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2019年6月6日、厚労委員会で原爆症認定、介護保険などについて質問

198-参-厚生労働委員会-015号 2019年06月06日(未定稿)

○福島みずほ君 福島みずほです。
 まず、原爆症認定についてお聞きをいたします。
 二〇一三年十二月十六日最終改定された新しい審査の方針における積極認定における申請疾病に、狭心症、甲状腺機能亢進症、脳梗塞を加えるべきではないですか。

○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 疾病・障害認定審査会原子爆弾被爆者医療分科会におきまして策定されました現行の新しい審査の方針に基づく原爆症認定では、まず、放射線との関連性が明らかな疾病であるがん、白血病、副甲状腺機能亢進症及び加齢性ではない放射線白内障と、それから、放射線との関連性があるとの科学的知見が集積してきている心筋梗塞、甲状腺機能低下症、慢性肝炎、肝硬変を対象としまして、爆心地からの距離等の要件を満たした場合に放射線起因性を積極的に認定しているところでございます。
 また、積極的に認定する範囲として定められていない疾病での認定申請であっても、個別に申請者の被曝線量、既往歴、環境因子、生活歴等を総合的に勘案した上で放射線起因性の判断を行う対応をさせていただいてございます。
 このような仕組みにつきましては、幅広い分野の専門家による議論も経て定めてきたものでございまして、放射線起因性を積極的に認定する疾病を新たに追加するには、その疾病につきまして科学的知見の蓄積により放射線との関連性があると認められることが必要であると考えてございます。
 御提言いただきました狭心症、甲状腺機能亢進症、脳梗塞につきましては現時点ではこのような知見がございませんことから、積極的認定疾病への追加は困難でございます。

○福島みずほ君 被爆者の高齢化も進んでいて、救済の範囲をこれを広げるべきではないか。
 心筋梗塞、甲状腺機能低下症、慢性肝炎、肝硬変については、被爆地点が爆心地より約二キロ、投下より翌日までに爆心地から約一キロ以内に入市した者とされておりますが、悪性腫瘍の例などと同様にすべきではないですか。この差異が分かりません。

○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 現行の新しい審査の方針に基づく原爆症認定では、放射線起因性を積極的に認定する疾病については、国際的に広く認められている知見に基づきまして爆心地からの距離等の要件を設定しまして、これらを満たした場合に放射線起因性を積極的に認定しているところでございます。
 具体的には、放射線との関連性が明らかながん、白血病、副甲状腺機能亢進症については爆心地から三・五キロメートル以内の直接被爆、また、放射線との関連性があると認められる心筋梗塞、甲状腺機能低下症、慢性肝炎、肝硬変については爆心地から二・〇キロメートル以内の直接被爆などと認定しているところでございます。
 これらの条件の設定に当たりましては、いずれも幅広い分野の専門家が入った検討会での議論を経て、科学的知見を踏まえて定めてきたところでございまして、新しい科学的知見がない中で距離等の要件を更に緩和した基準を設けることは困難であると考えてございます。
 なお、先ほど申しましたように、積極的に認定する距離等の要件を満たしていない申請でございましても、個別に申請者の被曝線量、既往歴、環境因子、生活歴等を総合的に勘案した上で放射線起因性の判断を行う対応をさせていただいてございます。

○福島みずほ君 細かい点で区別をするより、例えば心筋梗塞と悪性の腫瘍は違うとか、もう細かくやっているわけですが、もう総合的な判断をするべきであって、救済し切れない人が出てきてしまっているという点を是非見直していただきたい。これは二〇一三年の新しい審査の方針です。裁判も係属をしています。何とかしていただきたいと思います。
 放射線白内障については遅発性放射線白内障も含むべきではないですか。

○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 放射線白内障につきましては、被爆後早期に発症する早発性白内障と、被爆後何年も経過して症状が現れる遅発性白内障がございます。
 この放射線白内障の原爆症認定に当たりましては、新しい審査の方針において、早発性か遅発性かにはかかわらず、放射線起因性について、被爆地点が爆心地より一・五キロメートルである者を積極的に判定しますとともに、要医療性につきましては、矯正視力や手術など現に医療を要する状態に該当するかどうかということを個別に判定してございまして認定を行っているところで、遅発性の白内障であることをもって認定を行わないということではございません。

○福島みずほ君 若年時の被爆によって遅発性白内障が出るという報告もあります。今、柔軟にやっているとおっしゃいましたが、本当にこれ柔軟に判断をしっかりしていただきたい。
 それから、原爆被爆者に対する援護に関する法律の第十条は、「厚生労働大臣は、原子爆弾の傷害作用に起因して負傷し、又は疾病にかかり、現に医療を要する状態にある被爆者に対し、必要な医療の給付を行う。」と定めております。また、医療の給付の範囲は診察を含むというのが十条二項一号です。この診察は経過観察も含むべきではないですか。

○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 被爆者援護法第十条第一項は、原爆症に罹患しまして現に医療を要する状態にある被爆者に対して必要な医療の給付を行うことを定めてございまして、この必要な医療の給付の範囲として第二項において診察を掲げているということでございます。
 この法律は、被爆者の特別な健康状態を踏まえて必要な医療を提供することを目的として制定されてございまして、放射線に起因する疾病について現に医療を要する状態にある場合には、原爆症認定を経た上で医療特別手当を支給することとしまして、そのような状態にあるとは言えなくなった場合には、特別手当を支給しますとともに一般の医療について本人の御負担なく受けられることとしてございます。
 このように、この法律は、原爆症に係る医療の必要性の有無に応じて手当の給付額に差を設けてございまして、医療特別手当の支給対象となる現に医療を要する状態というのは、原爆被爆者の放射線に起因する疾病が現実に治療することが医学的に必要とされる状態をいうものと考えてございます。したがいまして、単なる経過観察としての診察は第二条第二項の診察とは異なるものでございまして、原爆症における現に医療を要する状態とは認めることは困難でございます。
 なお、特に再発の可能性がある悪性腫瘍等の場合につきましては、根治的な治療からおおむね五年ないし十年以内に行われる経過観察については要医療性を認めることとしてございまして、経過観察の取扱いについては柔軟な対応を取ってございます。

○福島みずほ君 もう既に高齢になっていらっしゃる多くの被爆者の皆さんにお会いする機会が大変多くあります。やはり、大変不安だったり、いつ再発するかとか、いつ本当に悪くなるかという不安を物すごく抱えていらっしゃるんですね。原爆被害についてはまだまだ解明されていないことも多く、経過観察も重要であります。さらに、高齢化していることから認定が困難なこともあります。制度の在り方として、より広い救済を求める必要があるというふうに考えております。
 このことをなぜ質問するかといいますと、裁判がずっと続いているからです。二〇〇九年八月六日、被爆者代表と麻生太郎首相が調印した原爆症認定集団訴訟の終結に関する基本方針に係る確認書四項では、今後、訴訟の場で争う必要のないよう、解決を図るとされております。日本被団協は、二〇一二年一月二十五日付け原爆症認定制度のあり方に関する日本被団協の提言で抜本的な解決策を提起していますが、残念ながら、その実現の道筋は付いておりません。そのため、いまだに裁判を提起しなければ認定を実現できない被爆者が多数存在をしています。この間、被爆者の高齢化が進み、勝訴判決を聞くことなく他界する被爆者も後を絶ちません。司法判断と行政判断がずれているということ、これがなかなか埋められなくて、結局裁判に訴えなくちゃいけなくて長期化している。これはもう被爆者の皆さんたちも、もう年齢が平均してたしか八十二歳ぐらいになっていらっしゃって、もう根本的な解決をすべきだと思います。
 根本的以前に、今日質問したのは、是非、その病名やいろんなことで細かく地点や症状を分けるのではなくて、総合的判断で是非柔軟にやっていただきたいということを強く申し上げます。
 大臣、広島、長崎、八月にまた平和祈念式典などありますが、この件についていかがでしょうか。

○国務大臣(根本匠君) 今委員からもお話ありましたように、新しい審査の方針に基づいて積極的に、要件を満たした場合には積極的に認定する、そしてまた、積極的に認定する範囲として定められていない疾病での認定申請であっても、個別に申請者の被曝線量、既往歴、環境因子、生活歴などを総合的に勘案した上で、放射線起因性の判断を行う対応をさせていただいております。
 この仕組みは、幅広い分野の専門家による議論を経て定めてきたものでありまして、こういう我々新しい審査の方針に基づいて、今、要は、これは幅広く対応させていただきたいということでこの審査の方針に沿ってやっておりますが、これからもこの審査の方針に従って、そして個別の認定申請であっても総合的に状況を勘案した上で放射線起因性の判断を行う対応は、引き続きこういう形で対応させていただきたいと思っております。

○福島みずほ君 是非、この今日質問した中身で疾病などを拡大するなど、しっかりやっていただきたいと思います。
 来年、介護保険法の改正法案が言われております。今年、まさに介護保険の中身をどうするかが極めて重要です。要支援一、二の通所と訪問サービスが、介護保険給付から外れて地域包括ケアセンターに移行になりました。全国回っていると、うまくいっているところもあるが、全くなかなかできないと。厚生労働省も現状の調査を行っていらっしゃいますが、訪問型、通所型サービス共に実施主体や担い手がいないことを課題として挙げている、とりわけ小規模の自治体も多いです。
 これでは本来必要な支援が行われない。問題ではないでしょうか。

○政府参考人(大島一博君) 要支援一、二の方の訪問サービスと通所サービスにつきましては、平成二十六年、前回の介護保険法改正で、三年間の猶予期間を置きまして、保険給付から市町村が実施する総合事業へと移行いたしました。この趣旨は、既存の介護サービス事業者に加えて、NPOや民間企業等の多様な主体が予防や生活援助のサービスに加わることができるようにして、市町村が地域の実情に応じたサービス提供が行うことができるようにという目的でございます。
 今の実施状況でございますが、毎年調査を行っております。住民主体のサービスなど多様なサービスが提供されている市町村の数は、訪問系で大体六割、通所系で大体七割にとどまっておりまして、総合事業に関する市町村の取組状況にはばらつきがございます。
 それで、市町村に対する支援を行っているところでありますが、昨年度は、市町村に対して専門的な助言を行っていただくアドバイザーの方、十名の方に三か所の保険者に入っていただいて、実際に立ち上げ支援といった濃密な支援を行っていただきまして、それをベースにした総合事業を推進するための手引集を作りました。今後、これを周知して、自治体職員向けの研修の際などに活用を図ってまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 今答弁で六割、七割という答弁がありました。結局できていないんですよね。
 財務省は、やはりこれ要介護一、二も介護保険給付から外さないと駄目だ、外すべきだというふうに考えているようですが、是非これは厚生労働省、要支援一、二の通所、訪問がこの状態で、要介護一、二まで外してはならないと思いますが、覚悟を示してください。大臣、いかがですか。

○国務大臣(根本匠君) 介護保険制度、三年ごとに制度の見直しを実施しています。二〇二一年度からの第八期計画期間に向けて、本年二月より、社会保障審議会介護保険部会において制度見直しの議論を開始いたします。
 御指摘の点に関しては、骨太の方針二〇一八において、介護の軽度者への生活援助サービスについて、給付の在り方を検討すると記述されています。また、昨年十二月に取りまとめられた新経済・財政再生計画改革工程表二〇一八、これにおいては、軽度者に対する生活援助サービスやその他の給付について、地域支援事業への移行を含めた方策について、関係審議会等において第八期介護保険事業計画に向けて検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずると記述されております。こういうふうな記述をされております。
 そして、この記述に沿って、平成二十六年の法改正により実施された要支援者の訪問通所サービスの事業への移行状況等も踏まえつつ、実施主体である市町村を始めとする関係者の意見も伺いながら、社会保障審議会介護保険部会で検討していきたいと思います。

○福島みずほ君 大臣、これは厚労省、頑張ってください。というのは、この厚生労働委員会で財務省に対して軽度とは何かと聞いたら、要介護二以下だと答えたんです。なかなかやっぱり介護の財政、税制から考えて、保険料が上がっていることを考えて、財務省、要介護一、二を外す、来年この委員会で議論する介護保険改正法案が物すごくそういうものになっていないように、是非厚生労働省、これは介護保険制度を守るために、要支援一、二の段階でもこんな状況なんですから、守ってください。それをしっかりやってくださるよう心からお願いを申し上げます。
 それで、在職老齢年金制度について廃止する方向で検討に入ったと報道があります。また、昨日の成長戦略素案で七十歳雇用努力義務というのが出ております。年金受給の選択肢拡大、来年の通常国会に提出予定の年金制度改革関連法案で、受給開始年齢の上限を現行の七十歳から七十五歳に引き上げる方向で検討を進めるというのもあります。つまり、何か。死ぬまで働け、働け、働け。年金の受給が七十歳などに、後ろに行ってしまうのではないか、そういう懸念をとても思っております。
 これはちょっと、ちゃんと質問通告していないので、大臣にお聞きしたいんですが、六月三日、金融審議会市場ワーキング・グループ報告書、高齢社会における資産形成・管理という報告書が出ております。この前に、五月二十二日付けで案というのが出ております。案の段階は、公的年金の水準が当面低下することが見込まれていることや退職金給付額の減少により、かつてのモデルは成り立たなくなってきている。すごいですよね。公的年金の水準は当面低下することが見込まれていると書いてあるわけです。
 そして、六月三日付けのこの報告書では、この部分も、公的年金共に老後生活を支えてきた退職金給付額は近年減少してきているというのがあります。でも、この報告書で一番驚くべきことは、夫六十五歳以上、妻六十歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約五万円であり、まだ二十年、三十年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で一千七百万から二千万円になると。長く生きることに応じて資産寿命を延ばすことが必要になってくる。資産寿命なんですね。でも、大臣、二千万の貯蓄がある人、いますか。
 そして、これって何かというと、年金下がりますよ、退職金下がりますよ、年金と雇用、厚生労働省、アベノミクスが駄目だったということじゃないですか。一番ひどいのは、自己責任と言っているんですよ。これから年金は下がるし退職金も減るから、自己責任で二千万ためて投資せよと言っているんですよ。投資会社や証券会社や金融会社が投資せよと言うなら分かります。でも、政府が、資産寿命を延ばす、資産、これで投資を勧める、これ間違っていないですか、自己責任言うの間違っていないですか、どうですか。

○国務大臣(根本匠君) まず、要は年金の問題については、もう福島委員も御承知ですが、下がる下がると言われていますけど、これはマクロ経済スライドを導入して、現役世代にも負担を抑制して、そして将来の世代の給付も担保するという意味で制度を持続可能なものとすることから、現役世代と高齢者のバランスも考慮してマクロ経済スライドというのを導入いたしました。要は、もう保険料は一定の保険料で止めて、あとは給付は、寿命が延びる等々の要因は加味して調整していきましょうと、こういうことですよね。
 それからもう一つ、ちょっとそれ誤解があると思うのは、公的保険はお互いの支え合い、助け合いですから、一方で個人の自助努力で将来に備える、私はこれは必要だと思います。その意味で、資産寿命というのは、今まで日本はどうしても貯蓄にシフトし過ぎているので、もう少し将来の資産形成を、例えばつみたてNISA等の導入もしていますが、そこの新たな資産形成の支援する手だても導入しているので、そこは自助努力という点は私はあるんだろうと思うんですよ。公的年金で担保して、あとは自助努力はそれぞれの、いろんなパターンあると思いますが、そこは簡単に言うと貯蓄から資産形成ということを言いたかったんではないかと思います。

○福島みずほ君 自己責任と言い、こんな資産、投資と言ったら、消費者被害が増えるだけで、しかも政治の責任の放棄だと思います。
 終わります。
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