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2018年05月15日 厚生労働委員会にて裁量労働制のデータ問題、地域医療、医師の働き方について質問

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第196回 参議院 厚生労働委員会 012号 2018年05月15日

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
私も、冒頭、裁量労働制のデータ問題に関しては、一般労働者と裁量労働制でデータが間違っていたということで撤回をされて、裁量労働制の拡充は法案から落ちました。しかし、高度プロフェッショナル法案はまだ働き方一括法案の中に入っていて、衆議院で議論中です。でも、報道で、今日も少し説明がありましたが、一般労働者の部分に関してやはり間違いがあったということで、それを除外するということが報道でもありました。実際、データが不完全だったり間違っているという状況で、高度プロフェッショナル法案、働き方改革一括法案、議論できない状況だと思っています。
元々、厚生労働省は、田村大臣のときなど、この高度プロフェッショナル、ホワイトカラーエグゼンプションに関して抵抗して、やっぱり入れないと頑張ったんですが、ある段階で厚労省が刀尽き矢折れというか、仕方ないというので受け入れて、しかし、三回このホワイトカラーエグゼンプションは廃案になっております。
私は、厚生労働省は、労働省、本来を取り戻して労働者を守ると、少なくとも三者協議の中でやっていくと。労働省は、今まで戦後一貫して三者協議の中で、使用者、労働者、そして官の部分、三者協議で、少なくともその調整でそれぞれが了解できるような範囲で労働行政やってきた。とりわけ、厚生労働省が各地の労働行政の中で労働者の権利を守ってきたということは大変敬意を表する次第です。原点に戻って、働き方改悪一括法案、これはもうやめるということを是非考えていただきたい。私は、厚生労働省が原点に戻るいい機会だと思っております。大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員からお話がありました平成二十五年度労働時間等総合実態調査に関しては、裁量労働制に関してはこのデータを撤回をするとともに、その関係する部分を全面的に削除をさせていただきました。また加えて、精査をさせていただく中で、異常値である蓋然性が高いもの、こういったものを母数から除外して再集計を行ったものをお示しをさせていただこうとしているところでございます。
いずれにしても、最終結果を見てもデータそのものに大きな変化があるというふうには認識をしておりませんが、ただ、いずれにしても、こうした裁量労働制の部分もしかりでありますけれども、一般の労働者のデータについても千近いデータについて削除しなければならないと、こういった事態については我々深く反省をして、今後においてもこうした反省にのっとって対応していかなければならないというふうに思っております。
その上で、今高度プロフェッショナル制度の話もありましたが、基本的に、高度プロフェッショナル制度そのものについては今回の総合実態調査そのもので議論をしているわけではなくて、労政審においては様々な観点から御議論をいただいたということでもございますし、また、労働時間の罰則付きの長時間労働の規制、あるいは中小企業における割増し賃金を、今適用除外になっておりますけれども、その除外の撤廃、これについては是非必要な措置であるということで今審議をお願いをさせていただいているところでもございます。

○福島みずほ君 少なくとも高度プロフェッショナル法案の部分は削除すべきであると。裁量労働制の拡充も高度プロフェッショナル法案も労働者側が求めたものでは一切ありません。現場から出てきて是非やってくれというものでも一切ありません。これは、私はもう一括法案は一括してもう廃案にすべきであるという立場で、改めて申し上げます。
本日、法案に関して、午前中、参考人質疑がありました。大変有意義で、様々な視点からアドバイスというか示唆していただいたと思っております。
それで、そのことを踏まえて、質問通告の前でちょっと申し訳ないんですが、前回、データを出すべきだという質問を私はいたしました。御存じ、医師需給分科会の構成員からもまさにデータを出してほしいというのがあって、出てきておりません。少しずつ、今日も石田委員の質問の中でもデータが少しは出てきておりますが、いまだ県庁所在地とそれ以外に関するものというのは出てきておりません。
今日参考人の中で、松田参考人は、その需給のデータをしっかり見て、そしてその町が十年後、二十年後、三十年後どうなっているかも踏まえて医師について考えるべきだとおっしゃって、それはもう本当にそのとおりだと思います。なかなかお医者さん、難しいのかもしれませんが、各市町村における、どんな医者がどれだけいるのか、こういうデータはなぜ取れないんでしょうか、教えてください。

○政府参考人(武田俊彦君) 午前中の参考人質疑の中で、松田先生から非常にデータに基づく議論が必要であるというふうにお話があったというふうに今も御指摘をいただきました。人口減少に伴い今後医療需要が変化して、それに伴ってデータに基づいて医療政策を考えていくというのは、私どもとしても全く同様の立場に立つものでございます。
今、地域医療構想につきましては、二次医療圏ごとの人口構造の変化を踏まえた医療ニーズの変化、これに対応して病院、病床の機能分化を考えていただく。それに、今回は、外来医療機能につきましても議論をしていただくとともに、医師の必要数についても、今後の人口変化を踏まえて、人口構成を今まで医師不足といった点で考慮に入れておりませんでしたので、この人口構成の変化を踏まえて医師の必要性を全国統一の基準で考えていくということでございまして、御指摘のとおり、データを踏まえた議論を行ってまいりたい。そして、医師偏在指標の考え方につきましては、先ほど御答弁申し上げましたが、平成三十年度中に数字を検討会で御議論していただいた上で都道府県にお示しできるようにしていきたいということでございます。

○福島みずほ君 三十年度中にということなんですが、本当はこの医師法の議論の前にそういうデータが出て、そしてどうなのかという議論をするのが本当に一番やるべきことだというふうに思います。できるだけ早く、そしてまたこの委員会にも早く提出していただけるよう、よろしくお願いします。
午前中議論になったのは、地域ごとの偏在ともう一つ、さっき大臣もおっしゃった診療科目の偏在の問題です。これは御存じ、やはり外科、産婦人科、その次は小児科かもしれないんですが、どんどん希望者が減っていると。この点は厚生労働省としてはどのように解決していこうと思っていらっしゃるでしょうか。

○政府参考人(武田俊彦君) 医師の偏在対策というときに、やはり地域の偏在とともに診療科の偏在の問題がございます。そういう中で御指摘のございますのが産婦人科でありますとか小児科、そして最近、外科の志望者も減っているという話がございます。
これにつきましては、私どもといたしましても、例えば文部科学省のコアカリキュラムの中でもこういった重要な医療分野についての教育をしっかり行っていただく、また私どもの初期臨床研修の中でも必修科目の中でこういったことを経験をしていただく、そして、専門医機構の専門医の研修に当たりましても、偏在の是正ということで御意見を申し上げてきているところでございまして、今回の法案との関係で申し上げれば、都道府県の医師確保計画の中で、特定の診療科につきましては必要数も明示をしていただいた上で診療科ごとの対策にも取り組んでいただきたい、こういうふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 取り組んでいくということなんですが、ちょっと正直言って心もとない。幾ら医学部の教育で頑張るといっても、産婦人科、外科、小児科が減っている理由というのはやっぱり理由があるわけで、ここでみんないなくて本当に首長さんや自治体は困っていると。東北、北海道はまさにそうです。ちょっと、もう少し踏み込んでこういう対策をやるという、何かインセンティブとか制度を考えるとしなければ、診療科目の偏在は解決しないと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。
私どもといたしましても、例えば産婦人科の問題につきましては、産科医療補償制度を導入いたしましたり診療報酬で手当てをいたしましたり、また、今後、今回の医療法改正の中でも偏在対策に取り組んでいく。是非こういった様々な取組が行われているということを鋭意関係各位に御理解をいただくとともに、私どもとしても、様々な関係者の御意見を伺いながらまた施策の充実強化に努めてまいりたいというふうに思います。

○福島みずほ君 今回の法律改正はまず第一歩だとは思うんですが、これで必要十分条件にはならないというふうに思います。更にもっとやっていかなくちゃいけない。
都道府県知事にかなり強い権限を置いたとしても、今日、足立委員からも質問がありましたが、県境はどうなるとか、実際、都道府県だけで完結しない問題があると。ですから、今回は法律を変えて、都道府県知事に強い権限と、まあ頑張れというのを委ねるわけですが、実は厚生労働省が全国的な視野から、どういうふうにその配置、采配をやっていくのか、プロデュースをしていくのか、都道府県知事のバックに厚生労働省の意思とプロデュース能力がなければ結局うまくいかないというふうに思います。
その点についてはいかがでしょうか。

○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。
御指摘のとおり、都道府県知事の権限強化だけで問題が解決するわけでもございませんし、私ども様々な関係者のお力を借りて医師偏在対策に取り組んでいく必要があると思います。
一つは、都道府県知事の権限ではありますけれども、実際には地域医療対策協議会の中に様々関係者入っていただきまして、この協議の場を活性化させて、その関係者の合意の下に都道府県知事が権限を行使する、こういう形を是非つくってまいりたいと思いますし、県によりましては、地元の医大のみならず隣県の医大からも医師を受けている場合もございますので、そういった場合につきましては、都道府県知事の下に置く医療対策協議会にそういった大学の関係者にも参加をいただく、また声を反映する、こういったことも都道府県には今後考えていただきたいというふうに思います。
また、その都道府県の職員の能力アップということにつきましても、やはり、私どもこれまでも研修制度その他やっておりますけれども、引き続き能力向上に対して私どもとしても取り組んでいきたいと思います。
そして、その上で、都道府県だけでは解決できない都道府県間の格差につきましては、例えば、臨床研修指定病院の定員について全国的な観点からの調整を行うなど、私どもとしても必要な対策に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 キャリア形成プログラムは、都道府県の医療審議会がそれぞれ自主的に取り組む事項である反面、医師、診療科の不足、偏在の一因ともなっているキャリア形成上の不安解消という意味では全国的に取り組むべきテーマとも言えます。
キャリア形成プログラム未策定が五県、宮城、神奈川、富山、高知、福岡、あるということについて、厚生労働省はどう受け止めていらっしゃるでしょうか。

○政府参考人(武田俊彦君) ただいま御指摘のありましたキャリア形成プログラムですけれども、これは主に地域枠の医師を対象といたしまして、地域医療に従事する医師のキャリア形成上の不安解消、医師不足地域・診療科の解消を目的として都道府県が主体となって作成する医師の就業プログラムでありまして、医師偏在対策のツールといたしましては非常に重要な役割を果たすものでございます。
現在、都道府県が地域医療介護総合確保基金を活用して修学資金を貸与している医師につきましては、私どもの通知におきまして、キャリア形成プログラムに参加することを修学資金の返還免除要件としておりますので、こういったことを通じて各都道府県に対してキャリア形成プログラムの策定を求めているところでございます。
しかしながら、今御指摘ありましたように、私どもが昨年の七月に各都道府県一斉に行った調査の中では、十三の都道府県ではキャリア形成プログラムが未策定、そのうちの五つの都道府県につきましては今後の策定見込みも未定、こういったことでありまして、都道府県によって取組のかなり差があるというようなことが把握をされたわけでございます。
これを受けまして、今回の法案では、都道府県に確実にキャリア形成プログラムを策定していただくよう、キャリア形成プログラムを法律に位置付けるとともに、地域医療対策協議会においてこのキャリア形成プログラムの内容を協議し、協議結果を公表することを義務付けた上で、協議結果に基づくキャリア形成プログラムの作成を都道府県の地域医療支援事務に追加するなど、取組の強化を図ったところでございます。
私どもとして、全ての都道府県で取り組まれるよう、引き続き取り組んでまいりたいと思います。

○福島みずほ君 厚生労働省の医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査、二〇一七年四月六日によりますと、地方で勤務する意思がない理由の第一位は、二十代の医師が労働環境、三十代、四十代が子供の教育、五十代以上が仕事内容をそれぞれ挙げています。理由はとてもよく分かるというふうにも思います。県庁所在地、医学部があるところとそれ以外の医師の偏在、格差も、三十代、四十代、子供の教育ということがやはりあるだろうというふうにも思っています。
年代別や個別のニーズに対応したきめ細かな地方勤務誘導策や医師偏在解消策をつくり上げるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

○副大臣(高木美智代君) 御指摘のとおり、平成二十八年度に実施しました医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査によりますと、医師が地方で勤務する意思がない理由につきましては、年代別で見れば御指摘の理由が第一位となっております。ただ、年代別に内容を見ますと、二十代では専門医の取得に不安がある、三十代、四十代では子供の教育環境が整っていないこと、また家族の理解が得られないこと、また五十代以降では家族の理解が得られないことが特に高いという特色があります。全世代を共通して、労働環境への不安、希望する内容の仕事ができないことが比較的多く挙げられております。
御指摘のとおり、医師の少ない地域での勤務を促すためには、医師が不安と感じる原因となる障壁を除去することを基本としまして、全ての医師の少ない地域での勤務を希望する医師が医師の少ない地域で勤務できるよう、様々な角度から環境整備に取り組むことが必要であると思っております。
例えば、具体的には、労働環境への不安に対しましては、交代で勤務する医師の派遣に対する支援、また医師の勤務環境改善策について検討を行うこと、また、専門医の取得などキャリアに関する不安につきましては、都道府県や大学病院、医学部、また地域の医療機関などが協力して中長期的なキャリア形成プログラムを策定をしていく、また、子育てや育児に対する不安に対しましては、育児休業明けの復職支援の実施や院内保育所の整備などに対する支援を行う、こうしたことを進めていきたいと思っております。
このように、直面する障壁に対応する取組を進めていくことによりまして、それぞれの医師のライフプランの中で医師が希望するタイミングに応じて地方での勤務が可能となるよう、医師が地域で働く際の環境整備を更に進めてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。
離島などに行きますと、単身赴任で来ていらっしゃると。石垣島に行ったときに、県立病院の院長先生は内科医だったと思うのですが、単身赴任で来ていらっしゃいました。ですから、瀬戸内海やいろんなところの島々に行ったりしますと、やはり単身赴任で働いていらっしゃるとか、それはもうやっぱり家族や子供と離れていろいろ御苦労もあるだろうし、大変だろうなとか、家族も大変だろうなと、でもやっぱり頑張っていらっしゃるんだなということを思います。今きめ細かなということを高木副大臣がおっしゃっていただいたので、是非今後も進めていただけるよう、よろしくお願いします。
女性医療職におけるエンパワーメントの議員連盟があり、自見はなこさんなどとても事務局長で熱心にやっていらっしゃるんですが、女性医療職の問題で、例えば非常勤の女性医師が未就学児を育児する場合、四分の一が休職、離職となっております。厚労省の先ほどの調査結果です。早急かつ抜本的な対応を図るべきではないでしょうか。是非、男性の育児もそうですが、医療職に従事する女性たち、それはもう言えば医者、看護師、薬剤師、臨床検査技師、全て入りますが、一言お願いいたします。

○国務大臣(加藤勝信君) 今の医師の約五分の一、医学生では三分の一が女性という現状でありまして、また、女性医師については妊娠、出産等によりキャリアを中断せざるを得ないという事情もあります。こうした点にも配慮しながら、女性医師が働き続けやすい環境を整備するという必要、これは本人のキャリアということももちろんでありますけれども、我が国の医師確保を図っていく上においても大変重要だと認識をしておりまして、就職を希望する女性医師に対する女性医師バンク事業の実施、あるいは女性医師の復職に関する都道府県における相談窓口の設置、あるいは復職研修指導に対する財政支援、あるいは医療機関において復職支援から継続をした勤務までのパッケージとして、女性医師支援を行うためのモデル事業などを行っているところでありますし、また、子供を持つ女性医師が、離職防止をする、あるいは再就業を促進するということで、病院内保育所の設置、運営に対する、都道府県に対する財政支援、これは地域医療介護総合確保基金を活用して実施もさせていただいておるところであります。
それ以外にも女性を含む医療従事者の勤務環境改善を図るための施策も進めておりますが、こうした取組を通じて女性の医師の皆さん方が働き続けていただける、こういった環境の整備に更に努力をしていきたいと思います。

○福島みずほ君 終わります。ありがとうございます。

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