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本会議 平成22年04月20日

174-衆-本会議-24号 平成22年04月20日

○小野寺五典君 自由民主党の小野寺五典です。
 私は、自由民主党・改革クラブを代表し、ただいま議題となりました政府案、自民党案、公明党案について、政府並びに提出者に質問を行います。(拍手)
 まず、私は、外務大臣政務官、副大臣時代に、COP10、COP13の二回の会合に出席をし、実際に国際交渉を行った経験があります。国際交渉を肌身で感じた経験から、この問題は速やかな具体的行動を起こすべきだと強く認識しています。そして、その具体的行動とは、中身のないスローガンではなく、地に足のついた対策の積み重ねにほかならないと確信をしております。
 先週、総理とオバマ大統領との十分間の会談の模様が、日米のマスコミ各社より報道されました。申し上げるのも残念ですが、酷評であります。日米関係が強化されるどころか、信頼関係の喪失を内外に示す結果となってしまいました。私は、日本国民の一人として、まことに残念でなりません。なぜこのような結果になってしまったのか、総理は原因をおわかりでしょうか。
 我々は、鳩山外交の欠点とは、美辞麗句を口にして注目を集めるが、中身が伴っていないので、結局、国際社会の信用を失ってしまうことであると認識をしております。総理は、普天間を初め、同じような過ちを繰り返されております。この地球温暖化対策の問題も同じ轍を踏んでいないでしょうか。我々は、この問題が第二の普天間になることを本気で心配しております。
 総理は、昨年九月の国連気候変動首脳会合において、すべての主要国による公平かつ実効性ある国際的な枠組みの構築と意欲的な目標の合意を前提として、温室効果ガスを一九九〇年比二五%削減するとしました。なるほど、会場では、拍手は起こりました。総理はそれを称賛の拍手と認識されたようですが、実は嘲笑、あざけ笑いの拍手であったことも御存じではないんだと思います。多くの国は、これはそれぞれの国から聞いております、自分の首を自分で絞めてしまった日本の総理大臣のスピーチに、嘲笑の意味を込めて拍手をしたんです。
 それでは、質問に入ります。
 政府案では、温室効果ガス二五%削減目標は、前提条件が成就したと認められる日以後の政令で定める日から施行されるとなっております。すべての主要国というからには、中国、米国、ロシア、インドを含むことは当然であります。これらを含む主要国が意欲的な目標の合意をすることが必要ですが、政府のこれまでの答弁では、現在の米国、中国の目標を十分とは評価しておりません。
 まず、総理にお伺いします。
 前提となる主要国の範囲と意欲的な目標の合意とはどのような基準で判断をするのか、明確にお答えをください。
 しかも、そもそも前提条件つきの法律などあり得るのでしょうか。先般、我が党の議員が質問主意書で政府に確認したところ、前提条件つきの法律など例がないと、政府の答弁でした。
 法案では、中国、米国、ロシア、インドといった主要国が意欲的な目標に合意しない、つまり、主要国が何もしない場合、日本も何もしなくていいことになります。結局、この法案は見せかけだけの上げ底法案ではないですか。総理、多くの国民が納得するような答弁をお聞かせください。
 同じ中期目標二五%削減でも、公明党案は、前提条件がないかわり、国際的動向、科学的知見等を見て中長期目標を見直しできるなど、より柔軟です。この条項を設けた意義を提出者にお伺いしたいと思います。
 次に、中期目標二五%のうち、我が国が国内で省エネなどの努力を積み重ねて削減する値、いわゆる真水の削減分についてお伺いします。
 二五%削減目標のうちの真水の割合については、国民生活や国内経済に直結する問題でもあります。本来ならば、イの一番に国民的合意を得る必要があります。自公政権では、当時の麻生総理が、国民各層の意見を聞き、複数のメニューを示し、国民負担などを明らかにした上で削減目標を公表しました。国内削減分の割合が明確でない限り、具体的な国内対策を積み上げることは困難です。二五%のうち、真水の国内削減分と海外の排出枠購入分との割合についてお示しいただきたい。
 一方、自民党案では、国際交渉に左右されることなく、真水の目標、二〇〇五年比一五%削減を責任を持って取り組むと明記しておりますが、改めて、真水の国内削減分を一五%としたことの意義について、提出者の説明を求めます。
 次に、二五%削減が国民生活に与える影響についてお伺いします。
 小沢環境大臣試案は、国内経済や雇用にプラスになるモデルだけを二つも紹介し、悪影響が出るという分析結果は一つも紹介をしておりません。非常に恣意的です。二五%削減が国民生活や企業の経済活動、雇用などにどのような影響を与えるか、十分な分析、検証は不可欠であるのに、このような試案しか持たず、法案を提出された感覚が、私にははかりかねます。
 鳩山総理にお伺いします。
 なぜ、このような重要な試算、見解が環境大臣案という形なんでしょうか。なぜ、経済産業大臣や厚生労働大臣などとも合意した、政府としての説明を出されないのでしょうか。国民生活や雇用、産業競争力に及ぼす影響について、政府の統一見解がないまま国会で審議をしろといっても、審議のしようがありません。雇用は大丈夫ですか、産業競争力はどうなりますか、総理、明確にお答えください。
 また、企業が生産拠点を海外に移すようになると、国内の生産活動は縮小し、雇用にも甚大な影響を及ぼすことになることは明白です。この試案には、この影響について考慮されていませんが、これはわざとでしょうか。分析して盛り込まなかったのか、そもそも分析しなかったのか、総理、お答えください。
 さらに、この試案のように、CO2排出を削減すれば雇用もGDPもプラスになるという都合のいいモデルは、世界のどこにもないように思われるのですが、どこか私の知らない国のモデルであるのでしょうか。ほかにも例があるのであれば、どの国のモデルなのか、総理、教えてください。
 次に、双方の法案にある具体的施策についてお伺いします。
 まず、自民党案の低炭素社会づくり特別行動期間について伺います。
 自民党案では、社会変革への取り組みを加速させるため、法律の施行後十年間を低炭素社会づくり特別行動期間と位置づけ、広範な分野に集中的に対策を講じていくこととしておりますが、あえて十年という期間を区切ったねらいについて、提出者に説明を願います。
 また、政府案では、法案提出の最終段階になって、国内排出量取引制度の肝でもあります温室効果ガス排出量の限度を定める方式について、総量規制でありますキャップ・アンド・トレードを基本としつつ、効率を考慮する原単位方式についても検討を行うと併記しました。
 これは、民主党のマニフェストとも、小沢大臣所信とも違う形になっています。まだ環境大臣と経済産業大臣の考えがばらばらなため、このような併論となっていったのでしょうか。総理の明確な答弁を求めます。
 次に、原子力に係る施策についてお伺いします。
 自民党案では、原子力発電は、発電の過程でCO2を排出しないことから、安全確保を前提に、原子力発電施設の設備の利用率の向上、新設、増設の促進、核燃料サイクルの確立、高速増殖炉サイクルの早期実用化を目指すことなどを法案に明記し、原子力発電の推進を明確に打ち出しております。
 それに対して、政府案では、国民の理解と信頼を得て推進するものとするという玉虫色の表現にとどまっております。
 私は、原子力政策でも、普天間のように、閣内や連立与党内がまとまらなくなる、このことを心配しています。
 そこで、福島大臣に確認します。
 政府は、先般、我が党議員からの質問主意書に対し、核燃料サイクルを含む原子力の利用を着実に推進していくことが内閣の一致した方針であると答弁をしています。この答弁は、内閣として出されました。福島大臣も同様の考えと存じますが、再度確認をさせてください。
 また、私は、この温暖化対策を実行するに当たっては、政府答弁のとおり、原子力の役割は不可欠と思います。今後の原子力発電施設の増設、新設についての見解についても、福島大臣にお伺いしたいと思っております。
 さて、これまでさまざま申しました。私は、この問題が普天間にダブって仕方がありません。総理の発言から端を発し、根拠も試算もない。政府がその中身の穴埋めのために四苦八苦をしております。そして、閣内でも統一した見解がつくれない。連立与党内でも、例えば原子力に対する根本的な考え方に大きな隔たりがある。このような状態で、本当に実効ある対策がとれるのでしょうか。スローガンだけで結局実現できなかったら、日本は世界の物笑いになってしまいます。また国民に恥をかかせることになります。
 先ほどから、この問題を第二の普天間と申しております。本当の普天間問題も、今、非常に重要な局面にあります。総理も先週帰国されたばかりなので、この問題も手短にお伺いしたいと思います。
 まず、先週の訪米について、ワシントン・ポストのコラムにおいて、鳩山総理は、最大の敗者、哀れでますますいかれたと評されましたが、なぜだと思われますか、お尋ねいたします。
 次に、首脳会談で、オバマ大統領に五月末までに決着との方針を伝えられたそうですが、その約束を守る姿勢は今でも変わっておりませんか。
 さらに、移設の現行案では、二〇一四年までに代替施設を完成し、普天間飛行場が返還されることとなっていましたが、総理の腹案でも、二〇一四年の普天間返還に変わりはないのですか。
 十八日に徳之島で島民の半数以上が集まった移設反対の集会がありました。総理は、これを一つの民意だと軽く流されました。参加された皆さんの思いをどう受けとめますか、お答えください。そして、総理の腹案の中には、まだ徳之島移設案が入っているのですか、これもお答えください。
 最後に、これはイエス、ノーでお答えください。総理が常々おっしゃる五月末の決着、連立与党三党の合意、地元受け入れ同意、米国との合意、この三点です。
 これをすべて五月末に決着することが実現しなかった場合、私は、総理は辞任すべきだと思います。辞任されるおつもりがありますか、イエスかノーかで、はい、いいえでも結構です、お答えください。答えが不十分な場合は、再質問を行います。
 以上、普天間問題でも、我々は地道に一つ一つの合意形成に努力を惜しみませんでした。この温暖化問題においても、見せかけだけの中身のない政府案ではなく、我々の案である、環境と経済がともに両立する低炭素社会づくりこそが真に実現可能な対策であることを申し上げ、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣鳩山由紀夫君登壇〕

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 小野寺議員にお答えをいたします。
 小野寺議員は、気候変動問題を第二の普天間、そのようにとらえておられるようでありますが、難しいテーマにチャレンジするのが新しい政権でございます。
 まず、二五%削減目標の前提条件についてのお尋ねがございました。
 我が国のみが高い削減目標を掲げても気候変動をとめることはできません。我が国として、主要な国の背中を押して積極的な取り組みを促すためにも前提条件は必要なのであります。
 次期の枠組みのあり方については引き続き交渉中でありまして、何が我が国が主張している前提に該当するかをあらかじめ申し上げることは控えなければなりません。今後、交渉の推移を踏まえながら、適切な時点で総合的な観点から判断すべきものだと考えております。
 地球温暖化対策基本法案は見せかけだけだという御質問でありました。
 二五%削減目標とその前提となる条件については、主要国の背中を押して積極的な取り組みを促すことを意図したものでありまして、我が国の掲げる前提条件が満たされるような有意義な合意の形成に向けて最大限の努力を傾ける所存であります。
 この法案では、二〇五〇年までに一九九〇年比八〇%削減という長期目標も掲げているわけでございまして、中期目標が設定されるまでの間においても、長期目標の達成に資するように、基本的施策について積極的に講ずるものだ、このことも法案の中にしっかりとうたっているところでございます。
 それから、二五%削減目標のうち、真水の国内削減分と海外の排出枠購入分との割合についてのお尋ねがございます。
 二五%削減目標のうち、真水の国内削減分と海外の排出枠購入分との割合については、いたずらに排出枠購入分に頼るべきではない、そのように考えてはおりますが、国際交渉の状況も踏まえながら検討していくことでございます。
 環境大臣試案という形になった理由及び国民生活などに及ぼす影響についての政府見解についてのお尋ねがございます。
 今回の環境大臣試案で示された試案は、基本法案の審議において参考となり得るものだと考えております。
 経済モデルには構造や前提が異なるさまざまなものがあって、国民生活、雇用、産業競争力への影響などの試算結果も異なってくるため、政府として、ただ一つのモデルを統一見解として示すことは困難だと考えております。
 したがいまして、さまざまな試算結果があることを踏まえながら対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 生産拠点の海外移転の影響が環境大臣試案で盛り込まれていない理由についてでありますが、環境大臣試案で用いておりますモデル分析は、さまざまな経済指標をもとに国内における効果、影響を詳細に把握するというモデルの制約上、生産活動の海外移転については基本的には考慮していない、そのように聞いております。
 いずれにしても、二五%削減の前提条件が満たされた状況においては、他の主要排出国も意欲的な削減対策を当然講ずることになるわけでございまして、簡単に企業が生産拠点を海外に移すということになるとは考えておりません。
 CO2の排出を削減すれば雇用もGDPもプラスになるというモデルの例についてのお尋ねがございました。
 二〇〇七年に発表されましたIPCCの第四次報告においては、引用されているモデル分析がありますが、大半は確かに、CO2の削減に伴いGDPや雇用が減少するとされておりますが、イギリスなどの一部のモデルが、それぞれ一定の前提のもとではCO2削減に伴いGDPや雇用が増加すると予想している、そのように結果が出ているものもございます。
 国内の排出量取引制度における原単位条項についてのお尋ねでございます。
 本法案の立案過程におきまして、総量方式のみでは明らかに成長すべき分野の成長を阻害することなどによって、経済成長との両立がなかなか困難であるという意見もあり、閣僚の間で真剣な議論を行ってまいったところでございます。
 その結果として、内閣の意思として、排出量の限度を定める方法について、総量方式を基本としながら、原単位方式も検討するということにいたしたわけでございまして、本法の施行後一年以内をめどに成案を得ることとしておりまして、着実な排出削減が図られるよう、基本法案の規定に沿って検討してまいりたいと考えております。
 温暖化対策に関する実効性ある対策についてのお尋ねでございます。
 九〇年比二五%減という削減目標につきましては、温暖化をとめるために科学が要請する水準に基づくものとして、地球の将来を真剣に考えて率先して提示したものでございます。
 また、原子力については、エネルギーの安定供給だけではありませんで、低炭素社会の実現に不可欠である、そのように政府として認識しておりまして、安全を第一としながら、国民の理解と信頼を得つつ、原子力の利用を着実に推進することが内閣としての一致した方針でございます。
 二五%削減目標の達成のため、政府一体となって、あらゆる政策を総動員しながら実現を目指してまいりたいと考えます。
 それから、普天間の話でありますが、米紙の報道ぶりについてのお尋ねがありました。
 報道の逐一にコメントする気はありません。核セキュリティーサミットのワーキングディナーの席上、オバマ大統領と約十分程度意見交換を行いました。じっくりと二人だけで話ができたことは実際に有意義であったと考えております。
 いずれにしても、普天間の飛行場の移設問題については、地元を含め国民の皆さん、米国の皆さんの理解を得て、五月末までに決着させるという考え方に変わりはありません。
 普天間飛行場の移設問題についての御質問であります。
 普天間飛行場の移設問題については、沖縄県民の負担軽減、普天間飛行場の危険性を一刻も早く除去しなきゃならないという原点に立って、安全保障上の観点も踏まえながら、全力で取り組んでいるところでございます。
 したがいまして、今申し上げましたように、地元を含めた国民の皆さん、米国の理解を得て、五月末までに決着をさせるという考えに変わりはありません。
 返還の期限についての御質問でございます。
 普天間飛行場の危険性の除去については、二〇一四年よりおくれることはできないものだ、そのように認識をいたしているところでございます。
 普天間飛行場の徳之島移設に関する御質問でございます。
 確かに、米軍基地の移設断固反対一万人集会が開催されたということは、徳之島の島民の皆様方の民意のあらわれの一つである、そのように理解をしているところでございます。
 普天間飛行場の移設問題につきましては、そういう民意というものも勉強させていただきながら、真剣に検討しているところであり、具体的な内容は今ここではお答えをいたしません。
 普天間飛行場の移設問題の責任についてのお尋ねでございます。
 内閣総理大臣として、覚悟を持って、今全力を挙げて取り組んでいるところでございまして、それ以上申し上げる必要はありません。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
    〔国務大臣福島みずほ君登壇〕

○国務大臣(福島みずほ君) 原子力発電は、直接CO2を排出しないかわりに、事故の危険と、何千年、何万年の未来にまで災いを残す核のごみを大量に生み出します。
 社民党は、CO2排出削減のために原子力を推進するという方針とは違います。そして、内閣の中では、耐震設計の強化、安全性基準の強化、保安院の分離独立によるチェック機能の強化、自然エネルギーを促進していくこと等を求めていく考えです。(拍手)
    〔野田毅君登壇〕

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