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2021年6月9日、本会議にて特定商取引に関する改正法案の反対討論

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204-参-本会議-029号 2021年06月09日(未定稿)

○福島みずほ君 福島みずほです。
私は、立憲民主・社民を代表して、消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律案の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論を行います。
菅政権のコロナ対策は、余りに後手後手、余りに支離滅裂です。アベノマスクとGoToキャンペーンに見られるように、本気でコロナ対策をしようとしているとは思えません。アクセルとブレーキを同時に踏むような政策を常に取っています。経済を優先し、PCR検査を拡充をせず、補償や支援は不十分で、人々の生活は困窮をしています。
コロナ禍の前から保健所や病床の削減を行い、コロナ禍の中、この一年間でも二万床以上病床削減をしています。そして、病床削減に対して消費税が財源となる百九十五億円の予算を付け、病床削減を促進しようとする医療法改悪法まで成立をさせました。公立病院、公的病院の再編、統廃合を進めることをやめません。コロナ禍に対応するどころか、なぜ真逆の政策を推進するのでしょうか。
病床が切迫しているにもかかわらず、感染拡大につながりかねない東京オリンピック・パラリンピックを強行しようとしています。専門家会議の意向、意見を聞こうとすらしません。オリンピック・パラリンピックを強行し、感染が拡大したら一体どうするんですか。責任が取れるんですか。
仕事がない、お金がない、住まいがない、地面の底が抜けるような暮らしをしている人たちにたくさん会ってきました。貧困と絶望が広がっている中で政治の公助の出番です。菅政権は自助と言い、全く対策が取れていません。それは、安倍政権、菅政権が人の命と暮らしを守ることが政治であるという認識なくして政治をやってきたからではないでしょうか。命と暮らしを守らない政治には退陣をしてもらわなければなりません。
また、菅政権は、デジタル庁関連法案を成立させ、重要土地規制法案を提出しています。この重要土地規制法案では、なぜ基地や原発や様々な施設の一キロメートルのところに住んでいたら調査の対象になり、報告聴取まで受けなければならないのですか。注視区域や特別注視区域の定義も全く分かりません。機能を阻害するおそれがあるとして、なぜ内閣総理大臣の勧告や中止命令を受けなければならないのですか。中止命令に反すれば懲役刑となる可能性もあります。
重要土地規制法案は、情報収集し、人々の監視をし、内閣総理大臣の権限を強めるものです。菅総理の学術会議のメンバーの任免拒否に端的に表れるように、菅政権の本質は監視と弾圧と排除です。基本的人権を侵害し、民主主義を損なう、このような政治を一刻も早くやめさせなければなりません。
特商法改正法案で元々予定されていた内容は、すなわち、豊田商事、安愚楽牧場、ジャパンライフ、そしてケフィアといった巨額の被害を生み出してきた預託商法を原則禁止とするものです。
一端を挙げれば、豊田商事は被害額二千億円、被害者三万人、安愚楽牧場は被害額四千二百億円、被害者七万三千人、ジャパンライフは被害額二千百億円、被害者一万人、ケフィア・かぶちゃんグループは被害額一千億円、被害者三万人など巨額の被害を出し、実に多くの人たちに被害を与え、生活を破壊し、裏切って苦痛を与えてきたのです。
この預託商法の原則禁止、詐欺的利用の絶えなかった定期購入商法を厳罰化すること、そして、送り付け商法による被害の根絶を図ることなどの改正事項は、消費者被害の防止、利益の保全を図るものであり、全面的に賛成です。安倍総理が主催をした桜を見る会がジャパンライフの広告塔として使われ、長い間、預託法に基づく消費者被害を拡大させてきたことは痛恨の極みです。遅きに失したとはいえ、特商法の改正は必要でした。
しかし、なぜその特商法の改正の中に電子契約が入っているのでしょうか。消費者庁の有識者会議で議論になっていなかった契約の電子化について、なぜ導入することになったのか。消費者庁は、経済界が契約書の電子化を求めても、消費者保護にならないと応じてこなかった経過があります。規制改革推進会議成長戦略ワーキング・グループ第三回会議で問題提起をされたことは、オンライン契約の際の印鑑廃止、書面の電子化を進めることだけでしかありません。
菅政権がデジタル改革を強力に打ち出す中、規制改革推進会議に求められてもいない契約書面にまで井上大臣が電子化を広げ、オンライン取引以外の対面型、訪問販売、連鎖販売等まで拡大をしてしまいました。
契約書面を紙で交付することは、契約内容の確認、クーリングオフ制度の告知、そして第三者による契約の存在の認知など、消費者を守る重要な機能を果たしてきています。書面交付義務を電子データに変えることは、契約内容やクーリングオフの規定を消費者が気付きにくくなり、消費者被害が起きやすくなる危険性があります。
特商法は、訪問販売など業者と消費者の間における紛争が生じやすい取引について、勧誘行為の規制等をしてきた法律です。元々紛争や詐欺などが起きやすい類型について、一般法とは別に特別法を作り、規制をしてきたものです。
訪問販売など対面で行う契約に、なぜわざわざ電子契約を導入するんですか。訪問販売で高齢者を対象に詐欺商法をしてきた人たちが分かりにくい電子契約を悪用することは、火を見るより明らかです。消費者被害が起きたときにどう一体責任を取るんですか。消費者被害に関する国家賠償請求訴訟で消費者庁が被告になるんですか。このままでは、消費者保護に尽力してきた人たちの努力が無駄になってしまいます。
電子契約を導入することに関して、様々な消費者団体、弁護士会、地方議会などから反対の意見書が数多く届けられています。消費者問題に取り組んでいる人たちから懸念の声が上がり、削除すべきだという要望が出され、国会の審議でも強く求められました。私たちも削除を要求いたしました。しかし、井上大臣が全く応じなかったことは本当に残念です。消費者委員会での内閣提出法案は、これまでは全会一致で可決をされてきました。初めてこの国会で反対せざるを得ないことは痛恨の極みです。
井上大臣は、地方創生消費者特別委員会での私の質問に、本法案は規制改革会議の要請であると答えました。そこで、大臣は規制改革会議の側に立つんですか、消費者保護の立場に立つんですかと質問をしたところ、井上大臣は、これはどちらの側に立つということではないと答弁をしました。ひどい答弁です。消費者担当大臣が消費者保護の立場に立たなくて一体どうするんですか。消費者保護の立場に立たない消費者担当大臣は要りません。
消費者庁は、消費者被害に遭った当事者の皆さん、消費者問題に取り組んできたたくさんの団体や弁護士、司法書士の皆さん、多くの市民の皆さんたちの消費者庁をつくってくれという声に全ての政党が応えて、二〇〇九年九月一日に設立をされました。今回の特商法改正法案は、消費者庁設立に力を注ぎ、消費者庁を応援し、消費者被害に取り組むたくさんの人たちの思いや努力を裏切るもので、断じて許すことはできません。
消費者保護よりも規制改革会議や菅政権にそんたくをする井上担当大臣に強く抗議し、私の反対討論といたします。(拍手)

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