけ、今日は三つの役所のそれぞれ副大臣、政務官に来ていただいたことに感謝します。
ありがとうございました。
※本議事録は未定稿です。