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2018年02月21日 憲法審査会での発言

第196回国会 参議院 憲法審査会 001号 2018年02月21日

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
憲法とは何かといったときに、二つあると思います。一つは権力者を縛るものです。二つ目は、憲法は一つの理想であり、そこに向かって不断の努力をしなければならないというものです。
憲法十四条は、法の下の平等を規定をしています。しかし、法の下の平等が果たして実現されているでしょうか。女性差別、障害者差別、外国人差別、子供差別、高齢者差別、たくさんの差別が残念ながら日本に存在をしています。では、法の下の平等の規定は無意味なんでしょうか。そうではありません。憲法に向かって、憲法の条文をどう保障していくのかという理想に向かって私たちは努力をしなければならない、そう思います。その点は憲法九条にとっても同じです。憲法九条が規定する平和の構築を、まさに全力でそのことに向かって努力をしなければならない。現実に合わせて憲法を変えるのではなく、憲法が掲げる理想に向かって私たち政治は努力をすべきである、そう思っています。
憲法九条にはたくさんの効用があります。最大の効用は、日本の若者が、日本の人々が諸外国で戦争で亡くならなかったということです。憲法九条はたくさんの人の命を守ってきました。もし憲法九条がなければ、日本は朝鮮戦争、ベトナム戦争などに日本の若者を送り、まさにそこで死者が出たかもしれません。まさに憲法九条は日本人の、日本の若者の命を守ってきました。九条の効用は戦後七十数年にわたり威力を発揮し、それを守らなければならない、そう思います。
次に、安倍総理の言う、憲法九条三項に自衛隊を明記することについて申し上げたいと思います。
安倍総理は、憲法九条三項に自衛隊を明記すると言います。去年十一月三十日、参議院の予算委員会で、このことについて総理に質問をしました。九条三項に自衛隊を明記するということは、集団的自衛権の行使をする自衛隊のことですねと聞きました。総理の答弁は、そのとおりですという中身です。憲法九条一項、二項の解釈を変えて部分的に集団的自衛権の行使ができるようにしました、そのままですという答えです。現行と変わらないということは、集団的自衛権の行使をする自衛隊の明記という点が変わらないということです。専守防衛の自衛隊でも災害救助のための自衛隊でもありません。まさに世界で戦争をする自衛隊、戦後の出発点と戦後の七十数年間を根本的に否定するものです。
九条三項に自衛隊を明記することは、まさに戦争改憲です。この戦争改憲を何としても止めなければならない、そう思っています。戦争改憲が行われれば、まさに戦争の発動が行われるでしょう。それは専守防衛の自衛隊ではありません。アメリカとともに、多国籍軍とともに世界で戦争する自衛隊をつくるために憲法を変えることに私たちは力を貸してはならない、そう思います。
次に申し上げたいことは、憲法規範がこれまでに踏みにじられていることを私たちは許していいのかということです。
残念ながら、二〇一五年、戦争法、安保関連法が成立をしました。歴代の自民党は、安倍政権以前の自民党は、政府見解でも各総理大臣でも、まさに集団的自衛権の行使は憲法違反だと言ってきました。中曽根さんも小泉さんもみんな集団的自衛権の行使は憲法違反だと言い、もし集団的自衛権の行使をするのであれば憲法を変えなければならないと言ってきました。それを変えたのは、解釈を変えたのは、踏みにじったのは安倍政権です。これはおかしいと思います。
法律家のほとんど全てが集団的自衛権の行使は違憲だと考えています。これは、法律家ではなく、自民党もかつて言ってきたことです。これほどまでに憲法の規範を踏みにじる中で、明文改憲などあり得ません。解釈改憲で集団的自衛権の行使を認め、そして明文改憲をする、そのことを許してはならない、そう思います。
私たちがこの憲法審査会でやるべきことは、先ほどもありましたが、憲法規範が揺らいでいる、憲法が守られているのか、そのことこそ議論すべきだと考えています。
緊急事態宣言条項も内閣限りで基本的人権を制限するもので、とんでもありません。また、合区解消のための憲法改正も、先ほど公明党の西田理事からもありましたが、参議院の地位をまさに低めるものだと思います。公職選挙法で議論すべきで、議員定数不均衡、憲法十四条を踏みにじってはなりません。
今、私たちに問われているのは、憲法規範を守ることです。憲法規範が揺らいでいる中で、憲法改正の議論をすることをこの憲法審査会でやってはなりません。憲法規範の回復こそ、まさにここの憲法審査会で、国会でやるべきことだと考えています。
以上です。

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