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2024.5.8 参議院 憲法審査会での発言 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)
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○福島みずほ君
第一に、憲法から見た自民党裏金問題について述べます。
政治資金収支報告書に不記載だった裏金の使途はほとんど不明のままです。安倍派だけでも五年間で六億円超になります。有権者の買収、有権者への違法な寄附、違法な選挙費用、公職選挙法百九十四条、公職選挙法施行令百二十七条の支出制限違反等として使われた可能性が否定できません。自民党で適切な根拠に基づいて否定できない限り、残念ながら、裏金によって選挙犯罪が行われたことを想定せざるを得ない状況ではないでしょうか。
政治資金規正法や公職選挙法は、正当な選挙という憲法の要請に基づいています。公職選挙法一条は、日本国憲法の精神にのっとりとなっています。裏金の使途が適法と証明できない限り、裏金議員の議席は公正な選挙の結果によるものと言えるのでしょうか。
憲法改正発議における各議院の総議員の三分の二以上の賛成、九十六条も当然正当に選挙された国会である必要があり、これに反する憲法改正は排除されます。裏金議員を除くと、衆参いずれも総議員の三分の二を下回ります。現在の国会は憲法改正を発議できるような正当に選挙された国会とは言えません。そもそも、裏金問題で法律を守らない自民党の裏金議員の人たちに憲法を変える資格はありません。
第二に、政府・与党が行っている憲法の破壊があります。
日本は、憲法九条の平和主義に基づいて、専守防衛、海外に武器を売らない、軍事研究はしないなどの政策を持っていました。それがことごとく破壊されていっています。憲法を守らず、憲法を破壊しながら、どのように憲法を変えるというのでしょうか。この意味でも、憲法を変える資格はありません。
第三に、札幌高裁は同性婚を認めないことは憲法二十四条、十四条に違反するとし、最高裁は生殖能力を奪う性同一性障害特例法は憲法違反だと断じました。
憲法違反をなくすことこそ必要です。憲法審査会で取り上げるよう、会長にお計らいをお願いいたします。
第四に、緊急事態条項は大問題です。
政府が地方自治体に指示できるとすることは、憲法の地方自治の本旨を侵害しています。政府は、法律と同じ効力を持つ政令を作ることができるとすることは、憲法四十一条に明確に反しています。
衆議院議員の居座り、任期延長は、国民の選挙権を侵害します。とりわけ、裏金議員の居座りを許してはいけません。唯一の立法機関である国会は、緊急事態条項に反対しなければなりません。
憲法違反をなくし、憲法を生かしていくことこそ、憲法審査会でやるべきであるということを申し上げ、意見表明を終わります。
※本議事録は未定稿です。