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2020年5月13日 参本会議で国家戦略特区、PCR検査、検察庁法について質問

201-参-本会議-016号 2020年05月13日(未定稿)

○福島みずほ君 立憲・国民.新緑風会・社民の福島みずほです。会派を代表し、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案について質問いたします。
質問の前に、新型コロナウイルス感染症で亡くなられた皆さんに心から哀悼の意を表します。また、現在闘病されている皆さん、御家族に心からお見舞いを申し上げます。
そして、懸命に現場で医療に従事している皆さん、公務員の皆さん、介護や保育、公共輸送やスーパー、コンビニ、ドラッグストアなどで必要な物資を販売してくださっている皆さんに心から感謝を申し上げます。
感染症対策として緊急事態宣言の延長がなされました。解除も検討されています。しかし、感染の実態が分かっていなければ決定できません。日本の最大の問題は実態が分かっていないことです。
総理は、一日に二万件の検査が可能だと言いましたが、程遠い現状です。厚生労働省は、最近、三十七・五度が四日間続くという基準を削除しました。
厚生労働大臣にお聞きします。
多くの人がPCR検査を受けられなかったという反省はあるのでしょうか。政府はPCR検査の抑制をしてきたという自覚はあるのでしょうか。その根本的な転換が行われたと理解してよろしいでしょうか。
また、検察庁法改正法案が衆議院で審議されています。この法案は、内閣が検察官の人事に介入できるもので、準司法官たる検察官の独立性を破壊し、法の支配を踏みにじるもので、断じて許すわけにはいきません。ツイッターデモが行われ、六百万を超えるツイートがありました。国民の中に反対の声が広がっています。与党の皆さんもこの法案がおかしいと思われませんか。
そこで、法務大臣の見解をお聞きします。
法務大臣はこの法案の答弁のため委員会に立つべきだと考えますが、いかがですか。
大臣は、昨年十一月一日の大臣就任の訓示で、法務省の使命は国民の皆様からの信頼なくしては成り立たないとして、国民の皆様の声にしっかりと耳を傾けていくことをしたいと強調され、国民に信頼される法務行政を一緒につくり上げていきたいと訴えています。そして、困難を抱える皆様を一人でも減らしたい、正義を実現したいという意思を強く持って職務に取り組んでいただきたいと呼びかけました。
今回の改悪法は、内閣が個々の検察官を審査して役職定年の除外や定年延長を可能にするもので、政権の意のままになる検察づくりそのものです。検察官の独立性、公平性を破壊する大改悪であり、三権分立と法の支配を踏みにじるものです。六百万を超えるツイッターの声にしっかり耳を傾けてこそ、信頼される法務行政をつくることになるんじゃないんですか。黒川高検検事長の定年延長のごり押しを正当化する法案で正義は実現できるのですか。弁護士になってからは、弱い者を守り、頑張る者が報われる社会を目指して頑張ってきたという森法務大臣の率直な思いはいかがですか。
次に、国家戦略特別区域法、スーパーシティというバーチャルな社会を実現させる法案について、地方創生担当大臣にお聞きします。
これは、現実には住民のためのものでなく、自治と公共性を破壊し、プライバシーのないミニ独裁国家を生み出そうとする法案です。バーチャルな都市をみんなが望んでいるんでしょうか。多くの人が望んでいるのは、医療や介護や子育て、補償など具体的なことであり、リアルな生活に優しい地域づくりです。
スーパーシティ構想は、二〇一八年十月、竹中平蔵氏を座長とする「スーパーシティ」構想の実現に向けた有識者懇談会が発足し、二〇一九年二月に最終報告がまとめられました。その直後、内閣府は法改正案を国会に提出する準備に掛かりますが、内閣法制局から待ったが掛かります。何が問題となったのでしょうか。憲法九十四条に反することが問題になったのではないですか。
スーパーシティ構想の肝は、政府や自治体、企業、個人など、異なる主体が保有するデータです。例えば、国は、国民の年金給付や納税、介護や医療に関する情報などを保有しています。自治体も、各人の住民税等の納税、住民票や戸籍、教育、水道など公共サービスの利用状況等、多くの情報を有しています。企業は、更に多様な個人情報、金融機関であれば預貯金額、電子決済企業であれば購入履歴、さらにIT企業はインターネットの閲覧履歴、スマホの位置情報を通じた行動履歴などを保有します。
これら個人情報は、国、自治体、企業が各法令に基づいて適切に管理することが定められており、各主体が個人情報を勝手に提供し合うことはできません。しかし、スーパーシティ構想では、この垣根を取り払い、事業主体となる国家戦略特区データ推進基盤事業者が必要なデータを集めて管理、活用しようとするものです。改正法案の条文上では、データ連携基盤事業の実施者は国や自治体にデータの提供を求めることができる規定が盛り込まれています。
北村大臣は、国や自治体が持つ住民の個人情報について、本人同意が得られていないなど個人情報関係法令に違反している場合、国や自治体は提供を拒むことができると答弁しました。しかし、国に適用される行政機関個人情報保護法は、公益に資する場合などの特別の理由があるときに、本人同意や通知がなくても国は事業者への個人情報を提供してもよいと認めています。
スーパーシティ構想の下では、個人情報の提供がなぜ特別の理由に当たるのですか。政府は、個別事例で検討としています。それでは行政機関個人情報保護法が今まで個人情報を保護するために作られ、整備されてきたことを覆し、破壊してしまうのではないでしょうか。どこに正当性があるのでしょうか。
また、自治体の場合はそれぞれの個人情報保護条例に沿う形になりますが、ここでも本人同意なくデータが提供されるかどうかは各区域会議での判断によるとされています。国や自治体が本人への合意や通知なく個人情報を事業者に渡す可能性もあることが国会審議でも明らかになりました。
法律で個人情報保護をしてきたにもかかわらず、スーパーシティであればなぜ同意なしに個人情報を提供することができるのですか。なぜスーパーシティであれば、他の地域と違って、プライバシーや人権を考慮しないことができるのでしょうか。
国家戦略特区データ連携基盤は、データの連携を可能とする基盤を通じ、データを収集、整理し提供するとされています。しかも、他の都市と相互接続することができます。その地域の個人の様々な情報が他の都市にも流れていくということではないですか。
国や自治体や民間企業、個人が持っているデータがAPI、そしてデータ連携基盤に集積され、さらに、企業に転用されます。国や自治体が持っている巨大な個人情報や他の民間企業が持っている情報をある民間企業が入手し、その会社に蓄積し、その会社の様々な利益のために利活用することを推奨するのでしょうか。個人の利益は優先されないのでしょうか。
データ連携基盤を運営する事業者とはどういうものを念頭に置いているのですか。巨大IT企業か、コンサルタント企業か、外資系企業も含まれるということでよろしいですね。その事業者の選定は適切に行われるのでしょうか。
また、その事業者が個人の同意なく個人情報を得ることができるのなら、個人情報の管理を適切に行っているか監視するための機能が必要です。どうやって、誰が事業者の事業を監視するのでしょうか。
データ連携基盤を運営する事業者や情報を入手する企業は、自らの事業のために、利益を上げるためにスーパーシティの事業に関わります。それでは、スーパーシティは住民のためにあるのでしょうか。
カナダ・トロント市では、市がウオーターフロント地区をスマートシティーにしようと計画しました。グーグル関連企業が参画し、監視カメラデータで住民の行動データを利用することが含まれていました。裁判が提訴され、原告は、カナダはグーグルの実験用マウスではないと主張しました。五月七日、グーグル関連企業はプロジェクトから撤退すると発表しました。住民の懸念の声が政策を変えたのです。
アメリカのサンフランシスコ市議会では、二〇一九年五月十四日、公共機関による顔認証システムの導入を禁ずる条例案が可決をされました。大企業による顔認証システムの使用は、住民のプライバシー権の侵害を始め重大な問題をもたらすとして地域の住民が反対をしたのです。警察や市交通機関を含む全ての地方機関は顔認証システムの導入ができなくなり、ナンバープレートリーダー、DNA解析などを含む監視技術を新たに導入する際には、市の承認が必要となりました。
住民は、監視社会をつくり、大企業が情報を独占し、利益を上げるための手段ではありません。住民はバーチャルな未来都市ではなく、リアルな医療、介護、子育て、教育、公共輸送などのインフラを守り、住みやすい町を望んでいるのではないでしょうか。
IT化を始め科学技術イノベーションを暮らしや地域に取り入れ、地域の課題を解決していくことにはもちろん一定の意義と効果があります。問題は、それが住民の実態やニーズを踏まえ、ボトムアップで提案され、かつ運用や責任に自治体や住民が参画して行っているかです。スーパーシティの中で住民自治や民主主義に基づく決定や運用が担保されているとは到底思えません。どのように住民自治と民主主義を担保しているのですか。
そもそも、規制改革会議やPFI推進室などは、この間も水道法民営化法や種子法廃止、卸売市場法廃止など、暮らしの基盤を支えるルール、規制を壊し、自治や公共性を攻撃、後退させてきました。スーパーシティや地方創生という名の下で自治体が競争に駆り立てられ、終わってみれば利益は東京に還流されていくという悪循環は断ち切らなければなりません。
なぜ規制改革が全国に展開せず、日本全体の経済成長にもつながらないのか。それは、国家戦略特区が、地方自治体の実態やニーズよりも官邸の意向ありきで立案され、各省庁を飛び越えたトップダウンで進められてきた点が関係しているのではないでしょうか。これまで内閣府は、国家戦略特区の立案において、地方の声を本当に聞いてきたのでしょうか。
国家戦略特区の決定プロセスも透明性が低く、特定の委員やその関連企業など利害関係者の関与の疑いが強いと言われています。その象徴的な事例が加計学園の獣医学部新設問題で、申請から決定に至るまで、首相の圧力ないしは官邸のそんたくによって公正な判断がゆがめられたのではないかと追及されました。
国家戦略特区は、その公平性や透明性がないことが指摘され続けています。国家戦略特区は廃止すべきではないでしょうか。
安倍政権が新型コロナウイルス感染症対策において迷走に次ぐ迷走を行い、余りに遅く、的確な対応が打てない最大の理由は、安倍政権が国民の命と生活に向き合う政治を一切してこなかったからではないですか。国会では、このスーパーシティ法案、検察庁法改悪法案、種苗法改悪法などが審議をされています。今はコロナの問題の解決に専念し、全力を挙げなければならないときです。これらの不要不急の法案の審議をすべきときではありません。
自粛と補償はセットだと私たちは言ってきました。感染で亡くなるだけではなく、政府の無策によって亡くなる人が出てきてしまうのではないでしょうか。野党が提案している家賃支援法案、コロナ困窮学生支援法案、子ども支援法案などこそ成立させていこうではありませんか。
住民の情報を吸い上げて大企業が潤う構造のスーパーシティ構想は、憲法にも法律にも反し、住民のためにならないということを申し上げ、質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣北村誠吾君登壇、拍手〕

○国務大臣(北村誠吾君) 初めに、憲法第九十四条との関係についてお尋ねがございました。
スーパーシティ構想の実現に向けた有識者懇談会において、地方公共団体がその事務に係る政省令について条例で特例を定めることができるようにする可能性が提示されたと承知しております。
これを受けまして、内閣府が内閣法制局に相談をいたしましたところ、憲法第九十四条において、地方公共団体は法律の範囲内で条例を制定することができると規定されていることから、条例により政省令の特例を定める、いわゆる条例による上書きはできないとの明確な見解が示されたと承知いたしております。その見解を踏まえて内閣府から内閣法制局に改めて相談をいたし、条例により政省令の特例を定めるのではなく、条例が必要とする国の複数の法令の改正を同時、一括、迅速に実現できるよう、特例的な手続に関する規定を盛り込んでいます。
次に、行政機関個人情報保護法との関係についてお尋ねがありました。
行政機関個人情報保護法が行政機関の保有する個人情報を行政機関以外の者に提供することを認める特別の理由としては、該当する個人情報を行政機関に提供する場合と同程度の公益性があることなどは必要とされています。
現状では、スーパーシティであることが直ちに特別の理由に当たることにはならないと考えていますが、具体的には、提供を要請された行政機関において提供に係る個人情報の性質や利用目的等に即して個別に判断されるものと認識しています。
次に、各地方公共団体の個人情報保護条例との関係についてお尋ねがございました。
各地方公共団体が保有する個人情報は、地方公共団体が定める個人情報保護条例に基づき取り扱われていると承知しております。スーパーシティにおいても、各地方公共団体が保有する個人情報の提供の是非は、各地方公共団体において個人情報保護条例に基づき個別に判断されるものと認識しています。
次に、他の都市への個人情報の流出についてのお尋ねがありました。
本法案では、データ連携基盤整備事業者には、これまでと変わることなく個人情報関連の法令遵守を求めることとなります。また、政府が定めるデータの安全管理基準により、サイバーセキュリティー対策等を義務付けることとしています。このように、個人情報の管理には法令や基準に基づき万全を期してまいります。
次に、データの集積と活用についてお尋ねがありました。
データ連携基盤は、基本的にデータの蓄積を行うものではなく、それぞれのデータの活用については、それぞれのサービスを提供する事業者が担うことになります。その際、各事業者が個人情報を始め法令に規定された一定の手続が必要なデータを扱う場合には、各個人の意向が十分に尊重されるよう、各事業者に当該法令の遵守が求められることになります。
次に、データ連携基盤整備事業者の選定及び監視についてのお尋ねがございました。
データ連携基盤整備事業者を始めとする事業者は、スーパーシティエリアの選定の後に設置される区域会議の構成員として公募等により選ばれることとなります。この公募は、法の規定に基づいて内閣府自身で手続を行い実施するものであり、この段階で事業者の選定の透明性を担保することとしています。また、選定されたデータ連携基盤整備事業者には、これまでと変わることなく個人情報関連の法令遵守を求め、さらに、政府が定めるデータの安全管理基準により、サイバーセキュリティー対策等を義務付けることとしています。
このように、内閣府としても、区域会議による確認を含め、個人情報の管理には、法令や基準に基づき万全を期してまいります。
さらに、住民自治と民主主義の担保についてお尋ねがございました。
区域会議が規制改革の案とともに区域計画の案を内閣総理大臣に提出する際には、本法案に基づき、住民その他の利害関係者の意向を踏まえる必要があります。具体的には、内閣府や地方公共団体等を構成員とする区域会議で、実際に提供されるサービスの内容や範囲に応じて住民等の意向の適切な把握方法を十分に検討してまいります。
国家戦略特区の立案における地方の声についてお尋ねがございました。
国家戦略特区は、地域からの様々な提案やニーズに基づき、地方創生に資する規制改革を実現する制度でございます。例えば、兵庫県の丹波篠山市における古民家の再生、あるいは兵庫県の養父市における遠隔服薬指導による過疎地への医療ニーズの対応、さらに秋田県の仙北市における農業体験を中心としたグリーンツーリズムの推進など、あらゆる機会を捉え、地域からの様々な提案やニーズを聞き取り、各地域ならではの特色を存分に生かした地方創生を進めてきました。
今後とも、地域の提案やニーズにしっかりと応えながら、規制改革を着実に実現してまいります。
最後に、国家戦略特区制度の公平性、透明性及びその廃止についてお尋ねがございました。
獣医学部の新設をめぐっては、法令にのっとり、一貫してオープンなプロセスで進められてきており、その選定のプロセスにおいては、民間有識者も一点の曇りもないと述べておられると承知しております。
今後とも、適切かつ透明な国家戦略特区制度の運営に努めてまいります。
以上であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕

○国務大臣(加藤勝信君) 福島みずほ議員にお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症に関する相談、受診の目安についてお尋ねがありました。
相談、受診の目安は、特に高齢者や基礎疾患のある方々などが確実に必要な診療につながるよう、専門家の方々の御意見を踏まえ、どのような方がどのような場合に相談、受診していただくのかの目安として示したものであります。しかしながら、この目安がPCR検査の一つの基準のようになり検査が受けられないなどの御指摘も踏まえ、繰り返し各都道府県等に対し通知をし、医師が必要と判断した方に対して検査を実施するよう、周知に努めてきたところであります。
国民の皆さんへの周知が足りなかったことについては真摯に反省するとともに、今回の見直しでは、季節の変化によりインフルエンザなど他の風邪のような症状のある疾患が減少してきた状況なども勘案し、専門家の御意見も踏まえ、すぐに御相談いただきたい場合を分かりやすく整理するとともに、これらに該当しなくても相談は可能であること、この目安は国民の皆さんが相談、受診する目安であり、検査については医師が個別に判断していくことを明確にしたものであります。
引き続き、国民の皆様への分かりやすい情報発信に努めていくとともに、医師が必要と判断した方が確実に検査が受けられるように努めてまいります。(拍手)
〔国務大臣森まさこ君登壇、拍手〕

○国務大臣(森まさこ君) 福島みずほ議員にお答えをいたします。
検察庁法改正法案についてお尋ねがありました。
今般の検察庁法改正法案は、一般職の国家公務員の定年の引上げに合わせて検察官についても定年を六十五歳まで段階的に引き上げるとともに、役職定年制及びその特例と同様の制度を導入するなどするものであり、本来的に検察権行使に圧力を加えるものではなく、検察官の独立性を害さず、三権分立に反するものでもありません。
また、同改正法案においては、検察官の勤務延長等に当たってその要件となる事由を事前に明確化することとしており、内閣による恣意的な人事が行われるといった御懸念は当たりません。
そして、今般の国家公務員法等の改正法案の趣旨、目的は高齢期の職員の豊富な知識、経験等を最大限活用する点などにあり、検察庁法改正法案の趣旨、目的も同様であって、黒川検事長の勤務延長とは関係がありません。同改正法案は、平成三十年八月の人事院からの国家公務員の定年引上げについての意見の申出を受け、検討を進めてきたものです。
インターネット上の様々な御意見は承知しており、国民の皆様の御理解が深まるよう、引き続き真摯に御説明してまいります。
国会の審議の進め方については、国会において決定される事柄ですので、それに従ってまいります。(拍手)

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