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厚生労働委員会2014年10月28日

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 専門的知識を有する有期雇用労働者に関する特別措置法についてなんですが、先ほど大臣が発言をされました。私は、そもそもプロジェクトチームとして八年、九年というふうに決まっているのであれば、仮に半年、一年の有期契約の更新を繰り返したとしても、期待権として自分は八年このプロジェクトをやるんだ、九年プロジェクトをやるんだというふうに思っていると思うんですね。
 大臣、この期待権、プロジェクトの期間中は少なくとも雇い止めされないという期待権がある、そういう理解でよろしいですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど冒頭に発言申し上げたように、労働契約法第十九条の趣旨を踏まえて、合理的な理由のない雇い止めを回避することが望ましい旨認定事業主に対して周知徹底してまいりますということで、無期転換の特例をつくるという中で、このプロジェクトの存在の中で期間を設定する契約について、やはりこの十九条の趣旨はしっかり踏まえて、雇い止めを合理的な理由がないままに行われるようなことは、これは回避することが望ましいということは厚労省としてもしっかりとやっていかなきゃいけないなというふうに思っています。

○福島みずほ君 いや、ちょっと違うんですよ。労契法十九条は、雇い止めをする場合には合理的理由がなければならないと書いてあるんです。それはそのとおりです。
 しかし、私が言いたいことは、このプロジェクトチームでほかの労働者とは違う、無期転換権が剥奪されているわけだから、通常の雇い止めとは違って、そのプロジェクトの期間内は少なくとも雇い止めはない、仮に反復継続していたとしても、そのプロジェクトの期間中は雇い止めは基本的にないという期待権を持っているんじゃないかということなんです。
 つまり、聞きたいのは、十九条よりもより保障されているんじゃないですかということなんです。だって、ほかの人は無期転換権を持っているんですよ。この人たちは持っていないんですよ、剥奪されるんですよ。だとしたら、十九条を超えて、というか、だから言っている論点がちょっと違うんです。十九条より重いんじゃないか、プロジェクトの期間中は期待権、その間は雇い止めが起きないという期待権を持っているという理解でよろしいかということなんです。

○委員長(丸川珠代君) 岡崎局長。

○福島みずほ君 いや、違う、大臣。ごめんなさい、岡崎さん、結構です。大臣、お願いします。

○政府参考人(岡崎淳一君) 十九条の中でどう判断するか。確かに、先ほども答弁いたしましたように、こういうプロジェクトでありますので、そういう状況であることも含めて全体として判断されるということでありますが、一義的に必ずそうなるということではないというふうに理解しているということであります。

○福島みずほ君 だったら、踏んだり蹴ったりじゃないですか。だって、みんなは無期転換権を持っているんですよ、五年働いたら。この人たちはあらかじめ無期転換権を剥奪されるんですよ、法律によって、国会によって、厚生労働省によって剥奪されるんですよ。で、ほかのと一緒で一義的に言えないといったら、踏んだり蹴ったりじゃないですか。どうですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 法律の中では、こういうプロジェクト形式の場合に五年を超えた場合でも十年の範囲内でということと、そのために必要な雇用管理をしていただくということで計画を策定すると、そういう中で今回の無期転換権の特例を認めたということであります。
 ただ、全体としてそういう中で十九条をどう判断していくかと。それは最後は個別の状況に基づいてということでありますが、そういう状況であるということも含めて判断されるというのは、それはそれでまた当然のことと思いますし、そういう中で特定有期業務の期間中の雇用の安定や労働契約法十九条の趣旨をも踏まえた対応はしっかりさせていただきたいと、こういうふうに思っているということでございます。

○福島みずほ君 いや、根本的に駄目ですよ。だって、無期転換権は剥奪されて、でも私は九年のプロジェクトだと思って、無期転換権剥奪されて、五年と半年で、あなた悪いけれども雇い止めと言われたら、たまらないじゃないですか。
 少なくともプロジェクトチームの期間中は雇い止めは基本的に起きない。じゃ、これでよろしいですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 再度の答弁になりますが、私どもとしてはその特定有期期間中の雇用の安定ということは重要だというふうに思っていますし、そういう中で労働契約法第十九条の趣旨をも踏まえた合理的な理由のない雇い止め、これは回避するというのが必要だというふうに思っていますので、そういう対応をさせていただきたいと考えております。

○福島みずほ君 最後の答弁にならないですよ。
 十九条は合理的でない雇い止めは駄目と言っているわけでしょう。今回はそれとは違ってまた例外を認めるわけだから、せめてプロジェクトの期間中は雇い止めは基本的にないということをしなければ全然守られないじゃないですか。だって、解雇はできるんですよ。その人の勤務態度が悪いとか、無断欠勤、無断遅刻とか、解雇理由に当たれば解雇できるわけで、その人は五年たっても無期転換権を剥奪されている、法律によって。にもかかわらず、十九条の解釈ですといったら何にもいいことないじゃないですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 剥奪されるというか、五年ではなくて、プロジェクトの期間の範囲内で十年以内ということで、無期転換権はそこの段階で発生する、これが法律の特例だというふうに思います。
 そういう中で、必要な計画による雇用管理措置ということがある中で法律を提案しているということと、それから、再三申し上げますが、やはりそれは特定有期業務という中での雇用でありますので、その期間中の雇用の安定そのものについては非常に重要な要素だというふうにも考えているということも大臣からも答弁したとおりでございます。
 ただ、そういう中で、期待権が必ず、こういう方について必ず一義的に生じるかということについては、そこはそうではないけれども、私どもとしては、合理的な理由のない雇い止めを回避する、こういうことが望ましいということでしっかりと周知、指導をしていきたいと、こういうふうに考えているということでございます。

○福島みずほ君 いや、言質を取りたいので、このままでは大変なことになるので。
 無期転換権が剥奪されているわけだから、通常の無期転換を持っている有期契約の雇い止めとは違って、より保護される、より期待権が大きいという理解でよろしいか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 無期転換権がというよりは、そういうプロジェクトに雇用されるということもあるわけでありますので、そういう中で、再三申し上げますが、特定有期業務の期間中の雇用安定ということは当然一つの要素だというふうに考えておりますし、そういうことを含めて最終的な判断がされるということであります。
 ただ、再三申し上げますが、そういうプロジェクトで有期雇用されるということでありますので、当然、そういう個別の状況にもよりますが、期待される場合が多いということは確かにおっしゃるとおりだというふうに思います。

○福島みずほ君 二〇一二年七月二十五日の衆議院厚生労働委員会で西村厚生労働副大臣は、有期契約労働者が、無期転換の申込権が発生する契約の締結以前に申込権を放棄することを認めることは、労使の交渉力の格差を背景として、使用者が事実上、権利の放棄を強要する状況を招きかねず、新設される労働契約法十八条の無期転換ルールの趣旨を没却するものとなる問題がある、このため、無期転換の申込権を事前に放棄する旨の労働者の意思表示は、公序良俗に反し、無効であると答弁をしています。
 個別に放棄することは公序良俗に反し、無効であれば、法律によって剥奪することも公序良俗に反し、無効ではないですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 法律で定めたルールの中で事前放棄を強要するということは公序良俗に反するということであります。
 今回は、法律で新たに枠組みをつくるということでありますから、その法律に従ったということが公序良俗に反するということにはならないんではないかというふうに考えております。

○福島みずほ君 個別に剥奪したら公序良俗に反して、一括して奪ったら公序良俗に反しないということではないですよ。そもそも、この法律が公序良俗に反するんですよ。
 お聞きします。
 経団連の人は、年収が高ければ交渉力が高まると言いました。これはホワイトカラーエグゼンプションの考え方にも共通するんですが、私には分かりません。年収が一千万だったら、というか、年収が高ければ何で交渉力が高くなるんですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 年収につきましては、その労働者の職業能力を判断した上で年収が決まってくるということだろうというふうに思っております。
 そういう中で、それなりに高い年収の方については、低い方に比べれば交渉力があるということであろうというふうに思いますし、そういう議論の中で、あの審議会の建議でも年収を一つの要件にするということになったというふうに理解しております。

○福島みずほ君 説明になってないですよ。年収が高ければ交渉力が高まるなんということは、労働法の考え方からはあり得ないですよ。何で年収が少し高いと交渉力が高まるんですか。全くこれは分からないです。年収が高い人は交渉力が高まるんだったら、労働法なんか要らないですよ。みんな一律に強行規定できちっと規制しているのが労働法じゃないですか。年収が高ければ交渉力が高くなるなんて、あり得ないですよ。
 そもそも、この法律の射程距離というか立法理由が分からないんですね。オリンピックが二〇二〇年まであるまでのオリンピックの選手という言われ方がされたり、いや、プロジェクトチームで二〇二〇年までのプロジェクトチームと言われたり、この間の経団連の参考人は、新規事業立ち上げの研究者、技術者、大型資源プロジェクトを受注した際の専門家、インフラ金融に関わるファンドマネジャー、海外の特定の国や地域の知見を持つ専門家という方々がなるとなっているんですが、一体誰を対象にしているのか。幾らでも広がるじゃないですか。どうですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 国家戦略特区等での議論の中でオリンピックという話もあったかもしれませんが、今回の法律については、そういう期限を切った法律として提案したわけではありません。
 そうではなくて、企業が五年を超えるいろんなプロジェクトを行う場合がある、その場合に有期雇用の形で高度の専門職を雇って対応する必要がある、そういう議論の中で、労使の議論を含めまして、そういう必要性もある部分があるということで今回提案したということでございます。
 やはり、企業がそれなりにしっかりしたプロジェクトをやるためには通常企業が雇っている方とは違う能力を持った方が必要だと、こういう議論であったというふうに理解しております。

○福島みずほ君 経団連の参考人の方が、対象労働者がどんどん拡大していくだろうと、より対象者は増えるのではないかというふうに思っていますというふうに言っていますが、これ、小さく産んで大きく育てる、派遣法が二十六業種で始まったのに、派遣法の改悪法が今日衆議院で本会議で質疑入りですが、その二十六業種すら取っ払うと、つまり、小さく産んで大きく育てる。はっきりと参考人は、より対象者は増えるのではないかと言っていますが、こんなことで増えていいんですか。

○副大臣(山本香苗君) 対象がどんどん拡大するのではないかということでございますけれども、これは本年二月の労政審の建議で示された考え方を踏まえて、法案成立後に労政審で検討を行うことは労使の共通理解です。したがって、対象者が労使のコンセンサスを超えて拡大することはないものだと、私たちはかねがね答弁しているところでございます。

○福島みずほ君 でも、厚労省の省令で決まるわけだから、拡大する可能性もあるじゃないですか。省令をどんどんどんどん変えていけば拡大しますよ。現に、拡大するだろうと参考人は言っているじゃないですか。
 結局、無期雇用の転換権をこの国会が決めた、それに風穴を空けて、悔しいじゃないけど、風穴を空けて例外をつくっているというのがこの法律なんですよ。それはディーセントワークを実現するということに根本的に反していますよ。だから、これはやっぱり認めてはならない。
 どうでしょうか、そのプロジェクトをつくる場合に、結局八年から九年の単位で雇ってあとは使い捨てということが起きるんじゃないですか、どうですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) これはそもそもそういう期限付のプロジェクトがあるかどうかということだろうというふうに思います。期限付でやるプロジェクトでもないのに、それをそのようなふりをしてということは、それはあってはならない話であるというふうに思います。
 そこのところは計画を策定していただいて、厚生労働大臣が認定するということでありますので、それはそういう期限を設けて企業がやる必要のあるプロジェクトかどうかということを含めてしっかりと認定作業の中で対応していきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 期限のあるプロジェクト以外は適用されないということでよろしいですね。

○政府参考人(岡崎淳一君) 法律の構成上そういうふうになっております。

○福島みずほ君 私が経営者だったら、場合によっては全部期限付のプロジェクトにしますよ。そして、プログラマーでもシステムエンジニアでも三十代、四十代の元気で働き盛りで脂の乗り切った人たちを雇って、その人たちが定年まで働かないように、八年、九年単位のプロジェクトチームをつくって使い捨てにする。そんなこと起きるんじゃないんですか。
 だって、ずうっと雇わなくちゃいけないんじゃなくて、そのプロジェクトの期間中だけ雇えばいいわけですし、場合によっては雇い止めをするということになってしまう。とすると、企業ってやっぱりたくさんのいろんなプロジェクトがあるので、その考え方でいけば、結局、正社員で雇うという人が少なくなる、定年まで働く人が減ってしまう、こういう批判についてはいかがでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 企業の経営者が企業経営を考えていく場合に、いろんな手法はあるというふうに思います。ただ、全てをプロジェクトだらけにするということが本当にあるのかどうかということも考えなきゃいけないかなというふうに思っています。
 いずれにしましても、そこが脱法的にプロジェクトのふりをするというようなものについては、それは認定の中でしっかりと対応させていただきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 プロジェクトだらけになるというわけではないが、結局その期間しかその人たちを雇わない、あとは使い捨てにする、無期転換にならないようにするんだと。例えば六年プロジェクトでもいいわけじゃないですか。五年五か月プロジェクトもいいわけじゃないですか。物すごく優秀な人は、自分でその人間は雇うとか別のプロジェクトで採用する。幾らでもできますよ。ちゃんと長期に定年まで無期雇用で働かせるという、そういうことと反するじゃないですか。
 無期雇用の方が有期雇用よりもディーセントワークだと。人間あと八年働けると思っても、その後自分が失職するかもしれないと思ったら、展望見えないですよ。子供が大学に行くときに自分は首になると思って、安心した働き方というふうに言えるでしょうか。やっぱりこれは邪道だというふうに思います。
 大臣は午前中に、その人にとって都合がいいとおっしゃったんですよね。でも、その人にとって都合が良ければその人がずっと有期契約で働き続ければよくて、問題なのは、労働者がやっぱり使用者よりも力が弱くて、というか、この法律の問題点は、無期雇用の転換、やりたくなければやらなきゃいいんですよ、権利なわけだから。私はこの会社を五年しか、四年しかいたくないと思えば無期雇用の転換なんてやらなければいいわけですよ。でも人々は、無期にしてもらいたいから無期雇用の転換、言うわけじゃないですか。
 つまり、何が言いたいかというと、誰からも引く手あまたでどこでも働ける人は、むしろこういうのは要らない。でも、ほとんどの人たちは無期雇用の転換権を望んでいる。だから、その人にとって都合がいいなんということはないんですよ。いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) やはり世の中はいろいろな方々がおられて、それで、先ほど、いろいろプロジェクトだらけにして自分だったらやるとおっしゃったんですけれども、企業もやはり評価を受けるわけで、世の中から、その評価に堪えられない企業はやはりなかなか長続きしないと私は思うんですね。したがって、この会社は働く人たちを、今先生おっしゃったような極端な形でのプロジェクトに全部押し込んでいくみたいなことをやるような企業であれば、恐らくそういう評価しか受けなくなるので結局うまくいかないし、また働いている人たちだってやる気がなくなってしまうならば、つまり自分の意思に反してそんなことになるんだとすれば、それはもうやる気のないということはいい仕事ができないということだと思うので、私は、これはもう何度も答えていますけれども、高度技能活用型で年収一千万円以上で有期の雇用労働者数というのは一万一千人弱で、なお、それを今度五年超のプロジェクトに従事する者ということで更に絞っていくとなると相当限界的な数になるわけですね、全体の就業者数からしてみれば。
 ですから、そんなに御懸念のことは私はないし、むしろ自分で選んでこういう方がいいという人たちは必ず私はいると思いますし、しかしそれはずうっと、年齢にもよると思うんですね、働いている人たちの。ある一定のところまで行ったら、やっぱりちゃんと無期転換してそのまま正社員でいきたいという人たちだって多いと思うので。だから、まあそれはいろいろな年齢とかあるいは能力とかそういうものによっていろいろなものを用意しておくということの私は一つではないかなというふうに思っています。

○福島みずほ君 今は雇用がとても劣化して雇用条件が悪いので、悪いところが没落してという話ではなく、どこも問題が生ずる。今の話でも、一割ぐらいのホワイトカラーというか年収が高い人たちはまた絞り込まれるというけれど、今後何が起きるかというと、貧困も増えるが、ホワイトカラー層というか、中間層の没落が始まるんですよ。こういう人たちが将来の展望が見えなくなったら本当に困ったことになると。
 大臣は、泉南アスベストに関して、ちゃんと原告に会っていただいて謝罪していただいて、これからスタートということについては感謝をいたします。でも、労働法制に関して、午前中、民事契約だとかいう認識は間違っています。民事契約というか、労働契約ですよ。民事契約でやれるんだったら労働省要らないですよ。労働省は何のためにあるか。労働法を、労働者を、労働契約を、通常の民事契約とは違って保護しなくちゃいけない。労働者のために頑張る省がなかったら困るじゃないですか。ということを強く申し上げ、この法案の欠陥を申し上げ、質問を終わります。

○委員長(丸川珠代君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

○福島みずほ君 私は、社民党を代表して、専門的知識を有する有期雇用労働者に関する特別措置法案に反対の立場から討論をします。
 そもそもこの法案の成り立ちそのものに極めて問題があります。参考人の新谷参考人もおっしゃいましたが、二〇一三年の四月に無期転換ルールについて労働契約法の十八条が施行されましたが、その施行が現実的に効果を出す前に有期特措法の論議が始まりました。施行されてから間もないときで、このような議論の仕方そのものが大問題です。
 また、国家戦略特区ワーキングチームの中で、労働者の代表が一人も入っていない中で重要な見直しが行われたことが契機であるということも極めて問題です。また、定年後引き続いて雇用される者についても特別に無期転換権を制限するという提案がなされたということについても、国家戦略特区が要請をしていた範囲を明確に逸脱しています。
 さらに、新谷参考人が参考人質疑で述べたとおり、雇用の安定を図る全ての民事ルールに適用される労働契約法がこういう形で特例扱いが設けられるということに関しても極めて問題です。
 そもそもこの法律には立法趣旨がありません。なぜ限られた労働者が一般法の労働契約法の適用がないのか説明がありません。また、専門的知識を有する労働者の範囲に関して指針で定めるということになっており、その中身が明らかではありません。また、専門的知識というものがなぜ無期転換ルールから排除されるのか全く理解ができません。また、経団連の鈴木重也参考人が、より対象者が増えるんではないかというふうに思っているところでございますと述べていることも重大です。
 小さく産んで大きく育てる、派遣法が極めて例外的、専門的な業種に限るとしていたものが今回の派遣法改悪法案で二十六業種を全て撤廃するとなったというように、例外が小さいかのように思われながら対象の範囲が拡大をしていくのではないかと大きな危惧を持ちます。
 さらに、プロジェクトという名の下に五年から十年の有期契約にして、システムエンジニアやデザイナーや事務職などの人々を五年から十年の使い捨てにしてしまうのではないでしょうか。結局、プロジェクトという名の下に終身雇用をさせないための仕組みになってしまうのではないでしょうか。無期転換権があらかじめ剥奪されているという問題だけではありません。この有期労働契約の期間中、賃金の上昇や、産休や育休を取るということが困難になる労働者になってしまうのではないでしょうか。プロジェクトという働かせ方に根本的な問題があると考えます。これが横行すれば、企業の中で終身雇用でまともに働かせるということがなくなってしまいます。
 労働者は、収入が若干高くても、いかに専門職でも、企業と対等な立場にはなりません。対等な交渉力を持っている労働者など存在しません。だからこそ、労働者に労働基本権が与えられ、労働法制は強行規定であるのです。例外を設けることは、労働法制に対する冒涜です。
 この法案は、労働法というよりも企業の便宜のための法律ではないでしょうか。ホワイトカラーエグゼンプションの先取りとも言える悪法です。雇用を壊すこのような法案には賛成することはできません。
 以上で反対討論といたします。

 

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